気象部屋

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琵琶湖の突風

山の多い日本では、山を越えて吹き下ろす
おろし風と呼ばれる強い風と付き合って
いかなくてはならない地域というのも多々あります。
しかし、おろし風は局地的である故に、
どこで吹くの?どれくらい強まるの?といった
細かな予測は難しいのが現状です。


そんな中、今後の気象予報に更なる発展が
期待できるニュースが先日ありました。
京都大学の研究チームがシュミレーションを行い、
「比良おろし」のメカニズムなどを解明することができたのです。


イメージ 2


イメージ 1

(琵琶湖東岸の彦根と琵琶湖西岸の南小松の今年1月〜3月までの風の強さを比較)
そもそも比良おろしとは?
京都府と滋賀県にまたがる比良山地を超えて
琵琶湖西岸に吹き下ろす強い風のこと。
以下の条件で発生しやすくなることが分かっています。
(1)寒冷前線通過後
(2)低気圧通過後
(3)西から高気圧が接近

時に台風並みの強風になることもあり、
今月4日に大津市南小松のアメダスでは
最大瞬間風速29.3メートルを観測しました。
4日の天気図を見ると、確かに寒冷前線が本州を通過しており、
琵琶湖西岸では猛烈な比良おろしが吹き荒れていたようです。
http://www.weathermap.co.jp/kishojin/diary_detail.php?date=2014-04-04


困ったことに、こうした強風が列車の運行をしばしば妨げてしまいます。
ちょうど比良おろしの影響を受ける地域には、大阪都市圏と北陸を結ぶ
大変重要な役割を担う、JR湖西線という路線が走っています。
なかでも特に影響を受けやすいのが比良〜近江舞子駅間で、
1997年6月には比良駅に停車中の貨物列車が強風に煽られて
脱線・転覆する事故も起きています。
JR西日本は、この区間の山側に、風を60%程度遮蔽する防風柵を
設置することで、運転規制値を幾分緩和することできましたが、
輸送障害の件数に明瞭な変化は見られません。
今年も比良おろしによる輸送障害が10日近くあったとのことです。


京大の研究チームは、比良おろしの吹く地域の地形や建物の
データを入力し、風をきめ細かく予測するシステムの開発に成功しました。
そのシステムとは、対象地域は50メートル四方のブロックに刻んで、
そこに気象予報のデータを入力することで、1分ごとに6時間先まで
風の強さや風向を予測できるというもの。
これにより早めに突風を予測して湖西線の運行に役立てせそうですし、
別の地域の局地的な風の予測にも応用することができそうです。


ただ、残念ながらそれで輸送障害が減るわけではありません。
どうやったら比良おろしの影響を最小限にとどめることができるのか、
これを考えない限りいっこうに減ることはないでしょう。
特急列車160キロ運転の計画もありますが、
それは今のままだと厳しいでしょうね....。

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