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日本一のHERO俳優 【宮内洋】 出演作品エピソードガイド&各種レポート

刑事ドラマ観察日記

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レギュラー出演作品から特に刑事ドラマでの活躍をフィーチャー。
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第48話「特警を壊滅せよ!」 (放送日:1991/1/6)

 日本における活動を認められたウインスペクターはICPO(国際刑事警察機構)から招聘され、警視庁が承認した。これにより竜馬を始めとするウインスペクター隊員たちはパリへの出向が決まる。住み慣れた日本を離れ、親代わりでもあった妹の優子とも離れなければならない竜馬は深く苦悩する。そんな時、東都映画撮影所で大規模火災が発生し、出動したファイヤーを激しい頭痛が襲う。少年の頃に火事で失った両親の幻影、幼い頃の優子の面影に翻弄されるファイヤー。クラステクターの着化リミットが切れ、ファイヤーに死の危険が迫る。
 
 本来ならば最終話に持って来るべき「名場面集」を一話手前で使う事により、最終話では心置きなく大活躍してフランスへ旅立つ(であろう)という大胆な構成の前後編。かつ、最終話を次回に控え、続く新ヒーロー・ソルブレインへ引き継ぐための伏線とも言えるエピソード。Aパートではこれまで語られる事のなかった竜馬の過去が明かされる一方、ウインスペクターに代わる新しい組織の構想を練っていた正木本部長は、これまで数々の危険を冒しながら戦って来たファイヤーの勇姿を思い出していた。・・・のはずなのだが。何故かインサートされる名場面は爆発をものともせず機動隊に指示を出す本部長とか、純子を守って戦う本部長とか、丹波哲郎ばりにカッコつけて登場する本部長とか、前髪下ろして若作りの本部長とか、ものの見事に「正木本部長の名場面」になっていて、これじゃどっちが主役だか分からない(爆)。これって絶対にファンサービスだろうなぁ(^^;


第49話「翔べ希望の空へ!」 (放送日:1991/1/13)

 火災現場で救助活動中に激しい頭痛と幻覚に襲われたファイヤーは昏倒し病院へ搬送された。竜馬を悩ませていた頭痛の一件を知った本部長は竜馬の部屋から謎の電波発信機を発見する。それは一年前、ヒューマノイドロボットR-24を使って赤ちゃんを誘拐しタンクローリーを大暴走させた黒田博士が開発したものだった。人間の脳に影響し本能を引き出して凶暴にするその電波を使い人々を暴徒化させようと企む黒田博士は刑務所から脱獄。竜馬の妹・優子までをも拉致した黒田博士を追って本部長、そしてファイヤーの最後の戦いが始まる。
 
 最終話に相応しい見所満載のエピソード。ってゆーか、ハッキリ言って「特警ウインスペクター」最後の「正木本部長編」(爆)。入院した竜馬を見舞う本部長。竜馬の部屋を捜索し電波発信機を見つける本部長。脱獄した黒田を追ってアジトを発見する本部長。黒田の発する電波にもんどりうって苦しむ本部長。アジトに乗り込み黒田に銃を向けるも「犯罪者から多くの人々の命を守るのがウインスペクターの使命」「だが犯罪者だからと言ってその命を奪っていいのか」と額に脂汗を浮かべた苦悶の表情で自問自答する本部長。フランスへと旅立つ決意を固め敬礼する竜馬、純子、バイクル、ウォルターに答礼を返す本部長。とにかく30分エピソードなのに本部長の見所ばっかりこんなにあっていいの?と心配になるほど内容が極端に偏っている(爆)。
 
 しかし何と言っても極めつけはクライマックス。開発前のお台場か品川か大井か、とにかくその辺り(おいっ(^^;)の羽田空港近くの埠頭で、自分の手を離れ世界へと羽ばたくウインスペクターへ独り思いを巡らせる本部長は少し寂し気でアンニュイな雰囲気。そして飛び立つジャンボジェット機をバックに歩く本部長はさながら「太陽にほえろ!」のボス・藤堂俊介(って、こっちも俊介だったのか(^^;)ちっくで、これがとにかくもうムチャクチャカッコイイ。どれほどカッコイイかと言うと、初見の時、驚きのあまり呼吸が詰まって窒息しかけたくらい(事実)。で、こちらへ向かって歩いて来る本部長に被る「おわり」の文字。・・・えーっと、これって、主役、誰ですか?(爆)
 
 第一話での初登場の時、主役の竜馬を差し置いて真っ先に登場した正木本部長は、最終話においても最後を締め括った。黒田博士&R-24の再登場といい、正木本部長の使い方といい、最初と最後を対にした構成が実に綺麗にまとまっている。しかし、どう見ても、どう考えても、最後の最後にやっぱり美味しい処を持って行くんだな、あのお方は(^^;
第42話「裏切りの捜査官」 (放送日:1990/11/25)

 かつて正木本部長と同期の本庁刑事だった影沢が国際テロ組織の一員として帰国した。5年前、囮捜査の責任を追求され左遷が決まった影沢は、本庁のやり方に嫌気が差し退職、その後行方が分からなくなっていたのだった。組織を裏切り小型核爆弾の設計図を盗み出して帰国した影沢に組織の追っ手が迫る。その頃、影沢の妻と息子カズヤもテロリストに監禁されていた。
 
 ドラマ冒頭、東京駅に降りた影沢の背に謎の外人が銃を突きつける。これまでのウインスペクターにはなかったハードボイルドな立ち上がりだが、丸の内界隈で変なガイジンが日本語吹き替えでしゃべってるってシチュエイションが思いっきり「キイハンター」入ってて、初っ端からかなりウケた(笑)。一人くらい外人を出しとかないと「国際テロ組織」って設定が嘘臭くなるからだろうけども。
 
 一方、影沢と同じ組織に属するテロリスト二人が、影沢の家族が住む山荘に押し入って妻子を監禁していた。影沢逮捕の指令を受けた竜馬が山荘に潜入するも身元がバレて捕らえられる。そこへ帰って来た影沢はテロリストと対峙、竜馬を縛り上げたロープを解き放つと反撃を開始する。
 
 影沢と竜馬に追われた二人のテロリストは、森の中で影沢の息子カズヤを人質に逃げようとする。カズヤの顔に突きつけられるナイフ。絶対絶命かと思われたその時。一筋の銃弾がテロリストのナイフをはじき飛ばす。ゆっくりと姿を現したのは、いつも一番美味しい所を持って行く正木本部長(笑)。しっかしこの場面って、本部長の代わりにソフト帽とトレンチコートの黒木ボス@丹波哲郎御大が出て来ても絶対に違和感ないよなぁ(爆)。
 
 単なる組織の裏切り者と思われた影沢だったが、正木が日本語吹き替えの変な外人テロリストを取り調べた結果、実は影沢は警視庁の潜入秘密捜査官だった事が明らかになる。左遷に嫌気が差しての退職ではなく、退職したと見せかけ5年もの間国際テロ組織に潜入して組織壊滅の機会をうかがっていたのだった。って事は、囮捜査の責任を問われたのではなく、逆に評価されてたって事だよな。やるなぁ、警視庁上層部(笑)。
 
 高久進が得意とするクライマックス大どんでん返し潜入捜査官モノ。お子様向けに筋を省略しているが(その分説明台詞が多い)、「キイハンター」で使ったストーリーの焼き直しと思われ、構成次第では1時間枠でも充分通用するボリューム。ただ、武器を放り出し丸腰で逃げるテロリストにギガストリーマーマキシムモードをぶっ放すファイヤーって(^^;例え犯罪者であってもその命を守るのが大義名分のウインスペクターとしてはちょっとやりすぎかと(苦笑)。
第43話「爆弾になった少年」 (放送日:1990/12/2)

 身体にコンピュータ制御の爆弾を纏った少年がウインスペクター本部を占拠した。少年の要求は父親の無実を証明する事。少年の父親は刑務所帰りだったが、家族のために更生すると誓い、真面目に仕事に打ち込んでいた。だがある日突然失踪し、金庫破りと警備員殺人容疑で全国指名手配されてしまう。父の無実を信じる少年は爆弾を自作し、警視庁へ乗り込んで来たのだった。
 
 捜査に乗り出した竜馬たちは、やがて事件の真相を知る。少年の父・今泉と刑務所で一緒だった岩城らが、金庫破りの腕を見込んで今泉を仲間に引き入れようとするが、今泉は息子との約束を破るまいと仲間入りを拒否し、殺されてしまう。ウインスペクターの活躍で真犯人は逮捕され「父親の無実を証明する」という願いは叶ったが、少年を待っていたのは「父親の死」という悲しい現実だった。真面目になると誓った約束が父親を死へ追いやってしまったのだと、激しく自分を責める少年。絶望した少年の心と連動するかのように時限爆弾のスイッチが入る。
 
 ウインスペクターでは親子の絆をベースにしたエピソードが多いが、中でもこの作品は秀逸。年端も行かない少年(どう見ても12歳くらいにしか思えない)が、コンピュータ制御のIC爆弾を製造しちゃう処からしてすでに普通じゃないが(つか、普通に危険物製造・所持で犯罪ですけど(^^;)、自爆覚悟で警視庁へと乗り込んで来るその度胸と、前科持ちの父親に寄せる全幅の信頼と愛情には泣ける。ウインスペクターの時代設定は1999年。その設定をとっくに越えてしまった現代の日本は、親が子を、子が親を簡単に殺める時代になってしまった。本放送当時、近未来の日本が、これほど親子関係の希薄な世界になっているとは、誰も想像すらしなかっただろう。だからこそ、自らを犠牲にしても父親を守ろうとする少年と、殺されても尚、息子との約束を守ろうとした父親との親子関係が、一種の理想にすら見えるのかも知れない。
 
 今回、正木本部長は本部で「人質」のため、本部長席から移動させてもらえない(^^;それでも竜馬や野々山隊員とアイコンタクトや指先のわずかな動きだけで意思の疎通をするあたり、やっぱり本部長だなぁと(笑)。いや、普通にカッコ良かったんだけど、少年と父親の壮絶な親子愛を前にして、カッコ良さが霞んじゃったような気が(^^;天下の宮内洋でも「子役と動物には負ける」のね(爆)。

第45話「爆破0秒前の愛」 (放送日:1990/12/16)

 疑獄事件に巻き込まれ罪を被って自殺に追い込まれた父親の復讐を企む少年・芦川。その彼を慕う少女もまた同じ事件で父親を失い、二人は世間の白い目に耐えながら生きていた。芦川が狙っているのは海外開発やODA(政府開発援助)に絡む疑獄事件の中心人物と目される中津川理事長。芦川が中津川の車に爆弾を仕掛け木っ端微塵にするつもりでいると知った少女は中津川と一緒に乗車し、自分を盾に芦川の改心を願う。

 疑獄事件と言えば一般的に政治がらみの大規模な贈賄・収賄事件を意味するが、これってはたしてお子様に通じる言葉なのだろうか?(素朴な疑問)まぁ、意味は理解せずとも「エライ大人たちが悪い事をする」ようなニュアンスの解釈レベルでいいのかも知れないが、言い馴れない言葉のためか、説明台詞が多いせいか、竜馬さんや純子さんの台詞回しがかなり怪しい(苦笑)。
 
 正木本部長ファンとしては、見所はやっぱりクライマックス。芦川が仕掛けた誘導ミサイルが車目掛けて発射されたと知った本部長は、中津川たちを避難させ自ら車に乗り込むとミサイルをひと気のない場所へと誘導する。爆発寸前にファイヤーによって辛くも救出されるが、いつもはスマート(体型じゃなくて態度の意味(^^;)でカッコイイ本部長がファイヤーに肩を支えられるほどダメージを受けているのも珍しい。「爆破0秒前の愛」ってサブタイトルは、当然ながら芦川が爆破直前に少女の本当の気持ちを知り改心する処から来たサブタイだと分かってはいるが、ドラマの流れを見ていると、どうしても危機一髪、本部長を救出したファイヤーを意味して る気がして仕方ないし(やめぃ!(^^;)
 
 このクライマックスの劇伴が「超人機メタルダー」のエンディングのインストだったのはかなりビックリ。音楽制作が同じ横山菁児のためか、ウインスペクターではメタルダーの劇伴が相当数流用されている。いくらなんでも他作品のエンディングを使うのはいかがなものかと思うが(^^;まぁ、「タイムリミット」って曲名だから、ある意味ドラマの内容には合ってたりするんだけど(ついでに言えば、水木一郎アニキの名曲だし(って関係ない?))
第37話「アマゾネス来襲」 (放送日:1990/10/14)

 各国の遺跡から盗掘された美術品が闇競売にかけられているとの密告電話を受けたウインスペクターは、競売の現場へ強制捜査で踏み込んだ。だが、競売を仕切っていた元考古学者の平田とその一味を追うウインスペクターの前に謎の女戦士が立ち塞がる。ナビアと名乗るその女戦士は、自分たちの部族の秘宝である黄金像を盗掘した平田を追って日本にやって来たアマゾネスだった。平田が持ち出した黄金像を巡って内乱が発生した母国を思い、日本人を信用出来なくなっていたナビア。平田から黄金像を奪い返した竜馬は頑ななナビアに真正面からぶつかり、その心を開かせる。ようやくナビアの手に戻ったかに見えた黄金像。だがそれを平田の元助手・神谷と的場が狙う。
 
 以前は貧しいながらも優しい父親だったはずなのに、今では娘の命よりも黄金像を選ぶような金の亡者となってしまった考古学者平田を演ずるのは、特撮ファンにはおなじみのきくち英一。正木本部長の取調べをヌラリクラリとかわすそのふてぶてしさと、黄金像を巡って正木と対峙するシーンは、派手な演出こそないがキャリアのある役者同士のぶつかり合いといった趣。確かにこの強面おじさんが相手じゃ、竜馬さんでは迫力負けしそうだよな(笑)。
 
 だが、このエピソードの見所は何と言ってもアマゾネス軍団!(笑)黒髪をなびかせた80年代風アイドル顔のナビアは、愛くるしいお顔に似合わないハードな役処。部下のアマゾネスたちも豪傑美女揃いで(中にはちと微妙なのも居るが(^^;)黒革やヒョウ柄のコスチュームに身を包み、なかなかハードなアクションを披露してくれる。ペルーの少数部族であるナビアがどうして流暢な日本語を話せるのか、というツッコミはしないにせよ(笑)煙玉を使って煙幕まで張ってくれた時は「くノ一かよっ!?」と思わずマジツッコミを入れてしまった(爆)。


第38話「選ばれた男」 (放送日:1990/10/21)

 中学校の同級生・松下くんが謎の組織に狙われていると知った久子は、松下くんを護衛する事になった。彼を狙っているのは政財界の黒幕と呼ばれる青木とその一味。青木らは日本の将来を憂い、自分たちの価値観に合わない無職の若者や存在感の薄い者たちを全て抹殺しようとしていた。彼らに狙われた「この世に存在する価値がない」代表格のような「松下くん」は天然パーマにメガネ、服装はだらしなく会社は遅刻の常習犯、ドジでニブくて常にオドオドしていて、女性と話をするのも苦手と見える、典型的な「オタク」タイプ。今時アキバ行ってもここまで酷いのにはめったにお目にかかれないぞ(笑)。

 でも青木の一味も、これまたものすごいステレオタイプな「エライ人」。長い白髪と白髭で和服姿の青木、ヴェートーベンのように毛先を外巻きにした髪型の、明治時代のような洋装の元大臣や財界の要人って、いくら子供向けの番組でもこれはないでしょ(爆)。まるで人間に変身した幹部怪人の劣化版みたいな感じで、とてもじゃないが近未来社会における犯罪組織の雰囲気ではない(爆)。そのためか、最先端科学の象徴とも言えるファイヤーと同じフレームに入ると違和感ありまくりで、作品そのものが馴染まない。まったく、何だってこんな極端な衣装にしちゃったんだろう(^^;
 
 今回は本部に篭りきりの正木本部長。相手が政財界のドンだと分かって慎重になったのだろうが、それにしたって、狙われている松下くんを囮に使うって言い出すのは、どうよ?(^^;いくら相手がなかなか尻尾を出さない謎の黒幕でも、上司の本部長が囮捜査を提案して部下の竜馬さんが反対するって図式、根本的に間違ってると思うんだけど(爆)。
第31話「哀しみの最強ロボ」 (放送日:1990/9/2)

 アメリカ連邦警察からの要請で警視庁から出向していたロボット刑事ブライアンがメンテナンスのため帰国した。だがブライアンを作った警視庁電子工学研究所の朝比奈博士(荒木しげる)は、凶悪犯抹殺のため改造に改造を重ねたブライアンの姿に驚きを隠せない。そのメンテナンス中、突然ブライアンが暴れ出し研究所から脱走する。改造でセイフティシステムがはずされたため謎の誘導電波に引っ掛かってしまったブライアンは、街中で破壊活動を始める。
 
 オートバイだけを執拗に狙うブライアン。何処かに誘導電波を使ってブライアンを操っている者がいる。やがて3ヶ月前まで朝比奈博士の片腕として働いていた科学者・広崎が捜査線上に浮かぶ。だが今のファイヤーでは改造を重ねたブライアンには勝てない。新装備の開発を急ぐよう朝比奈博士に依頼する正木本部長。
 
 見所はやっぱりV3とストロンガーの競演。荒木しげるは落ち着いた中にもどこか熱さを感じさせる朝比奈博士を好演。白衣がよく似合って清潔感がありスマートな博士は、制服が夏仕様になり腹回りが微妙〜な感じ(^^;になって来た正木本部長とはかなり対照的(爆)。立場的には対等だと思われるのだけど(朝比奈博士はどう考えても所長クラスだろうし)、正木が開発を急かせる辺り、やっぱり先輩後輩の力関係?とか思ってしまったり(違)。
 
 ブライアンに懐いていた朝比奈の娘なつみは、何とか本来の優しいブライアンに戻って欲しいと願うが、脳改造のため記憶を失ったブライアンに捕らえられてしまう。廃工場の屋根の上からブライアンに落とされようとしていたなつみを救ったのは、まだテストも成功していないファイヤーの新装備・ギガストリーマーだった。ファイヤーと相撃ちになり倒れたブライアンは、その衝撃で失っていた過去の記憶を取り戻すが、最期を悟ったブライアンはウォルターとバイクルになつみを託すと自爆する。
 
 壮絶な最期だった。ロボットと言えど「心」を持つ限りは人間と変わらない。だから、もう少し余韻が欲しかった。優秀なロボット刑事ブライアンを失い、騒動のドサクサで広崎には逃走され、悲しみと怒りに覆われた場面だったはずなのに、急に「どうやら新兵器は完成したようですね」と満足そうな本部長と「凄い威力だ・・・!」と嬉しそうに話す竜馬さん(^^;ものの見事に悲しみの空気を打ち砕く明るい場面になってしまう。確かに、新装備お披露目エピソードだからこれは必要な流れなんだろうけど、それにしたってこの2人、空気読まないにもほどがある(^^;まったく、この上司にしてこの部下あり。竜馬さんまで本部長に合わせなくったっていいのに(笑)。


第32話「警視庁を占拠せよ」 (放送日:1990/9/9)

 新装備ギガストリーマーお披露目エピソード前後編の後編。バイクのひき逃げで幼い娘を失った広崎は、その復讐のため見境なくバイクを襲うが、その企みはウインスペクターによって阻止された。だが、自らの復讐を阻止された事で警視庁そのものを敵視するようになっていた広崎は、元は有能な科学者で警視庁の科学システムを作り上げた中心メンバーでもあった、その知識を悪用し警視庁ジャックを実行に移した。
 
 警視庁に潜入しまんまとウインスコードを盗み出した広崎は、ウインスコードから警視庁の頭脳コンピュータであるマドックスにハッキングを開始する。警視庁の全てのシステムにつながっているマドックスを乗っ取り、そこから日本中のパソコンを破壊するのが広崎の最終目的だった。広崎の出す超音波に苦しむウインスペクター。割れたガラスの破片で傷つく純子。何事かを決心した正木本部長はマドックス頭脳センターへと向かう。
 
 正木は、広崎に乗っ取られたマドックスの主電源を切り広崎からのアクセスを拒否している間にウインスコードを取り戻そうと考えていた。そのためにはマドックス頭脳センターに入らなければならない。だが無断で立ち入れば防衛システムに攻撃を受け、一度閉じたハッチは30分間開かない。全て覚悟の上の行動だった。後を追って来た竜馬に、銃を構え振り返りざま「ここで待ってろ!」と言い残し頭脳センターへ消える本部長は、もう無条件でとにかくカッコイイ。
 
 マドックスの電源を切った正木は、メインコンピュータに残っているはずの広崎からのアクセス履歴を呼び出すため棚の上のフロッピーディスクに手を伸ばすが、フロッピーの入ったケースを持ったままレーザーで撃たれる。で、ここで何故か本部長はケースを両手で頭上へ持ち上げ、バンザイの格好から思い切りフロッピーを床にぶちまける。えーっと、物を持った状態で肩を撃たれたら衝撃でそのまま下へ落とすのが普通の反応なんだけど(^^;相変わらず地球の引力に反しているなぁ、この人(笑)。おまけに中枢部のメインコンピュータは、この当時最もメジャーだったNECのPC98だし、フロッピーは昔懐かしい5インチだし(^^;スーパーコンピュータの中枢部にしてはかなり地味というか現実的過ぎて、せっかくの近未来設定に説得力がないのが難点と言えば難点か。
 
 マドックスのデータを読み取った本部長が、薄れて行く意識の中で外に居る竜馬にウインスコードの現在地を伝え、それを聞いた竜馬がギガストリーマーを手に警視庁を飛び出して行く一連の場面は、とにかく本部長も竜馬もどちらも最高にカッコイイ。何としてでも警視庁を守らねばと言う正木の強い「思い」を竜馬が引き継ぐという形で、そのバトンタッチが双方の見せ場を食い合う事なく二人それぞれのカッコ良さを最大限に引き出した演出で描かれている。無茶だと引き止める純子を「今警視庁を救えるのは僕しかいないんだっ!」と振り切る竜馬と、カットインで挿入されるメインテーマは鳥肌モノ。
第26話「薄幸少女の旅立ち」 (放送日:1990/7/29)

 屋台のラーメン屋を営む横川は、馴染みの客である長浜通商の社長からアタッシュケースを預かる。だがその中身が麻薬である事を知った横川は、長年の友人である正木に連絡しようとしたまま謎の死を遂げた。「お父さんは長浜に殺された!」横川の愛娘・幸子の訴えを聞いた正木は、幼い頃から可愛がっていた幸子をどうにか救ってやりたいと考える。そして、父を失った少女にかつての自分の姿を重ねた久子は、幸子が長浜を狙わないように、そして社会的信用の高い長浜の本性を暴くために、長浜通商に秘書として潜入する。
 
 秘密捜査官・久子さん活躍編。でも見所はやっぱり横川父娘と正木本部長の交流。父娘と出会った当時の若き刑事・正木俊介は20代半ばくらいの描写なんだが、おろした前髪があまりにも不自然過ぎて、初見では「ひょっとして●●●かっ!?」と疑ってしまった(爆)。どうにかならんかったのか、アレ(^^;ただこの場面の正木の笑顔がものすごくイイ。普段のクールな正木からは想像つかないほど、警戒心のない思いっきり無邪気な笑顔にハッとさせられた。・・・そうなんだよなぁ。めったに見れないけど、宮内洋ってこういう表情の出来る役者なんだよな。個人的にはこの笑顔が大好きなので、本当はそういう役がもっと見たいのだけど(って今ここで愚痴っても全くもって非建設的なので、以下自粛(^^;)
 
 長浜の正体がバレる事を恐れた香港麻薬シンジゲートはスナイパーを送り込むが、ウインスペクターに阻止され暗殺に失敗。だが速度が時速80キロ以下になると爆発するという爆弾を仕掛けられた長浜の車は久子と幸子を乗せたまま狭い倉庫街を暴走する。時速80キロ以下になると爆発するって設定は「新幹線大爆破」(東映東京 1975年)を連想させる。新幹線の時速80キロと車の時速80キロでは体感速度がだいぶ違う気はするが(笑)。って事は、爆弾をはずそうと車にしがみついて奮闘するファイヤーは、さしづめ新幹線の爆弾を解体した千葉真一って処か(笑)。


第29話「昆虫採集の妖!?怪」 (放送日:1990/8/19)

 過疎化の進んだ山奥の村へ昆虫採集に訪れた良太と六角虎五郎警部(佐藤信一)は、突然現れた巨大怪鳥と謎の妖婆に襲われた。現場へと急行したウインスペクターは二人が襲われたとされる古い民家を訪ねる。そこには宮部と名乗る若い自然保護ボランティアの青年が一人で暮らしていた。その頃、周辺を偵察していたバイクルは、謎の妖婆の放つ催眠音波で制御メカの一部がショートし、妖婆に操られて竜馬たちを執拗に狙い始める。バイクルに襲われ動けなくなったウォルターを残し単身宮部の家へ乗り込んだ竜馬が見たものは、巨大怪鳥と人面コウモリを操る宮部の姿だった。

 開発や過度の農薬散布によって自然を破壊して行く人間たちを憎悪する宮部は、突然変異で生まれた巨大怪鳥と人面コウモリをサイボーグに改造し、村を訪れる人々を襲わせていた。人間を憎む者が昆虫や動物を獰猛な生き物に変え人間を襲わせるシチュエイションに目新しさはないが、人の生き血を吸い空を飛ぶ妖婆と思われていたのが実は人面コウモリで、その人面コウモリは宮部の手によってサイボーグ化され意のままに操られていたという、ドラマ後半(Bパート)で二度三度とひっくり返される設定の目まぐるしさは高久進らしい脚本だ。
 
 だが、単なる自然保護ボランティアの一般人が、サイボーグを作り操れるだけの資金とシステムを持っているというのはどうにも説得力が弱い。もしかすると宮部の背後には実はもっと大物の黒幕がいて、人間を憎む宮部の心につけ込み人里離れた山奥で動物を操る研究をさせていたんじゃないだろうか。と、ここまでやると完璧に「キイハンター」の「吸血昆虫島 上空異状あり」のリメイクになるな(笑)。そう言えば、サブタイトルも「吸血昆虫島〜」と「昆虫採集〜」と「昆虫」で被っているし、吸血というキーワードも同じだ。高久進の確信犯か?(笑)このエピソードが「吸血昆虫島〜」の焼き直しだとすれば、今回は本部で大人しく留守番していた(?)正木本部長は絡まなくて正解だったと思う(爆)。


第30話「ママ・・・ママ助けて」 (放送日:1990/8/26)
        
 小学生の女の子を偶然助けた久子と弟の良太。だが身元も分からないまま女の子は行方不明になってしまう。その少し前、3歳のエミコちゃんがバギーカーごと姿を消した事件があり、エミコちゃんは小学生の女の子と同じ熊のヌイグルミを持っていた。やがて中学生くらいの少女が熊のヌイグルミを万引きする事件が発生。小学生と中学生の2人の少女が3歳のエミコちゃんと同一人物の可能性があると気付いた久子と竜馬は、エミコちゃんがバイオテクノロジー研究の実験台にされた事を知る。
 
 竜馬と久子の詰問に、自分の車ではねてしまったエミコちゃんを助けるため、開発中の電磁細胞活性装置にかけた事をあっさり認めた博士。だが未完成の装置では活性化した細胞の成長を止められないばかりか、その装置を博士の助手が持ち逃げしたと言う。装置の行方と成長が進み老化が始まったエミコちゃんを追って、ウインスペクターの必死の捜査が始まる。
 
 被害者であるエミコちゃんの目線で追っているのでストーリー展開に捻りはないが、心や知恵は3歳の女の子のままなのに身体だけが急激に成長して行き、母恋しさに研究所を脱走してようやく家に辿り着いたと思えば、成長しすぎたその姿に母親ですら娘だと気付いてくれない、エミコちゃんの恐怖と悲しみが素直に伝わって来るエピソード。

 ただこのエピソード、秀逸な作品だとは思うが、どうにもこうにも地味っ!何しろこのエピソードには極悪犯がいない。もちろん最初に博士の車がエミコちゃんに瀕死の重傷を負わせたのが悪いんだけど、それだって母親が手放したバギーカーが勝手に自走して車の前に飛び出したのだし、エミコちゃんを救いたいがために未完成の装置を稼動させた博士も責められない。装置を持ち逃げしかけて発見された助手たちも、実際は単なる研究者だから拳銃によるドンパチもなくあっさり御用だし(笑)。これじゃあファイヤーの出番がないじゃない(^^;仕方ないので、とりあえず火災を発生させて装置を壊し、ファイヤーが自らを犠牲にして装置を稼動させエミコちゃんを元に戻す、という本来あるべき「ヒーローの見せ場」をわずか1分足らずの駆け足で済ませてしまう(爆)。
 
 この当時、どのような事情の中で作品作りが行われていたのか今は知る由もないが、敵(悪)の組織が明確に存在しない中で正義のヒーローを活躍させる事がどれほど難しいか、を体現しているようなエピソードだ。ちなみに影のヒーロー(?)正木本部長は、あまりにも地味な事件故か、竜馬へ捜査指示を出す事もなく本部で経過報告だけ受けていた。マドックスへの指示すら純子にやらせていたから、こりゃ相当つまらなかったんだろうな(笑)。

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