OZの本棚 〜『OZの特撮使い』 開架書庫〜

日本一のHERO俳優 【宮内洋】 出演作品エピソードガイド&各種レポート

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《はじめに》
 今回「OZの特撮使い」が オープン7周年を迎えるにあたり何か企画ものをやりたいと思い立ちました。さて何をやろうか。そう考えた時、真っ先に浮かんだのが「V3関連のコンテンツ」でした。2004年2月はV3の放送終了から満30年を迎えます。30年前、V3を観て特撮と宮内洋にハマった私。そして7年前、V3の再放送を観て再び宮内洋の魅力に覚醒した私が記念コンテンツとして立ち上げるのにこれ以上の素材はないと思ったのです。
 
 ネタの仕込みに入った頃、日頃から懇意にさせて頂いている「天然猫屋敷」の管理人・猫屋敷さまが第49話のエピガイに挑戦するとの決意表明をされました。猫屋敷さまの書かれるエピガイはとても詳細でツッコミも面白くいつも楽しみにしていたので、それならいっそのことV3ファン同士で共同企画にしませんかとお話を持ち込んだ処、快く承諾して頂き、この企画がスタートしました。お楽しみ頂けましたら幸いでございます。
 
 また、一足先に原稿を拝見した私が涙をボロボロ流して笑い転げた、愛情あるツッコミ満載のエピガイを携えた「天然猫屋敷」の方へもぜひお立ち寄り下さい。お腹が痛くなること必至です。
 

 
◆「風見志郎」は宮内洋が作り上げたキャラクターなのか
 第20話「デストロン四国占領作戦」での四国ロケを境に風見志郎はキザになった。それはテレビシリーズを通して観た事がある者ならば誰もが感じる違和感だろう。最初は「熱血漢」と言われていたはずの風見志郎。それがいつしか回を追う毎に台詞や動作そして特に変身ポーズには大袈裟過ぎる程の「タメ」が入り、その表情は翳りを増して行く。それが特に顕著に現れるのがライダーマン・結城丈二の登場以降で「キザ」「クールビューティ」そして「仮面ライダーSPIRITS」の作者村枝賢一氏いわく「病んでいるような」とも評される後期の風見志郎。余談だが、この「病んでいるような風見志郎」が気に入っていると明言する村枝氏は「仮面ライダーSPIRITS」に登場させる風見志郎もロン毛で切れ長の暗い瞳を持つクールなキャラクターとして描いている。
 
 誰が観ても前期と後期では明らかに風見志郎の人格は変わっている。これは疑いようのない事実だ。その変化の理由として挙げられるのが「仮面ライダーV3」は成長ドラマであるという点である。普通の大学生だった風見志郎がサイボーグとなり大きな力を得て、その自分自身に戸惑いながらもデストロンとの戦いの中で心身共に成長して行き、そして宮内洋自身も俳優としての実力と実績をつけて行く、そういうドラマなのだと。確かに後半の風見志郎にはその後に宮内が演じた様々なキャラクターの原型(特撮ヒーローのみならず時代劇や現代劇を含む)が垣間見え、それら大半は「キザ」でありその代表格に早川健があるが、独特のその演技は「特撮ヒーロー像を完成させた」とまで言われている。だが宮内自らが「最初と最後で(風見志郎の演技を)変えたつもりはない」と明言(つーか、断言(^^;)するに至り、果たして後期の風見志郎が見せる「キザなキャラクター」は本当に「宮内洋が作り上げたもの」なのだろうか、という疑問が筆者の中で長い間くすぶっていた。
 
◆風見志郎は本当に正統派の熱血ヒーローだったのか
 「熱血漢で明るい」と言われる風見志郎だが、あらためて第1話から観直して行くと意外にも笑顔が少ない事に気付く。特に第2話では珠純子に「まるで人が変わってしまったみたい」と言わしめるほどその表情は暗く言葉には棘がある。家族を失い得体の知れない敵と戦う運命になってしまったのだから当然と言えば当然なのだが、おやっさん達との会話でも険しい表情が多く当初から「クール」な面が多く目に付く。
 
 それでは何故「熱血漢で明るい」との形容詞が付くようになったのか。ひとつは彼の初期行動の印象が強い事だろう。第1話では1号2号を助けるため改造人間分解装置に自ら飛び込み、第2話では己の力の制御も出来ないうちに戦闘員をしぶとく追って行くなど結構無茶苦茶やっている志郎は、後先を考えず身体が先に動く鉄砲玉タイプの典型的な熱血野郎である。もうひとつは変身後のV3のインパクトだろう。1号の時の失敗(体色が暗すぎてテレビ映えしない)を踏まえて製作されたV3の造形は基本色が赤と緑というド派手なカラーリングであり、それに呼応するかのように衣裳に赤を多用している風見志郎も明るいイメージにつながったのだろう。
 
 では一体、何がきっかけで風見志郎は「クールビューティ」と言われるようになったのだろうか。いくら考えても納得出来る仮説が立てられないままでいたある日、今回共同企画を張る事になった「天然猫屋敷」さまの掲示板でちょっとした雑談が交わされた。要約すると「風見志郎のうつむき加減から斜に見上げるアップなどは表情がとても綺麗だが、ライダーシリーズはストーリー上薄暗い場面が多く、悲劇的なキャラクターのため表情に影が出てそれが必要以上に綺麗さを増しているのではないか」という話だった。だとするとキャラクターの性格を決めるのは俳優(とプロデューサー、監督、脚本家)だけではなく照明やカメラなども関係している事になりはしないか。もしカメラアングルや照明の変化が風見志郎のキャラクターを本来の性格(設定)から「変えて」見せていたとしたら?しかし、本来監督がつけるべき演出は別としても、ライティングやカメラワークの変化でキャラクターの方向(性格)付けをする事が果たして可能なのだろうか。
 
◆変身ポーズと演技の変遷(第1クール)
 「熱血」か「クール」か、それを印象付けるのはやはり怪人と対峙している時であろう。特に変身ポーズはドラマの中で一番の要となる重要な場面であり、これがバシッと決まるか決まらないかで全体が決まると言っても過言ではない。そこで全52話の変身ポーズを、カメラアングルやライティングはもとより風見志郎の顔や視線の方向、変身時の状況、更に監督や脚本家別など8項目に分けて検証を試みた。

 その結果、意外にも風見志郎は、顔はカメラに向けているが視線そのものはカメラの向こう(にいるはずの怪人)を見ていたり、目線を左右に流している場面が多い事が判明。全部で74回の変身ポーズ中(途中で邪魔され変身出来なかったものは除く)、半数を越える40回は目線をはずしている。風見志郎の変身ポーズというとカメラ目線で正面から構える印象が強いが、どうやら「カメラ目線で正面切った変身ポーズ」というのは宮内洋の言動によってその後に強調されたイメージだったようだ(^^;

 第1クール(1話〜13話)では17回の変身ポーズ中、そのほとんどが正面からのバストショットもしくはウエストショットで撮られ、真正面のカメラ目線は11回と圧倒的に多いが、そのうち何度かはやや顎を引いた上目使いでねめつけるカメラ目線が見られる。上目使いのカメラ目線という事はいわゆる「フカン」(被写体よりも上の位置から撮影)で怪人が高い場所に居る設定となる。低く腰を落とした構えから変身ポーズに入る風見志郎の、圧倒的強さの怪人にやられやられながらも、ひるまず、屈せず、立ち向かって行く精神的強さを表現したカメラアングルだろう。 (つづく)

['04/2/4 up date]

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