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2018年9月23日
佐倉市臼井にある佐倉市民音楽ホールで千住真理子ヴァイオリンリサイタルがあったので、聴きに行って来ました。
今日は佐倉市民音楽ホールのリニューアルオープン記念と言うことで、舞台のピアノも新しいスタインウェイに代わっていました。
千住さんは人気があるので今日は満席です。
千住真理子さんのプロフィール
ピアノ伴奏の丸山滋さんのプロフィール
プログラム
1曲目はバッハの主よ、人の望みのよろこびよ です。
バッハはカンタータを200曲以上書いています。
その中の第147番「口と心と行いと生活を持って」の第1部の最後のコラールをピアニストのマイラ・ヘスがピアノ独奏用に編曲したのが「主よ、人の望みのよろこびよ」です。
今日はさらにそれをヴァイオリンで演奏するわけです。
若い頃バッハのカンタータが好きで良く聴いていました。
第147番もレコードで何度も聴きました。
有名なコラールも何度も聴けば飽きが来てあまり良いと感じなくなりました。
昔のことを思い出しながら、ヴァイオリンでの演奏を聴きましたが、特に新しい発見はありませんでした。
2曲目もバッハのアリオーソです。
やはりバッハのカンタータ第156番「わが片足すでに墓穴に入りぬ」のシンフォニアを、バッハ自身がチェンバロ協奏曲第5番第2楽章ラルゴに転用しました。
さらにこの第2楽章が色々な楽器に編曲され、皆に親しまれているのがアリオーソです。
シンフォニアではオーボエの音色が素敵ですし、ピアノに編曲されたものも割と好きですが、ヴァイオリンの場合はどうなんでしょうか。
G線上のアリアと一緒に演奏されることも多く、やはり名曲なのでしょうね。
3曲目はベートーヴェンのヴァイオリンソナタ第5番「春」です。
ベートーヴェンはヴァイオリンソナタを10曲書いていますが、その中でも5番の「春」と9番の「クロイツェル」が特に有名です。
と言うかヴァイオリンソナタすべての中でも特に人気の高い曲です。
ベートーヴェン以前のヴァイオリンソナタはヴァイオリン助奏付きのピアノソナタと言って、主体はピアノであって補助的にヴァイオリンの伴奏があると言った感じでした。
モーツァルトの多くのヴァイオリンソナタを聴くと良く分かります。
ベートーヴェンも初期の作品もそんな感じでしたが、第4番あたりからヴァイオリンとピアノが対等となってきます。
そして第5番「春」では従来の三楽章構成をスケルツォを加えた交響曲のような四楽章構成にし、ヴァイオリンとピアノを対等に扱う二重奏ソナタとしました。
第5場「春」を演奏する場合ヴァイオリンとピアノの人選が重要な気がするのですが。
演奏家も演奏技術が同じ位でないとうまく嚙み合わないのでないか。
その他のファクターもあります。
ギドン・クレーメルのヴァイオリン、マルタ・アルゲリッチのピアノで聴くと、それぞれ天才的な演奏家ですが、お互いが自分を主張しているのか、うまく調和してないと感じます。
パールマンのヴァイオリン、アシケナージのピアノの場合はパールマンのヴァイオリンが明るくのびやかで、アシケナージのピアノも伸び伸びと響き渡り、この組み合わせは好きです。
今日のピアニストは丸山滋さんです。
プロフィールを読むと歌曲の伴奏やソロ奏者との共演が多いようです。
演奏が控えめになるのではないかと気になります。
「春」という表題はベートーヴェン自身が付けたものではありません。
深刻なベートーヴェンにしては珍しく明るく希望に満ちた曲で「春」という愛称がぴったりです。
「春」を感じさせるのは第1楽章です。
千住真理子さんと丸山滋は長い付き合いなのでしょう、お互いが主張しあい、そして協調し合い、一つに共鳴し合っていました。
とても良い感じで、第1楽章が終わり、何かほっとした気持ちになりました。
第4楽章でまた明るく朗らかな感じで気持ち良く聴け、最後力強く締めくくられました。
休憩後の1曲目はベートーヴェンのヴァイオリンソナタ第9番「クロイツェル」です。
この曲は当初ヴァイオリンニストのブリッジタワーに捧げる予定でしたが、ある女性を巡る対立からベートーヴェンとブリッジタワーは不仲になり、献呈者をフランスの名ヴァイオリンニストのクロイツェルに変えました。
その為第9番が「クロイツェル」と呼ばれるようになりました。
しかしクロイツェルはベートーヴェンが大嫌いで、この曲を一度も演奏しなかったという笑えるエピソードは有名です。
第1楽章はヴァイオリンとピアノの会話のようなアダージョの序奏で始まり、次第に緊張に満ちたやりとりが展開していきます。
ヴァイオリンの激しい動きで、千住さんも次第に熱くなっていくのが感じられます。
第三楽章はピアノの強打で始まり、激しく情熱的なヴァイオリンの音色に、ピアノも程よい距離を保ちながら、お互いが燃焼していきます。
この曲の演奏はかなりのエネルギーを消耗しそうです。
終わったら十分聞いたという充足感がありました。
最後はブラームスのハンガリー舞曲第1番です。
ハンガリー舞曲集はハンガリーのジプシー音楽に基づいて編曲された4手用のピアノ曲集で21曲あります。
ブラームスの親友ヨーゼフ・ヨアヒムがこの舞曲集をヴァイオリンとピアノのための二重奏曲に編曲しました。
ブラームス自身も第1番、第3番、第10番をオーケストラ用に編曲しています。
ですから第1番はピアノ版、オーケストラ版、ヴァイオリン版、いずれも良く聴くことができるポピュラーな曲で、聴いて楽しくなる曲です。
ベートーヴェンの大曲を2曲聴いた後の、お口直しには丁度良いかなと思いました。
アンコールは3曲ありました。
バッハのG線上のアリアとエルガーの愛の挨拶で、もう1曲はあまり耳にしたことが無い曲でした。
弾く前に曲の名前を紹介した時、皆さんわっと歓声を上げたからよく知られた曲なのでしょう。
曲を聞いても私は分かりませんでしたが。
サイン会の千住真理子さんです。
少し暗くてブレてしまい千住さんの顔が少し変に映ってしまいました。
千住さんはサイン会にもハチミツ持参で登場しました。
千住さんが演奏で体力を消耗した時、蜂蜜をごくごく飲んですぐにエネルギーの補給をすることはよく知られていることです。
でもサイン会にまで蜂蜜を持ってくるとは思いませんでした。
今日はベートーヴェンの大曲2曲を熱演したので、十分エネルギー補給をしたかったのでしょう。
ハチミツを大量に飲んで本当に大丈夫なのでしょうか。
千住さんの一枚目の写真にはハチミツの容器がはっきりと写っています。
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