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日本一のHERO俳優 【宮内洋】 出演作品エピソードガイド&各種レポート

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【 作品データ 】
監督/鈴木則文 脚本/皆川隆之、鈴木則文 音楽/鏑木創 出演/池玲子、風間千代子、杉本美樹、宮内洋、小池朝雄、他 制作/東映
 
【 STORY 】
 東京から流れ着いた練鑑帰りのズベ公・真紀を団長とするパール団は、京都を根城にカツアゲや女子中学生売春の手引きなどで派手にその名を売っていた。そこへ大阪からズベ公グループの黒百合会が縄張り荒しに来て、どちらが京都を仕切るかで対立を始める。その頃、地元暴力団の黒地組は将来的な生き残りをかけ、巨大な売春組織網を作り牝犬狩りと称して不良少女たちをコールガールにする計画を立てていた。黒百合会とパール団は黒地組の罠にかかり、先に黒百合会団長のユリが、そして真紀と団員たちも次々と捕まってしまう。やがて、対立していた真紀とユリとの間につかの間の友情が芽生えるも、それは真紀をかばい黒地組の凶弾に倒れたユリ、そして真紀とユリが同時に愛した栄三の壮絶な死によって終わりを遂げる。命をかけた恋も友情も失った真紀はパール団団長の座を自ら退き、単身黒地組へ復讐の刃を向けるのだった。
 
【 露木栄三 】
 福島の田舎から上京し不良のゴロつきだった栄三。だが今は改心して一流レーサーになるという夢に向かい整備工として真面目に働いている。偶然、真紀(池玲子)とユリ(風間千代子)のタイマン勝負に割って入った事から、幼馴染のユリが今はズベ公グループのリーダーを張っていると知る。幼馴染のよしみで悪い事から足を洗うようにユリを説得する栄三だったが、それは返ってユリの栄三への思慕を増長させるものでしかなかった。
 不良→整備工→レーサー志望という非常にありきたりでベタな設定ながら、肉感的パワフル感溢れる池玲子とシャープな美形、風間千代子という正反対の美女二人に惚れられる美味しい役処の宮内洋(笑)。福島出身の設定なのに口調が思いっきりべらんめぇ調で、おまけに舌と語尾がちゃんと転がり切っていないが、それが逆に無理して突っ張っているようで凄くカワイイ(爆)。特に、再会したユリにタバコをすすめられ「やめたんだ」と小首をかしげるシーンは、もう可愛さ卒倒モノ(どういう表現だよ(^^;) この登場場面では白いパンツと黒っぽいブルゾンにヘルメットを持っているためか、何となく風見志郎に近いイメージを感じるが、当時まだまだ華奢だった宮内、かなりスッキリとした着こなしになっている(笑)。
 
 一方、ユリとのタイマン勝負に水を差された真紀は、相手がちょっとイイ男だったので引き下がってみた格好だが、内心面白くない。そして仲間と車上荒しをしようと高級車に狙いをつけた処、またしても栄三が現れる。一度ならず二度までも邪魔された真紀は栄三をシメようとするがそこへ何故か不良番長@梅宮の辰兄ィが登場し、栄三が昔は不良だった事、今はレーサー目指して頑張っている事を語って聞かせる。真紀たちはそんな事尋ねちゃいないのに(^^; 説明台詞、ありがとうございます(笑)。
 
 それでも気が治まらない真紀とユリは、とうとう邪魔な栄三を抱き込んでのタイマン勝負に出る(逆転の発想ですな(^^;)。勝負はぶっちゃけ根性比べ。二人並んで地面に寝そべり、その上を栄三が運転するトラックが走り過ぎ(それも5往復!)、先に逃げ出すか気絶した方が負け。結果は言い出しっぺのユリが失神して、結局京都はパール団が仕切る事に(単に元の鞘に収まるって話だけど(笑))。そしてこの勝負に勝った真紀はパール団団長としての面目と栄三のハートをがっちり掴む事になる。
 
 ただ、物語上はユリが気絶し真紀に敗北したという解釈でいいのだろうが、どうも画面上で観ている限り違うような気がする。恐怖で気絶するなら最初にトラックが通り過ぎた時点で伸びてしまう方が自然なのに、最初の数回は双方とも意識があり互いの様子を覗っていたりしたから、ユリが気絶したのは恐怖とは違う理由じゃないかと思うのだ。気絶したユリの顔は眠っているような穏やかな表情をしていて、恐怖のあまり失神した風には見えない。つまり、ユリにとって栄三は気心の知れた幼馴染でそのドライビングテクニックも国内B級ライセンスの腕前。もしかしたらユリは、栄三に命を預けた気持ちで安心してうっかり眠ってしまったのではないだろうか。だが、真紀や黒百合会の団員の手前そんな女々しい事は言えるはずもなく、自棄酒の勢いで栄三に迫るもかわされたユリは黒地組の幹部・影山(女ったらしなヤクザをやらせたらこの方の右に出る人はいません@藤木孝)に甘い言葉でそそのかされ、その術中に堕ちて行く。
 
 黒百合会に拉致られたパール団員を助けるため真紀と共に乗り込んだ栄三は、黒地組が黒百合会の後ろ盾となりユリが影山の愛人の座に納まっている事を知り愕然とする。乱闘(ただの入り乱れ)の末、栄三は取ったばかりのライセンス証を黒地(小池朝雄)に取り上げられてしまうが、それを知って単身黒地組に乗り込んだのがまたしても辰兄ィ(笑)。ただの乱闘じゃなくてきっちりと「見せる立ち回り」の後、無事にライセンス証を取り戻す。「不良番長」と「女番長」の見事なるコラボレーション!(そう言えば「不良番長」シリーズレギュラーの山城新伍もすっごいチョイ役で出演している(笑))
 
 一緒に行動しているうち互いに惹かれ合うようになった真紀と栄三は、仕事の合間を縫ってドライブに行く(だって栄三は整備工の作業着@白のツナギだよ?どう見ても仕事中つか、サボってるとしか思えん(^^;)。幼い頃に別れた母親と再会したものの受け入れてもらえず、落ち込む真紀をなぐさめようとしたんだろうが、これが真紀の心に火を着けた。熱に浮かされたかのように「もっと飛ばして」とねだる真紀に押し切られ車のスピードを上げる栄三。って、時速100キロオーバーなんですけど(爆)。元は愚連隊だったらしいが、レーサー目指すだけあって走り屋タイプだな、この人(^^;で、その車中、更にヒートアップした真紀に「抱いて!」と迫られる。スピード違反の最中に迫られるってのも、えらく難儀だなぁ(爆)。
 
 紅葉の美しい山中で抱き合う二人。それは凄く綺麗なシーンなんだけども。ちょとぉっ!ここでいきなり青姦(アオカン)かよっ!!(爆)いやまぁ、一応、東映印の女番長映画だからね、今更何があっても驚かないよ。紅葉の中に池玲子の白い肌が映えて映像的にも凄く美しいし。問題はその後の場面。車内で交わされる「初めてだったのか」「いいのよ、さっぱりしたわ」って会話には思いっきりひっくり返ってしまった。えーっ、真紀って処女の設定だったの!?練鑑帰りのズベ公が男経験なかったって、絶対に説得力ないし(かなり偏見(^^;)。第一、初めての割にはおっ広げで喘いでましたけど(爆)。うーん、だとすれば栄三がリードしたって事なんだろうけど、当の栄三はツナギ着たまんま真紀の上に乗っかってるだけでほとんどマグロ状態だったぞ。思わず「もっと動けっ!」と叫んでしまったくらいに(ばきっ!)
 
 ついに捕らえられた真紀を救うため黒地組に乗り込んだ栄三。だが多勢に無勢、ゴルフクラブでめった打ちされ片目を潰されて放り出される。黒地に拷問を受けボロボロになった真紀を救ったのは宿敵ユリだった。二人は捕まった仲間たちと共に脱出するが、真紀を庇ったユリは追っ手に射殺される。辛くも逃げ切った真紀は栄三と共に生きて行こうと決心するが、栄三の心はすでに決まっていた。

 片目を失いレーサーへの夢を断たれた栄三にとって、すでに死は恐れるものではなかったのだろう。殺された幼馴染みの復讐と惚れた女を守るため、黒地と刺し違えるつもりで組事務所へ特攻かけるラストは、無鉄砲でムチャクチャがむしゃらで、それでいて組の者にガードされた黒地には一太刀も浴びせる事が出来ないまま全身をめった突きにされ絶命する栄三は、ただただ哀れな最期だった。
 
 この作品を観る前に、他の方が書かれたレビュや感想をいくつか拝読した。その中で「宮内洋がキザでかっこいい」というニュアンスの表現を見かけていたので、はて、V3以前の作品にそういう予兆があったのだろうかと、ある意味かなり関心を持って観た。そして、観終わって感じたのは、少なくとも栄三という役は私にはキザとは思えなかったと言う事。感じ方は人それぞれだから「キザ」という捕らえ方も間違いではないだろうが、私的にはキザと言うよりも「可愛い」というイメージの方が強い。一旦自分がこうと決めた事はやり遂げようとする一途さと、最後は自らの命に代えてもきっちりケジメを着けようとする烈しさを持ち合わせた栄三は凄く硬派で、宮内洋のハマリ役と言う印象が残った。


['06/7/11 up date]
【 作品データ 】
監督/鈴木則文 脚本/掛札昌裕、鈴木則文 音楽/鈴木創 出演/池玲子、サンドラ・ジュリアン、宮内洋、渡辺文雄、遠藤辰雄、小池朝雄、他 制作/東映
 
【 STORY 】
 京都の実家で母親の愛人に犯され家出した小野崎由紀は、東京で水商売と男たちの中で放蕩な生活を送っていた。ひょんな事から建築の学術研究をしている本間洋一郎と知り合い恋におちたふたりだったが、由紀を愛人にしようと狙う松村コンツェルン会長の罠がふたりを引き裂いて行く・・・。
 
【 本間洋一郎 】
 タイトルからしてキワドイ作品でおまけに「濡れ場あり!」なんて噂も乱れ飛んでいたので少々心配していたが期待に違わぬ爽やか系のキャラクター。欲望とセックスが渦巻く中で一服の清涼剤のような存在である。
 
 由紀(池玲子)と初めて会った時のシーンが印象的。「私を自由にして」と迫る由紀に襟元で乱れたスカーフ(これがなんと水玉!)を直しながら「新手のコールガールかい?あいにく僕は安物は買わない主義なんでね」と言い放つ。この台詞が由紀のハートをぶち抜いた。どんな男も(例え好みでなくとも)自分のカラダを見たら抱きたくなるものと思っていた由紀であったからショックは大きかった。そして恐らくはひとめ惚れだったのだろう。街(多分銀座あたり)のカフェテラスで洋一郎を見かけた由紀は自分からアプローチして行く。松村会長(遠藤辰雄)の愛人の子として生まれ中学 2年の時母親を失い、恋も結婚も考えずに古築建築の研究一筋で来た洋一郎もまた、由紀と出会い家庭を築く事を考え始める。
 
 研究資料を探しに京都を訪れた洋一郎の元に由紀から電話が入る。このシチュエーションがチグハグでとにかく笑える。「由紀ちゃん!一週間したら帰るから」ととっても嬉しそうな洋一郎に対し「あなたを愛してるの」と吐く息も荒くほとんどテレフォンセックス状態の由紀。「どうしたんだい、由紀ちゃん?」と訊ねる台詞がとってもオマヌケ。普通気づくよなあ〜
 そして洋一郎へのお色気攻撃は止まる処を知らず、次の日には洋一郎を慕い大学の友人サンドラ嬢(サンドラ・ジュリアン)がフランスから来日、洋一郎を追いかけ京都に来た由紀と鉢合わせ、という男冥利につきる三角関係シーンが成立。「このひとを愛しているのね」と仏語で詰め寄るサンドラと「今ここで私にキスして」と迫る由紀。うーむ、本当だったら恐いぞこの場面は。見た目とってもプレイボーイ風(とても研究者には見えない!)なのにふたりに迫られ、なんとかかわそうとしている姿が妙にコミカル。宮内洋が仏語の台詞で頑張っている。
 
 この頃はまだ全然ヒーロー性を感じさせないのかと思いきや、サンドラを連れ古都を案内するシーンでまんまヒーローになっている場面を発見。お寺の柱の影から出て来て立ち止まり振り向く、と言う動作なのだが、立ち止まってからフッと軽く胸を張り振り向くというこの動作はどの作品にも必ず現れる。演技というより宮内の癖かもしれない。
 
 結局サンドラが身を退く形でトライアングルは解消、由紀にプロポーズした洋一郎だが、父親である松村会長が由紀を手込めにし、それを知った洋一郎は裏切られたと思い込みショックから酒浸りで荒れた生活を送る。が、裏切ったのではなく全ては父と義理の兄(腹違いの姉の婿養子・渡辺文雄)の仕組んだ事だったと知り松村の屋敷へ乗り込む洋一郎。そこで見たものは、由紀を奪い合い殺された父と「お前も松村コンツェルンも俺のモノだあ!」と叫び由紀の上に乗っている義兄の姿だった。
 
 怒りに燃えライフルで義兄を撃ち殺した洋一郎は「貴方だけは巻き込みたくなかった」と泣く由紀を抱き締め「僕は死刑になるだろう。だが僕が殺したのはケダモノだったんだ」と呟く。魔性の女によって人生を狂わされた哀れな研究者、というエンディングだがそれまでのドロドロとしたセックスシーンを払拭するようなふたりの純愛が伝わって来るラストシーンであった。
【 作品データ 】
監督/野田幸男 脚本/山本英明、松本功 音楽/八木正生 出演/梅宮辰夫、山城新伍、大信田礼子、安部徹、宮内洋、安岡力也、由利徹、清川虹子、菅原文太、他 制作/東映
 
【 STORY 】
 女ばかりの島にたどり着いたカポネ団。女たちをうまくいいくるめ大阪に連れて来ると風俗店の営業に精を出すが失敗、追い出され東京・新宿へ。ひょんな事から知り合ったマリコの父親が社長を勤める江藤製薬が麻薬密造に関っていると知り恐喝を始めるが・・・。
 
【 船乗りのタカシ 】
 かなり下ネタ系のエログロ・ナンセンス・アクション・コメディだが昭和40年代にはこの手の作品がTV・映画を問わず大量生産されていた(それもほとんど東映東京で)。で、こういう作品に登場する宮内洋ってどんなキャラクターだろうと思っていたがオープニングテロップで宮内の名が6人組みだったのであまり期待していなかった。が、驚くなかれメインキャストであった。
 
 不良番長ことヒロシ(梅宮辰夫)率いるカポネ団メンバーが大阪から東京へ行く道すがらヒッチハイクしたトラックの荷台で寝ていたヒロシの弟分。元船乗りで神戸のバーで大ゲンカしてクビになった(らしい)。そのままカポネ団と行動を共にすることになるが(そうしないと食いっぱぐれるためだが)、試験薬のホルモン薬を飲まされ鼻血出すは、パンツ一丁で新宿の街に放り出されるは、ゴリラの檻に逃げ込む(!)はめになるは、散々な目に合う。
 
 この初登場シーンがブルーのジャケットに白のパンツ、白いシャツのボタン3個はずしてコインのペンダントに船員帽(船長さんとかが被っているやつ、昔小林旭や石原裕次郎もよく被ってた)、というこれっきゃないってスタイル。でもって白いギターなんか弾かれた日には東映東京が組織ぐるみでイメージづくりしてたんじゃないかとさえ思えてしまう。
 
 一応メンバーのなかではキレイどころなので女性陣にモテモテ。そうでなくても、とにかくカワイイッ!幼いというかあどけないというか、もう「お姉サマがなんでも教えてア・ゲ・ル」と言いたいほど。本人は、ビールやおちょうしラッパ飲みしたり女の肩抱いたりして事有る毎にカッコつけているがどうにもサマにならない。若さ故かはたまた芸歴が浅いためか。この数年後に「変身、ブイスリャア!!」と叫んでいるとは誰も想像していなかっただろう。まさに宮内洋は新人俳優からヒーローに変身したのである(このギャップは凄い)。
 
 なにしろこんなにも楽しそうな表情の宮内洋は初めて見た。ちょっと斜に構えたシニカルな笑顔しか見ていなかったのでとても新鮮。大口開けて大喜びしているその顔は芝居といえど演技を楽しんでいると観ている者にも伝わって来る。それが一番出ているのがクライマックスの決闘シーン。赤いライダースーツに白いマフラー白いたすきがけ「風林火山」の旗を背負いノーヘルでバイクに立ち乗っては白い鉢巻きを風になびかせる宮内は「特攻」そのもの。立ち回りと言うにはほど遠いが(ほとんど地雷と爆弾とダイナマイトで済ませていたし)、持ち前の運動神経を生かした動きをしている。その最期は拳銃で撃たれ相手のヤクザを道づれに身につけていたダイナ
マイトで自爆するというド派手なものだった。
 
 ゲスト出演の菅原文太がメチャメチャカッコイイ。登場しただけで画面に緊張感が走りその拳銃さばきには見入ってしまう。ところがカッコイイキャラクターは○○でなければならないと決めたのは東映なのか?この文太さん、とってもキザ!なのだ。クライマックス、人海戦術で囲まれたヒロシたちを援護に馬にまたがりウエスタンスタイルで登場。この格好で登場する意味がまるでないのだが、これらが後年の宮内洋のキャラクターフォーマットになっているのではないか。

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