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日本心臓ペースメーカー友の会西東京支部の掲示板で、初めて聞く言葉を耳にしたので、いつもどおり、ペースメーカー相談室に問い合わせてみました。
以下当方の質問です。
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横山先生の患者向けのペースメーカーの本で、合併症等の勉強をさせていただきましたが、最近、友の会の掲示板で、胸郭出口症候群というのを別に聞きました。
ネットで調べると、リードの説明書(http://www.nihonkohden.co.jp/iryo/documents/pdf/HP0081B.pdf
)に胸郭出口症候群の方への注意事項が載ってはいます
(5/7ページ右下
「胸郭出口症候群(thoracic outlet syndrome)の症状が見られる場合は、物理的なストレスのかかるような位置にリードをうめこまないでください。」
)が、ペースメーカー入れることの合併症としては、出てきません。可能性としては、あると思ったほうがいいのでしょうか。
また、その場合には、リードの除去ということになるのでしょうか。教えていただければ助かります。
メーカーによってこれを合併症として認めているところとそうでないところがあるとも書いてありましたが、事務局のほうで、もしおわかりでしたら、教えていただけませんか。
横山先生回答H19.5.2 1:09 ← 深夜に本当にありがとうございました。
「鎖骨と第一肋骨の間が少し狭くなっています。
すべての患者さんはそのような解剖になっています。
この間が特に狭くなっていますと、ここを通る血管や神経が圧迫され、
手の痺れや血流不足をきたします。治療としては第一肋骨切除です。
ペースメーカーのリードは静脈の中を通るので、胸郭出口症候群とは関係ありません。
仮に鎖骨下静脈を縛ってしまっても胸郭出口症候群は生じません。
ただし、万一、リードが神経を圧迫していたら,腕の痛みを訴えます。
小生の経験ですが某病院でペースメーカーを入れてもらった後、腕を動かせなくなった人がいます。
この患者様は介護の仕事をされていたため、腕が動かせないと生活も出来なくなります。
小生が反体側からリードを挿入し、痛い側のリード固定をゆるめたところ、翌日から両腕が自由に
動かせるようになりました。
腕には3本の神経が走っています。どの部分に痺れがあるか、腕の運動障害はどの方向かなどを調査する
と、障害のある神経とその部分がおおよそわかります。しかし、このような例は稀だと思います。
小生がこれまで行ったペースメーカー手術3500例のなかの1例のみです。」
あわせて、いちご会の神田先生にも、回答をいただきました。
↓
「胸郭出口症候群は神経系、動脈系、静脈系のいずれの障害でも生じる種々の疾患の集まりです。
ペースメーカー・リードは静脈内に留置されますので血栓性静脈炎などを生じ静脈が硬くなったり
する場合には胸郭出口症候群を生じる可能性もありますがさほど頻度の高いものではないかと思います。血栓化して時間が経てばリードの抜去は困難です。
私自身のペースメーカー植え込みの経験でも胸郭出口症候群はありません。
札幌厚生病院循環器科 神田孝一」
頻度は非常に低いものの、可能性としては、あるということがわかりました。
なってしまうと、対応は、大変みたいですね。
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