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JAZZとAUDIOが出会うと。。。
ほとんど、JAZZの新譜のちょっと遅い紹介です。

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"Caipi" Kurt Rosenwinkel

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Kurt Rosenwinkelの新作は、Kurt Rosenwinkel自身の立ち上げたばかりのレーベルHeartcore Recordsからのリリース。
前作は"Star Of Jupiter"(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/61667983.html)なので、約5年ぶり

本作は、大半の演奏部分をKurt Rosenwinkel自身が担当していて、構想から10年かかったとの宣伝文句もあるんで、自身が作りたかったサウンド通りの納得できるものが出来上がっているんじゃないかと期待感も高まります。

メンツは、それでも多数参加で、Eric Clapton、Antonio Loureiroなんて名前も見えます。
Pedro Martinsは、詳細不明なれどHeartcore Recordsレーベルの所属アーティストのようです。
しかし、Kurt Rosenwinkelの楽器に書いてあるCasioってなんだ?曲名にも出てきているし..(悩)
Kurt Rosenwinkel(G,B,P,Ds,Per,Synth,Casio,Voice)
Pedro Martins(Voice, Ds, Key, Per)、Eric Clapton(G)、Alex Kozmidi(G)、Frederika Krier(Vln)、Chris Komer(French Horn)
Kyra Garey(Voice)、Antonio Loureiro(Voice)、Zola Mennenoh(Voice)、Amanda Brecker(Voice)
Mark Turner(Ts)、Andi Haberl(Ds)、Ben street(B)


演奏曲は以下の通り。すべてKurt Rosenwinkelのオリジナルで良さそう。4曲めが日本盤のみのようです。
01. Caipi
02. Kama
03. Casio Vanguard
04. Song for our sea
05. Summer Song
06. Chromatic B
07. Hold on
08. Ezra
09. Little Dream
10. Casio Escher
11. Interscape
12. Little B

ボサノバテイストのくつろぎ系のリズムにボイスを入れてくる1曲め。2曲めは3拍子でボーカル入りの曲。3曲めは8ビートのボーカル入りと、あまり複雑に拍を変化させていくような凝った曲はなく、ほとんどが気持ちよく曲に乗れるような感じ。

と、つらつらと聴いていると、まるで最近のブラジル音楽を聴いているような感覚になって、あまりジャズアルバムを聴いているとは思えないようなサウンド。

さすがにギターソロになると、いかにもKurt Rosenwinkelです〜とでも言うような、素晴らしいソロを聴かせてくれるが、全体的にはジャズ濃度低めのワールドミュージック然とした作りのサウンド。
もっとも、そもそものKurt Rosenwinkelが狙ったサウンドがこっち方面であることは自明で、そういう意味では狙った通りのサウンドに見事に仕上がっている

8曲めが3拍子に小節にとらわれないフレーズの曲、9曲めが7拍子と、後半になるに従って複雑度が増してくるが、そうなってくるとPMGを聴いているような感覚が増してきまして、具体的な部分はもっとブラジル寄りだつたり、ボーカルが前面に出ていたりと、異なる部分多数だが音作りの作法、局所的なフレーズ、音色、アレンジ手法とか、醸し出す雰囲気、聴き心地みたいな全体のテイストは、PMGをかなり意識していると感じられる。
もっとも、現在コンサートホールを満員にできる集客力のあるジャズ系ミュージシャンというとPat Methenyが筆頭なので、それをお手本にするのは間違っちゃいないんですが…。

と、御託をいろいろと並べてみましたが、つまるところこの作品、えらく格好良く、おしゃれで、聴きなじみの良い音が並んでまして、普通に音楽好きなら普通に絶賛するような作品に仕上がっていると思います。
ごっついジャズしか聴かないとか言わない限りは嫌いになる要素は僅少と思います。
それでしっかり完成度も高いと感じられる。
今年のベストに推す人多数じゃないかと思います。

ベストは9曲めで


"Caipi" Kurt Rosenwinkel (https://www.amazon.co.jp/dp/B01NAHY4DS/)

この記事に

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    自分のコメントではあまりいいことを書いてなかったので、こちらにコメントを入れようか迷ったのですが、曲は良かったですけど、できれば一人多重録音をメインではなくて、それぞれのミュージシャンを雇って、演奏してほしかったなあと思いました。これは私の先入観からかもしれないので、また改めて聴いてみます。

    TBさせていただきます。

    [ jaz*9*0k*zu ]

    2017/2/23(木) 午後 9:44

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    > 9101さん
    自分の脳内の音楽を実現化するのに、他人の表現を介入したくなかったんじゃないかと、好意的に解釈しています。
    それぞれの演奏としてはおっしゃる通りかもしれませんが、全体の響きとしては秀逸だと思います。

    TBありがとうございます。逆TBさせていただきます。

    oza。

    2017/2/25(土) 午前 8:46

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  • 大変、ご無沙汰です。

    Pedro Martinsは、Toninho Horta繋がりの様な気がします。
    ブルーノートに聴きにいった T. Horta & Kurt R. プロジェクトは酷い内容でしたが、この盤に結実したと思えば少しは慰めになりますw

    メセニーのブラジル三部作がT. Hortaとの出会いで創られた事を踏まえた上で、本作を聴くと感慨深いものがあります…

    [ bet**_tar* ]

    2017/8/1(火) 午後 6:00

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    > betta_taroさん
    大変、ご無沙汰しております。

    > Pedro Martinsは、Toninho Horta繋がり
    というのは、影響の流れという解釈でよいでしょうか?たしかに
    Toninho Horta -> Pat Metheny -> Kurt Rosenwinkel -> Pedro Martins
    という流れは普通に想像できるので、その間がいくつか抜けてても十分成り立つというのも、改めて考えると納得がいくところであります。

    oza。

    2017/8/2(水) 午後 10:13

    返信する
  • T. Horta & Kurt R. プロジェクトの頃につちかったミナスゼライス人脈と推測してます。

    T.Hortaは昔追っかけてて、一時は、マイ・ベスト・フェイバリット・ジャギストでした。(once i loved最高!)

    Methy、Kurt R. ともにミルトン・ナシメント(MPB)の影響を受けてるって、興味深いものがあります。(Hortaはミルトンの秘蔵っ子)

    …という次第です。

    [ bet**_tar* ]

    2017/8/3(木) 午前 5:05

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    > betta_taroさん
    実際のコンタクトについてはインタビューがあって、caipiの元音源が巡り巡って Pedro Martins の元に届いていたというのがあるそうです。
    https://note.mu/elis_ragina/n/nfc05e0e16be9

    Toninho Horta は自blog検索していただければわかる通り(ほぼ全部買い)なんで、それぞれはしっかり堪能しているつもりですが。

    ですが、Toninho Horta, Kurt Rosenwinkel というライブを認識していなかったんで、この繋がりは「目鱗」な感じであります。

    当時の記録を見つけたので眺めてると、このアルバムに入る曲が散見されるのが興味深いです。
    http://helloprog.hateblo.jp/entry/20060729/p1

    oza。

    2017/8/3(木) 午後 8:45

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    インタビュー面白かったです!
    とすると、ポイントは、カート先生がミナスゼライスの俊英?に声をかけた事だと思うのです。
    Pedro Martinsはのミナスゼライスの若手のエース的存在です。
    ミナスゼライスはMPBの聖地?で、ジモティーの重鎮のMilton Nascimentoと弟子のToninho Hortaの影響を受けないってことはあり得ないんです。
    (実際Hortaの作った曲を弾いてYoutubeにアップしてます)

    https://youtu.be/0Ff0U23m4Ic
    https://youtu.be/NGwA3JAcq54

    当時のプロジェクトのブログ記事があるとは… OZA様のアンテナ感度に敬服です<(_ _)>

    [ bet**_tar* ]

    2017/8/6(日) 午前 5:36

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    > betta_taroさん
    コメントありがとうございます。
    おそらく、Kurt Rosenwinkel が中堅どころの誰かに渡したデモ音源がPedro Martinsに渡った。
    そもそも、(おっしゃる通り)Pedro Martinsはミナスの音楽に精通していた。
    さらに、(若いから)アメリカの音楽も聴いていて、その融合とが相まって今のスタイルが出来上がった。 なんて感じでしょうかね。

    oza。

    2017/8/6(日) 午後 8:11

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    そうそう。そう思うのです。

    今回のBPM風作品の後継はもう出さないと思うのですが、もしも創るなら… ネルソン・ベラス(BPM?の凄いギタリストです!)が参加してたりすると私的にはとても嬉しいですw

    今回の盤は レーベルHeartcore Records からでてますが…
    ハートコア、本作(とガンマバンド)の計3曲を最近ヘビロテで聴いてます。
    ハートコア(とガンマバンド)はリリース当時は、耳が拒絶反応を起こしましたが、今になってやっと気持ちよく楽しめる様になりました(^ ^;

    あと、ハートコアとCaipiは多くのパートを自演録音してるとCaipi購入後、いろんなレビューブログを拝読して知りました!
    自演という印象が全くなかったので驚きました。
    究極の自演自作作品オーケストリオンが誰でも楽しめる商業アートだとすると、カーロ先生の盤は自分の内面を掘り下げた、万人に対してはハードルが高めの純粋なアートの様に思います。

    ではでは<(_ _)>

    [ bet**_tar* ]

    2017/8/7(月) 午前 5:14

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    > betta_taroさん
    ハートコアレーベルの次作は、Pedro Martinsのリーダー作で、たぶん専属アーティストになると思うので、近い路線も継続するのかなぁと漠然とは思ってます。

    Caipiが
    > 万人に対してはハードルが高め
    かとういと、ボーカルが入ってることで、ハードルは下がり気味とみてまして。
    オーケストリオンは技術的に突き詰めたもので、そっち方面で先端に突き出てる分一般聴衆向けハードルは下げているのかなとも思ってます。
    いずれも、方向性は違えど万人受けを意識してるのかなぁという感想ですかねぇ。


    ハートコアレーベルで、今回のツアーメンバー全てのリーダーアルバムが出るんじゃないかと邪推してるんですが。。

    oza。

    2017/8/7(月) 午後 8:08

    返信する
  • アハハ… なるほど!
    >ハートコアレーベルで、今回の
    >ツアーメンバー全てのリーダー
    >アルバムが出るんじゃないかと
    >邪推してるんですが。。

    [ bet**_tar* ]

    2017/8/8(火) 午後 3:06

    返信する

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