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日本一のHERO俳優 【宮内洋】 出演作品エピソードガイド&各種レポート

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完全ストーリー&ネタバレあり。作品を未見の方は読まれない事をお薦めします 。
 
【 作品データ 】
原作/石ノ森章太郎 監督/長石多可男 脚本/井上敏樹 音楽/安川午朗 出演/黄川田将也、高野八誠、小嶺麗奈、ウエンツ瑛士、小林涼子、津田寛治、板尾創路、宮内洋、他 制作/東映ビデオ、東映、東映チャンネル、東映エージェンシー
 
 菊地俊輔の名曲「レッツゴー ライダーキック」(song by 藤浩一)で幕を開けるオープニングはオールドファン感涙モノ。ただしフルコーラスではなくサビの辺りでフェイドアウトして行くので「これはリメイクでもリスベクトでもなく原点回帰の新作ですよ」としっかり釘を刺されながらも懐かしさにひたれるという感じで、かなり斬新(笑)。
 
【首都高速八重洲線(撮影'06/4)】
 
イメージ 1 冒頭、財界の大物を乗せたリムジンが夜の高速道路を走りそれを上空から追うカットが入る。道路の両側にはニュートーキョー本店とTOSHIBAのネオンが見えるので有楽町駅近くと分かる。アングルから見て、丸の内東映(東映本社)ビル屋上付近から撮影されたものではないかと推測される。
 
 
 
 [交通] JR線「有楽町」駅/東京メトロ丸の内線「銀座」駅
 
 時は春。満開の桜並木の中を愛車のバイクで走る本郷猛(黄川田将也)は大学の研究室に向かっていた。その研究室に通い詰める緑川あすか(小嶺麗奈)は雑誌記者。水の結晶の研究について取材している時に研究員の本郷と知り合い、互いの立場を越えて理解し合える相手となる。あすかに淡い恋心を抱くも、婚約者がいると知っているのでアプローチ出来ずにいる本郷。それをけしかける同僚とのやりとり。過酷な運命が大きく口を開けて待ち構えているとも知らず、本郷の周辺には穏やかな時間が流れていた。
 
 夜。大学からの帰り道で本郷は突然謎の黒装束集団に襲われる。現れたのは深紅の薔薇の花束(本物ならすっごく高級そう)を持った黒マント姿のOREジャーナル編集長、じゃなくて(笑)バット人間体の津田寛治とガスマスク装備の戦闘員たち。「ショッカー」と名乗る黒装束集団の戦闘員が何故ガスマスクを標準装備しているのかは謎だが(笑)、津田寛治の、頭のてっぺんから絞り出すような高音でキレたしゃべり方と相まってショッカーという組織の不気味さを割り増して見せている。
 
 怪しげな医療設備が並ぶ部屋。全裸で手術台にくくりつけられた本郷は声の限りに叫びもがいていた。本郷の身体を悪魔の血液が侵食して行く。改造される本郷。でも全然エロくない(爆)周囲に白衣の戦闘員の姿がなく全てがオートメーションで動いているような印象があるためか、やや恐怖感が薄まってしまった感がある(最も、ガスマスクに白衣姿ってのはかなり妙だが(^^;)やはり改造手術は全裸+拘束+周囲を取り囲まれるってシチュエイションじゃないと萌えな(・・・以下、作品の品位を守るため自主規制(^^;)
 
 最新のタワーオフィスビルに潜入するホッパー。それが本郷猛の改造された姿だった。その目的は破壊活動。敵対者は全て抹殺するのがショッカーのやり方であり、そのために最高水準の科学力を用いて作られたのが本郷たち改造人間だった。駆け付けた警備員をなぎ倒して次々にオフィスを破壊して行くホッパーはダークヒーローそのもので凄くカッコイイ。動きに一切の感情がなく、きっとマスクの裏の顔も無表情なのだろうと思えるほど、全ての動きが計算し尽くされ、まるで破壊活動の手順すらもプログラミングされているように見える。ビルの中枢システムを破壊し終わると窓をぶち破って脱出するホッパー。その後を追うように落ちるキラキラと光る窓ガラスの破片。すとんと地上に着地すると軽く跳ね上がって再着地するホッパーのこのバウンドがバッタの能力なのだなと妙な処で感心。
 
 青いフィルターをかけたような、昼とも夜ともつかない映像がとても綺麗で、その中にブーツのつま先や薄いピンク色に光る複眼がインサートされる。自我を奪われショッカーに支配された本郷の心を象徴するような赤い月。そして大都会。
 
 仮面ライダーには摩天楼がよく似合う。「自然の象徴」と言われている仮面ライダーが大都会にマッチするビジュアルだというのは少々皮肉めいているが、都会の闇に紛れて悪事を働くショッカーと戦う仮面ライダーは、やはり夜が似合うヒーローなのだろう。
 
 あすかと、婚約者で同じ雑誌社に勤務する克彦(高野八誠=二役)は、謎の怪人に狙われているという会社員が乗ったタクシーを追っていた。西新宿を走っていたはずのタクシーは東京タワーの見える芝公園付近へ一気にワープし(笑)会社員は殺される。タクシーの運転手はショッカーの改造人間スパイダー(板尾創路)だった。って、あれ?タクシー車内で会社員がスパイダーに襲われたのは西新宿で昼間だったのに、殺されたのは芝公園でかなり暗くなってから。時間経過がおかしくないか、これ?(^^;まぁ、時系列の矛盾やロケ地のワープって、ある意味「お約束」なんだけどね(笑)。
 
【西新宿・KDDIビル/議事堂通り側(撮影'06/5)】
 
イメージ 2 あすかと克彦が怪人に狙われているという会社員を見張っていたオフィスビル。
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 3 会社員がここで拾ったタクシーがよりによってスパイダーの車。この後、会社員は東京タワー近くの芝公園まで連れて行かれ殺害される。
 
 
 
 
 

 [交通] 都営新宿線「新宿」駅 徒歩5分
 
 会社員の死体を発見したあすかと克彦は「ショッカーの秘密を知った者」として抹殺のターゲットにされる。スパイダーに襲われる二人。そこへ現れるホッパー。ザザッと横滑りし低い姿勢で立ちはだかるホッパーはとにかくカッコイイ。彼の役割はスパイダーのミッションをサポートし組織にとって邪魔になる人物を排除する事だった。克彦を締め上げるホッパー。そこへ季節外れの春の雪が落ちて来る。水の結晶が映し出されるホッパーの複眼。かつて情熱を傾けて研究していた水の結晶。その美しい姿に失われた記憶と自我を取り戻した本郷は、克彦に襲い掛かるスパイダーを追い払うが、それを「裏切り」とみなしたショッカーは本郷猛抹殺の指令を出す。
 
 悪魔の行為に手を染めていた本郷が舞い落ちる雪を手のひらに受けて次第に正気に戻るシチュエイションは、ベタではあるが非常にファンタジックで映像もすごく綺麗。この作品では水の結晶が重要なファクターとして使われていて、美しいものを水面に映すと水の結晶は美しく綺麗に育つという本郷の持論を、映像では心の変化、愛情が育って行く様を水の結晶が伸びて行く様子で表現している。うっかりこれを見過ごすと急に心変わりしたみたいで面食らうのだが(^^;
 
 結局、スパイダーにタコ殴りにされた(^^; 克彦は絶命する(その割には克彦のお顔がすごく綺麗だったのは内緒だ(笑))。克彦の側で呆然としている本郷を見つけたあすかは、咄嗟に本郷が克彦を殺したと思い込む。この場面、あすかが克彦の死をあまりにもすぐに信じてしまうのが不自然過ぎるという意見を目にした。確かにそういう風にも思えるが、死んでいるように見えて周囲の者が嘆き悲しんでいたら実は生きていた、という「事件」が現実にもあるように、人間は極限状態になると思考が狂い「思い込み」が発生する。あすかの場合も、直感で「克彦は死んでしまった」と思い込んだのだろう(現実にそれは正しかったのだが)。
 
 自我を取り戻した本郷は大学の研究室に戻った。だが、自分が改造人間となり行ってしまった「事実」を受け入れられないでいる本郷は、まだ己の力も満足にコントロール出来ないでいた。顕微鏡の調節ネジを引きちぎり、ビーカーを握り潰し、呆然とする本郷。一方、婚約者を本郷に殺されたと思っているあすかは、ジャーナリストの意地で本郷の尻尾を捕まえようとしていた。本郷を尾行するあすか。その時、本郷の目の前で大型トラックが少女を轢きそうになった。咄嗟に少女を抱き締めトラックを素手で押し止める本郷。だがその反動で浮き上がったトラックの車体が後続の乗用車を押し潰すという大惨事になる。更に、本郷が抱き締めた少女は胸を強く圧迫され呼吸困難で入院してしまう。
 
  未知なる己の力が次々と事件を引き起こしてしまう現実に苦悩する本郷。薄暗い病院の廊下の長椅子に座り込んで髪をかきむしり、怯えた目で両手を見つめる仕草には、思わず 「風見志郎か?」とツッコミ入れそうになった(爆)。やっぱり長石監督は苦悩するヒーロー、傷ついたヒーローを撮らせたら綺麗。でも、本郷が長椅子にどすんと座り込んで、よくぞ椅子が壊れなかったもんだ(壊れたらギャグになってしまうが(^^;)。  (つづく)

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