サムスン電子:日本の高性能薄膜トランジスタ特許を契約
科学技術振興機構(JST)は20日、細野秀雄・東京工業大教授がJSTの支援で発明した高性能薄膜トランジスタに関する特許のライセンス契約を、韓国のサムスン電子と締結した。同社は大型や三次元型のディスプレーを開発し、2年後の製品化を目指している。
日本の研究機関の特許料収入では、赤崎勇・名古屋大特別教授が開発し同大が権利を持つ青色発光ダイオードが約56億円で最高額。ディスプレー市場は10兆円規模といわれ、今回の特許はそれに匹敵する可能性がある。
新しいトランジスタは、シリコンでできた既製品と違い金属酸化物のガラスを使ったのが特徴で、電子の移動効率が高くディスプレーの高解像度化を可能にした。JSTには売り上げの数%が支払われる。
http://mainichi.jp/select/today/news/20110721k0000m020097000c.html
科学技術振興機構、半導体技術をサムスン電子に供与
文部科学省所管の科学技術振興機構は20日、東京工業大の細野秀雄教授が開発し、同機構などが保有する新型半導体技術に関する特許を韓国サムスン電子に供与する契約を結んだ。液晶テレビや有機ELテレビの高解像度化の鍵となる技術で、サムスン電子は1〜2年後を目標に、新型液晶表示装置(LCD)を商品化するという。
今回、供与したのは透明アモルファス(非晶質)酸化物半導体を作る技術で、現在主流のアモルファスシリコンより電子の速さが10〜20倍。ディスプレーの画面上に規則的に配置する制御用トランジスタに利用でき、ディスプレーの高解像度化や大型化に重要な技術とされる。
細野教授は鉄系超電導という新しいタイプの超電導の発見者としても世界的に著名で、ノーベル賞候補にもなっている。今回の技術は2004年ごろに国の研究費を使って開発、研究を支援してきた科学機構が特許を保有していた。
科学機構は東工大が保有する特許なども合わせ細野教授に関連する50以上の特許を一括してライセンスする。具体的な契約内容は非公表だが、JSTなどは売上高の数%を受け取る見通し。非独占での契約で、現在は国内メーカーとも話し合いを進めている。
国の研究費による研究成果を海外企業に先行供与することに関し、細野教授は「研究開発や実用化に最 も積極的に取り組んだのがサムスン電子。日本企業を排除したわけではない」と説明した。
サムスン電子は既に高解像度の70インチ3次元液晶ディスプレーの試作品を完成させている。「大型、小型のどちらで発売するか決めていないが、1〜2年後には商品化できる。市場のニーズ次第だ」(LCD事業部の文周泰・専務)という。
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