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日本一のHERO俳優 【宮内洋】 出演作品エピソードガイド&各種レポート

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【 作品データ 】
放映/テレビ朝日系 土曜午後9時〜11時 監督/広瀬裏 脚本/今井昭二 音楽/小六豊次郎 出演/布施明、斎藤慶子、蟹江敬三、山瀬まみ、宮内洋、名古屋章、他 制作/テレビ朝日、日本映像

【 STORY 】
 IVYコーポレーション顧問弁護士・一文字修平は偶然助けたフィリピン女性ダンサーを庇った事から訴訟相手の会社社長殺しの容疑者として警察に追われる。修平は容疑を晴らすためにダンサーの住むアパートを訪れるがすでに彼女も殺されていた。更にひとり娘のさくらまで狙われていると知った修平は、疑うだけで守ってくれない警察に業を煮やし自らの力で真犯人を探し出す決心をする。

【 石田洋介 】
 木材会社を経営している修平(布施明)の友人。かつてフィリピンに駐在していた頃現地の少女マルセルと恋に落ち子供をもうけるが、妻子を残して帰国。その後傾きかけた会社を立て直すための政略結婚も決まるが、その石田の前に異国の地で捨てたはずの女がダンサーとして来日、子供の写真を持って現れる。石田は偶然目撃した殺人事件の犯人が目撃者の口を封じたかのように偽装し女を殺害する。
 
 だが、死の直前マルセルに関わった修平が事件を調べていると知り、事件から手を退くように修平を脅迫しひとり娘のさくらを誘拐、いずれ自分にもかかって来るであろう疑いをそらすために自らを傷つけ被害者を装う。それをマルセルの息子・ニイノが見ているとも知らずに。
 
 ニイノは父親の顔を知らなかった。マルセルから「パパが見つかった」と連絡を受け来日したニイノを待っていたのは母親の訃報。ニイノのパパを探していた修平は、石田がフィリピン駐在当時偽名でマルセルと付き合っていた事を知り愕然とする。石田のマンションに飛び込んだ修平が見たものは、自分の息子と知りながらニイノの首を締める石田の姿だった。
 
 石田とニイノの対峙はこの作品における最大のヤマ場であるが、この場面で宮内洋は実に様々な表情を見せる。風見志郎の子供に対する優しい笑顔、新命明のうなずき笑顔・・・かつてのヒーローたちが見せた数々の表情が、出方を変えるととても危険な印象を与えると言う事が実証された場面でもある。そして「ごめんよ、坊や・・・」とうわ言のように呟きながら、実の父親とも知らずただ幼い勘で自分を疑い追いかけて来た息子を追いつめ、唇の端に薄く笑みを浮かべながら真綿のようにゆっくりと首を締めて行く様はまさに狂鬼以外の何物でもないが、宮内洋の表情が実に美しい。自分の秘密を見てしまった我が子を抹殺する事しか頭にないその瞳は思わず引き込まれてしまいそうな妖しい輝きを放つ。これほど美しい殺人者を私は今だかつて知らない。
 
 だがそんな石田をニイノは父親と知る。首を締められ苦しい息の下で「パパ」と叫んだ声に大きく目を見開きニイノを凝視する石田。知らないはずの息子が自分の正体を知っていた。ニイノが自分を父親だと知らないと思う事で石田は罪悪感をごまかしていたのだろう。その精神バランスが崩れた瞬間、石田はニイノにかけていた手を緩めた。
 
 修平にマルセルやニイノに対する懺悔の気持ちはないのかと問われ「ないっ!」と断言する石田だが、刑事に連行されパトカーに乗り込む瞬間「マハルキタ(愛している)、ニイノ!」と叫ぶ。忙しさに紛れ忘れていた異国の地の息子、マルセルが現れてからは自分の立場を危うくする疎ましい存在だった息子への思い。だが全てが明るみに出てもはや失う物は何もない石田に、たとえ短い期間であってもフィリピンで「親子」として生活した記憶が父親としての愛情を蘇らせたのかも知れない。この二人がいつの日か親子として暮らせるようになれば、と願わずにはいられないエンディングだった。
 
 この作品における宮内洋は、ダンディな魅力、ワルの魅力、妖艶さと言った彼の持つ様々な顔が入れ代り立ち代わり登場し見る者を飽きさせない。「先輩〜!」と呼びかけたり「よーし、分かった!」などの台詞は知っている者が聞いたら思わずニンマリしてしまうイントネーション。宮内洋はどんな役を演じていてもやはり「宮内洋」なのだと実感させられる作品。

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