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日本一のHERO俳優 【宮内洋】 出演作品エピソードガイド&各種レポート

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【 作品データ 】
作/小野田勇 演出/三木のり平、吉本哲雄 音楽/ボブ佐久間 舞台監督/安部晴治 演出/赤塚幸信、赤羽宏郎 出演/五木ひろし、高嶺ふぶき、三原じゅん子、西沢利明、横内正、他 プロデューサー/(株)ドラマ・ステーション、中崎吉廣
 
【 STORY 】
 東海道にその名を轟かす清水次郎長一家の中でも一番の暴れん坊と言われる森の石松。だがその実体は女嫌いの心優しき超オクテ男。新年の元旦早々役人とのいざこざに巻き込まれた石松は次郎長の計らいで四国金毘羅さまへ使いに出される。旅先で知り合った美少女と激しい恋に落ちた石松は彼女と夫婦の契りを結ぶが幸せは長くは続かなかった。石松をだまして金を奪い取った都鳥兄弟と石松を親分の仇と狙う男たちに追わた石松は故郷で最後の死闘に臨む。
 
【 清水次郎長一家子分 追分三五郎 】
 「”次郎長一家の中で一番の色男”と本人だけは思っている」二枚目の女ったらし。青い縦縞の着流しに半纏を肩にかけ左右に女をはべらせて登場するその姿は「渡世人」と言うより遊び人の若旦那(苦笑)。女性に対しては超オクテの石松(五木ひろし)をからかいながらも実は一目置いている。
 
 酔っ払いの役人に追われて逃げて来た庄屋の娘を助けようとした石松を「相手が悪い」と止める三五郎。どうやら無益な争いは好まないらしい。ホントに渡世人か(^^;だが引き止める三五郎を振り切って役人と十手持ちに向かって行った石松と入れ替わりに自分の方へ逃げて来た娘を左後方にかばう三五郎は、しっかり左手が左斜め下に伸びたヒーローモード。あ、若旦那がヒーローしてる(爆)と思ったらやっぱりそれだけじゃ終わらないのが宮内流。役人との喧嘩を大政(横内正)に咎められた石松をかばい「そうですよ、悪いのはあいつらだ。石松は、といやっ!正義の味方」と 変身ポーズ・・・してどうするっ!三五郎っ!(爆)
 
 しかも次郎長親分に見つかる前に姿をくらまそうとする石松(注:森の石松と次郎長は五木ひろし二役のため、次郎長親分が登場するためには石松が掃けなければならない ^^;)に「俺も行くぜ」って・・・何であんたまで逃げるのよ、自分は喧嘩してないくせに(苦笑)とツッコミ入れようと思ったら「お前はいつだって出て来れるじゃねーか(一役なんだから)」と石松にツッコまれ(そりゃそうだ^^;;)遂には石松まで変身ポーズ!こういうのって、あり〜?(悩)この掛け合いの場面は石松の台詞が毎回違っていてそれに対する三五郎のリアクションも変わる。観客の反応を見ながら適当にアレンジしているようだ。こういうのは観ている方も楽しいが、実は演じている側がもっと楽しんでいる場合が多い。出演者と観客の一体感。これが舞台の醍醐味である。
 
 しょっぱなから変身ポーズの洗礼を食らってもぶっ飛んではいられない。まだまだ続く「特撮モード」(笑)。船の中で知り合った口だけは達者だが華奢な美少年(実は男装の美少女:高嶺ふぶき)に心を奪われる石松。浪曲に乗せて「俺は男に惚れたのかしら〜」と唸る五木節。うわっ!特撮テイスト溢れる作品だと思っていたらやおいテイストまで入ってる!(大爆)しかも石松が惚れた男装の美少女お志乃の父親はコム長官、じゃなくて西沢利明。でも暴れん坊の石松に愛娘を嫁に出す気持ちはギャバンにミミーを取られたコム長官の心理につながるモノが・・・って芝居観ながら何考えてるんだ、私(自爆)。
 
    故郷の地で都鳥兄弟に騙され凶刃に倒れた石松。石松の弔い合戦に撃って出た次郎長一家と都鳥の一味は富士山の麓で睨み合う。この脚本では三五郎は大政に続くナンバー2として描かれているから大政に続いて啖呵を切るのは良いのだが、最初の立ち位置が舞台センターやや下手寄り奥のため、大政の前にわざわざ出て行って台詞言ってまた元の位置に戻るって動きが何とも変(苦笑)。こういう場合、映像ならば兄貴分と同じ立ち位置で敵と睨み合う事が可能だが、舞台には「出演者同士は(客席から見て)重ならない」という不文律があるからどうしても不自然な動きが出てしまう。これも舞台の難しさかも知れない。
 
 だがこの場面、宮内が異様に目立つ。初めは身長のせいかと思ったが2度3度と観ているうちに宮内の立ち姿勢にポイントがある事に気が付いた。殺陣の構えがカラミに対して高いのだ。やや力を抜いてスッと立っているので腰を落とし重心を低く構えるカラミの中で目立つ目立つ(笑)。そして、足。宮内の基本姿勢は、舞台中央に身体を向け外側の足の爪先を観客席に向けて立つ。つまり常に両足がYの字型になり膝に力が入るので自然と姿勢が良くなる。姿勢の良い二枚目。イメージとしては時代劇版・番場壮吉って処か?(爆)
 
 宮内がからむのは菊地剣友会のメンバー。宮内の立ち回りは3シーン。敵を追いかけ一旦上手に掃けまた上手からの登場と言うパターンの繰り返しで2度目の立ち回りでは何と蹴りが入る(爆)。最初に背後から斬りかかって来た敵を右足で後ろ蹴り続いて前から来た敵を右足で蹴り上げそのまま踏み込んで右跳び蹴り。しかも片膝ついて低い体勢で剣を構えた姿はまるでお庭番。贅沢を言わせてもらえればこの場面のカラミはJACのメンバーにして欲しかった(JACの出演者はもっぱら石松の相手をしていた)。そうしたらさぞかし派手なアクションシーンが、って何の作品だよ、これ(自爆)。
 
 そして何と言っても圧巻はクライマックス。弔い合戦に勝利した次郎長一家とお志乃たちの前に石松の霊が現れる。スクリーン状の薄い幕が上がると富士山をバックに舞台中央に置かれた高いテーブル状のセットの上に石松の霊(^^;が立っている。遠くから聞こえて来る石松の遺言。厳かなBGMとスモーク、赤いライティング、神妙な表情のキャスト。しかし大爆笑の観客。だってこれ、大真面目にやればやるほどノリは「大霊界」。で、結論。「石松初恋旅」は特撮喜劇だった(大爆)。

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