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市川市東山魁夷記念館

2018年1月10日
市川市東山魁夷記念館に行って来ました。
京成中山駅から徒歩15分の場所にあります。

20世紀の日本を代表する日本画家・東山魁夷は「私の戦後の代表作はすべて市川の水で描かれています。」という言葉の通り、戦後1945年から逝去するまでの54年間を市川市で過ごしました。
そのゆかりの地である市川市に、この記念館は2005年に開館しています。
その他に長野市の善光寺の側の長野県信濃美術館にも東山魁夷感があります。
こちらには2度訪れたことがありますが、現在は改修中とのことで閉館されています。
また香川県でも、東山魁夷の祖父が坂出市櫃石島の出身で、東山家より版画作品280点余りの寄贈を受け、これらの作品を広く鑑賞してもらうために、香川県立東山魁夷せとうち美術館を2005年に開館しました。

東山魁夷は戦後の第3回日展で「残照」が特選に選ばれ、以降風景画に独自の表現を追求していきます。
3年後の「道」では単純化された画面構成で、前方に真っすぐ伸びる道で、自分の進む方向が定まったかに見えます。
奈良唐招提寺・御影堂壁画は約10年を費やした大作です。

弟子を摂らなかった魁夷の傍らで助手のように付き添ったすみ夫人の結婚エピソードはユニークです。
すみ夫人は日本画家川崎小虎の娘さんです。
すみさん自身も美大出身で画家志望でしたが、自分に才能がないことに気付き画家を諦めます。
ただ美術展には通っていて、魁夷の作品を観て、魁夷に会ったことが無いのに、魁夷と結婚したいと思いました。
魁夷はその話を受けて、画家として生活を立てることができない状態だと言って、一旦断りましたが、「まだまだそんな生活が続く」と言われても逆に結婚の意を強くして結局は結婚できました。
 
娘の結婚を許した父親の川崎小虎もすごいお父さんだと思います。
東山魁夷に人と違う何か光るものを見極めて、大切な娘のすみを魁夷に託したのでしょう。
すみさんも描く才能はなかったけれど、人の才能ややさしい人間性を見抜く能力は素晴らしかったのでしょう。
横道にそれてしまいました。

今回は日本画の三山と言うことで、杉山寧、高山辰雄、東山魁夷の特集です。
特に杉山寧と高山辰雄の雑誌文芸春秋の表紙画、東山魁夷の緞帳の原画が展示されていました。

杉山寧
文芸春秋1965年2月号
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文芸春秋1965年3月号
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高山辰雄
文芸春秋1999年9月号
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文芸春秋1999年10月号
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などなど。

東山魁夷ののホールの緞帳の原画のいくつかが。

神戸国際会館
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愛媛県民文化館
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帝国劇場
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旧日経ホール
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市川市文化会館大ホール
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市川市のホールもちゃんと手懸けてありました。

二階の展示場には高山辰雄、杉山寧の少しありました。

日経ポケット・ギャラリーより
高山辰雄
人も自然も、生き生きと生命に溢れて、植物も虫までもが、毎日毎朝、新しいものを見せてくれる。朝になると、絵を描くことが私を待っている。私は、私の何かを表現し、何かを求めて、表現しようと画面に向かうのだが、いつも絵の上に遥かな遠さを見てしまう。遥かであることを見た日々の足跡が、私の絵なのかもしれない。
これからも果てしない道であろうが、日々、また足跡を付けながら、歩いていこうと思う。

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森の気
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日経ポケット・ギャラリーより
杉山寧
私は4時折にふれて、動物や植物を写生する。
それは自然との心のかよいを確かめるためである。
動物や植物が主題となった画を、しばしば制作するけれども、その場合、それを目の前に置いて描くことはしない。
なぜなら、私は動物や植物を通じて、宇宙のひろがる自然の美しい神秘性を表現したいからで、自分が夢見るその空間に、心の中の動物あるいは植物を借りてくるだけのことにすぎない。
そんな時、以前に写生したものが、私の心のなかによみがえってくる。
しかし、描き上げられる画面の構成は、その絵のために新しい秩序を創り出しているつもりである。

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東山魁夷の歌舞伎座や明治座に飾られた作品
歌舞伎座の<<秋映>>
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明治座の<<裏磐梯>>
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今日は杉山・高山・東山の三山のちょっと変わった一面に出会えました。

市川市東山魁夷記念館
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