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日本一のHERO俳優 【宮内洋】 出演作品エピソードガイド&各種レポート

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【 作品データ 】
原作・監督・脚本/川村浩之 アクション監督/渥美博 音楽/思考事件 出演/藤崎奈々子、宇恵さやか、浜田翔子、桜木睦子、深海りえ、江森亮介、宮内洋、他 企画製作/サイバーシスターズ制作委員会 制作/MAGICAL.inc

【 STORY 】
 人間工学の権威・南條博士は災害などから身を守るための特殊スーツとそれを携帯電話へ電送し装着するためのシステム・D3を開発した。だが何者かによってそのシステムが奪われ、それに遺伝子工学を組み合わせて生み出された怪人が出没し街を震撼させる。自らの開発したシステムを破壊するため、南條は3人の娘たちにバトルスーツを委ねる。

【 南條真一 】
 人間工学の権威でD3システムの開発者。大学生のゆか(宇恵さやか)、高校生のまみ(浜田翔子)、中学生のひびき(桜木睦子)の3姉妹の父親でもある。遺伝子工学の権威・西園寺博士、電磁研究室の渡辺所長と共に3D計画の研究をしていたが、3年前、何者かによって研究を奪われ、やがてそれを悪用した怪人が出現する事を察知する。3Dシステムを破壊する、それだけが悪の手から地球を守る唯一の方法だと考えた南條は苦渋の決断をする。愛する3人の娘たちを奴らと戦うための戦士にすると・・・。
 
 立ち上がり、BGMも効果音も何もない無音の映像。陽炎が揺らめく倉庫街と思しき道を歩いて来る一人の男。南條真一。黒いトレンチコートにサングラス、アタッシュケースを持ち帽子を目深に被ったオープニングカットは(ちょっと尺が長めでやや食傷気味ではあるものの)すごくカッコイイ。ただ、9月中旬に黒づくめってのはどうかと(^^; 見ようによっては「キイハンター」に登場するような国籍不明のギャングみたいだし(苦笑)。

【台場・ENO GVSTO Odaiba(撮影'06/5)】

イメージ 1 冒頭、揺れる陽炎の中を黒のトレンチコートとサングラス、帽子といういでたちの南條博士が歩いて来たのはレストラン前の歩道。
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 2 その後、3年ぶりに再会した娘たちと話す場面は店のテラス部分で、ここでは制作発表の記者会見も行われている。お台場海浜公園の端、シーリアお台場3番街 サンセットビーチレストランローにあるが、2005年6月に閉店され現在は営業していない。
 
 
 
 
 [交通] ゆりかもめ線「お台場海浜公園」駅 徒歩3分
 
 彼を待ち受けていたのは3人の娘たち。親類のあやか(藤崎奈々子)に娘たちを預け海外に暮らしていた南條は3年ぶりに帰国したのだった・・・って、ちょっと待て。3年前、何者かによって拉致誘拐された(そういう描写だった(^^;)はずの南條博士が何で生きて無事に帰国出来たのだろう?やっぱアレかな、敵のアジトを破壊して脱出したとか(爆)。
 
 娘たちが学校生活や友人付き合いを犠牲にして空手の特訓に明け暮れている頃、若い女性が謎の怪物に襲われる事件が多発する。日本に危機が迫っていると感じた南條はバトルスーツの完成を急いでいた。周囲を警戒するように白いワゴン車に乗り込む南條。ドアの前で立ち止まり一瞬振り返るとサッと身を翻すその動きは素早くとても科学者とは思えない。やっぱりアジトを破壊して・・・(以下略(^^;)。車の内部は銀色の断熱材状のシートで覆われバトルスーツを電送し姉妹の戦いをサポートするための各種システムが装備されている。ただ、車体が白いワゴン車で内部が覆われてるってイメージはひと頃話題になった白●●集団を連想させたりもするのだが(タ、タイムリー過ぎるネタで危険だ(^^;;;)。
 
 だがその開発のために昼夜を問わず研究に没頭している南條はその疲労がピークに達していた。崩れ落ちるようにワゴン車から降りる南條の顔には大量の汗。苦しそうな息づかい。出たっ!宮内洋十八番のやられ炸裂っ!と思ったが、何しろ着てるのが白いツナギ。うっわぁー、似合わねーーーーっ!!!(爆笑)白は膨張して映る上に、宮内の体格が良すぎるため(^^;科学者というよりも整備士さんのように見えてしまうのが難点。って、まさかそれ(整備士モード)を狙ったんじゃないだろうなぁ。ま、逆光の中、車体に寄りかかって汗が光るカットがすごく綺麗だったから許すけど(笑)。

 かつて一緒にD3計画に関わっていた西園寺博士が狙われていると知った南條は娘たちに博士をガードするよう命令する。って、ここまで「戦闘慣れ」してると南條さんて本当に「普通の科学者」なのだろうか?って疑問も湧き上がって来るのだが(^^;そもそも南條が拉致までされたのに一緒に研究していたはずの西園寺博士が今まで平穏無事だったのも摩訶不思議だし、それが今頃になって狙われていると気付いた理由も明らかにはされない。もしかすると、ゆかが何度か戦った際に密かに怪人のデータを集めて南條が分析した結果、今世間を騒がせている怪人は実はまだ未完成で、その完成には西園寺博士の遺伝子研究が必要不可欠だと気付いたのかも知れない。または南條が拉致されたのは実は謎の組織に潜入しその目的と正体を暴くためで、組織の正体を知っている南條だけがその動向を把握出来るとも考えられる。そして組織から脱出間際に行きがけの駄賃としてアジトを破壊・・・(以下略)。
 
 そこへD3システムを奪った謎の組織の女ルリ(深海りえ)が現れる。クモ男(みたいな造形の怪人)と激しく戦う姉妹。一方、バトルスーツを伝送し白い要塞(と言えばカッコイイが(^^;)で娘たちをサポートする南條が着ているのはスタンドカラーに前ジップアップの銀色のスーツ。電磁波をカットするとかそういう意味合いがあるのかも知れないが、こういうフィット性の高い光りモノ素材は宮内洋に着せちゃいけない衣裳の筆頭じゃないかと思うのだが(^^; それにしてもこの頃の南條の疲労ぶりは尋常ではなく、すでに自立歩行すら出来ない状態にまで陥っていた。思わず「スーツと一緒に自分のエネルギーも送り込んで体力消耗してんじゃないのか?」と突っ込んでしまった(あながち有り得ない話ではない(笑))。それならいっその事、娘たちをサポートチームにして自分で装着した方が話が早かったんじゃないかと(それじゃあ「サイバーシスターズ」にならないんだってば(爆))。

 やがてクモ男(?)とは違う未知の生命体が姉妹を襲う。ダークブルー(江森亮介)。謎の女ルリが操る人間兵器だった。殺人鬼をベースに作られたダークブルーはその怪力でバトルスーツを装着した姉妹をものともせず弾き飛ばして行く。三女ひびきの妙案で暴れるダークブルーを一時的にバトルスーツに封じ込めたものの、人知れず我が身を戦いに投じなければならない戦士としての運命を受け入れる事が出来ず、普通の高校生でありたいと願う次女まみ。揺れ動く姉妹の心。年頃の娘を危険な戦いに巻き込んでしまった事に苦悩する南條って場面、何故かロケ地はお台場の潮風公園北地区にある夕陽の塔。レインボーブリッジや品川埠頭を背にしたロケーションはとても綺麗なんだけど、娘たちと心を通わせよう、理解してもらおうと思う父親が選ぶ場所としてはあまり相応しくない(どっちかっていうとカップルのデートコースなんだよね、ここ(^^;)黒いブルゾンに白いTシャツは南條博士の私服にしてはちょっとカジュアル過ぎるし(南條真一の私服じゃなくて宮内洋の私服じゃないのか、これ?でもダンディでカッコイイから許しちゃおう!・・・弱いなぁ@自分(自爆))
 
【台場・都立潮風公園(北地区)】

イメージ 3 お台場海浜公園から続いている潮風公園北地区にある「夕陽の塔」の脇。向かって右手側にレインボーブリッジがあり後方に見えるのは品川埠頭。
 
 
 
 
 
 [交通] ゆりかもめ線「台場」駅 徒歩3分
 
 翌日、ダークブルーを捕えていたはずのバトルスーツが解除された。スーツの持続時間は24時間か、なるほどズバットスーツよりは長持ちだな(違(^^;)。解除を知ったゆかとひびきは昨日戦った廃工場へと向かうが、一層凶暴化したダークブルーの前に歯が立たず電波妨害装置を持ったルリに変身を解除されてしまう。このバトルスーツには電波が届かない場所では変身が解除されてしまうという弱点があった。ちょっと待った。それってかな〜り迷惑かも。火災やビルの倒壊などから人命を守るために作られたはずのスーツが、逃げる途中で「おかけになった番号は、電波の届かない場所にあるか、電源が入っていないため、かかりません」って理由でいきなり解除されちゃったら、それこそ人命が危険じゃないか?
 
 二人がピンチに陥ったその時、昨夜からあやかの元に身を寄せていたまみが現れた。やっぱり集団ヒーローは最後に全員揃うのがセオリーだ(笑)。3人は「シールドプロテクション!」バトルスーツを装着すると南條が開発したばかりの新しいパワーグローブを手にダークブルーを粉砕するのだった。と、字面で見ると格好いいのだが、このパワーグローブ、実はただの赤いアームウォーマーで、あまりのチープさに見た瞬間腰が砕けそうになった(苦笑)。南條さん、あんなに苦労して開発した結果がこれかいっ!?
 
 作品にツッコミ出すときりがないのでこの辺でやめておくが(^^;演技はもうド素人状態のアイドルたちが「頑張って一生懸命演技している」のがよく分かる。特に、最初は「自分たちを 3年間も置き去りにしていたパパ」をちょっと恨めしく思っていたであろう姉妹が、戦いの中で次第に父親に全幅の信頼を寄せて行く様子が微笑ましい。特にゆかは一番最初にバトルスーツを装着し父親の辛い思いも汲みながら妹たちを引っ張って行く。三女のひびきは末っ子の甘ったれで装着の度(つまり電送のタイミングなんだろうけど)に「パパッ!」と叫ぶのが何とも可愛らしい。もしかしたら幼い頃、ひびきが一番「お父さんっ子」だったのかも知れない。
 
 一方の南條パパも、不穏な気配を感じて電話して来たひびきに対し「ちょっと待っててくれ」と何気なく返す言葉に優しさと娘を心配する親心とそれでいて科学者らしい機敏さがあってすごくイイ感じ。ただ残念なのは、娘たちをサポートしている時には、顔のアップだけでなくモニターや周辺機器、車内の内装をもっと見せて欲しかった(いや、実は宮内洋のキーボードさばきが見たいという単なる出歯亀根性なのだが(自爆))。

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【 作品データ 】
原作/八手三郎、石ノ森章太郎 監督/竹本昇 脚本/赤星政尚 特撮/佛田洋 音楽/中川幸太郎   出演/金子昇、堀江慶、柴木丈瑠、酒井一圭、竹内実生、岳美、斎藤レイ、宮内洋、照英、東山麻美、柴田賢志、嶋大輔、他 制作/テレビ朝日、東映、東映エージェンシー、東映ビデオ

【 STORY 】
 死んだはずのはぐれハイネス・ラクシャーサが甦りガオイエロー、ガオブルー、ガオブラックの「戦士の魂」を喰ってしまう。戦意を喪失した3人と失望したガオホワイトは戦線を離れ1人オルグと戦うガオレッド。だがガオホワイトたちのGフォンがかつて地球を護り戦った戦士たちの元へと彼らを導く。先輩戦士から「スーパー戦隊魂」を叩き込まれたガオレンジャーは再び5人揃ってラクシャーサに立ち向かって行く。

【 ビッグワン/番場壮吉 】
 筋書きだけを見ると非常にベタな展開だが意外なほど綺麗にまとまっているので感心。「七変化は女戦士のたしなみでしょ♪」と戦隊の花としての役割を冴(竹内実生)に教えるメガピンク・みく(東山麻美)。力の戦士の心意気を草太郎(酒井一圭)に伝えるギンガブルー・ゴウキ(照英)。技の戦士として鍛え上げられた心を海(柴木丈瑠)に叩き込むゴーイエロー・ダイモン(柴田賢志)。剣の戦士として死の恐怖をもねじ伏せてしまう強靭な精神力の必要性を岳(堀江慶)に導いたレッドファルコン・勇介(嶋大輔)。皆、現役時代に今のガオレンジャーと同じような状況に陥りそこから戦士として甦って来た経過と、同じ戦闘タイプの戦士達の戦いを過去映像で上手くインサートしている。「色別」ではなくあくまでも「戦闘タイプ」で分けた事でキャラクターの存在感が明確になり非常に観やすいのだが、「子供キャラ」と言われている、チームの中で年少者の戦士がほとんど取り上げられていないため、やや未消化な印象を与えるがこれは仕方ないだろう。
 で、番場壮吉。托鉢僧姿で現れた番場は失意の冴に真紅のバラを差し出し、赤いバラを育てるためには4つの色が必要だと説く。それは透き通った青い空、降り注ぐ太陽の黄色い光、夜の穏やかな黒い空、そしてバラを抱く白い腕であると。つまり「赤い戦士が戦士でいるためには他の4人の力が必要」という事だが、死への恐怖に取り憑かれた彼らに番場の言葉は通じない。
 
 だが、みくと冴の身にツエツエ(斎藤レイ)の手が迫ると何故か托鉢僧の杖や笠がツエツエを阻む(^^;そして追い詰められた2人が変身して戦おうとしたその時!相変わらずの托鉢僧姿で現れた番場壮吉。先輩戦士として密かに冴たちを見守っていたようだが、それって傍から見ると、怪しい旅の僧がカワイイ女の子の後をついて歩いてる「ストーカー行為」ではないかと・・・(爆)。そんな視聴者の思いなど知らず、変装(?)しててもキザさ加減は相変わらずの番場壮吉は「どっからでもかかっておいで」と言うかのように左手で挑発するとたちまちのうちにオルゲットたちを叩きのめす。この最初のカットの殺陣が長く(数え違いでなければ)9手ほどを1カットで撮っているのでちょっと時代劇風の仕上がりになっていて、この立ち回りを観ると「やっぱり宮内洋だー」と妙に納得(安心?)するから不思議である(笑)。
 
 しかし「誰だお前は!?」とツエツエに問われ、待ってましたとばかり袈裟を脱ぎ捨て「ジャッカー電撃隊行動隊長、番場壮吉」両手を広げてちょっと肩をすくめ23年前と変わらぬ姿で宣言するが「ジャッカ〜?」と「何、それ?」ってイントネーションで返される。冴に過去の戦士たちの話を聞かせたみくでさえ「?」って表情で首かしげてるし(^^;必要以上にカッコつけて登場しただけに「お、お前はっ!」って驚愕して受け入れてもらえないのはちょっと寂しいかも(苦笑)さすがに20年以上も昔のヒーローは知名度低くてツライね(爆)。
 
 と思ったのもつかの間、番場は向かって来たヤバイバをたちまち叩きのめしてしまう。本当に「あっ!」と言う間だった。時間にしてわずか3秒足らずの殺陣で、そのスピードは現役JAEのメンバーに匹敵するのではないだろうかと思うほど速い。宮内洋のアクションはどちらかと言うとスピード感よりも重量感のある動き、との印象が強いのでこの速さには正直言って驚いた。「動きが見えない!」とここだけ十数回観直した私の動体視力の無さも情けないが(自爆)立ち姿、アクション共に年齢的な衰えは全く感じられず「宮内洋のヒーロー健在ぶり」を強烈にアピールしたシーンと言えるだろう。
 
 そして番場とみくはヤバイバとツエツエに変装しラクシャーサに捕らえられているガオレッドを救出する。本物のツエツエに「あ〜っ番場壮吉っ!」と言われ、名前を覚えてもらえて良かったね(?)と思った瞬間「また、お会いしましたネ♪」とツエツエに左手を振る番場。その仕草といたずらっ子のような目がもうメッチャクチャ可愛い〜っ!!(絶叫)50を過ぎたいい年のオジサンが可愛く見えてしまう私もいい加減目が腐ってるんじゃないかとは思うのだが(自爆)かと思うと5人揃ったガオレンジャーと先輩戦士たちを率いて「よおーし、みんな、行くぞっ!」って・・・やっぱ番場が仕切るのね(^^;
 
 そして!目玉はやっぱり本邦初公開の番場壮吉の変身シーン!元々ジャッカー電撃隊のメンバーは全員サイボーグでその都度強化カプセルに入らないと変身出来ないと言う弱点がある。だが番組後半に登場したビッグワンは逆にどうやって変身してるのかが謎だった。いつだってジャッカーがピンチになると突然現れていたから(^^;それが今回初めて、胸に挿している薔薇の花が変身への起動スイッチになっている事が判明した。ま、歴代戦隊のメンバーが皆何らかの「変身グッズ」を持っているから仕方ないだろうが、もし本放送当時にこの変身をやっていたら、薔薇の花の玩具が売れた・・・わきゃないか(自爆)。そう言えばビッグワンって確か「ジョーカーの置き土産」なサイボーグだったのよねぇ(しみじみ)。
 
 巨大化したラクシャーサに歯が立たないガオレンジャー。そこへ歴代戦隊の戦闘機が次々と飛来しラクシャーサを攻撃する。それを見上げるビッグワン。「間に合ったか・・・」って、ちょっと待ってよ。もしかしてアナタが皆を呼んだの?いくらビッグワンが「歴代戦隊を取りまとめる役」つったってさー、それぞれの戦隊にはみんな司令官(もしくはそれに相当する人)がいるのよ。そんな勝手な・・・とツッコミ入れようと思ったら、次のカットを観た瞬間に思いっきり後ろへひっくり返ってしまった。自動ドアが開くとそこにはいつぞやに壊滅したはずのオーレンジャー基地。そしてマイクに向かい叫ぶ三浦参謀長の姿!「ゴーッ!」それを受けてバリドリーンのコックピットで新命明が叫ぶ「ゴーッ!」いやはや、この宮内キャラ勢揃いにはさすがにドギモを抜かれた。全戦隊のレッドが勢揃いするだけでも充分「お祭り気分」だったのに。東映さん、ちょっとお遊びが過ぎるんじゃない?いや「全戦隊勢揃い」が東映の御家芸なら「宮内キャラ勢揃い」は王道なのかも知れないが(爆)。

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【 作品データ 】
原作/山田風太郎 監督/白井政一 脚本/菊地昭典 音楽/中川孝、坂元幸 出演/渡辺裕之、森山祐子、宮内洋、石田信之、田口トモロヲ、他   制作/ギャガ・コミニュケーションズ

【 STORY 】
 時は江戸時代、和歌山城下では天草四郎を筆頭に魔界から蘇った魔人たちがハルマゲドン(最終戦争)を起こすべく準備を進めていた。城下町で起こる奇怪な事件の数々。そしてそのもくろみを打ち砕くため剣士・柳生十兵衛は魔人たちにただ独り立ち向かって行くのだった。

【 宮本武蔵 】
 魔界より蘇った魔人のひとり。無口でいつもちょっと離れた所であらぬ方向を向きスマシている。他の魔人がこの世への恨みや永遠の命や若さといった煩悩に支配され蘇ったのに対し、武蔵は柳生十兵衛(渡辺裕之)と戦いたいが為に転生したという変わりダネである。好色の揃っている魔人連中は城下町の娘をさらって来たりするが武蔵は女体を前にしても眉ひとつ動かさない。見た目は涼しい顔をしているが胸の奥には執念の炎を燃やしている、見ようによってはかなりクールな「新命明」風。
 
 これまでの宮内洋のキャラクターとはかなり趣を変えた冷徹な悪役。宮内のちょっと癖のある独特な台詞まわしがぴったりはまっている。年齢設定が「老人」なのでそれなりの扮装をしているが、その年齢に見えないところが宮内らしい。白いきものと赤いチャンチャンコには笑ってしまったが(まるで還暦のお祝いだ!)。だがメイクは宮内のイメージを巧く生かした綺麗な仕上りでGOOD!他の魔人はおしろい塗りたくった上に歌舞伎の「隈取り」風なのだが宮内は赤毛混じりの長い白髪(どう見ても前髪はメッシュ入れたとしか思えない)に白い顎ひげ、ブルーのアイシャドウのみ。これほどブルーのシャドウが似合う男優も珍しい(見慣れているだけ?)。緊張感に満ちた静寂を漂わせるその姿はボサボサの蓬髪でさえも清潔感を感じさせる不思議な存在である。

 現世の者が魔界へ行き魔人として蘇るためには魔界の女を抱かなければならない。そのため人形のように言いなりになる魔界人の女があらゆる場面で登場、誘惑する。当然の事ながら武蔵にも女があてがわれる(この時叫んだ「転生!」の台詞がヒーローのキメ台詞に聞こえたのは筆者だけか?)のだが、年が年だけにちゃんとコトが成り立ったのか疑問が残る。天寿をまっとうしたという事になっているがそれじゃあ腹上死だったのか(考え過ぎ(^^;)?
 
 柳生十兵衛との決闘の場に武蔵が選んだのは、かつて佐々木小次郎と戦ったのと同じ名の島であった。己の技に過剰な自信を持つ武蔵は舟の櫂を削った木刀で十兵衛を迎え撃つ。前編クライマックスでの対十兵衛戦。十兵衛を待つ間、櫂を削る武蔵の全身からは殺気と妖気が漂っている。それは良いのだが、問題は武蔵の赤いフンドシ(!!)である(一応筆者も女性なので結構テレていたりする)。なにゆえにガバッ!と見せねばならなかったのか。強さの誇示なのだろうが(それ以外演出上のメリットが見当たらない)白いきものに赤いチャンチャンコと赤いフンドシというコーディネートはまあ目立つことこの上ない。
 
  殺陣は相変わらず大振りなのが少々気になるが十兵衛との一騎打ちで一瞬見せたフッと上から見下す表情がいつもの宮内洋らしくホッとさせる。だが悪役は殺されるのがお約束。おまけに今回は魔界から出戻って来た魔人(つまり妖怪)なものだから普通に切っただけでは死なない。で十兵衛は退治する為にその首をはねるのである。宮内のキャラクターで首チョンパってのは前代未聞だなあと思っていたら、なんと生首がしゃべるは、切り離された胴体が生首の髪を掴んで持ち上げるはの大サービス有り。そのまま綺麗に死んで欲しかったのだが、妖怪に有終の美を望むのは無理だった様である。

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【 作品データ 】
原作/村上和彦 監督/白井政一 脚本/菊地昭典 音楽/中川孝、坂元幸 出演/竹内力、今井雅之、本郷功次郎、山本昌平、宮内洋、他 制作/ギャガ・コミニュケーションズ

【 STORY 】
 縄張りを巡って繰り広げられるヤクザの抗争を描く。近未来の新宿歌舞伎町。そこは帝都会と名乗るヤクザ組織と台湾マフィアの2大勢力がしのぎをけずり、第3地帯と呼ばれる無法地帯は香港マフィアが狙っていた。そこに、かつて帝都会傘下山龍組を破門された矢吹銀也が腐り切ったヤクザとは一線を隔す「東京魔悲夜」を組織し乗り込んで来る。「東京魔悲夜」とは何か。そして銀也の狙いとは・・・?
 
【 新宿中央署部長刑事 花田 】
 前後編(と言って良いのだろうか)の前編では歌舞伎町でひと仕事始めようとしている矢吹銀也(竹内力)を激励に、3万円はしそうな大きな花束を抱えて登場。てっきりヤクザ屋さんだと思ったら刑事さんだったのでちょっとはずされた感じ。でも宮内洋がふつーの刑事で終わる訳ないな、と思っていたら案の定「お車代」と称する500万(!)の小切手を「おお、そうか」の一言で受け取ってしまう(つまり賄賂だ)、ひと癖もふた癖もありそうな悪徳おまわりさんであった。この後どのように銀也と東京魔悲夜に噛んで来るのかなーと思っていたらそれきり。ほとんど顔見せ程度。前編は全体的に「伏線張りまくり!」というストーリーで、展開にまどろっこしさを感じさせるが後編はなかなか面白く見られた。前編で張りまくった伏線が表面化し先が読めてしまうきらいはあるもののストーリー展開の早さでカバーしている。
 
 その後編では、抗争相手に包囲されカンヅメ状態の銀也と東京魔悲夜のメンバーを逃がす為にホテルに乗り込むが銀也に差し出されたピン札で 500万はありそうな現ナマではあき足らず1000万の小切手を切らせ、現金はホテルを出てから貰うというガメツさである。でも流石、伊達に賄賂は貰っちゃいないよとばかりべらんめえ調でタンカを切りながら抗争相手をかき分け無事ホテルから連れ出す。そして銀也に裏情報を教えながらサポートするが、東京魔悲夜メンバーで銀也の舎弟の裏切りにあい、最後は無残にも無抵抗のまま射殺されてしまう。
 
 この射殺場面、やっぱり宮内洋は顔を出さない。正面から撃たれたシーンをバックショットで撮っている。いくら演技とはいえ宮内の死に顔は見たくないし、あくまでもイメージ優先だとしたら宮内洋は「死」というものを前面に出さない方が良いのかも知れない。だがファンとして言わせてもらえれば無抵抗というのが気にいらない。せめてせめて、1度くらい立ち回り見せて欲しかったなあ、折角宮内を使っているんだから。
 
 銀也の目から見たら花田という人物は味方で、こういった作品は主人公の目線でストーリーを追う形になるためにこんな汚職刑事でも正義の味方に見えてしまうから不思議である。やっぱり宮内パワーは凄い。ただ難をつけさせてもらえば、ヤクザの親分どもと渡り合った時の押し出しが弱い。貫禄というものにやや欠けるのである(若作りだから仕方ないんだけどネ)。ところが銀也など若手のメンバーと居るとひじょーにカッコイイ(紺地に白のストライプのスーツがメチャメチャカッコイイ!どんな役であれ宮内洋のスーツ姿は絶品!)。存在感の差、なのだろうか。部長刑事というよりも、現役バリバリの刑事の方が似合っているような気がする。
 
 そしてどの作品を見ていても必ず気になるのが「目」の演技。特に、うつむき加減から顔はそのままで瞳だけ上向ける動作が多い。ねめつける、という感じでこれがかなり迫力がある。そして相手を見据えると、ぐっと顎を上げ見下ろす。若い頃からやっていた動きだが最近のほうが板に付いている。で、この目線の使い方がキザなのである。宮内洋の持ち味であるキザ路線は目線の配り方につきる。どんなにカッコつけても目に色気がなければ上滑りするだけで説得力に欠けるし、キザなキャラクターでなくてもそう見えてしまうのはひとえにこの目線のせいではないだろうか?

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【 作品データ 】
原作/村上和彦 監督/白井政一 脚本/菊地昭典 出演/渡辺裕之、宮内洋、本郷功次郎、中島宏海、渡辺哲、結城哲也、石田信之、小栗一也、根上淳、他 制作/ギャガ・コミニュケーションズ

【 STORY 】
 関西で勢力を二分する大政組と大浜組。大政組頭補佐で尾形組の尾形は義道会太田黒の刺客に闇討され絶命するが尾形の舎弟だった村田龍治は 5人の刺客を一刀で切り捨てる。その一件で大政組に認められた村田は異例人事で執行部入りし太田黒は大浜組の舎弟となる。そして村田の許嫁で今は太田黒の愛人をしている舞台女優・夏を挟み二人の宿命的な戦いは続く。
 
【 倉嶋組組長 倉嶋正吾 】
 大政組幹部にして組一のキレ者と評される大政組一門・倉嶋組組長。村田龍治(渡辺裕之)の尾形組二代目襲名の決定にいきり立つ幹部会でもひとり冷静に状況を見つめている。しかし大政組若頭に村田の舎弟になる事を勧められた倉嶋は組長としての立場や先輩としてのプライドから舎弟入りに躊躇する。だが村田という男を見極めようと後をつける倉嶋はカツアゲをしていたチンピラをたたきのめし、己の名前が刻まれた墓にたたずむ村田に興味を持ち、その男意気に並みならぬものを感じる。そして当初は己の出世欲を絡めた舎弟入りだったが次第に本物の幹部として村田と共に辣腕を振るい「ワシのこの命、アニキのもんだす」状態となって行く。
 
 大政組若頭を殺害され怒りに燃える村田に代り若頭の弔い合戦に出た倉嶋。村田の宿敵で若頭殺害の黒幕である太田黒を殺した後自首しようとする倉嶋は「あほんだら!太田黒をとる事はなかったんや」と殴られる。村田は太田黒を殺さずとも「いつでもとれるのだ」と知らしめるだけで良かったのだ。それよりも強力な右腕である倉嶋を失う事の方が耐え難かったのである。だが殴られた瞬間、倉嶋は誇らしげで限りなく嬉しそうな表情を浮かべる。そして見つめ合う二人・・・うーん、本当ならここで「男の友情」を感じなければイケナイのだが宮内洋の瞳の色気がそれ以上のモノを感じさせてしまうから困ったものである。なにしろカッコ良すぎるのだ、宮内洋も渡辺裕之も。ナイスガイの二人が見つめ合う姿は美しいが、反面おぞましい気が・・・する。
 
 この作品における宮内洋は兎に角カッコイイの一語につきる。演技も良い面が強調された形で出ていて「倉嶋」というキャラクターを完全に自分のものにしている。その芝居の各ポイントでは「ヒーロー」時代をほうふつさせる演技が混じる。恐らくその形が一番カッコイイと自認しているのだろう。カツアゲにあったカップルの「助けてー!」という悲鳴にはっと顔をあげる倉嶋。たったこれだけの動きなのにしっかり「ヒーローの動作」になっているし、自分のキメポーズを知り尽くしているから何でもないただの立ち姿なのに妙にカッコ良く見える。
 
 特に第三部前半は宮内洋の独壇場。若頭が殺されたカラクリを暴くために酔っ払いのふりをして敵を欺くのだが、酒臭さを出すために(その他に景気づけとか御清めの意味合いがあるんだけどね)ウイスキーを上着に吹き掛けるシーンではミニボトルの蓋を歯で噛り開ける。普通わざわざこんな挙動はしないと思うが(いくらヤーさんでも)、普通に手で開けたらただのドリンク剤と同じである。カッコ良く見せるための宮内流の演出だったのだろうか。岸壁や船上でのリンチシーンは不思議と凄惨さがなく宮内のカッコ良さだけが引き立つ。なにしろ立ち回り(と言うより殴り合い)をさせればその「見せ方」にはキレやスピード感があり長年蓄積して来たノウハウが凝縮され「まだまだ若いモンには負けないぜ」と言える。

 台詞も巻き舌でコロコロと転がし大阪弁をよくこなしている。宮内洋のクセのある間の取り方と抑揚は極道の台詞がよく似合う、ということがこの作品で証明された。だが若作りで親分的な風格が足りないからどうしても芝居が小さくなりがちで存在感が希薄になる。そこが宮内洋の不思議なところで、ヒーロー(もしくはそれに類するキャラクター)はっている時には存在感なんて言葉は宮内のためにあるようなモノなのに極道になると何故かそれが薄れる。多少「肩」を使った演技が入れば良かったのではないか。最も肩で風きって歩くのはチンピラと相場は決まっているが。

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