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『あの頃エッフェル塔の下で』(2015 フランス)
監督:アルノー・デプレシャン
出演:マチュー・アマルリック、カンタン・ドルメール、ルー・ロワ=ルコリネ、アンドレ・デュソリエ
長い海外生活を終えて故郷フランスへ戻ることになった外交官で人類学者のポールは、パスポートに問題が
見つかり空港で止められてしまう。
自分と同じ名前のパスポートを持つ男に共産圏のスパイ疑惑がかけられていると聞いたポールは、心の奥に
しまい込んでいた青春時代の思い出を呼び起こしていく。
決して平凡とは言えなかった少年時代、危険に満ちたソ連への旅、そして憧れの女性エステルとの恋。
パリの大学に通うポールと故郷リールで暮らすエステルは、互いを思いながら毎日のように手紙を書きつづって
いた。
数十年ぶりにエステルからの手紙を読み返したポールは、ある真実に気づく。
(映画.comより抜粋)
主人公の回想形式で綴られる青年時代の恋愛物語。
現在と過去を織り交ぜながら話は進むため、少々断片的な印象を受けました。
観終わった後も、どこかすっきりしないもどかしさがありますが、いろんなシーンがなぜか心に残る映画でした。
ただ、個人的に好きな映画とは言い難いです。
その理由は、ポールとエステルが互いのみを想い合っていれば一途な恋物語として納得できたでしょうが、
二人はお互い以外の異性とも付き合っていたというのがちょっと理解できませんでした。
ポールはパリの大学に通い、エステルは故郷の田舎町で暮らすという遠距離恋愛だったからかもしれませんが、ちょっと誠実さに欠ける二人の行動には違和感を覚えます。
しかし、その二人の不安定さがこの映画の良さであるとも思います。
爽やかな恋愛映画と思って観たらいけませんね。
途中でつまらないと感じたことも確かですが、ありきたりなストーリーをここまで印象的な作品にできるのだと感じたことも確かです。
さほど明るい映画ではありませんが、観ている時よりも観終わってから心に響いてくる感じは心地よいですね。
ただ、そんなにきわどいシーンを多用しなくても映画としては成り立ったのでは、と思うのですが…
その点が残念でした。
また、主に1980年代を舞台にしているので、二人のやりとりはほとんどが手紙でした。
今では電話やメールも当たり前ですぐに連絡を取れる時代。
落ち込む彼女を慰めるには今書くこの手紙が着くのは遅すぎる、といったセリフもありました。
手紙は書く人の筆跡から温かみが感じられるのだと思うし、それが届くのを待つ時間が良いのだとも思います。
個人的に、メールなどの機械的な字体だといくら素晴らしい内容であっても冷たく感じてしまいますね。
二人の埋めることが出来ない愛情に切なさや儚さを感じました。
いくら若い頃を振り返ってもその時代に戻ることは絶対にできない…
そんなどうしようもない考えに思いをめぐらすのが人生なんでしょうか。
マチュー・アマルリックは好きな俳優さんで、今回出演シーンは少なかったですが、やはり良い俳優さんだと思いました。
愛嬌のある表情がどうしても好きなんですよね。
また、女子から嫌われるけど男子からは好かれるエステルの魅力には見習うところが多々ありました(^^;
【予告編】
今回、テアトル梅田にて鑑賞しました。
県外の映画館は初めてでしたが、こじんまりとした空間や上映作品のセンスもなかなか良いと思います。
以前は映画を自宅で観るのが好きでしたが、最近はよく劇場で鑑賞することが多くなりました。
その場の雰囲気や臨場感を楽しめるようになったのだと思います。
他にもいろんな映画館を訪れるのも楽しそうですね。
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