1970年製作 米国 原題:PATTON 監督:フランクリン・J・シャフナー 脚本:フランシス・フォード・コッポラ、エドマンド・H・ノース 音楽:ジェリー・ゴールドスミス 出演:ジョージ・C・スコット、カール・マルデン、マイケル・ベイツ ほか NHK−BS2放送を視聴 第二次大戦。 米国陸軍のパットン将軍のドイツ軍と戦う波乱の半生を描いた戦争巨編。 彼の活躍と非道な言動や行動の正と負の両面を虚飾を廃する姿勢で描く。 1943年に北アフリカのモロッコに着任。 緩んだ士気を彼の戦う規律と精神を容赦なく植えつけ、強い軍団に変えようとする。。 イタリアのシチリア島へ進撃。島のパルレモからメッシナを占領。 そこからノルマンディ上陸作戦を目前にして、失態を犯し前線より排斥される。 しかしそれは上層部にドイツ軍を欺く作戦に上手く利用される。 ノルマンディ上陸が成功後は第3軍の前線に復帰し、フランスの地で水を得た魚のように大活躍。 ドイツ軍を蹴散らし壊走させながらドイツへと近づく。夥しい数の敵の捕虜や死者。 一時期、自身の口の悪さや上層部へのストレートな批判に懲りて抑えていたが、性格は変えられない。ことあるごとに目立つようになる。 ドイツに近づく頃、バストーニュの師団がドイツの攻勢で劣勢に陥っているのを果敢に進撃して救出。 その後、ドイツに侵攻し陥落させる。パットンの絶頂期となる。 こうなるとパットンの元の性格が如実に出てしまう。 ソ連を敵視し、戦う意志を見せたりして、上層部への不満・反抗が頂点に。 ついに民主共和党をナチスになぞらえる発言をしてしまい、これがもとに第3軍司令官の任を解かれる。 モロッコ着任からシチリア侵攻当時まではブラッドリーはパットンの配下。 第3軍復帰後はブラッドリーが上官。 そんな彼はこれまでパットンの行動、言動や指揮に手を焼きたが、ぎりぎり彼を見捨てずにいたが、今回の失態はどうしようもない。 そんなブラッドリーができることはパットンを夕食に誘う優しい気遣いだけだった。 名作といえる出来栄えです。
戦争シーンも秀逸。CGなしの映像を懐かしみ、その迫力が満点でした。 史実にもなるべく忠実に作られており、人間を人格者として捉えず、なるべくありのままを再現しようとする意図が伺えます。 それだけにパットンの人間性が如実に出てしまい、当時パットンのご家族が本作品の映画化の協力に拒絶したというお気持ちが理解できるかのようです。 そのパットンを好演したジョージ・C・スコットはオスカーの受賞を拒絶。役と同じように変人?とも思える行動になぜか笑みがこぼれます。 それを含めアカデミー賞7部門を獲得したのは充分うなずけますね。 パットンと意見や考え方がぶつかったり、彼の軍事的才能を利用したり、温かく見守ったりしているブラッドリーは、のちのマッカーサーの更迭のときも”更迭は当然”と発言したとか。 ドイツ、日本の降伏に活躍した二人の司令官の末路に関わっていることに何か因縁を感じました。 パットンは大活躍をした第3軍の任を解かれた後、別の部署の司令官になったそうですが、それは現実存在しない部隊だったそうで、事実上の引責左遷といえるようですね。 そのわずか、2〜3ヶ月後に自動車事故をおこして数日後にあっけなく死亡。 最後は可哀想な運命でした。 ラストシーンの皮肉がこもった独り言のような心の台詞は、哀れでもあり、彼の幸せを味わった瞬間の懐かみが滲んでいるようでもあります。 この(映画の中の)パットンの人間性には、戦争に狂気を持ち、行き過ぎた言動・行動に悪寒が走る部分と、前線でのパワー全開の逞しさにわずかな共感すべき部分との両面を感じます。 それにしても鑑賞後に思うこの邦題はいただけませんね。この作品を実際の質と違ったイメージに感じてしまうのは私だけでしょうか。(笑) |

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