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日本一のHERO俳優 【宮内洋】 出演作品エピソードガイド&各種レポート

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【 作品データ 】
原案/神宮寺八郎 監督/福田純 脚本/中西隆三、永原秀一 音楽/津島利章 出演/森田健作、池部良、沖雅也、浅野ゆう子、宮内洋、平田昭彦、他 制作/東宝

【 STORY 】
 1988年秋、地球全土がナゾのUFOの攻撃をうけていた。国連宇宙局は3年前に製造を中止していた宇宙防衛艦「轟天(ごうてん)」を完成させ敵の前線基地がある金星へと向かわせる。そこで銀河帝国と名乗る宇宙人と遭遇、地球の存続を巡って激しい攻防戦が始まった。

【 国防軍空挺隊員 冬木和夫 】
 轟天乗組員のなかでは、三好(森田健作)、室井(沖雅也)に次ぐナンバー3だが擬闘のへったくそな森田健作をカバーするためだけのキャラクターのような気がする。その証拠に敵艦に潜入し冬木が撃たれ死んでしまうと三好はほとんど無抵抗で捕まり、戦闘なしで敵艦を脱出するというムチャクチャさ(なにしろ敵の宇宙人さんは天下のジャパン・アクション・クラブですからね、森田健作では手も足も出ないでしょう)。そのせいか宮内洋本来の芝居が全く出来ていない。台詞が少ないせいもあるのだが ナンバー3ということでかなり引き立て役に回ってしまったようだ。
 
 最も主役のはずの森田健作もミスキャスト。難しい事を考えてのしかめっ面は似合わないし持ち味の「青春!」が完全に殺されている。自分の個性を生かしていたのが沖雅也。浅野ゆう子はほとんどお飾り。しかも敵の手に落ちたジュン(浅野ゆう子)はなぜか黒のボンテージファッションに身を包み作品の花としての役割りを充分果たしていた(それにしても宇宙服の下にエナメルのボディスーツとは当時としては随分大胆な設定だったんだなあ)。
 
 しかし、なんというか、ほとんど「宇宙戦艦ヤマト」の世界。ストーリーの骨子はパクッたとしか思えないし、特に轟天の艦橋で小さくなって行く地球を見ながらそれぞれに想いをはせているシーンなんて、もろに「ヤマト」の第一艦橋をほうふつさせられてしまった。おまけに艦内服が黄色と黒のコンビで、ウーン、どっかで見たような・・・白×赤のスーツじゃなくて良かったというべきか(もの凄い余談だが、OZは「ヤマト」のファンクラブに入っていたことがある)。
 
 で、やっぱり宮内洋の艦内服は似合わない。もともとシルエットが出る衣裳は駄目だと思っていたがこれで確信してしまった。宮内洋は宇宙モノが合わない!やっぱりイメージなんだろうなあ。一度似合わないと思ってしまうと何見ても納得出来ない。おまけにどうも冬木というキャラクターの設定が曖昧のようで扱いが雑だ。敵艦に潜入して撃たれたシーンに至っては「ここで撃たれるな」と解ってしまう。何故か?宮内のコスチュームの弾着が透けて見えていたのである!ここまで行くともう笑ってしまうしかない。
 
 設定もメチャメチャおおざっぱ。轟天の設計者である滝川(池部良)をそのまま艦長として轟天に乗せてしまったり(戦闘指揮がとれるのかあ!?)、宇宙空間での実戦は初めてなのにミサイルは百発百中!だったり、凄すぎる。そしてラストが読めてしまうストーリー展開。きっと三好とジュンは生き残るんだろうなあと思っていたら案の状、冬木とジュンの婚約者である室井は殺られてしまうし(ジュンは三好が好きだったのだがフラれて室井に乗り換えた、という伏線アリ)、滝川艦長をひとり敵艦に突っ込ませ更にモノローグで説明させて大団円に持って行ってしまう、ゴーインかつ御都合主義のエンディングには流石B級映画!としか言えない。
 
 噂によると「スターウォーズ」に触発された東宝が、「スターウォーズ」日本公開が1年ズレたのをいい事に急遽作り上げた作品だという。それが作品全体に漂っているアバウトさの原因なんだろうなあ。一体何ヶ月で撮ったシャシンなんだか・・・。

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【 作品データ 】
原作/富田常雄 監督/岡本喜八 脚本/隆巴、岡本喜八 音楽/佐藤勝 出演/三浦友和、秋吉久美子、仲代達矢、中村敦夫、田中邦衛、森繁久彌、丹波哲郎、若山富三郎、芦田伸介、他 制作/東宝

【 STORY 】
 柔道に天才的な力を持つ姿三四郎は文明開化に沸く東京へ柔道の修行にやって来る。より強い師を探し様々な道場を渡り歩くうちにひょんな事から知り合った矢野正五郎の門下生となった三四郎。必殺技「山嵐」を編み出し次々と挑戦者を打ち破って行く三四郎の前に最後の強敵・檜垣三兄弟が立ちはだかる。

【 檜垣源三郎 】
 檜垣三兄弟の末っ子で山深い小屋で空手の修行をしながら次男(矢吹二朗、その前の芸名は千葉治郎、言わずと知れたFBI捜査官の滝和也)と暮らしていたが精神薄弱で自らの感情制御が出来ないため興奮すると暴れ出し始末に負えない。ちなみに長男は中村”木枯し紋次郎”敦夫。すげーメチャメチャ似てない濃過ぎのキャスティング(爆)。
 
 姿三四郎(デビュー3年目の三浦友和)との果たし合いに負け腑抜けになった長兄・源之助に業を煮やした次男・鉄心は源三郎を連れて三四郎の道場へ決闘の申し込みに行く。鉄心が師範矢野正五郎(仲代達矢)と話している間中、座敷の隅でじっとうずくまる源三郎。膝をかかえた体育座りで目だけが周囲の「大人たち」の動きを追う。源三郎は言葉を理解しないようだがその分周囲の人間の「感情」に敏感で、特に鉄心の感情に同調するため激高しやすい鉄心につられて興奮し発作が起こるらしかった。
 
 矢野に決闘を断られた二人。だが大人しく帰る兄弟ではなかった。道場の壁を蹴破り屋根の上から道場を逆さに覗き込むと三四郎に果たし状を投げつけ二人揃って屋根から飛び降り去って行く。千葉真一の実弟でアクションには定評がある矢吹二朗。深夜の竹薮で兄弟が暴れるシーンは矢吹のJAC仕込みの高さのあるアクションと宮内の前後左右の動きとが見事に融合し躍動感がある。二人のアクションを同じ画面に入れ込んで見せるなんて、何て贅沢な演出!
 
 決闘の日。渓谷で三四郎を待つ兄弟。徐々に高まる緊張感。霧の中、雄叫びを上げながら暴れる源三郎。彼にとってそれは「一人遊び」なのだろう。檜垣流空手の使い手なので暴れ方にもきちんとがあってカッコイイ(笑)。だが遊んでいるうちに興奮するのは子供の特徴。いつもの発作が起こり鉄心に掴みかかる。鉄心に後ろから羽交い締めにされたまま地面に押し倒され抱き合って転がる二人。本能の命ずるままに誰彼構わず攻撃する源三郎だから鉄心もたまったモンじゃない。弟と言えど本気でやらねば押さえが利かないのだ。
 
 発作の後には必ず虚脱状態に陥る源三郎は山小屋に帰されるが、小屋の中から三四郎が必殺技「山嵐」で兄を投げ飛ばす様子を恐怖にこわばった表情で見つめる。本能的に三四郎の凄さを感じ取ったのだ。気絶した鉄心を抱え山小屋に入って来た三四郎を暗闇の中でうずくまったままじっと見つめる源三郎。鉄心の看護をし食事の用意をする三四郎の一挙手一投足を瞬きもせずにじっと追いかける。その時、源三郎は一体何を感じていたのだろうか。
 
 深夜、三四郎が寝静まった頃、それまで微動だにしなかった源三郎が動き出す。ミサンガのようにいつも右腕にはめていた数珠、その紫色の房をカツッと噛み切ると唇の端にくわえたままゆっくりと左腕を伸ばす。その手の先には斧。乱れた前髪、白い顔、まるで花でもくわえているかのように房を噛んだままの赤い唇、獲物を狙う獣の目で三四郎に近づく。そして斧を振り上げた瞬間、三四郎がかすかに微笑んだ。その寝顔を見た源三郎は振り上げた斧を降ろせなかった。
 夜明けの光に目覚めた三四郎は昨夜と違う雰囲気を感じる。自分が作り置いてあったおかゆを源三郎が美味そうに食べていたのだ。椀を抱え握り箸(手をグーの形に握った箸の持ち方)でおかゆをかき込む源三郎を見つめる三四郎。その視線に気が付ききょとんとした表情の源三郎はすっかり警戒心が消え幼子のようでとても可愛い。意識を回復した鉄心も三四郎への敵意が消えていた。柔術と空手を「人を殺める術」として精進していた檜垣兄弟に全身全霊で「人の道」を説いた三四郎の勝利だった。
 
 宮内洋が狂人の若者を好演。紫と黄色の格子柄の羽織りもインパクト強いが茶髪ロン毛の前髪の隙間から光る目の凄みが他を圧倒している。大袈裟な程に白い顔、眉はほとんど消えていて見えない状態で(ドーランを厚く塗って潰したと思われる)「唸る」「叫ぶ」「掴みかかる」など原始的な方法でしか自分の感情を表現出来ない、相当アブナイ系キャラ。台詞が全くないだけに全てをボディランゲージで表現しなければならないが、極端な演技をさせると輝き出すのが宮内洋の特徴。強迫観念にとり憑かれたやや自閉症気味の源三郎を見事に演じ切っている。必見

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【 作品データ 】
監督/山口和彦 脚本/鈴木則文、掛札昌裕 音楽/菊池俊輔 出演/志穂美悦子、千葉真一、内田朝雄、石橋雅史、天津敏、宮内洋、大堀早苗、早川絵美、他 制作/東映

【 STORY 】
 空手の達人・李紅竜は香港警察麻薬Gメンとして日本の麻薬組織に潜入し行方不明となった兄を探すために来日する。紅竜の存在を知った麻薬組織は次々と刺客を繰り出すが女ドラゴンの異名を持つ紅竜の相手ではなかった。重なる死闘の末アジトの地下牢から兄・萬青を救出したものの、萬青は敵の刺客に殺されてしまう。復讐に燃える紅竜の弔い合戦が、今、始る。

【 香港警察麻薬Gメン 李萬青 】
 紅竜(志穂美悦子)の兄で麻薬Gメンとして麻薬組織・セントラル貿易に潜入していたが、麻薬ルートの尻尾を掴むため地下室に忍び込み捕まってしまう。よくあるパターンだがこの地下で敵に発見され取り囲まれるシーンが思いっきり風見志郎していて苦笑させられてしまう。腰を落として右手を前に突き出し左手を胸に引き付けたこの構えは完璧に風見志郎の戦闘態勢。おまけに「といやぁっ!」と叫ばれた日には、今、何の作品を観ているのか混乱しそうである。
 
 そして案の定囚われの身となった萬青は麻薬組織のボス(天津敏)によってヘロインをはじめとする各種麻薬の実験モルモットにされてしまう。致死量すれすれのヘロインを打たれた萬青。地下牢の中で苦しむその姿は、だが何とも色っぽい。毎度のごとく青黒い”やられメイク”なのだが、これがもともと美形とも言える宮内洋の顔立ちを更に美しく際立たせ、妖しく異様な雰囲気を漂わせているのである。
 
 「兄は生きている」そう知った紅竜は敵のトラックに隠れアジトに忍び込む事に成功。今まさに殺されようとしている萬青を見つけ決死の闘いの末に救い出す。まったくこのテの「息も絶え絶えキャラクター」を演らせたら右に出る者は居ないんじゃないかとさえ思わせる宮内洋。兄と妹の再会シーンでは完全に志穂美悦子を喰ってしまっている。最も女優(アクション抜きのあくまでも演技者としての意味で)としてはまだ駆け出しだった志穂美は当時19歳(!)。ちなみに「キカイダー01」での「ビジンダー/マリ」は18歳の時のキャラクターである。
 
 だがそれもつかの間、刺客の放ったボーガンに心臓をぶち抜かれ息途絶える萬青。この最期がまた凄い。ボーガンの矢を2本心臓に受け血を吹き出しながら倒れるシーンは宮内のキャラクターには珍しく壮絶。そして紅竜は兄の残したオルゴールペンダントを手に麻薬組織壊滅と萬青の弔い合戦のために飛び出して行く。
 
 1枚タイトルで主演クラスに名前がある千葉真一。どこに出てくるのかなぁと思っていたら、所々で単に「見せ場のアクションシーンを作っただけ」のキャラクター。ストーリーを引っ張るキャラクターではなかった。クライマックスでは敵のアジトでピンチに陥った紅竜を救援に少林寺の遣い手である女性2人を従え登場すると、散々暴れまくりオイシイとこだけ取った感じである。
 
 この2人の女性。ひとりは千葉ちゃんのガールフレンドでバレエダンサー。もうひとりは紅竜と同じ歳頃で紅竜と仲良しになる。彼女は4年前に危ないところを萬青に助けられ、以来萬青の弟子になったという伏線があり、「私、萬青さんのために何かしたいんです」と紅竜に言うからにはそれくらいの感情(の伏線)があるのだろうとちょっとばかり期待したが見事に外れた。
 
 麻薬組織のアジトをぶっ潰した紅竜は、兄の形見のペンダントを握り締め夕日の中に立ちすくむ。「ひとりにさせてやろう」という千葉ちゃんのくっさーい台詞と共に・・・。そしてエンディング。5 分と置かずにアクション、アクションの連続だったこの作品。ラストだけが妙に静かでやや尻切れトンボの感もあるが、”とっても楽しそうに闘う悦っちゃん”が印象的なまさに東映東京の娯楽映画らしい仕上がりとなっている。

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