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日本一のHERO俳優 【宮内洋】 出演作品エピソードガイド&各種レポート

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【 作品データ 】
原作/山本周五郎 脚本・演出/吉本哲雄 音楽/京健輔 舞台監督/古山昌克、石戸達郎 出演/五木ひろし、鳥居かほり、青山良彦、奈良富士子、松田洋治、香川桂子、佐野浅夫、他 プロデューサー/中崎吉廣、服部友美

【 STORY 】
 大工「橋田屋」の息子新吉は腕の良い棟梁だった父親の後を継いで修行に励み、病で身体の自由が利かなくなった父親の代わりに川越の普請場を取り仕切っていた。ある秋の日、江戸の大火事で両親が焼死した事を知った新吉は、周囲の者が止めるのも聞かず川越に残って仕事をやり遂げると男の意地を張るがその晩に普請場から出火する。自棄になりヤクザ者の辰次らが仕切るいかさま賭場へと足を踏み入れた新吉は岡っ引きに追われ盲目の老女が住む長屋へと逃げ込む。新吉を12年前に家出した息子の次郎吉だと信じる老女と全てを失った新吉の「親子」の生活が始まる。

【 伝五郎 】
 いつも無手の辰次(青山良彦)とつるんで舎弟の佐助(松田洋治)が田舎から連れて来る若い女の子を岡場所へ売り飛ばしたり、いかさま賭場を仕切ったりしてちまちまと稼いでいるちょっと軟派なヤクザ者。辰次や佐助の影に隠れて出番が少ないため印象が薄いのは仕方ないが(苦笑)登場は花道からで、佐助が転がした女郎お滝が客を取る時の常套句で「27の大年増が『あたし18よ♪』ってか」としなを作って見せるのが妙にハマっていて可笑しい。相変わらず「27」が「にじゅーひち」になってはいたが(苦笑)。
 
 宮内が喉を痛めたらしい、との噂は7日に楽屋訪問した人から聞いていた。どうも4日の夜に突然声が出なくなったとの事。実は3日の昼の部を観た時、声の通り方がいつもと違うような違和感を感じた。だが楽屋でお話をしている時は普通だったのであまり深く考えなかったのだが、もしかしたらこの時すでに異変が起こりかけていたのかも知れない。13日の昼の部を観た時はやはり声が少し割れていて無理して出している印象があったが、15日の夜の部ではかなり回復した様子だったのでひとまず安心。声が出なくなった原因はこの最初の台詞で声色を使っていたためらしい。普段と違う声を出す事で声帯に負担をかけてしまったのだろうか。
 
 この場面は幕前でのやり取りだが、丁度花道と舞台の接点になる位置に縦縞模様のライトが当る(この照明がどういう効果をもたらすものなのか分からないのが残念(^^;)。そのライトの場所へ自分で上手く入らないと客席から観て真っ暗な場所で台詞を言うはめになる。この立ち位置を計算しながら花道を歩く、とは宮内の弁。舞台経験のある者でないと分かり難いかも知れないが照明のド真ん中に入るのは意外と難しい。ピンスポットのように照明係が手動で追いかけてくれるものはいいが、固定された照明の場合はちょっと位置がズレるだけで顔に影が出来てしまう。おまけに縦縞模様だからこれは結構気を使うのかも知れない。
 
 お滝(奈良富士子)が岡場所で出会った新吉(五木ひろし)を仲間に引き込もうとする辰次は、いかさま賭場で新吉に一儲けさせようと企む。佐助がいかさま賽を振りその横で伝五郎が「はったはったはった・・・丁半どっちもどっちも」この台詞、ほとんど早口言葉状態で「宮内、台詞噛むなよ・・・」と毎回ファンをハラハラさせる場面だった(^^; とりあえず私が観た時は一度も噛まなかったが、果たして本当に全公演大丈夫だったのだろうか(爆)。
 
 辰次を裏切って新吉を助けようとした佐助が懐中のドスで刺されたのを見てビビる伝五郎。ちょっと後ずさりして「お、往生際の悪い野郎だぁ」って台詞がこれまたメチャクチャわざとらしい(笑)。辰次との付き合いは長いはずなのに、このビビリ方を見るとすでに2人を殺めている辰次の過去を知らないのか、もしかしたら伝五郎は本当は意気地なしではったりをかますために辰次とつるんでいたのかも知れないとさえ思える。だが、ゆっくりと両手を広げ新吉の行方を塞ぐ。草履を脱いで裸足になる。懐からドスを取り出して構える。その一連の動きがスローモーションのように音もなく静かで、それでいてとても緊迫した雰囲気を醸し出す立ち姿は喧嘩慣れしている風にも見える。と言うより、薄氷を踏むような危険な感じのする優男の辰次よりも伝五郎の方が圧倒的に喧嘩強そう(爆)。
 
 事件を知って駆け付けた目明しの仁右衛門(佐野浅夫)に棒っきれを持たされた新吉は辰次と伝五郎をボコにする(爆)。最初は立ち回りで脇腹や背中を叩かれていた伝五郎、そのうちにうつぶせに倒れて立ち上がりかけると腰(お尻?)を叩かれ、また倒れ込んで起き上がりかけると叩かれる、というぴょこたん反応を繰り返し観客の笑いを誘う。その回数、実に7回!(数えたのか@自分(^^;)それを観て爆笑しながら内心「座長、もっとやれぇ〜」と思っていたのは私だけではないはず(鬼(^^;)。ちなみに一緒に観劇したお友達が一人だけ「いや〜ん、そんなに叩かないでー!」と叫んでいた。まあ、それが本来 あるべきファンの姿なのだろうが、そういうスタンスから果てしなくかけ離れている私は毎回爆笑させてもらった。

 実はこの場面にはエピソードがある。4月3日、最初の楽屋訪問にお邪魔していた丁度その時、演出の方(?)が楽屋に見えて「立ち回りの所、待っちゃってる感じだからもっと逃げ回って下さい」と指示を出した。その時の宮内の一瞬ちょっと考えるような目と真剣な表情が「ああ、役者さんの顔してるー」 と感じられ、良いタイミングに居合わせる事が出来て凄く嬉しかった。

 立ち回りの最後に思い切り両手を大の字に広げて大袈裟に倒れ込む姿がある意味一番「宮内らしさ」を感じさせるが、どうも倒れ込むキッカケと殺陣が上手く噛み合っていないような気がする。こればかりでなく、立ち回り前半では十手をかざした仁右衛門と組むが、やはり水戸のご老公との殺陣は難しいのか(^^;宮内の動きが鈍化しタイミングが合わないように見えたのがちょっと残念。
 
 余談だが、妙に「仮面ライダー」つながりを感じさせるキャスティングで随分と楽しませてもらった。特に新吉を支える大工の茂次と大六を演じるのは中田博久@ゼロ大帝(仮面ライダーアマゾン)と井上高志@神埼先生(仮面ライダークウガ)で、この二人、常にペアで登場するのでその度に笑いを堪えるのに苦労した(笑)。佐助こと松田洋治はご存知、仮面ライダーアマゾンのまさひこくん。27年前、ちっちゃい唇とがらせて「アマゾン!」と呼びかけていたまさひこくんのイメージそのままに、やんちゃな不良ではあるが母親を思う優しい一面を持つ青年を好演。そう言えば松田洋治はV3第39話「人食い植物 バショウガンの恐怖」ではバショウガンに拉致された女性の弟・修一くん役でゲスト主役だった。あの時、あーんなにちっちゃかった男の子がもうこぉ〜んなにおっきくなったのね、としみじみ時の流れの速さを実感。  【加筆修正:'04/6/14】

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