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(事故を起こした特急「いなほ」)
10年前のきょう、楽しいクリスマスだったはずが衝撃的な事故のニュースが流れ世間を大きく騒がせました。 2005(平成17)年12月25日午後7時過ぎ、JR羽越線・秋田発新潟行きの特急「いなほ」(6両編成)が 北余目駅ー砂越駅の橋梁にて強風に煽られ脱線し、乗客5人が死亡する事故が起きました。 のちにこの事故は「JR羽越線脱線事故」と呼ばれるようになりました。 事故当日の天気図を見ると、典型的な西高東低の冬型の気圧配置というわけではありませんが、 日本海を低気圧が通過しており、事故現場付近ではこの低気圧に向かう南風が強まっていたと推測できます。 現場からほど近い酒田測候所では21メートルの最大瞬間風速を観測しています。 ここで疑問なのは、はたして風速20メートルで列車が大きく傾くのかということ。 確かに通常の走行は危険なレベルかもしれませんが、脱線に至るとまでは考えづらいです。 実は現場付近だけ風速40メートルを超えるような局地的な突風が吹いたという見方も強まっているんです。 ただ、観測所のほかJR東日本が設置した風速計でも20メートル程度の風しか観測されておらず、 事故を予見するのはほぼ不可能だったようです。 この事故以降、JRは様々な対策を施しました。 ①風速計の増設 局地的な突風も捉えるようにするには観測網をきめ細かく張り巡らすことに尽きます。 事故のあった北余目ー砂越間をはじめ在来線、新幹線ともに風速計を増やし、2005年12月時点で 317基だったのが今年12月には969基と600基以上も増加しました。 ②ドップラーレーダーの設置 JR初となるドップラーレーダーが余目駅に1億円かけて設置されました。 ※ドップラーレーダーとは・・・ 雲内部の降水粒子の移動速度を電波によって観測することで、 雲内部の風の動きも観測できるレーダーのこと。 竜巻自体を観測することはできないものの、竜巻の赤ちゃんとも言える低気圧性の空気の回転 (メソサイクロン)は観測することが可能で、竜巻発生の可能性を知ることができます。 現在は空港を中心に設置が進められています。 ③防風柵の設置 このようにハード面での対策が目立ちますが、やはり基本となるのはソフト面の対策。 最近、風の強い日には列車の運転見合わせや遅延が相次ぐようになっていますが、 これは事故以降徐行や運転中止となる規制値が見直されているためです。 安全第一であるとするなら、文句は言えませんよね。 さて、きょう以降はいよいよ冬将軍が出陣します。 日曜日は冬型の気圧配置が強まるため、北〜東日本の日本海側では大雪や猛ふぶきとなって 羽越線をはじめ交通機関が大きく乱れる可能性があります。 日本海側へお出かけの方は最新の交通情報に十分注意してください。 |
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2015年12月25日
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