OZの本棚 〜『OZの特撮使い』 開架書庫〜

日本一のHERO俳優 【宮内洋】 出演作品エピソードガイド&各種レポート

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完全ストーリー&ネタバレあり。作品を未見の方は読まれない事をお薦めします。
 
◆2F Quest
 ゾンビたちがスナックを食べ漁っている場所へ迷い込んだ航と千里。レオパード(ヒョウ柄)のミニワンピに黒のロングカーデというコーディネートに御召し替えの千里はちょっとお嬢様風。

 2階を仕切るのはスーツ姿の天才数学者・白草(浪川大輔)と着流しのビリヤードの天才・蓮田(河合龍之介)の二人組み。彼らの攻撃手段は銃で撃った弾が障害物に当りその跳ね返りで対象物を撃ち抜くという高度な技「兆弾」。クールなのに穏やかで落ち着いたトーンの白草と、長身でイケメンなのにおバカオーラを放つ蓮田は、ややBL系のけだるい雰囲気を醸しつつ(笑)、ピッタリと息の合ったコンビネーション攻撃で航と千里を翻弄する。

 白草と蓮田の発砲する兆弾に遊ばれている航と千里。だが黙ってやられる航ではなかった。手榴弾で壁を破壊した航。それは、このフロアーの主であり、あらゆる壁や柱など障害物の全てを知り尽くしているであろう二人の「計算」を狂わせるための「罠」だった。

 航の罠にハマり兆弾を使いこなせなくなった二人は揉め始め、一瞬の隙を突いた千里の攻撃で目を負傷した蓮田が発砲、その兆弾で白草は絶命し、蓮田も航にトドメを射される。この時の逆光の中で航が蓮田に銃を向ける場面が、とにかくもう、超〜カッコいい!個人的には全編の中でこのシーンが一番好き(*^^*)
 
 何故か左腕を押さえて苦しげに座り込む航。あれ?さっき、そんなに痛めつけられたっけ?元気よく反復横跳びやってた気がするんだけど(爆)。あ、まぁとりあえずお約束の やられなわけね(^^;1作品に1度は必ず入れないと気が済まないという(・・・え?)。それでもどうにか立ち上がると「なんせ俺は、ヒーローのベテランだからな」またまたカメラ目線でウインク。そして「ビックジョンジャックにはまだ辿り着かないようだな」って、ここ、まだ 2階なんだけど。さっき本人が「この秘密基地の最上階まで来るがよい」って教えてくれたじゃん。ほんっと人の言うことを聞かないやつだな(爆)。
 
◆3F Quest
 3階フロアーへのドア越しに激しいロックの音楽。そっと覗く航と千里。そこはさしづめライブ会場と化している(でも客席でノリノリなのは全員ゾンビ(^^;)。嫌がる航を無理矢理引っ張り込む千里はまたまたお着替え。パープルのキャミソールに黒のショートパンツでいきなり露出度UP!ひょっとして2階で着てたレオパードのミニワンピはあまり評判良くなかったのかな(^^;
 
 3階の幹部として君臨するのはヴィジュアル系バンドの「彩冷える」。だがこれまでまともに戦った経験がないらしいメンバーは、一応は銃を構えるも、全く使えない(爆)。その上、敵である筈の航たちに「使い方教えてくれよ」と銃を差し出す。いや、言う方も言う方だけど、そう言われて素直に教える航と千里もどうかと(爆)。
 
 結局、ゾンビ軍団は「彩冷える」の音楽で失神し(爆)「彩冷える」は全く戦うことなく撤退、「彩冷える」ボーカル葵くんのカメラ目線投げキッスに、キッスを投げ返す航(・・・アンタたち、そこで張り合ってどうする気!?)。こうして3階は実に平和的にクリアーされた(爆)。
 
 更に上の階を目指す二人は途中でビックジョンジャックを発見し、そこでビックジョンジャックの目的の一端が明かされる。

 ゾンビを大量に生み出すため、マッドサイエンティストであるビックジョンジャックが自ら調合した薬品がゾンビパウダー。それをスナック菓子にまぶし世界中にバラ撒いたと言う。だが、ビックジョンジャックの計算を狂わせる事態が発生した。袋の底に残った粉や指についた粉までもきれいに舐める「習性」によって、デブから先にゾンビ化が始まってしまったのだ。「高い運動性能がある筈のゾンビが大量の脂肪をつけたままのだらしない生命体になってしまった」と嘆くビックジョンジャック(^^;)その説明を聞いて何故か「Sorry・・・」と謝る航。って、それ、全くもってギャグになってないんだけど(爆)。

 ゾンビの脳はある周波数の電波で操れる。本当の目的は世界征服ではなく、忠実な僕であるゾンビたちがこの世界を生まれ変わらせることだと豪語するビックジョンジャック。そして「二人の力を合わせて私を倒せばゲームクリアー」と言い放ち消える。
 
 ビックジョンジャックを追いかけて「ゾンビ育成室」に迷い込んだ航と千里。そこでは大量の「なりかけゾンビ」が激しいイビキと激しい寝汗でゾンビ化寸前の爆睡中。でも見た目は既にゾンビですけど(^^;
 
 ここから脱出するためにはゾンビ予備軍の中を抜けなくてはならないが、今は爆睡している連中も目を覚ませば即ゾンビ化して襲って来るため、起こさないようにしなければならない。恐る恐るゾンビの隙間を抜ける航と千里。バランスを崩した千里を間一髪食い止める航。「航、ありがと☆」「ドンマイ」カメラ目線でウインクを放つ航(かれこれ4度目(^^;)。
 
 航と千里の苦労(笑)もむなしく、やがて目を覚ます新人ゾンビたち。諦めてライフルを撃ちまくる航。しかしマントの隙間からチラ見える航のお腹は極めて危険なレベル(激汗)。正直、ソンビ連中といい勝負だよ、ありゃ(^^;
 
 撃てども撃てども際限なく現れる新人ゾンビに業を煮やした千里は、何と助走なしの両足ジャンプで天井の梁へ飛び上がり空中浮遊でゾンビを撃ちまくる。それ、いくら何でも地球の物理法則を無視しすぎでしょ(笑)。
◆4F Quest
 千里姐さんの御召し替えタイム。今回はストラップに黒いコサージュがついて黒い柄が入った紫のシースルーキャミワンピ。どこの場末のランパブ嬢かと(爆)。
 
 そこへ、ビックジョンジャックにCMのオーディションを口実に呼び出された現役アイドルのまろん(京本有加)、いちご(乾曜子)、みかん(喜屋武ちあき)の三人がやって来る。出たっ!中野腐女子シスターズ!キャリアは長いがイマイチ売れてないというナレーションも妙に説得力がある(爆)。航と千里をオーディション関係者と思い込み、このオーディションにはどうしても受かりたいと熱心に売り込むが、CM用として渡されていた商品サンプルはゾンビスナック。アイドルをCMに起用しゾンビスナックを全世界で売り出すことがビックジョンジャックの狙いだった。
 
 三人を帰らせるためオーディション合格を言い渡した航。そこでやめておけばいいものを、調子づいて赤外線通信で携帯の番号を交換しようと言い出し、千里にビックハリセンで突っ込まれる(笑)。いや、そのハリセンはどっから出したとか、もう言いません(^^;
 
 アイドル三人娘と入れ替わりに航と千里の前に立ち塞がったのは三体のサイボーグ。ビックジョンジャックに作られたらしい彼らは、チタン製ロボットの外見を持つハルー(椎名鯛造)、人間態を持つジュン(寿里)とサック(Luke.C)。顔だけイケメンなハルーの動力源は自家発電、ジュンとサックはハルーの電源のおこぼれで動いているにも関わらず、ビーム銃やバズーカ砲で航と千里を苦しめる。
 
 激しい銃撃戦の末、密かに用意しておいた秘策の水風船を取り出す航。「こんなこともあろうかと」って、小惑星探査機「はやぶさ」かよっ!(分かる方だけ分かって下さい(^^;)航が水風船をハルーに向けて投げつけると、それを正確に撃ち抜く千里。破裂した水風船でびしょ濡れになるハルー。直後、電気で稼動しているハルーはショートし爆発、炎上した。   (つづく)

['10/7/6 up date]

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完全ストーリー&ネタバレあり。作品を未見の方は読まれない事をお薦めします。
 
【 作品データ 】
監督/松村清秀 脚本/堀由史、松村清秀 アクション監督/新井剣史 出演/宮内洋、伴大介、佐藤寛子、今野浩喜(キングオブコメディ)、関智一、他 製作/ローソンエンターメディア
 
◆プロローグ
 何者かに追われているらしい女が廃墟の階段を駆け上がる。背中が大きく開き胸を強調した深い Vカットの深紅のミニドレスに黒革のショートパンツ、膝上まで来る黒のニーハイロングブーツに真っ赤な口紅とネイルが映える千里(佐藤寛子)。その姿は60年代のアクションドラマに登場する女スパイのよう。
 
 彼女は謎のゾンビ軍団に追い詰められていた。息を切らせ、いくら銃を撃っても甦るゾンビを相手に不毛な戦いを続ける千里。
 
 突然、ゾンビたちがザザーッと両脇に掃けた。無造作に動いているゾンビたちがまるで群舞のように見える、その中央に現れる一人の男。黒革のロングコートを羽織ったその男が敵のボス・ビックジョンジャック(伴大介)だと見定めた千里は銃で攻撃するが、それを軽くかわしたビックジョンジャックは千里のみぞおちに一撃を食らわせると肩に担ぎ上げる。薄く笑みを浮かべゾンビたちを見渡すと「こいつらにくれてやるにはもったいない」とつぶやいて出て行く。

 雑然としてヲタクな雰囲気漂うゲームプレイヤー・秀三(今野浩喜)の部屋。秀三が選んだのは、敵のアジトである廃墟ビルで謎のゾンビたちと戦いながら各階にいる敵の幹部を倒して行き、最上階にいるボスを倒すベーシックなアクションゲーム。ただそれが一般的なゲームと大きく異なるのは、ヒーローはメタボ気味のおっさんで、色気はあるが気が強く可愛気のないヒロイン、 敵戦闘員代わりのゾンビは動きの緩慢なおデブばかり、なのに敵の幹部は皆強くて若くてイケメン揃いというその超設定(^^;それは「若くてイケメンのカッコいい男が醜悪な敵をなぎ倒して美しいヒロインを助け出し、キメにウインクを一発!」みたいなステレオタイプのヒーロー物を想像していた秀三の期待を大きく裏切る内容ではあった。

 秀三がプレイしているゲームこそが 「ゲーム☆アクション」。秀三がプレイしながらゲームキャラクターや設定にツッコミを入れるスタイルで物語が進行する、つまりナレーターのポジションなのだが、プレイヤー目線なのでツッコミが厳しい(笑)。
 
 しかし、その秀三自身もかなりツッコミ処満載キャラ(笑)。まず、ゲームヲタクにしては部屋の中にそれらしいソフトや攻略本などが見当たらない。しかも使っている機種はまさかのドリームキャスト!!(爆)今時ドリキャスはないだろうに(^^;その上、テレビゲームのモニターがブラウン管って、一般家庭ならともかくヲタ部屋としてはどうかと(笑)。

 ビックジョンジャックに捕らえられ柱に繋がれてゾンビに襲われる千里、という図は特撮ヒーロー作品にありがちな緊縛ヒロインを意識しているのだろうか(それは違・・・わない、かも)
 
 そこへギターの音色と共にゾンビたちを倒しながらこのゲームの主人公・大河航(宮内洋)が登場。黒いウェスタンハットに細身な黒革のパンツ、茶色のマントを羽織った航は素早く千里を解放すると自己紹介し「よろしく」と カメラ目線でウインク。戦法建て直しのため、一旦その場から退却する二人。
 
 えーっと、自己紹介するってことは、少なくとも千里は航を知らなかった筈。でも航は千里を知っていて捕らえられた千里を救出するために登場した。千里も案外簡単に航を信用しちゃったし。まぁ、ここで「貴方は一体何者?何故私を助けるの?」なんてやり取りしていたら話が先に進まないから別にいいけど(笑)。

 この作品の”キモ”は矛盾を強引に引っ張るというか「こまけぇこたぁいいんだよ」ということ。ヲタクを自認しかつてはアクション監督を目指していたという松村清秀監督が、不条理をパワフルなギャグで笑いに変え、些細なご都合主義など吹っ飛ばす勢いがあった70年代特撮の空気を感じさせる映像に作り上げたのがこの「ゲーム☆アクション」。

 全力疾走したかのように息を切らせ座り込む二人。千里は黒革のショートパンツと同じ素材のハーフトップにネット地の七分袖のインナーと黒のブラジャーを合わせた、くノ一を連想させる宮内洋お気に入りのヘソ出しルックに御召し替え。え、いつの間にっ!?ってゆーか、何で今そこで着替えるっ!?(爆)航もひゅう〜っと口笛を吹いて「なかなかお似合いですね」とか調子良く誉めてるけど、アンタも何でそこで疑問持たないのよ〜〜〜っ!?
 
 ビックジョンジャックを倒すためには、二人がそれぞれ身につけている十字架のペンダントで同時攻撃しなければならないと説明する航。千里にビックジョンジャックと戦うための戦法を説明するが、あまりにも話が長すぎるためか尺の都合か早送りされてしまう(笑)。
 
 ゾンビを引き連れたビックジョンジャックが航と千里の前に立ちはだかる。ここでまた航が色々と説明し出すがやっぱり早送り(^^;航の説明が終わるのを今や遅しと待ちわびていた千里は航の前に飛び出すと目の前のゾンビを撃ちまくるが、何故か勢い余ってビックジョンジャックの急所に十字架を撃ち込んでしまう。えーっと、二人同時でないと効果がない筈じゃ(^^;その「設定」に気付いた千里は「あとは貴方よ、頑張りなさい航♪」と開き直る始末(笑)。そこで航も十字架を撃ち込むが(自分で「二人同時攻撃」って言ってたくせに(^^;)、案の定ビックジョンジャックは「この私の野望を止めたければ、この秘密基地の最上階まで来るがよい」と挑発し去ってしまう。
 
◆1F Quest
 ビックジョンジャックを見送った航と千里。ってか、どうしてそこで大人しく見送っちゃうのよぉ〜?そこでボスを倒せば上の階に行って幹部たちと命のやり取りしなくても済むのに・・・とか疑問に思っちゃいけないのがヒーロー作品の「お約束」(笑)。でも、航さん、そこでいきなり「とりあえず、寿司食うか?」はないんじゃない?(爆)と思ったら「私もおんなじこと考えてた♪」って・・・ちよっ、千里姐さんノリが良すぎorz
 
 埃っぽい廃墟の中で寿司をつまみながら(だからそれ誰が握ったのっ!?)「(ゾンビがデブばかりの)その秘密も、もしかしたらヤツが握っているのかも知れねぇな」と、何故か江戸っ子口調になる航。しかも食べているのは「握り」に掛けたマグロの握り。千里姐さんはちらし寿司を口に運びつつ「汗臭くて湿ってて息遣いは粗いし」と デブゾンビを辛口批評。うーん、そこまでハッキリ言っちゃうと、この世の「ヲタク族」の多くを否定することになると思うが(^^;
 
 その千里に一人のデブゾンビが襲い掛かる・・・が、目的は千里の手にあるちらし寿司(爆)。ゾンビ化しても尚食欲に支配されるとは、デブの宿命とはいえちょっとばかり可哀想かも。ちらし寿司をつけ狙うゾンビを退治したのもつかの間、またしてもゾンビ軍団に囲まれる二人。まるでペアダンスのように華麗なステップで千里を抱きかかえゾンビを撃ちまくる航は「見せ場ってのは作らなきゃできねえって事だ」と自前のヒーロー論を展開しカメラ目線のウインク

 銃撃戦の末ゾンビ軍団を征した二人(千里姐さんは到底嫁入り前の女の子とは思えないようなえげつない攻撃だったけど(爆))。だがそこへ新たなる敵が出現する。リーダー格のガイ(関智一)とマース(大河元気)、オーガ(中村誠治郎)。ビックジョンジャックに心酔した三人は、その本当の目的も知らぬまま、ビックジョンジャックの邪魔をする者の排除をミッションとしていた。
 
 ビックジョンジャックの目的など知らぬ、戦いの場所さえ貰えればそれでいいと言い放つ三人。それを問いただす航も本当の目的を知る筈がなく、五人の間を薄ら寒い空気が流れる(爆)。その状況を打開するかのように「許さんっ!」といきなりカッコつける航(おいっ)。それが戦闘開始の合図となった。
 
 航と千里に襲い掛かるマースとオーガ。手にした白いギターでマースの長ドスを軽くあしらう航。ってか、どっからそのギターを出して来たんだ?しかもゲームプレイヤーの秀三が「どんなギターだよ!?」とツッコミを入れると、まるでその声が聞えたかのように振り返りしっかりカメラ目線で「鋼の板がぶち込んであるんだ、安心しろって」って、誰も聞いてないんですけどっ(爆)。
 
 一方、ガイに拳銃をはじき飛ばされた千里は、まるで黒子がこっそり持って来たかのように丁度いい場所に置かれていた日本刀を持ち出すと、長ドスを持ったオーガと互角に渡り合い、次第にオーガを追い詰める。
 
 1対1の戦闘では決着がつかないとみたガイはマースとオーガを呼び寄せると三位一体の必殺技ジェットストリートトリプラー(って名前だけは随分と大仰だけど実際は三人が縦並びで順番に攻撃するという陳腐な技)を仕掛けるが、それすらも航の敵ではなかった。航は三人を簡単に分断するとあっという間にトドメを差してしまう。     (つづく)

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完全ストーリー&ネタバレあり。作品を未見の方は読まれない事をお薦めします。
 
 それにしても、誤解が解けて二人が仲直りするのはいいけど、どうしてそれがいきなり海岸デートになるのかなぁ(^^; あすかと本郷が海岸でじゃれ合って水遊びする場面は、いきなり青春してて、見ているのがかなりこっ恥ずかしかった(爆)。
 
 すっかりラブラブモードの二人。そこへ隼人がやって来る。気まずい雰囲気に席をはずそうとする本郷とそれを引き止める隼人。「何故逃げる?お前もあすかが好きなんだろう」「やめてくれよ、そういうの」口をとがらせてプイと背を向ける本郷がかなり可愛い。女性に対しては今時珍しいくらいの相当なオクテだな、本郷は(その代わりに隼人がメチャクチャ強引だからバランス取れてるって話だが(笑))。
 
 早足で歩く本郷を追う隼人。あすかに積極的になれないでいる本郷に、恋敵であるはずの隼人がハッパをかける。「もっと自信を持て。俺たちは改造人間なんだ」って、さらりと聞き流すとすごくいい台詞なんだけど、よく考えると「改造人間なんだから自信を持って女を口説け」と言ってる気がするんだが(笑)。一度は「仲間とは思うな」と言い切った隼人だったが、どこかでこのオクテで情けないウジウジ野郎を何とかしてやらなきゃと思う気持ちが芽生えたのだろう。本郷に接する事で隼人もまた、本来の人間の心を取り戻していたのかも知れない。
 
 本郷も隼人に本音を打ち明ける。改造されて最初はどうしていいか分からなかった、と。だが「失うものがあれば得るものもある」と教えられ、自分の得た力で守りたいものを守ればいいと考えられるようになったのだと(その結果がストーカー行為だとするとヤバイけど(^^;)。それにしても、立花のおやっさんの言葉が本郷を改造されたショックから立ち直らせたのだとすれば、やはりおやっさんは凄い人だ。流石は「仮面ライダーの育ての親」と言われるだけの事はある(この時点ではまだ育てた実績はないんだけど(笑))。
 
 本郷と隼人が目を離した隙にあすかがバットに拉致されてしまう。ショッカーはあすかを抹殺から改造実験体の対象へと変更したのだ。その理由は謎だが、もしかしたらあすかを改造して隼人とカップリングにさせ、本郷抹殺を遂行させようとしたのかも知れない。あすかが一緒なら隼人は喜んで本郷を倒しに行くだろうから。

 あすかが拉致され呆然としている本郷に隼人が問い掛ける。「惚れた女のために死ねるか?」と。厳しい目で隼人を振り返ると覚悟を決めたようにゆっくり頷く本郷。恐らく隼人はその時点で死を覚悟したのだろう。あすかを助けるという事はショッカーを裏切る事であり、組織を抜けたら改造人間は生きて行けないのだから。だからこそ、供に戦えるならば本郷にあすかを託そうと決めたのではないか。自分が惚れた女を託す価値のある男だと見抜いたのだろう。立花のおやっさんに負けず劣らず隼人も人を見る目のある男だ。
 
 クルーザーでアジトのあるショッカー島へと向かう二人。島では見張りの戦闘員たちがクルーザーを見つけ警戒していた。だが海上で停止したクルーザーに人影はない。いぶかる戦闘員。そこへ波しぶきを上げて海中から2台のサイクロンが飛び出す!きゃーっ!超カッコイイっ!!って、えーっと、隼人用のサイクロンは誰がいつの間に用意したんだ?という定番のツッコミにはあえて目をつぶる。いいんだよ、そんな矛盾はどうでも。カッコイイんだから全部許す!!
 
 アジトへ向かって加速するサイクロン。それを待ち受けるバット、コブラ、スネーク。無数の戦闘員たちに周囲を囲まれたダブルライダーが背中合わせに身構える。両手を広げ腰を低く構える1号。やや力を抜いて両手を下ろして待ち構える2号。心の内に「熱さ」を秘めた本郷とクールで感情を見せない隼人の性格の違いが明確に出たシーンだ。そしてオリジナルの変身ポーズをアレンジした構えはとにかくひたすらカッコイイ。2号の「行くぞ本郷!」の台詞には猛烈にしびれた。
 
 最終決戦は辛い戦いだった。どんなに本郷が「改造実験体の唯一の成功例」だとしても、戦いの場数を踏んでいるわけではない。戦い慣れしているコブラやスネークに翻弄され次第に追い詰められて行くダブルライダー。劣勢になり勝ち目がないと判断した隼人は一旦退却しようとする。だが本郷は死に物狂いで戦っていた。ただただ、あすかを救いたい一心で。そんな本郷に呆れながらも戻って来た隼人は、照れ隠しに「俺っていいやつだったんだ」と軽口を叩く。アジトの内部は隼人の方が詳しいのだから、本郷を捨てて自分があすかを助けに行ってもよさそうなものなのに、それをやらなかった所に隼人の誠実さが伺える。

 本郷のあすかを思う気持ちを知った隼人と、隼人の友情を感じ取った本郷。二人に恐れるものは何もなかった。一緒に戦うのは初めてのはずなのに、もうずっと前から供に戦って来た戦友のようにぴったり息の合ったダブルライダーの絶妙のコンビネーション攻撃が炸裂する。ダブルライダーキックを食らい跳ね飛ばされたコブラが倒れた場所。そこには一年前、晴彦と美代子が植えたガーベラの花が一輪だけ咲いていた。それに気付いたコブラがマスクをはずす。若い茶髪がさらりとこぼれ落ちる。その目を向けた先にはやはりマスクをはじき飛ばされたスネークが倒れていた。それはあの日、一緒に元気になるために、手をつないで手術室に向かった美代子の変わり果てた姿だった。花を見て自我を取り戻し過去を思い出した晴彦は、たった一輪だけ咲いたガーベラの花を手折り美代子の髪に飾るとそのままこと切れる。
 
 晴彦と美代子のドラマパートが妙に長いという意見があった。確かに全体の尺から考えると、二人の出会いの場面は少々長めに感じるが、二人の哀しい最期を知ると、この「出会いの長さ」も気にならなくなる。例え改造されずとも二人の命はそう長くはなかったのだろうが、「生きていたい」という希望すら逆手に利用し組織に取り込んでしまうショッカーの非道さを描いたエピソードだろう。そして改造人間たちの悲哀など知らず「美しいものを汚す奴ら」として無慈悲に倒して行く仮面ライダー。正義とは一体何だろう、と考えさせられる。
 
 改造人間を倒したダブルライダーはアジトの中へ向かう。本郷にあすかの救出を任せると隼人は改造実験体として牢に閉じ込められていた人々を救出に向かう。牢の中で怯える人々。見張りの戦闘員と戦う仮面ライダー。鍵をぶち破り扉を開け放すと捕らわれていた人々を解放する隼人。この場面展開はもうもろに昭和テイスト満載。ショッカーにその身を置いていた隼人だからこそ、この人々の存在を知っていたのだろう。
 
 本郷は、自らも改造された忌まわしい記憶のある手術台に拘束されているあすかを助け出す。ライダーチョップの一撃で鉄の腕輪や足枷が簡単に壊れるチープさがこれまた昭和チックでニヤリとさせられる。あすかを抱いてアジトから脱出した本郷を遠くに見た隼人は「俺の負けか、しっかりやれよ」とつぶやくとマスクを置いて走り去る。マスクをショッカー島に置いて行くという事は、二度と変身しない=ショッカーには戻らないという意味なのだろう。リジェクションを押さえる事が出来ない隼人にとってそれは死を意味する。惚れた女を本郷に託し、自らは身を引いて死出の旅へと赴く一文字隼人。くーーーーっ!メチャクチャカッコイイぜ、隼人っ!
 あすかをお姫様抱っこして夜の海辺を歩く仮面ライダー。胸のコンバータラングが邪魔で撮影はかなり大変だったようだが(^^;映像的にはすごく綺麗に仕上がっている。だが、これでハッピーエンドではない。続きがあるかのような含みを持たせ、ぶっちゃけ広げた風呂敷を畳まないまま強引に着地させている(この辺が井上敏樹の脚本らしい展開だが(^^;)。
 
 そもそも、この作品では「ショッカー」という組織については何一つ解明されていない。ダブルライダーの活躍も、実はあすかの救出と改造室の破壊、改造人間たちを数人倒したに過ぎず、悪の組織ショッカーの壊滅にはほど遠い働きしかしていない。本郷とあすかの関係もこのまますんなり上手く行くとは思えず(・・・変身前の本郷って結構優柔不断だし、あすかの尻に敷かれそうな感じがする(^^;)まだまだ波乱含みの展開も考えられる。
 
 とは言え、続編を期待する声も多いが、私的にはこれでおしまいにして欲しいなと思う。続編が観たくないわけではないが、「いい夢を見せて貰った」 という満足感のままピリオドを打って貰いたいから。・・・というのは言い訳で、とどのつまりは「V3編は作って欲しくないから」ってのが本音だったりするんだが(自爆)。

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完全ストーリー&ネタバレあり。作品を未見の方は読まれない事をお薦めします。
 
 「あなただったんだ。どうして言ってくれなかったの?」と尋ねるあすかに「黙っていた方がカッコイイだろ」ニヤリと笑う隼人。あすかが何を思い違いしているのか気付いているはずなのに、それを逆に利用しようとする隼人。この辺の察しの良さと頭の回転の速さは本郷の比ではなく、オクテで鈍感な本郷とは全く対照的だ。あすかの心を掴んだと思った隼人はその頬に手を寄せるが、突然起こったリジェクション反応に思わずその手を引っ込める。リジェクションを押さえるため定期的な血液交換を必要とする改造人間たちは、それによって組織に縛られているのだが、その反応のあまりのタイミングの良さに、もしかしてショッカーの戦闘員がどっかで見張っていて、隼人が本来の目的を忘れて脱線しそうになったらリジェクションのスイッチを入れてるんじゃないか、とか思ったんだが(それじゃまるで孫悟空の金の輪だ(^^;)。
 
 アジトのあるショッカー島に戻り血液交換をしながら、幹部たちに本郷を抹殺する報酬としてあすかを処刑せずに自分に欲しいと言う隼人。それも前払いで(笑)。それを認めようと言う老幹部@死神博士@デジタル出演・天本英世。随分といい加減な口約束だ。一方、自分を守ってくれていた仮面の男が隼人だとすっかり信じ込んでしまったあすかは、「一文字くん」と呼ぶほど隼人に心を許し、二人の仲は観覧車デートをするまでに「進展」していたが、やはりそこにも二人の後を追う本郷の影があった。こうして見ると本郷ってばやっぱり怪しすぎる(爆)。
 
 あすかの信頼を得、組織からも自分の力を認めさせたと自負している隼人は、誰もいないスタジアムに本郷を呼び出し、ここで一気にケリをつけようとする。上着の前をバッとはだけ変身ベルトを見せる二人。下からのアオリのカメラアングルがとにかくもうメチャクチャにカッコイイ。「いつライダースーツに着替えているんだ」とか訳分からんツッコミも目にしたが、実際に映像で観ているとそんな細かい事はどうでも良くなるから不思議だ。
 
 変身し戦う二人の仮面ライダー。最初に戦った時は圧され気味だった隼人だが、今度は互角の戦いだった。前回戦った時、隼人は本郷の戦闘データを取ったのではないか。ショッカー幹部@辺土名一茶に「初めての成功例」と言わしめた完全なる改造人間・本郷猛は備わった戦闘能力も高いのだろうが、リジェクションが起こる不完全な隼人は、経験値を積んで行くタイプなのかも知れない。
 
 その時、急にいなくなった隼人を探すあすかがスタジアムに迷い込んで来る。吹っ飛ばされて物置場に突っ込んだ仮面ライダーを見つけたあすかは隼人と間違え「一文字くん!」と駆け寄るとそのマスクをはずすが、それが本郷である事に気付き驚く。混乱するあすか。マスクをはずした隼人はあすかをどけると本郷の胸元を掴み殴りかかる。それまで華麗な足技を披露していた二人が変身を解除した途端、素面のド突き合いになるのが何とも(苦笑)。まぁ、変身後と動きが違うのは、マスクをはずすと一気にパワーダウンするからなのだと脳内補完(笑)。
 
 隼人の蹴りがコンクリートの柱を破壊し、コンクリート片が立てかけてあった鉄棒を直撃してあすかを襲う。咄嗟にそれを追った本郷は、鉄棒からあすかをかばって抱いたまま一緒に階段を転がり落ちる。衝撃にうめく本郷。仰向けになったその胸にそっと頬を寄せたあすかに本郷の鼓動が聞こえて来る。それは確かにあの日、サイクロンのタンデムシートで感じた鼓動そのものだった。
 
 はっきり言ってこの場面は恋愛ドラマと言うよりも少女漫画(^^;恋に恋するお年頃の女の子が憧れるシチュエイションだな。それまで作っていた心の壁が一気に崩壊し、無防備になったあすかの心の中で本郷の存在が大きくなる。そのあすかの前に嫉妬の形相で隼人が立ちふさがる。最早、隼人にとって本郷は「組織の裏切り者」ではなく、あすかを巡って戦う「恋敵」だった。だが、本郷にトドメを刺そうとした隼人の身体に再びリジェクション反応が起こる。
 
 あと一歩の処で起こったリジェクションのために、本郷にトドメを刺しそびれた隼人。激しいリジェクションに苦しむ隼人の前に、ショッカーの改造人間コブラと女性型改造人間スネークが現れる。あすかにうつつを抜かしいつまでも本郷を始末出来ないでいる隼人に、組織は裏切り者の烙印を押し刺客を差し向けたのだ。変身もままならない隼人はコブラとスネークの巧みなコンビネーション攻撃にただ翻弄される。だが、すんでの処へ本郷が駆けつけ、隼人に手を差し伸べるとサイクロンに乗せて退避する。それを追撃せずに黙って見送るコブラとスネークが一層の不気味さを感じさせる。

 「何故俺を助けた?」と問う隼人(これは至極当然の疑問だと思う(^^;)に「俺もショッカーから狙われている」と答える本郷。同じ女に惚れ、何度戦っても決着がつかない隼人に、本郷は仲間意識のようなものを感じ始めていた。だがそれは屈折した思いだ。要するに「ライバル同士が一時的に共闘する」という状態で、本当の友情ではない。それを知っている隼人は「仲間とは思うな」と釘を刺す。隼人にあすかを好きなのかと問われた本郷は曖昧に否定するが、「じゃあ俺が貰う」と宣言された途端「それはダメだ」ときっぱり言い切る。 誘導尋問に簡単に引っ掛かった本郷に苦笑する隼人。これまで女っ気もなく研究畑一筋で来たであろう本郷はまったく不器用を絵に描いたような性格だが、それが隼人と接する事で埋もれていた「本当の自分」が少しずつ表面に出て来たのかも知れない。
 
 ショッカーアジトの庭(笑)にガーベラの花の種を撒く少年の姿があった。晴彦というその少年は、以前に長期入院していた先の病院でやはり長期入院患者の少女・美代子と出会う。見舞いに来る家族や友人もいない寂しさから問題行動も多かった晴彦を、年下でありながら姉のような深い愛情で包み込み晴彦の笑顔を取り戻した美代子。だが美代子は自身も病魔に冒されていた。心を通わせ「二人で一緒に元気になろう」と誓い合う晴彦と美代子。だが、美代子の命がまもなく尽きようとしていた時、深紅の薔薇の花束を持ち二人を迎えに来たのは、スパイダー人間体のタクシー運転手だった。
 
 何度目かの手術を乗り越え少し元気になった美代子が晴彦の元へ戻って来た。ドクターに「もう一度手術すれば完全に病気が治る」と太鼓判を押された美代子の顔は晴れやかだった。これでやっと、二人揃って元気になれる。二人は、不治と言われていた自分たちの病気を治してもらった(と思い込んでいる)ショッカーにとても感謝し、心から信じていたのだろう。晴彦と美代子が互いを見つめ微笑み合って手をつなぎ、アジトの改造手術室への通路を降りて行く描写はとても切ない。まさか「これで最後」と言われた手術で自我を奪われ悪の手先に改造されてしまうとは夢にも思っていなかっただろうから。
 
 世の中そんなに甘くない。親からも見放された(長期入院中に誰も見舞いに来なかった事からそう判断出来る)病気の子供を、金も貰わずに治療してくれる医者などいるはずがない。美味しい話には罠がある。そんな事も分からずに易々と改造された二人は世間知らずもはなはだしい。そういう風に言う事は簡単だ。けれど、二人の幼いほどの純粋さ、無知と言えるほどの世間知らずさ、そして他に頼るもののないその境遇は、どこかライダーマン・結城丈二に重なって見えた。

  大学で水の結晶について講義をしている本郷。そこへあすかが入って来る。美しいものを映すと水の結晶は美しく綺麗に育つ、という持論を持っている本郷にあすかが問う。「先生にとって美しいものとは何ですか?」と。まっすぐな視線であすかを捉え本郷が答える。「命です」。その答えに本郷の真の姿を感じ取ったあすかは、本郷に心を開く。それにしても、証拠もないのに人殺し呼ばわりされるわ、なじられるわ、ぶん殴られるわ、さんざん酷い目に合わされたはずの本郷がすんなりあすかを受け入れてしまうのも問題だが(「惚れた弱み」ってヤツなんだろうなぁ)、そういう自分を棚に上げ、死んだ婚約者も忘れて、本郷にあっさりスライドするあすかも女としてどうかと思うぞ。そもそも、あすかが本郷に惹かれた理由って、本郷が自分を何度も助けてくれた「仮面の男」だったからって要因がかなり大きいと思うし。  (つづく)

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完全ストーリー&ネタバレあり。作品を未見の方は読まれない事をお薦めします。
 
 モータショップ・立花レーシング。恐らく、以前から度々この店を訪れてはバイクを整備してもらっていたのであろう本郷に、なじみの店主、立花藤兵衛(宮内洋)は新しいバイクを引き渡す。それは今まで本郷が乗っていたバイクとは比較にならないほどの高性能マシンだった。
 
 一体、立花はどうして本郷にサイクロンを与えたのだろうか。改造される前の本郷が凄いバイク乗りというような描写はなく、単に移動の足として乗っていただけのような感じだし、仮に立花が以前から本郷のバイクセンスに並ならぬものを感じていたとしても、改造された事もショッカーの事も知らないはずなのに、あまりにもタイミングが良すぎる。さすがはかざ(以下略(^^;)
 
 まだ自己の力を上手くコントロール出来ないのであろう本郷が恐る恐るサイクロンに触れる、その仕草を見て本郷の変化を敏感に感じ取る立花。「お前、変わったな」と本郷を見やる。そして本郷が何事かに悩んでいるのに気付くと「失うものがあれば、得るものもある」と静かに諭す。この言葉が、後に本郷が「自分が得た力で守りたいものを守る」と決意させる伏線になる。今までにも本郷は、こうして幾度となく立花のおやっさんに励まされて来たのかも知れない。
 
 ただ、この場面の会話の中では二人の関係の親しさが浮かび上がって来ない。どこかよそよそしく他人行儀なため、本郷にバイクを与えたり諭したりする立花の心理が見えて来ないのがとてももったいない。カットにされた(らしい(^^;)本郷の「おやっさん!」の一言があれば、二人の親密度がもっと明確になった気がするのだが。それから、一言でいいから「猛」と名前で呼んで欲しかった。作品中、本郷を名前で呼び捨て出来るのはおやっさん以外にいないだろう。それだけでも二人の印象は随分と変わったはずだ。本郷を支える非常に大事なキーマンでありながらその存在がやや消化不良気味だったのがとにかく残念。
 
 作品中に「仮面ライダー」という言葉は出て来ない。けれどこの場面ではやっぱり「仮面ライダー」という表現しか合わない。スパイダーに狙われたあすかを助けるために駆け付ける仮面ライダーはとにかく問答無用でカッコいい。特にサイクロンで疾走する仮面ライダーの後姿は、カッコ良さの中にも哀愁があって非常に美しい。ショッカー戦闘員との激しいバイクバトルは、戦闘員のいない平成ライダーを見慣れた目には新鮮に映る。また、対スパイダー戦ではサイクロンで疾走しながらのワイヤーアクションが効果的。ワイヤー故のややスローなアクションの後に、ライダーキックを食らって倒れゴロゴロと転がるスパイダーとその背後にフレームインするサイクロンの、スピード感溢れるカメラワークは絶妙。
 
 スパイダーに襲われ気を失ったあすかを抱き上げる仮面ライダー。あすかは朦朧とした意識の中で自分を助けてくれた仮面の男に気付き、そして再び意識を失う。公園のベンチにあすかを横たえその顔をじっと見つめる本郷。恐らくはあすかが意識を回復する前にその場を立ち去ったのだろうとは思うが(目覚めた時にもし本郷が側に居たら、きっとあすかは激怒するだろう(^^;)もうちょっと違う場所なかったのか?あれじゃあ、若い娘が酔っ払って昼間っから公園のベンチで寝てるみたいだぞ(爆)。
 
 克彦との思い出のバーで一人過ごすあすか。この店で克彦からプロポーズされた時に貰った婚約指輪をグラスに落とす。グラスの中の液体が少し泡立つ。って、この場面を「クサイ」とか言わないように(^^;女ってのは時としてこういう風に「悲劇のヒロイン」を気取りたい時があるものだから。最も、グラスの中に指輪を放置されたお店の人は困っちゃうだろうが(笑)。
 
 その時、隣に座った人影に気付いたあすかは自分の目を疑う。そこには死んだはずの克彦がいた。だがそれは克彦ではなく、克彦に瓜二つの男、一文字隼人(高野八誠)だった。あすかに一目惚れしたと言い寄る隼人。克彦とは似ても似つかない軽い隼人に思い余って席を立つあすかだったが、そんな隼人にどこか惹かれる自分を感じていた。
 
 組織の裏切り者、本郷猛を抹殺する目的のために作られた改造人間、ホッパー2号 の一文字隼人。克彦に似ているのは偶然なのか、それとも故意なのか。作中ではその辺の明確な理由は明かされない。だが時系列で考えると、本郷の裏切りを知ったショッカーが次のホッパーをと考えた時、その改造実験体として死んだ克彦を選んだと考えるのが一番自然だ。病院に働きかけて克彦の遺体を盗み出し別人とすり替える事など、裏社会を牛耳るショッカーなら簡単に出来るだろう。改造されて復活した克彦は、蘇生の際に過去の記憶の一部を消されて一文字隼人となる。そして事件の目撃者であり本郷と何らかの関りを持つと思われるあすかに接近するも、深層心理の底に眠る克彦の時の感情に影響されあすかに惚れてしまったのではないか。
 
 あすかを外に誘い出す隼人。とまどいながらもついて行くあすか。店の外であすかを待っていた本郷は二人の後を追う。己の力を自覚し出した頃からあすかの周辺を徘徊する事が多くなった本郷。あすかがショッカーに狙われている事を知って自分が守ろうと決心したんだろうが(立花のおやっさんにも諭されたしね)、物陰から遠目でじっと見つめている本郷の行動はかなり怪しい。いくら贔屓目に見ても、完全にストーカーだぞ、これ(^^;
 
【月の蔵 銀座(撮影'06/4)】
 
イメージ 1
 銀座8丁目並木通りにあるダイニングバー「月の蔵」は、隼人があすかを初めて口説いた店。個性的な店内は公式サイトで確認。店の入口であすかが隼人の赤いスポーツカーに乗り込み、それを見ていた本郷が後を追うという一連の場面が撮影された。
 
 
 
 
 [交通] JR線・ゆりかもめ線「新橋」駅 徒歩3分

 ライトアップした美しい東京タワーの見えるお台場海浜公園に、真っ赤なスポーツカーを止めあすかを口説く隼人。だがその本当の目的、本郷猛が近づく気配に気付くと、あすかを車に残したまま何処かへ消える。一方、あすかと隼人を追って来た本郷は、自分と同じ姿を持つ改造人間に襲われる。変身する本郷。二人の仮面ライダーの初顔合わせは、隼人がやや劣勢だった。
 
【台場・あけみ橋(撮影'06/4)】
 
イメージ 2 あすかと隼人の後を追う本郷がサイクロンで走った道。台場から有明方面に向かって走っているようだ。橋の下を流れる運河の両岸は「水の広場公園」という憩いの場になっているので、カメラはそこから撮影したと思われる。
 
 
 
 
 [交通] ゆりかもめ線「国際展示場」駅 徒歩10分
 
 一人残されたあすかは、あまりにも様々な事件に巻き込まれ自分の心が非常に不安定な状態である事に気付く。隼人が戻って来る前に立ち去ろうとしたあすかだったが、帰る途中パンプスの踵が折れてしまう。裸足で歩き出そうとしたその時、あすかの横をサイクロンが通り過ぎ、そして止まった。乗っているのが以前自分を助けてくれた仮面の男だと気付いたあすかは、何故自分を助けてくれたのか問いただそうとするが、それには答えず、無言で後ろに乗るようにと合図する仮面ライダー。
 
 サイクロンでのタンデムシーンはすごく綺麗。最初は遠慮がちで乗っていたあすかが次第に仮面ライダーの背に頬を寄せる様子は、複雑な女心をよく現している。この場面では、敵か味方かも分からない正体不明の男のバイクに簡単に乗ってしまうあすかの行動がリアルじゃないという意見を目にした。女の心理を分かってないな(苦笑)。同性から見て、あすかの行動は不自然だとは思わない。その前に、初対面の隼人にくっついて行った場面を見ても、最愛の婚約者を失い、更に憎からず思っていた本郷を婚約者の仇と疑わなければならないあすかの不安定な心理状態がよく出ている。もうどうにでもなれという自暴自棄になっていたのかも知れない。その不安定な心に付け入ろうとしたのが一文字隼人であり、それを遠くから見守ろうとしたのが仮面の男=本郷猛だった訳だ。
 
【台場・ゆりかもめ線高架下道路(撮影'06/4)】
 
イメージ 6
 仮面ライダーがあすかを乗せてタンデムで走っていた道路。あすかが仮面ライダーの背に頬を寄せるシーンなどはバストショットやアップが多いため場所の確定は出来ないが、恐らくはこの道路を使っていると思われる。
 
 
 
 
 [交通] ゆりかもめ線「船の科学館」駅

 自宅近くまであすかを送り届け、去ろうとした仮面ライダーにあすかが問い掛ける。何故助けてくれるのか、と。仮面ライダーは答える。「俺は美しいものを守りたいだけだ」と。その言葉に何事かを感じるあすか。この時点でのあすかは、自分を助けてくれた仮面の男が本郷猛だと知らないわけで、本郷、一文字、そして仮面ライダーが「第三の男」という位置付けになり、結局あすかは三人の男の中で揺れ動く事になる。そして恐らく、この時にあすかが最も強く心惹かれていたのが仮面の男だったのだろう。
 
 あすかの勤務先の出版社の前で立ちすくむ本郷。「見守る」と言えば聞こえはいいが、要するにストーカー行為がますますエスカレートしているだけのような気が(爆)。そこへ一文字隼人がやって来る(隼人もストーカー化してるのか(^^;)。この時点で本郷はまだ隼人が自分と同じ仮面ライダーの姿を持ったショッカーの刺客だとは気付いていない。だが隼人の方は、この時すでに本郷があすかに惚れている事に気付いている。この辺の察しの良さや、異様なほど本郷に対抗意識を燃やす処を見ても、生前、あすかが楽しそうに本郷の研究の話をすると、かすかに嫉妬の表情を浮かべていた克彦に被る部分が感じられる。そこへ当のあすかがやって来る。克彦殺しについて何か話す気になったのかとなじられ何も言えずに俯く本郷。一方の隼人はあすかを強引に自分のペースへ引き込もうとする。
 
【文京区・文渓堂(撮影'06/5)】
 
イメージ 7イメージ 8 あすかの勤める週刊ABBA社は実際の出版社「文渓堂」社屋の横側を使っている。
 
 
 
 
 
 
 
【文京区・教育の森公園(撮影'06/5)】
 
イメージ 9イメージ 10 本郷が待っていたのは文渓堂と道を隔てた教育の森公園。そこへ一文字隼人が現れ、外に出て来たあすかを強引に食事へ連れ出してしまう。 
 
 
 
 
[交通] 東京メトロ丸の内線「茗荷谷」駅 徒歩5分
 
 急な雨に降られて雨宿りに入った先でバットに襲われるあすか。だが隼人が変身しバットを追い払う。本郷を倒すために利用しようと近づいたあすかだったが、いつしか隼人は本気になっていたのだ。変身した隼人の姿に、自分を助けてくれた仮面の男だと勘違いするあすか(基本的にあすかって早とちりなのかも知れない(^^;)。どんな物語でも、ヒロインを見守ってくれる人、危険から守ろうとしてくれる人が正体不明な場合、誰だか分からないにも関らずヒロインが一方的に心を寄せるパターンは非常に多い。だからこそ、隼人が仮面の男だと思った時、あすかの表情からは警戒心が一気に消え、すっかり安心した様子を見せたのだろう。
 
【千代田区・常盤橋ガード(撮影'06/5)】

イメージ 11 突然の雨に降られた隼人とあすかが駆け込んだのが常盤橋ガード。背後に見えるビル群は丸の内。
 
 
 
 
 
 
 

【千代田区・大手町橋高架橋(撮影'06/5)】
 
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 常盤橋ガードに垂直な形で大手町橋高架橋が続いている。バットが現れ、隼人があすかの前で仮面ライダーに変身するのがここ。JR神田駅と東京駅の中間地点で山手線や京浜東北線、新幹線の線路下。脇を走る道路は江戸通りだが昼間でもかなり薄暗い。ここを発見する決め手となったのはKAGOMEの自動販売機。
 
 

 [交通] 東京メトロ各線「大手町」駅 徒歩5分
 

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