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(箱根・大涌谷、去年秋撮影)
きょう午前、箱根山に火口周辺警報が発表され、 噴火警戒レベルが「1(平常)」から「2(火口周辺規制)」に引き上げられました。
今後小規模な噴火の起きて、大涌谷周辺は大きな噴石が弾道を描いて飛散する恐れがあるため、 立入禁止となっている模様です。
箱根といえば、関東を代表する人気の観光スポットかと思います。 しかし、実は生きている火山であり噴火するリスクがあることを忘れてはなりません。 過去最大規模の噴火と言われているのが今から約5万2千年前の噴火。 この時はカルデラから吹き出た火砕流が西は富士川まで、東は横浜市郊外まで達したと言われています。 そして3千年前には水蒸気爆発を起こし、今の大涌谷が誕生しました。 先月26日以降、マグマの動きなどによって地下の圧力が高まっていることを示す 火山性地震が増えています。
きのうになってマグニチュード2クラスの有感地震(震度1以上)が3回あり、 このうち21時過ぎのものは震源がやや深かったことから気象庁は噴火警戒レベルの
引き上げに踏み切ったとのことです。
震源が深いと、今後さらに火山活動が活発になる余地があることを意味するのです。 箱根の魅力は、やはりなんと言っても間近で火山活動の様子を観察できること。 それだけに噴火の可能性が高まった場合に影響がかなり大きくなってしまうんです。 行ったことのある方ならきっと分かるかと思いますが、 他の火山とは違って箱根は火口のすぐ近くにも土産物店や飲食店が多く建ち並んでいます。
それらが営業できなくなってしまうわけですから、厳しいものがあります。 なお、仮に噴火したとしても、今のところ大規模なものにはならないとみられています。 大涌谷限定で影響を及ぼすくらいの小規模なもので、湯本の温泉地や芦ノ湖方面に影響はないでしょう。 ぜひ今まで通り観光を楽しんで頂ければと思います。 全く心配しないのはもちろん大問題ですが、かといって過度に心配しすぎるのもちょっと考えものです。 どこまでが危険で、どこまでが安全なのか見極めることが大切です。 |
火山
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チリ南部にあるカルプゴ火山が43年ぶりに噴火しました。 その噴火の様子がこちらです↓ http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150423-00010000-yjnews-int.view-000 まるでSF映画のような光景ですよね。 自然の恐ろしさがひしひしと伝わってきます。 火山が噴火したとき、私は必ず噴煙の高さを確認するようにしています。 なぜなら、噴煙の高さによっては世界の気候に影響を及ぼす可能性があるからです。 今回の噴火では上空15000メートルまで噴煙が上がっているそうで、対流圏を抜けて 成層圏にまで達しています。 実は恐ろしいことに火山灰が成層圏に達すると、上空の風に乗って地球全体に広がり、 やがては日射を遮り地上気温が低下する恐れがなくはないんです。 一般的にはこういった現象は日傘効果と呼ばれています。 日傘効果は過去にも何度か起きています。 1783年にはアイスランドのレキ山が噴火して日本でも天明の大飢饉が発生しました。 1815年にはインドネシアのタンボラ山が噴火してヨーロッパ北部やアメリカ北東部・カナダで 深刻な冷害が発生。翌年は「夏のない年」と呼ばれるほどでした。 そして、1991年にはフィリピンのピナツボ山が噴火して2年後に日本でも大冷夏に見舞われました。 日傘効果は必ず出現するものではありませんが、カルブコ火山の今後の活動には 念のため注視したほうが良いかもしれません。 噴煙は衛星画像にも映り込むことがあります。 赤丸で囲った箇所にある白い雲のようなもの、これは噴煙です。 |
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もうすでにご存知の方も多い通り、
私はこの週末、箱根に行って参りました。
箱根といえば全国的にも有名な人気のある温泉地ですが、 温泉があるということは火山もあります。
実は箱根というのは立派な活火山でして、過去には何度も爆発的な噴火を起こしてきました。 そのうち過去最大規模と言われているのが今から5万2千年前の噴火です。 この時の噴火では、箱根カルデラから噴き出した火砕流が西は富士川まで、 東は横浜市郊外まで達したとされています。
火山灰も神奈川県内で数十センチ積もりました。 そして今から3000年前には箱根火山最高峰・神山が水蒸気爆発を起こし、 それにより大涌谷が誕生しました。
大涌谷は今なお噴煙が上がり続けており、 間近で火山活動を観察することができる大変貴重な場所となっています。
こちらは遠くから見た様子。 まだまだ近づくことができます。 こんなに近づくことができます! 噴煙が迫り迫力を感じられます。 ただし、注意も・・・ 全く安全というわけではなくて、周辺には人体に有害な火山性ガス(硫化水素、二酸化硫黄)が充満しています。 そのため、こんな注意書きもありました。 ・喘息及び呼吸器系の弱い方 ・心臓の悪い方 ・とくに体の弱い方 ・その他、体調がすぐれない方 ・酒気を帯びている方 は入場禁止です。 また、健康な方でも目や鼻、喉に異常を感じたら、 直ちにその場から退去したほうが良いでしょう。
そして大涌谷に来たら、これを食べずして帰れません。 大涌谷名物の「黒たまご」です。 パッと見たところ、たまごには見えませんよね…。 殻が黒いのは、もちろん普通のたまごを黒く塗っただけというわけではなくて、 当地の温泉に含まれている鉄分がたまごの気孔に付着し、
それに硫化水素が反応することでこのような黒いたまごとなるのです。
なお、黒いのはたまごの殻だけで中身までは黒くなく普通のたまごと同様白いですし、 きちんと黄身もあります(写真撮れば良かったか?)。
でも、普通のお湯で作ったゆで卵に比べると、旨み成分が20%ほど多いそうですよ。 確かに美味しかった〜 黒たまごは、1個食べると7年寿命がのびると言われています。 皆様も大涌谷に行かれたら、ぜひご賞味あれ。 ちなみに、大涌谷はとにかく寒いです!! 大涌谷は標高1000メートルに位置しており、 気温は平地に比べると5℃以上低くなります。
それに加えて、まわりが開けているので風の影響を受けやすく、 体感的には相当寒く感じられるでしょう。
私が行ったおとといも、日差しはありましたが空気はかなりヒエヒエで、 風が吹くと体感的には氷点下でした。
山は秋が終わってすでに冬に突入しています。 箱根に限らず、標高の高い山へ出かける機会があるのなら、 真冬の服装が良さそうです。
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きょうで御嶽山の噴火から5日が経ちました。
これまで死亡が確認されたのは47名。 1991(平成3)年の雲仙普賢岳の噴火被害を上回る戦後最悪の火山災害となってしまいました。 噴火の規模としては雲仙普賢岳の方が遥かに大きい。 ですが、今回の噴火では噴火と山頂付近に登山者が集まるタイミングが不幸にも 重なったために、このような大惨事に…。
犠牲者の死因は、直径数十センチの噴石が時速300キロほどで直撃したことによる 外傷性ショックとのことです。
噴石が雨のように凄まじい速さで降り注ぐ光景…まったく想像がつきません。 亡くなられた方には心よりご冥福をお祈りいたします。 さて、現在は噴石を伴うほどの噴火は起きておらず、少し落ち着いています。 しかし、心配事は尽きません。 このあと懸念されるのは土石流の発生です。 山頂には50センチほど火山灰が堆積している状況。 そこに雨が降り注げば、火山灰が雨水を含んで重い泥状となり、 それが一気に川を下って麓の方まで達することも。
これがいわゆる土石流です。 雲仙普賢岳では噴火後の降雨により土石流が発生し、麓 の家屋が埋まるなど甚大な被害が出ました。
土石流はわずかな量の雨でも発生し得ます。 雲仙普賢岳の土石流は、1時間に10ミリの降雨で発生したそうです。 西から次第に前線が近づき、御嶽山周辺でもきょうの夕方から雨となる予想。 予想される最大1時間雨量は10〜20ミリと 雨脚の強まる時間帯がある見込みです。
そして来週になると台風18号が列島に接近する予想。 それにより大雨となる恐れもあります。 このように今後1週間は雨量がかなり多くなり、土石流の危険が高まりそう。 捜索活動が支障が出そうですし、麓の居住地域への影響も懸念されます。 これだけの被害が出てしまいましたから、何としてでも二次災害だけは防がなければなりません。 ここは少々過剰であっても、注意喚起を行うべきなのではと思います。 |
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大型の台風17号は日本の東を北上中。 そんな台風の西側に迫るのは乾燥域。 水蒸気画像では台風の西側が黒く映っています。 こう黒く映る箇所というのは水蒸気の量が少ない、つまり空気が乾燥しているということ。 海面水温が低いことに加えて、この乾燥気塊の影響により、台風は発達できません。 そのため、関東への影響はほとんどなさそう。 間接的な影響があるのは茨城や千葉が中心。 茨城や千葉では沿岸部を中心に北または北東の風が強く、海上はしける見込み。 強風や高波に注意が必要です。 さて、水蒸気と言えば・・・ きのう火山予知連絡会は、御嶽山の噴火は水蒸気爆発であると判断しました。 水蒸気爆発とは、マグマの熱で熱せられた地下水が、気化して水蒸気となり 火山内部の圧力が急激に高まることで一気に圧力が外へ放出される現象のこと。
その際、火口の火山灰などが放出されます。 水蒸気爆発の場合は、マグマが直接関与しているわけではないので、 噴出物にマグマに由来する物質が含まれません。
一方、マグマ水蒸気爆発やマグマ噴火の場合は、マグマが直接関与しており、 噴出物にマグマに由来する物質が含まれます。
水蒸気爆発とマグマ水蒸気爆発・マグマ噴火、 どちらがより危険なのかというと後者です。
マグマが直接関与しているということは、マグマが火口付近まで上がってきていることになりますから、噴火が長期化しますし、またさらなる大規模な噴火をいつ起こしてもおかしくない状況です。 今回は水蒸気爆発ということなので、噴火が長期化する恐れや、 ただちに大規模な噴火を起こす恐れは小さいとみられています。
とはいえ、まだ同規模程度の噴火を起こす可能性はあります。 火口周辺警報の「防災上の警戒事項等」には新たに「火砕流」が加えられています。 http://www.jma.go.jp/jp/volcano/forecast_03_20140928193003.html
おとといの噴火では、低温の火砕流が発生していたことが確認されており、今後も火口から4キロ程度の範囲では噴火に伴う噴石が飛散したり火砕流の発生する可能性もあるため、警戒が必要です 。 今回の噴火では多数の重軽傷者が出た他、これまでに4人の死亡が確認されています。 火山災害で犠牲者が出る惨事となるのは、1991年や1993年の雲仙普賢岳噴火以来となります。 御嶽山は日本百名山のひとつで登りやすく人気のある山。 さらに「晴天」「土曜日」「昼間」「紅葉シーズン」という 様々な条件が揃ってしまったことで、大惨事となってしまいました。
亡くなられた方のご冥福と、1人でも多くの方が無事に救助されますよう心よりお祈り申し上げます。 |







