OZの本棚 〜『OZの特撮使い』 開架書庫〜

日本一のHERO俳優 【宮内洋】 出演作品エピソードガイド&各種レポート

全体表示

[ リスト ]

第241話「囚人護送」 (放送日:1980/1/12)

 5年前、東京で駅前旅館の主人を殺害し強盗殺人犯として指名手配されていた三沢が山梨県警に身柄拘束された。三沢は島谷刑事の高校時代の友人で、旅館主人の死は事故だったと島谷に訴える三沢の自供を裏付けるため、事件はGメンの手で再捜査される事になった。だが、東京に護送する途中、島谷と三沢の乗ったジープが横転。三沢は逃亡すると誤解した若い警官ともみあううちに拳銃が暴発し、またしても殺人を犯してしまう。雪山に消えた三沢を追って、島谷刑事の必死の捜索が始まる。
 
 とにかく見処ツッコミ処満載のオイシイエピソード。まず何と言っても島谷の口から語られる三沢(平泉征)との思い出が楽しい。二人は高校の同級生で「警察官になる」という同じ夢を持ち一緒に警察学校の試験を受けた友人同士だった。だが島谷は合格し三沢は不合格になる。思えばここから三沢の運命の歯車は狂い出したのかも知れない。合格発表を見に来た二人。しっかし随分フケた高校生だなあ!(爆)いくら宮内洋が若作りったって限度問題だ。どう贔屓目に見ても3年くらい浪人して4年くらい留年してる大学生にしか見えない。ましてや平泉征に至っては・・・やめとこう(^^;更に、逮捕された時、三沢は29歳だと言っている。えーっと、それもかなり厳しいんですが(笑)100歩譲って仮に29歳だとしよう。とすれば、当然島谷も29歳(の設定)だろうな。でも確か、島谷がベトナムから引き上げて来たのって10年前(の設定)じゃなかったっけ?それで日本の高校卒業してるって、年齢合わないよぉ???(@_@;)
 
 と言う具合に「設定」に縛られてしまうとドラマが楽しくなくなるので、今回は「初期設定を頭から捨てる」という荒業を使って観る事にした(爆)。それにしても、「人喰い虎」書いたのも掛札昌裕と高久進なんだからさぁ、ちったぁ島谷刑事のプロフィルを考えてくれても良さそうなもんだよなぁ。ま、東映の長期シリーズなんて、初期設定の破綻はいつの時代もデフォなんだけどね(謎爆)。
 
 警察官になりたての頃、三沢の家へ遊びに行った島谷。いかにも「おまわりさん」って感じの初々しい制服制帽がとっても可愛い♪(と一応書いておこう(^^;)そこで、三沢がカンボジアのプノンペン生まれで、16年前両親をカンボジアに残して帰国した事が明かされる。要するに、生まれ育った環境が似てるんだよね、島谷と三沢は。そういう処で気が合ったのかも知れない。だが、最近は消息不明で会っていなかったと言う島谷。山梨県警から電話があった事を伝えられると「三沢が何かやったんですか?」って、ええっ!?もしかして三沢が強盗殺人で指名手配中だったのを知らんのか?島谷ぃ・・・orz

 三沢に会うため一路山梨へと向かう島谷。でもそこでどうして新幹線の画がインサートされるのっ!?(悩)山梨に行くなら普通は特急の「あずさ」とかじゃないか?ひょっとして「東京から地方へ向かう」ってのをイメージ表現するのに一番手っ取り早いのが「新幹線」を映す事なのか?って事はバンクフィルムか?・・・堀監督、大雑把過ぎです(爆)。
 
 所轄で拘留されていた三沢と再会した島谷は、5年前の事件が強盗殺人などではなく、宿泊していた旅館の主人が女性客を暴行しようとしている現場に遭遇した三沢がもみあっているうちに、主人が頭を強打して死んだと聞かされる。三沢は雪の山中で男に襲われていた若い女性を助けた際に男にケガをさせてしまい逮捕されたのだった。正義感からか二度も同じ過ちを繰り返してしまった高校時代の友人の言葉を信じ、再捜査のため三沢を東京に連れて帰ろうとする島谷。けど、所轄の刑事たちは面白くなかったろうなぁ。何しろ殺人犯を捕まえたのは署が始まって以来というのどかな山ン中の警察署だったから、それこそトンビに油揚げさらわれた気分だったかも(笑)ましてや戦前の特高警察のように取り調べ中に三沢に暴行を加えている場面を「警察の中の警察」であるGメンの島谷刑事にバッチリ見られているのだ。お陰で島谷刑事への風当たりの強いこと(苦笑)。
 
 島谷の説得で素直に東京へと向かう三沢。だが凍結した路面でスリップし、乗っていたジープが横転した事で、三沢の運命の歯車が再び狂い出す。地面に放り出され気絶した島谷を抱き起こそうとする三沢。だが繋がれた手錠に邪魔され思うように身動き出来ない。鍵を探し手錠をはずすと島谷の頭を胸にかき抱く。もしかしたらこの時、三沢は島谷が死んだと思ったのだろうか。そうでなければ自分よりガタイのデカイ野郎をあんなに大事そうに胸に抱きかかえるわけがない。しっかし、ほんっとに気絶が似合うよなぁ、宮内洋(爆)。ケガは口元から頬にかけての擦過傷だけだったからお顔汚しもキレイめだし、実はここ、かなり美味しいシーンなのかも(殴)。
 
 ジープを運転していた警官ともみあううちに拳銃が暴発し警官は死亡、自らもケガをした三沢は手負いの獣と化し雪山に消える。意識を取り戻した島谷が追いかけるも見失い、所轄に戻ると、犠牲者まで出し重罪犯を取り逃がした島谷に批難が集中する。東京のGメン本部では常に冷静沈着なボスが珍しく怒気を含んだ声で「必ず自分で三沢をパクれ!」と言ってるし、慣れない所轄で孤立する島谷刑事がちょっと心細気に見える。一方、三沢は山中にある製材所に逃げ込み、オヤジに酒と食べ物を振舞われほっとしたのもつかの間、逃走犯だと知っていたオヤジが三沢に突然ライフルを向ける。もみあう二人。またしてもライフルが暴発しオヤジは重傷を負う。けど、これってオヤジの自業自得って気がするんだよなぁ。黙って逃がして、後で通報すればいいものを、何をトチ狂ったんだか(^^;
 
 東京から駆け付けた中屋刑事と田口刑事の協力で三沢の住んでいた山小屋へ向かう島谷。途中で道路が切れると、引き止める中屋と田口を残し雪の山中に分け入って行く。この時の、どうしても三沢を自らの手で救いたいという固い意思が篭った島谷の、無言で残す目線がとにかくイイ。でも、島谷刑事はスーツにネクタイ、トレンチコートで、どう見ても雪山に入る格好じゃないんだよな(笑)。おまけにこの時、何と頬の擦過傷が綺麗さっぱり消えている。時系列で見ると、約10数時間で治った計算だ。さすがは改造人間、回復が早・・・(違(^^;)
 
 島谷が三沢を探して山中を歩き回っていた頃、三沢は最後の「決戦」に出た。捜索に来た所轄の刑事たちを人質に取りライフルを突きつける。要求は何もない。警察官への夢破れ、カンボジアで父は戦火に巻き込まれて死に、母は今だ行方知れず。良かれと思ってやった事は全部裏目に出てしまう、一度狂った運命の歯車はもう戻らない。そんな絶望感から、刑事たちを道連れに自殺しようとしていた。何とか三沢を説得し投降させようとする島谷。「これまでのお前はツイてなかっただけなんだ!」って、それで済ませるなよっ!!(爆)確かに三沢はトコトン運の悪いヤツだと思うが、4人も殺傷しておいてアンラッキーで済まされたら司法はいらないのだ。
 
 こう着状態が続く中、Gメン本部に三沢の母親が帰国したという情報が入る。三沢を説得出来るのは母親しかいないというボスの判断で、立花警部が母親を連れ山梨へと向かう。20数年ぶりの母子の対面。この時やっと三沢の運命の歯車は元に戻ったのかも知れない。母親と再会出来た三沢は最後の重大事件(刑事道連れ自殺)を起こさずに済んだのだから。
 

 弱者はどこまでも弱者であり這い上がろうとすれば犯罪に陥りやすい社会の異常さを表現した三沢のバックボーンは、社会派ドラマの第一人者と言われている西島大の構成だろうか。また、ベトナム戦争の悲劇を描くのは高久進の得意なジャンルである。ベトナム戦争のため離れ離れにならざるを得なかった親子。この親子がもっと早くに巡り会えていたら、こんな事件は起こらずに済んだ。ギリリと手錠を握り締めた島谷の脳裏には、もしかしたら失った二人の弟の事が浮かんでいたのかも知れない。と言う事は・・・ひょっとしたらこのエピソードって「人喰い虎」と世界観が繋がっているんじゃないだろうか。「母恋い物」が好きな(という噂の)宮内洋の好みそうなストーリーでもある。そう考えたら、微妙な設定の食い違いなぞどうでも良くなってしまった(笑)。


['06/8/21 up date]

この記事に

閉じる コメント(0)

コメント投稿

顔アイコン

顔アイコン・表示画像の選択

名前パスワードブログ
絵文字
×
  • オリジナル
  • SoftBank1
  • SoftBank2
  • SoftBank3
  • SoftBank4
  • docomo1
  • docomo2
  • au1
  • au2
  • au3
  • au4
投稿

.


みんなの更新記事