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日本一のHERO俳優 【宮内洋】 出演作品エピソードガイド&各種レポート

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【 作品データ 】
放映/テレビ朝日系 1977/4/6〜1987/3/26 水曜午後10時〜11時 全508回 監督/辻理、天野利彦、他 脚本/佐藤五月、長坂秀佳、藤井邦夫、野田幸男、他 音楽/木下忠司 出演/二谷英明、藤岡弘、本郷功次郎、大滝秀治、横光克彦、夏夕介、誠直也、関谷ますみ、他 制作/テレビ朝日、東映

【 STORY 】
 麻薬捜査犬イカロスが何者かに拉致された。警察犬訓練士明子と小犬の頃にイカロスを育てた叶は必死に捜索するが行方が掴めない。一方、覚醒剤密輸ルートを追っていた特命課は、大量の輸入品の中に紛れ込ませた覚醒剤を嗅ぎ分けさせるためにイカロスが覚醒剤漬けにされ利用されていると知る。やがて密輸ルートの元締め・川浦の存在が浮かぶが、尻尾を出さない川浦に叶と明子は次第に焦り始める。

【 雑貨貿易商 川浦一宏 】
  輸入会社を経営するヤリ手の若社長だが関連会社を隠れ蓑に麻薬密輸組織Mルートを持ち主婦や学生、会社員など堅気の民間人相手に覚醒剤売買をしている。特命課刑事たちの執拗な追求にも屈せず捜査の先回りをして証拠隠滅を計るなど、麻薬組織の黒幕と言われるだけの一筋縄では行かないしたたかな人物。
 
 最初に目を引くのがオフィスを捜査に来た刑事たちを相手にぬらりくらりと逃げるシーン。イカロスと一緒にいる犯人はボクシングの心得がある人物と判っていた叶(夏夕介)は、取り調べでは落ちそうもない川浦に背後から右パンチを繰り出す。それを振り返りざま左手で受け更に右フックで攻撃を仕掛ける川浦は咄嗟に出た反応に「かなりボクシングをやった事のある身のこなしだ」とツッ込む桜井(藤岡弘)を、静かに、だが冷ややかな目でねめつける。この場面は川浦の静かな顔の裏に隠された狂暴さが伺え、後半クライマックスの唐突とも思える一連の行動の伏線となって行く。
 
 台詞に感情がこもらない、それでいて説得力のある(表現を変えれば舌先八寸で相手を言い包めてしまう(^^;)キャラクターが多い宮内洋。この川浦も「こいつは絶対に嘘をついている」と思わせながらもツッ込む隙を与えない典型的な知能犯。拉致したイカロスが麻薬犬としてはまだ半人前で覚醒剤の嗅ぎ分けには役に立たないと知るや覚醒剤漬けにして利用し最後には殺してしまうなど悪役としては完璧。それでいて戦闘能力もあるからこれはもう「悪の大幹部」タイプ(やっぱり「特最前線」((^^;;;)

 だが悪の大幹部も最後は怪人に変身して闘うのがお約束。川浦も変身こそしなかったが(してもおかしくない作品だが(笑))自分の正体が暴かれたと知るや明子(松原千明)の兄を人質に採掘場に逃げ込む。この採掘場を見た瞬間、東映作品を見慣れている多くの視聴者は「次は爆発シーンの連続か」と期待した事だろう。宮内洋と採掘場。爆発以外に何をする!?(爆)
 
 完全に理性を失い逃げる事よりも「皆ぶっ殺す」事しか頭にない川浦は、明子の兄を負傷させ血のついた上着を地面にこすりつけダイナマイトを仕掛ける。特命刑事たちや警察犬がその臭いを追いかけて来た処を一気に爆発させようという算段である。闘争本能のみで行動し完全にイッちゃってる表情の宮内洋。だがそれが不思議とカッコイイ。負傷している明子の兄を更に叩きのめすシーンなどは狂暴過ぎる程だが、それなのに何故かカッコイイのだ。
 
 特撮に限らずヒーローにはカッコ良いライバルキャラが存在する事が多い。己が存在し得るためにヒーローに闘いを挑むライバルキャラ。その必死さが「カッコ良さ」を生む。川浦が導火線を引きダイナマイトを仕掛ける動作が妙にカッコ良く映ったのはそんな「必死さ」が現れていたからかも知れない。
 
 川浦は立て篭もっている小屋の窓ガラスを足で蹴破り拳銃とダイナマイトで刑事たちを近寄らせない。逃走用のヘリコプターを要求し半狂乱でけたたましい笑い声をあげる。人格が完全に崩壊しているのだ。作品中には描かれなかったが川浦は覚醒剤を使用していたのだろうか。Mルートの表面上のボスと直属の売人は覚醒剤をやっていなかったようだが、川浦が覚醒剤をやっていなくてそれでも極限状態に陥った時に人間はここまで壊れる事が出来るのだとしたら、とても恐ろしくなるような描写である。
 
 イカロスの仲間の警察犬5頭はイカロスの弔い合戦に出る。無線機をつけた無線犬ゲルバーは明子の指示に従い川浦の目に触れぬように地面に這いずって接近、川浦の意識がゲルバーに向いた瞬間、襲撃犬アドルフが川浦に飛び掛かる。いかに狂暴な犯罪者でも5頭のシェパードにかみつかれたらたまらない。何度も川浦に叩きのめされていた叶はこれまでの恨みを込めてハイキックをかまし川浦はあえなく御用となる。2話連続エピソードで展開が粘っこかった割にはあっさりしたクライマックスでちょっと拍子抜けだが、宮内洋のこれまでの悪役とは違った一面を引き出してくれた長坂秀佳作品に乾杯!

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