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日本一のHERO俳優 【宮内洋】 出演作品エピソードガイド&各種レポート

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(観劇:9日夜/10日夜/11日昼/13日昼)
 
【 作品データ 】
演出・脚本/吉村ゆう 音楽/Deep寿 舞台監督/深見信生、室井義安 出演/モト冬樹、萩野崇、大和なでしこ、森岡豊、中江里香、神谷美帆、宮内洋、他
 
【 STORY 】
 クラス対抗合唱大会を午後に控えた楓中学校の職員室。校長不在の昼休み、教師たちはおもいおもいに自由時間を過ごしていた。生徒の合唱大会を賭けの対象にするナンパな若手教師、通知表の結果を生徒の母親にネジ込まれる女性教師、職員室では存在感皆無なのに何故か生徒には人気があり「職員室の怪人」とあだ名される中堅教師。そこへ突然、自殺予告のメールが飛び込む。発信者はいじめや進路に悩む生徒か?それとも教育に自信を失った教師か?穏やかな昼休みが一転、教師たちは大パニックに陥る。教育委員会に報告すべきか?それとも校長の判断を仰ぐべきか?自己判断の可否に割れる意見。揉める教師たち。そして自殺予告時間が刻々と迫る。
 
【 楓中学校教頭 村瀬一郎 】
 10年前に自殺した楓中学の生徒・高井空は天国から恩師の高梨先生(モト冬樹)を見守っていたが、自分の自殺によって高梨先生が苦しみ続けている姿を見かね、自分の命日に地上へ戻る事を願い出る。「タイムリミットは2時間」天国の門番に制限時間のカラータイマー(?)をつけさせられた空は母校の職員室に舞い降りるが、そこへ校内のPCから発信されたと思われる「自殺予告」のメールが入る。
 
 知らされたメールの内容に激しく動揺する教師たち。そこへ、左手をズボンのポケットに突っ込み、右手には何故か葵の御紋が入った携帯(私物らしい(爆))を持って、やたら独り言の大きい(^^;楓中学校教頭(宮内洋)が登場。事件を知らされた教頭先生は出張中の校長先生に連絡し指示を仰ごうとするが連絡がつかず、上昇志向の強いやり手の教務主任・永山先生(羽田圭子)に言われるがままの操り人形。一方、ベテラン教師の学年主任・森田先生(大和なでしこ)に指示された教師たちは生徒の安否確認に奔走する。
 
 まず先に目についたのは、宮内洋の紺のスリーピースに赤いネクタイという衣装コーディネート。他のキャストにしても高梨先生は赤いニットのベスト、真理子先生(中江里香)は赤のブラウスを着ている(どうやらこれらは全て自前らしい(^^;)。襟元に赤色を持って来た方が顔が映えるのは充分承知しているが、まぁ、主役の高梨先生や若くて元気のいい真理子先生は許せるとしても、保守的な教頭先生に赤いネクタイは絶対に似合わないぞ(爆)。
 
 劇中の小物まで私物を流用している事にも驚いたが(芝居の最中にもし携帯が壊れたり紛失したらどうするんだ?自己責任?秋葉原あたりのジャンク屋に行けば、モック(ディスプレイ用のサンプル)が1個100円くらいで投げ売りされてるのに(^^;)、何よりも、何故に葵の御紋??
 
 登場時、教頭先生は「あ、駄目だ駄目だ、どうしましょ、皆さん、どうしますか」と動揺して室内を歩き回るのだが、これが酷く投げやりで口先だけという感じで、本当に困ったり慌てている風には見えない。校長先生に携帯がつながらず「ちきしょー!」と叫ぶにしても何故か棒読みで感情が入っていない。しかも、慌てているはずなのに片手をポケットに突っ込んだまま。慌てる表現には上半身の動きが欠かせないのに、手がポケットに入っていたら肩が固定されてしまい、頼りなさ気なオロオロ感も出ない。初めは、何でこんなに中途半端なんだろうと激しく面食らった。自己保身のための事なかれ主義も、校長先生に忠実なようでいて責任回避をするだけの無責任さも、校長先生に連絡がつかずオロオロする判断力の弱さも。言動に一貫性がなく周囲の意見に流されやすいという性格描写が中途半端で、表現に乏しいと感じた。極論すれば、もっとぶっ壊れて、70年代学園ドラマにありがちな自己保身の固まりのようなステレオタイプの教頭先生になってしまえばいいのに、とも。
 
 校長先生に連絡がつかず、出来るだけ事を大きくしない(要するに教育委員会や父兄に情報漏洩させない)ように、この難局を自力で乗り切る決心をした教師たち。だが校長代行であるはずの教頭先生は相変わらず永山先生の言いなりで全く頼りにならない。そんな時、かつての教え子で今は楓中学で養護教諭をしている三上先生(福原百合)が言う。「教頭先生、今こそあの頃の熱い教頭先生の力を見せる時ですね!ファイトッ!!」で、小さく変身ポーズをすると脱兎のごとく職員室を飛び出して行く。そりゃー、やってる方も恥ずかしいよな(笑)。って事は、ひょっとして教頭先生はクラス担任を持っていた頃、ホームルームの時間とかにいつも変身ポーズやってたんだろうか?(爆)
 
 教え子に触発され、毎度お決まりの「変身ポーズ」を披露した宮内洋。が、初日、それが何故かものすごく中途半端に見えた。指先に力が入らずてれんとした印象。V3ファン(風見志郎ファン)としては、正直「そんなに中途半端ならやらなきゃいいのにっ!」と思った(逆ギレ(^^;)だが、2日目、3日目と回数を重ね、千秋楽。その最後の変身ポーズはとても綺麗だった(ちなみに初日も千秋楽も前から3列目中央近くの座席で条件はほぼ同じ。観る場所によって印象が違うという事はあり得ない)。しかも、千秋楽では風間先生(萩野崇)に煽られて(アドリブ?)変身ポーズのお替りをしたのには大ウケ(^▽^)
 
 家に引き篭もったままの子、トイレに行ったまま戻って来ない子、授業をサボタージュしたまま姿を消した悪ガキ三人組。消息を掴めない生徒たちを探し回る教師たち。そんな時、自殺予告者からと思われる要求が入る。それは、先生たちも合唱大会に参加しろという無謀なものだった。職員室は「馬鹿馬鹿しい」と取り合わない教頭派と「生徒の要求に応えるべきだ」とする高梨先生派に別れ、なかなか心をひとつにする事が出来ない。だが、やがて教師たちは、ぶつかり合いながらも次第に互いのコンプレックスや悩みを吐き出し、素顔を見せ始める。それが生徒たちが教師に望んでいる事だと説得する高梨先生。
 
 だが、教頭先生だけはそれがどうしても納得出来なかった。10年前に一人の女生徒を自殺にまで追い詰めてしまった罪を背負っている高梨先生が、生徒の心が分かっているなどと何を綺麗事を言っているのか。事情を知らぬまま高梨先生をなじる教頭先生。恐らく、当時、高井空の自殺を「他校の事件」としてだけ認識していた教頭先生は、楓中学校に赴任してからも事件の「真相」を自ら知ろうとはしなかったのだろう。すでにその頃から教頭先生の「事なかれ主義」は始まっていたのかも知れない。
 
 家庭に問題を抱え転校を繰り返しいつも一人ぽっちだった高井空。懸命に彼女の心を開いた高梨先生は、だが彼女が最も先生を必要としていた時にその心を汲み取ってあげる事が出来なかった。先生に裏切られたとの思いで衝動的に屋上から身を投げた高井空だったが、彼女の生涯は在校生たちによって伝説として語り継がれて来たのだった。
 
 高井空の事は不幸な結果になってしまったが、教師として生徒に対しいつも真剣に真正面から取り組んで来た高梨先生。その一部始終を見つめて来た森田先生に事件の「真実」を知らされた教頭先生は、定年まで三年を残し早くも守りの姿勢に入っていた自分の教師生活を振り返り、昇進するだけが全てではない、生涯一教師もいいものだと改めて実感する。そして、それを教えてくれた高梨先生に自らの非礼を詫びるのだった。
 
 登場時に「駄目だ駄目だ」と檻の中の熊のように職員室をウロウロするだけだった頼りない教頭先生が豹変した。長年心に積もっていた事、女生徒の自殺やそれに絡んだ高梨先生への不信感などを一気に爆発させた時、実はこの人は出世と引き換えにずっと自分を「事なかれ主義」に押し込めていたのではないかと思った。責任回避のためにあえて「頼りない教頭先生」を演じて来たのではないかと。そうであれば、どこか壊れきれない中途半端さにも納得が行く。まぁ、邪推すれば、定年まであと三年じゃこれから校長になれる見込みもないし、開き直ったとも思えるが(^^;教頭先生にとってこの自殺メール騒動は「事なかれ主義」を捨てるいいきっかけだったのかも知れない。
 
 年長で格上の教頭先生が頭を下げるのだから、もちろん深ぶか〜とお辞儀する必要はないと思うけど、初日、宮内が両手を腿の上に置いて頭を下げた時、少し膝が曲がって見えた。手の置き位置、頭を下げる角度、背中を丸くするかどうかなど、微妙な仕草ひとつで印象は変わる。この場面、初日の動きはどう贔屓目に見ても時代劇だった!(爆)最も、千秋楽にはちゃんと現代劇になっていたから許すけど(^^;

 フィナーレでの、高井空が作詩、高梨先生が曲をつけた「大空高く」の合唱では、タクトを振る高梨先生がセンター、その後ろにメインキャストが並んで歌うのだが、歌の途中でキャスト同士が手をつなぐ演出がある。この時、宮内の隣が萩野崇だったから、 二人が手をつないだらどうしよう(そんなの見せられたら萌え死ぬ!)と初日はかなりドキドキした(爆)。ところが、宮内だけ誰とも手をつながず、どうも手持ち無沙汰気味(笑)。しかも、リズムを取ろうとする為か、拳握って一人で演歌してるし(^^;あーのねぇ、この曲はカッコつけて歌う曲じゃないのよ。素直に純粋な気持ちで、それこそ天使のように清らかに歌う曲。少なくとも、演歌にしちゃいけない(爆)。普通に、後ろ手にして立っとけばいいのに(^^;
 
 中学生の自殺や教育現場が直面している様々な問題という重たいテーマを内包しながらも、教師たちのコミカルでテンポの良い掛け合いが、暗くなりがちな場面を明るく見せ飽きさせない。特に主役のモト冬樹演ずる高梨先生は、存在感の薄さから「形無し」と揶揄されているが、年に一度、高井空が自殺したこの季節になると必ず発作を起こす。この発作がまた強烈(笑)。形無しどころか、ツッコミの緩急と台詞の間合いが非常にリズミカルで天性の音感の良さが感じられ、流石はコミックバンド「ビジーフォー」出身と感心させられた。
 
 また、メインキャストに名を連ねている萩野崇も、実際に学校に居たら女生徒たちが絶対に放っておかないだろうと思われるようなイケメンのナンパ教師、風間先生を好演(笑)。そのエロっぷりといい加減さはシャンゼリオン@涼村暁をも凌駕するかと思うほど。ひょっとしたらコミカルエロ路線は萩野崇の当り役なのかも知れない(爆)。
 
 余談だが、教頭先生は劇中一度も村瀬先生とは呼ばれない(^^;「教頭」という肩書きがあるのでパンフレットを見るまでよもや役名がついているとは思わなかった(笑)。更にパンフレットの宮内の自己紹介に 「(中学)当時は教師(国語)になろうと考え(略)」とあって超ビックリ!宮内洋が国語の教師!? 絶対似合わねーっ!!(爆)それなのに誰もこれに突っ込まないのは、気付かないフリで完全スルーしてるって事か?(^^;

['07/5/17 up date]

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