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日本一のHERO俳優 【宮内洋】 出演作品エピソードガイド&各種レポート

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【 作品データ 】
放映/NTV系 1986/10/5〜1987/9/27 日曜午後9時〜10時 全51回 監督/西村潔、他 脚本/大川俊道、他 音楽/志熊研三 出演/舘ひろし、柴田恭兵、浅野温子、木の実ナナ、仲村トオル、中条静夫、御木裕、山西道広、ベンガル、他 制作/セントラル・アーツ

【 STORY 】
 10年前に起こった現金輸送車強奪事件の容疑者・寺西の娘と輸送車の警備員・内藤の姪が覆面男に狙撃された。犯人は逃走中に男を一人ひき殺す。やがて鳴海という男が逮捕されるが事件の目撃者・涼子も彼を犯人と断定出来なかった。

【 鳴海二郎 】
 しょっぱな、寺西の娘の誕生パーティ(これが実はマリファナパーティだったりする)にゴリラの着ぐるみで乗り込み銃を乱射、逃走する。立ち上がりからハードな展開だが顔が出ていない着ぐるみでも宮内洋のファンならすぐにそれと判る。そのゴリラはプレゼントに見せかけた箱の中に隠してあるショットガンを取り出す時ほんの一瞬フッと肩をすくめるのだ。そう毎度お馴染みのあのポーズである。大方の視聴者は気づく間さえないだろうがファンはそれだけで安心して作品を見る事が出来る。そこには「宮内洋の芝居」があるからだ。
 
 10年前の現金輸送車強奪事件は輸送車の警備員・内藤が寺西をかばったためお蔵入りしていた。一億五千万の現金を山分けした寺西と内藤は共犯の鳴海が邪魔になり殴って気絶させたうえ山奥にある廃工場の焼却炉に放り込む。ところが首や両手に火傷を負ったものの何故か生き延びてしまった鳴海は二人への憎しみと復讐だけを支えに10年を過ごして来たのだった。
 
 細かい設定に「?」という部分があるが(例えば首がケロイド化するほどの火傷なのに顔が無傷ってのも解せないし焼却炉から脱出するなんてオマエはヒーローかっ!?宮内のキャラクターならあっても不思議ではないが)、仲間に裏切られ復讐を生きがいにして来た男というストーリー的にはよくあるパターンだ。
 
 この作品の宮内洋はとにかく目立つ。存在も目立つんだが衣装もそれ以上に自己主張が激しい。宮内には珍しいブルージーンズと黒の革ジャケットにグラサン。目印としか思えないオレンジ(赤かも?)のマフラーに黒い手袋。マフラーと手袋は火傷を隠す為なのだがあんなに派手なマフラー巻くんだったら何もしない方がよっぽど目立たないと思うが。
 
 鳴海は孤独なキャラクターである。肉親も恋人も友達もなく古びたマンションの部屋でつがいの鳥を飼っている(この描写が孤独感を強める)。そして生活感のない宮内洋は孤独の影が似合う俳優だ。この生活感のなさは長い事「人間でない人間」を演じ続けて来た影響なのだろうか?
 
 何しろ台詞が極端に少ない。だがしゃべらないだけに不気味な存在感があり(グラサンかけてるだけで充分アヤシイ)その芝居には宮内流アクションが前面に出ている。舘ひろしとの立ち回りでは宮内の方が強そうで舘のアクションがひ弱に見えてしまう。結果的には舘にノックアウトされ逮捕されるのだが「そんなか弱いパンチにやられるなよおー!」と思えてしまうのだからどっちが正義だか判らない。
 
 取り調べではひたすら黙秘を続け証拠不十分で釈放されるとその目に勝ち誇った表情を浮かべ唇の右端で微かに笑う。まったく目のアップだけで芝居を作れる役者はそうそう居ない。だが哀しいかな、勝ち誇った演技をさせると完璧ヒーロー状態になってしまうから困ってしまう。宮内洋を見ていると悪役(あくまでも「ドラマの中の悪役」って意味だけど)とヒーローは紙一重の存在であると思える。どちらも「勝ち誇った演技」が必ず要求される。悪役はドラマの前半で、ヒーローはドラマの後半で。だが悪役はこれも必ず追いつめられる。そこで必要なのは「開き直りの演技」であるのだが、宮内洋の場合「開き直り」が開き直りきれず迫力に欠ける。芯から悪役になりきれないという事かも知れない。ヒーロー役者故の性が邪魔をするのだろうか。

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そんなやつ人間じゃない寺西&内藤 削除

2012/11/23(金) 午後 4:03 [ 悪いこと大好き ] 返信する

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