|
近年ヒートアイランド現象への対策、建築物の断熱性・景観・耐久性・防音性の向上、大気汚染物質の
吸収や吸着、畑としての利用などを目的として「屋上緑化」が注目されている。
読んで字の如く一般的にはビルの屋上や屋根などに植物を植えて緑化する事を指す。
屋上といっても当然そのまま植物を植える事は出来ない。
アスファルトの上に植物を植えられる状態を作る事が求められるので、防水や排水または施工後の
メンテナンス等、細かい施工計画、管理が必要だと言われている。
日本においては1990年頃から屋上緑化に取り組んでおり、
意外にも既に20年近くの時間が経過している。
当初は維持管理コストや技術的な問題からその普及は遅れていたが、自治体が条例により積極的な
推進を図ったことから、徐々にその効果が表われはじめている。
2000年から5年間の間に全国の屋上・壁面の緑化面積が約10倍になっている事からも確実に
普及し続けている事が分かる。しかし普及が進んでいるといってもその対象はまだ官公庁や大企業の
建物が中心であり、未だに初期コストや維持管理の問題が一般住宅等への普及を遅らせているのも
事実だ。
屋上に植物を植える屋上緑化に対して、建物の外壁を緑化する事を「壁面緑化」という。
植物葉面からの蒸散による気化熱を利用して建物の温度上昇を押さえる事が出来るのは屋上緑化と
同様だが、壁面緑化は居住スペースへの目隠しも可能となりすだれや暖簾の機能も兼ねている。
植物には主につる植物が使われている。アサガオを育てた事がある人は分かると思うが、つる植物は
支柱に絡ませたり外壁やネットに這わせたりして栽培する。近年では栄養価が高く比較的害虫に
強い事からゴーヤーも用いられている。
このような緑化活動が進む事でより身近になった植物。環境にもやさしいのはもちろんだが、
自然との触れ合いが少なくなってきた子供達へその機会を与えるという意味においても重要だ。
かつては学校の帰り道にいくらでも植物と触れ合う機会があり、
それらは友達同士で遊ぶ格好の材料となった。
投げたら服にひっつくものや、その場で首飾りに変えられるもの、吹いたら音を発するもの等、
学校の帰り道で遊ぶ材料に欠く事はなかったと思う。
しかし現在は植物でどのようにして遊ぶか分からない子供が多いと言われている。
緑化活動が進む事によって環境負荷が低減する事も大切だが、現在の子供達が植物に触れる楽しみを
経験する事もこの活動の大切な意義のひとつだと思う。
|