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吉田博展へ行ってきました。 以前、NHKの日曜美術館で紹介されていて、ぜひ観たいと思っていました。
吉田博は明治から戦後にかけて活躍した洋画家、そして版画家です。
精緻な下絵をもとに描かれた油絵も素敵なのですが
晩年頃にはじめた版画が信じられないくらい美しい透明感なのです。
何十回も刷りを重ねて出来上がるという
わずかな光の表現、捉え方が素晴らしい。
ああ、いつかこういう風景を見たような・・・
そんな懐かしい気持ちにさせてくれました。
彼の絵は、どれも静かな時間が流れ、音も密やかにしか感じさせません。
しっとり降る霧雨や、キーンと冷えた冬の朝の空気のような
ただただ美しい自然、それでいて人間を拒絶しているわけでもなく
自然と一体化したひとの生活が感じられるのです。
なんとなく日本人の感性で描かれたように思いました。
私が吉田博という名前を知ったのはつい先ごろですが
今回の展覧会で「あれ?観たことある」と驚きました。 実は私は何度か彼の絵(版画)を観ていたのです。
たぶんもう10年以上前の展覧会で強く印象に残っていて
あまりに美しかったので図録を買ったのを思い出しました。
名前は忘れてしまっていても
観た絵(版画)をはっきり覚えてるなんて、よほど気に入ったのでしょう。
今回もまた図録を買ってしまいました。
ちなみに以前観たのは百花園の絵です。 版画って本当に優しく温かい表現をするなぁと感心した展覧会でした。
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美術展・展覧会
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先日、東京・上野の国立科学博物館で開催中の「ラスコー展」に行ってきました。
写真では見たことがありましたが、実際の大きさになると臨場感があり、
圧倒されます。
この迫力、これが、ラスコーの壁画なのですね。
二万年前のクロマニヨン人たちの画力に感服です。
牛や馬、泳ぐ鹿など、実際に動いているように描かれていました。
しかも暗い洞窟で描くためランプを使ったり
ハシゴを使ったりしていた形跡があるとか・・・すごい・・・
どうしてこれらは描かれたのだろうと考えるとワクワクしますよね。
なぜ洞窟に描いたのか、とか。
洞窟の方が自然の影響を受けにくく
後世に残りやすいことを知っていたということなのでしょうか。
人間?は一箇所にしか描かれていないそうで、
動物たちは生き生きと描かれているのに、人間の生活は
なぜあまり描かれていないのかということも不思議ですよね。
輪郭などもなんども描きなおされていたりするようですし、
動物たちのそばには謎の記号もあるそうです。
想像を掻き立てられますよね〜。
それに、当たり前なのかもしれませんが、
クロマニヨン人たちの人形は西洋的な顔立ちで背も高く(女性で170cm余り)
東洋的な「縄文人」や「弥生人」を見慣れている目には
不思議な感じがしました。
しかもそのクロマニヨン人たちが大陸を渡り、
我々の祖先である縄文人や弥生人に進化?したらしい?
じゃあ、なんであの彫りの深い顔が平坦なつくりになったのか?
それは進化だったのか、退化だったのか?
歴史にも科学にも疎い私の頭の中には「?」ばかりでした。
でも非常に興味深い展覧会で、面白かったです!
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朝からあいにくの雨でしたが、予定通り美術館に出かけました。
行かないという選択もありますが、見送っても次の機会がないので・・・
鑑賞してきたのは西洋美術館で開催中の、クラーナハ展です。
超人気ということもないようで、ゆったり鑑賞できました。
クラーナハという画家の名前は初めて聞いたような気がしましたが、
絵はみた覚えがあります。
宗教改革の時代の人で、かのマルティン・ルターの親友だったそうで
そういえばルターの肖像画は教科書に載っていたような気がします。 15~16世紀に活躍した人なので
500年以上前の絵画ということになりますが、とても美しい絵でした。
表面がツルっとしていて、とにかく色彩も鮮やか。
印象派の筆の跡があるものとは対極ですね。
題材も伝説や寓意、宗教画が多く、
「フォロフェイネスの首を持つユディト」に至っては生首を前に
冷たく微笑む美女の姿にゾクッとしてしまいました。
クラーナハの描く女性は紅の天鵞絨を着ていることが多かったのですが
そのなめらかな白い肌に真紅のドレスの映えること!
身にまとう貴金属類も妙に立体的で、そこがまた怖かった。
夜中に動きそう、そんな印象の絵です。
こちらは西洋美術館の中庭です。
ちょうど雨上がりに陽が差し込んできて、とても綺麗でしたよ。
美術館の周りには国内外からの観光客で賑わっていました。
それと驚いたのは、いまは館内での撮影がOKだったこと!
フラッシュを焚かなければ良いようで皆さんバシバシ撮ってました。
時代は変わってきているのですね。
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昨日、友人に誘われて「俺たちの国芳わたしの国定展」に行ってきました。
人気ぶりは予め聞いてはいましたが、会期終了間際とあいまって会場内は激混み。
あまりに人が多いので残念ながらほとんどの絵には近づけず、
摘み食い的に人と人との切れ目を狙っての鑑賞となりましたが
それなりに楽しめました。
上のポスターの男性の着物柄、お分かりでしょうか。
そう、ドクロ柄です。
江戸時代にも若者などにこういう柄は好まれていたんでしょうか・・・
しかもこのドクロ、よく見ると猫が集まってできているんですよ。
怖い、かわいい、そしてシャレが効いているうえに派手。
このモデルは今でいうヤンキー・・・とはちょっと違うかもしれないけど 時代は変わっても、今でも居ますよね。
庶民の生活から歌舞伎役者までいろんな作品がありましたが、
「雪あそび」で雪合戦?に興じる女性陣の絵が笑えました。
女の子に雪をぶつけられ派手に転がる女性と、その周りの「あらら」的な表情、
非常にユーモラスでした。
他にも国芳の浮世絵には猫がたくさん描かれています。
上のドクロの着物の柄もそうですが、飼い猫の日常はもちろん、
猫又だったり、猫型雪だるま、あるいは擬人化されて。
きっと猫が好きだったのでしょうね。
江戸という時代はは遠いようで、
人々の感性は実はそんなに変わっていないのかもしれません。
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