気象部屋

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地磁気観測所と常磐線

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今週月曜日夜、茨城県南部を震源とするマグニチュード5.5の地震があり、同県小美玉市で震度5弱を観測したほか関東地方の広い範囲で震度3〜4の揺れを観測しました。

首都圏の鉄道各線もこの地震により一時運転を見合わせましたが、
数分後には再開した路線が多く、大きな混乱はありませんでした。
ただし、一部例外も。
常磐線は取手〜水戸間で5時間も運転を見合わせる事態となり、
1400人が1時間半にわたり車内に閉じ込められるなど影響が大きくなりました。


では、なぜ常磐線だけ運転再開に時間がかかったのか?
もちろん、震源地に近いということもあります。

しかし、それ以上に茨城県石岡市にある気象庁の地磁気観測所の存在が大きいと思われます。
http://www.kakioka-jma.go.jp
地磁気観測所とは地球の磁気を観測する施設。
どんなことに役立っているのかというと、たとえば太陽風が吹き付けることで通信機器に多大な影響を及ぼす磁気嵐は磁気の乱れを観測することによって予想することができますし、
火山の噴火予測や地震の予知研究に関する研究にも大いに役立ってきます。

正確な地磁気を観測するには長期的なデータが必要になってきます。
つまり、「同一箇所で継続して数値を拾う」ことが重要なのです。
実は観測所はかつて都内にあったこともあるのですが、30年ほどで移転を余儀なくされました。
東京市電(現在の都電)の運行に欠かせない電気が、観測には支障をきたしていたのです。
そう、地磁気観測の大敵は鉄道です。


電気には交流と直流の2種類があり、直流の方が少ない電圧で
済むので鉄道会社にとってはメリットが大きいです。
しかし、直流は地磁気の観測に影響を与えるので、観測所周辺は交流にしなければなりません。
観測所から半径30キロ以内は観測に影響を与えないようにすることが義務付けられており、
まさに取手は交流と直流の分かれ目にあたるわけです。
異なる電化方式を同時に採用することはできず、必然的に給電を一時的に遮断する区間を設ける
必要があり、この区間はデッドセクションと呼ばれています。
デッドセクションに列車が停止してしまうと、再び動かすことができなくなり、
救援を呼ばなければなりません。
たまたま地震が起きた時、デッドセクションを走っていた列車がありそれが緊急停車したようで…
これは時間がかかるのも納得です。


このように輸送障害の起こるリスクもあるわけですが、
やはり観測所が日々私たちの生活を支えてくれていることを考えると憎むことはできません。

参考 デッドセクション
http://deadsection.image.coocan.jp/dead_sec/toride/toride.htm

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