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風成循環 海上を吹く風によって表層の海水は風向きと直交する方向に流れていきます。 流速は1m/sほどです。 影響が及ぶのはせいぜい水深数千百メートルより浅いところです。 親潮や黒潮も風成循環のひとつです。 熱塩海洋循環 海面水温は北極や南極に近い高緯度地域で低くなり、塩分濃度は太平洋よりも太西洋の方が濃いことが 分かっています。 このため、低温で塩分濃度の高い海水(つまり、密度が高く重い水)は北大西洋のグリーンランド沖と南極沖のウェッデル海に多く分布し、そこで表層から深層へ強い沈み込みが発生します。 グリーンランド沖で形成された深層水は大西洋を南下し、南極で形成された深層水と合流した後、南極大陸の 周り通り、太平洋やインド洋に流れ込みます。 深層の循環場において強い流れが各大洋の西岸境界に偏っているのはベータ効果(地球は丸いため高緯度ほどコリオリの力がはたらく)によります。 この流れによって深層にあった水は押し出されて、やむをえず上昇します。 こうして表層にまで湧き上がった古い深層水は表層海洋を運ばれて、表層水形成海域の北太平洋や南極海に 戻ります。 この流れを図で表すと上のようになります。 流速は1cm/sと風成循環と比べると非常に遅く、この循環が全海洋を一巡するのは約1000年かかります。 高緯度地方へ熱を運ぶ役割があります。 影響が及ぶのは水深数千百メートルよりも深いところです。 ところが、地球温暖化で北極や南極の氷が解けて海に流れ出すと大量の真水により海水が薄まり、低緯度地方からやってきた海水の沈み込み力が消えてしまいます。 もうすでに北極の氷は1970年から10年ごとに3〜4%融けており、北極最大の棚氷(大陸氷河が海に 張り出した部分)がカナダのエルズミア島の近くで割れ、氷でせき止められていた湖の淡水が大量に放出する 事態も起きました。 また、ノルウェー近くの大西洋の海峡では高密度の冷たい海水が少なくとも1950年以来20%減少しており、 海流が弱まりつつあります。 このように熱塩循環がとまると極地に熱が行き届かなくなり、極地の冷却が始まります。 今から約13000年前にヤンガードリアス期に熱塩海洋循環が停滞したことにより、寒冷化しました。 ヤンガードリアス期に先立つアレレード期の温暖化は当時北米を覆っていたローレンタイド氷床を融かし、広大なアガシー湖を形成しました。 その融氷水は当初ミシシッピ川を経て、メキシコ湾に流れていましたが、東側のマルキュティ氷河がなくたったためセントローレンス川を経て北大西洋に流れました。 その結果、北大西洋の塩分濃度が低下し、熱塩循環が停滞しました。 ヤンガードリアス期の変動のひとつは気温の急激な低下です。 とくにメキシコ湾流の流れが止まった結果、北大西洋地域が寒冷化しました。 もうすでに海流が弱くなったりするなど熱塩海洋循環の異常は起きつつありますが、多くの科学者はその異常を自然の変異や想定誤差の範囲内とみなしているようです。 |
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2011年01月18日
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