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火山

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御嶽山噴火

きのう昼前、長野と岐阜にまたがる御嶽山(3067メートル)が噴火しました。
少し意外ですが、この噴火は気象レーダーによってもとらえられています。

イメージ 1




御嶽山周辺に局地的に発達したエコーがかかっています。
これは、御嶽山噴火による噴煙です。
気象レーダーは雨粒に反射した電波を利用して観測を行っており、
おそらく火山灰などの噴出物が雨粒と同じように反応したのでしょう。

気象庁は、この噴火を受けて噴火警戒レベルを「1」(平常)から「3」(入山規制)に
引き上げています。
山頂火口から4キロ程度の範囲では噴火に伴う大きな噴石等に警戒してください。
また、風下側では山から比較的離れた地域にも火山灰だけでなく小さな火山れきも飛散し、
窓ガラスが割れる可能性もあるので、注意が必要です。


この噴火は事前に予知できなかったのでしょうか。
今月10日から火山性地震が増加していました。
でも、そのままその状態が続いていたのかというとそうではなくて、
次第に数が減って落ち着いてきたんですね。
しかもマグマ上昇による山体膨張などその他の変化はみられなかったため、
噴火警戒レベルの引き上げに気象庁が踏み切ることはありませんでした。
火山性地震は必ずしも噴火に結びつくわけではなく、火山性地震が増えているだけで
噴火警戒レベルを引き上げるのは少々勇気がいります。


気象学とは反対に、火山学は主に地面の下が対象。
実際に見えることはなく、分からないことだらけです。
噴火予知は全くできないわけではないのですが、残念ながらそれには限界があるのが現状なのです。
火山の噴火には「水蒸気爆発」「マグマ水蒸気爆発」「マグマ噴火」という3種類のタイプがあり、
そのうち今回の噴火は噴煙が白く水蒸気が多く含まれているように見えることから
「水蒸気爆発」の可能性が高いとのこと。
この「水蒸気爆発」タイプの噴火は、マグマが関与していないため、
噴火の前兆となるような現象が少なく、とりわけ予知が難しいとされています。
マグマが関与している他の2タイプの噴火は、ある程度なら予知できるのですが・・・。





ところで、「死火山」や「休火山」という言葉を見たり聞いたりしたことはありますか。
「死火山」とは有史以来活動の記録がない火山を、「休火山」とは有史以来活動の記録はあるが
現在は目立った活動がない火山を指します。
少し前までは「死火山」「休火山」「活火山」という3つの言葉がそろって
理科の教科書に登場していました。

ところが、ある出来事がきっかけで、「死火山」と「休火山」は教科書から姿を消しました。
その出来事というのが、実は1979(昭和54)年の御嶽山噴火だったのです。
御嶽山は活動が2万年前に終了しており、死火山と思われてきましたが、
1979年に突如水蒸気爆発を起こしました。
あれ?御嶽山って死火山じゃなかったの...?と人々を驚かせ、
以後定義が大きく見直されることに。
現在は、「概ね過去1万年以内に噴火した火山及び現在活発な噴気活動のある火山」を
活火山と定義し、その活動度によってA〜Cに分類されています。

人類の歴史なんて火山の歴史に比べたら大変短いです。
そんなちっぽけなものだけで今後の噴火発生を判断するのは難しいんですね。


大雪、大雨、台風、そして火山噴火・・・
今年は災害が多く、自然の恐ろしさを再認識させられます。




ちなみに余談とはなりますが・・・

東京大田区を走る東急池上線に「御嶽山」という駅があります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%A1%E5%B6%BD%E5%B1%B1%E9%A7%85
この駅の名前は、御嶽山にある木曽御嶽神社の分社が近くにあることに由来するそう。
なので、御嶽山駅と御嶽山は全く関連がないというわけではないようです。
私のスマホに付属しているマップでは「御嶽山」と検索すると、
どうしてもこの御嶽山駅がヒットしてしまいます・・・
御嶽山の位置を調べたくて検索をかけてみたら山の方ではなくて駅の方が
ヒットしてしまう人、多いのではないでしょうか(笑)



“新島”誕生なるか?

名もなき島に日本中の注目が集まっています。

今週水曜日、小笠原諸島の
西之島近くに突如島が出現。
3日たった今でも火山活動が活発で、
噴煙は1000メートル近くに達することも
あるそうです。

西之島周辺というのは
もともと火山活動が活発な領域で、
過去にも島が形成されたことがありました。
1973年に西之島東方600メートルで
火山活動が活発化し新島が出現。
翌年には西之島旧島と陸続きとなり、
現在も旧島を含む0.29平方キロメートルのうち
0.25平方キロメートルは新島で構成されています。
日本国内で火山活動により形成され
今なお現存するのは、この西之島新島と、
1934年に屋久島の北方で形成された
昭和硫黄島の2島のみ。
火山活動により島が形成されること自体は
度々ある(たとえば、有名なのは小笠原・南硫黄島付近の福徳岡ノ場など)
のですが、たいていは脆くて波浪により浸食されるなどして
消滅してしまうんですね。
つまり、今回きちんと島として残ってくれれば
40年ぶりの“新島”誕生ということになります。


では、残ってくれる可能性はあるのか?
国連海洋法条約で、国際的に島として認められる条件は
以下のように定められています。

(1) 人工ではなく自然に形成された島であること
(2) 周りが水に囲まれていること
(3) 高潮時でも水面上にあること

(1)と(2)は間違いなくクリアしています。
(3)は少し気になるところですが、
現時点で島の標高は20〜30メートルとのことですから、
なんとかクリアしているでしょう。

ただ、何より大事なのはやはり
波浪などに耐えられるかということ。
主に島は火山灰と火山弾で形成されており、
このままではいずれ消滅してしまいます。
しかし、きのうになって初めて2つの火口から
マグマが確認できており、あとはこれが冷えて
固まれば丈夫な島の出来上がりとなります。
脆い島のままなのか、それとも丈夫な島となるのかは
まだ不明なので、島の命名については少し慎重に
なったほうが良さそうです。


ちなみに・・・
まさか・・・と思いながらヤフー地図で
西之島付近を見てみました。
イメージ 1




なんともう“新島”が書き加えられている
ではありませんか。
早すぎる・・・







新燃岳のいま・・・

イメージ 1

2011年は様々な災害が起きた年ですが、
個人的に震災の次くらいに印象に残っている
出来事が新燃岳の噴火です。

2011年1月26日午後から新燃岳の活動が活発になり、
翌27日15時41分には爆発的噴火を起こし、このときの
噴煙の高さは火口から2500メートルにまで及びました。
火山灰や煙が吹き上がる際に摩擦で生じる火山雷も観測され、
噴火の激しさが伺えます。
この2日間の火山噴出物の合計7千万トンと推定されています。

そして、この頃から噴火の衝撃で大気が振動する空振が
九州地方各地で観測されるようになりました。
新燃岳に近い所では窓ガラスが割れるなどの被害が出て、
宿泊施設は休業を余儀なくされた所も。

火山灰による被害もひどいものでした。
特にひどかったのが都城市など新燃岳の南東側。
北西の季節風が止まず長時間火山灰が降り注いだのです。
火山灰が降りかっかった農作物は生育が遅れたり商品価値が
低下するなど大きな損害が出ました。
そして、2月の鳥インフルエンザでさらに大きな打撃が。

新燃岳が52年ぶりの爆発的噴火を
起こしてから丸一年が経ちました。
火山灰に覆われた都城市などは緑が戻り噴火前の
街並みと変わらぬ姿を取り戻しています。

新燃岳は9月7日に小規模な噴火を起こしたあとは
今に至るまで噴火を起こしていません。
しかし、油断は禁物。
すでに噴火前の3分の2のマグマがたまっています。
依然として噴火警戒レベル「3」で、登山禁止です。

きのう(26日)は新燃岳周辺の地域で噴火を
想定した訓練が行われたそうです。
やはり日々の備えは大切ですね。

(画像は新燃岳のようす)

イメージ 1

                    (大火砕流の流下域)
今日(3日)は東京都心では最高気温24.0℃まで上がり、汗ばむ陽気となりました。
東京都心で20℃を超えたのは4日ぶりです。
お昼は島原そうめんを美味しく頂きました。

ところで、今日はあの悲劇から丸20年が経ちます。
そう、長崎県島原市にある雲仙普賢岳で大火砕流が発生した日です。

雲仙普賢岳は1990年(平成2年)に198年ぶりに噴火を起こしました。
1990年の噴火は始めはさほど激しくありませんでしたが、翌年(1991年)になると急に
火山活動が活発化し、たびたび火砕流が発生するようになりました。
そして、ついに6月3日午後4時8分に大火砕流が発生してしまいました。
森林や179棟の家屋が焼失し、住民を守っていた消防員の方々や新聞社・テレビ局の方々などが
巻き込まれ、43人が亡くなりました。
大火砕流発生時のようす↓
http://www.youtube.com/watch?v=r0gFFJUsIrE
その後、同年6月8日にも2回目の大火砕流が発生し、1人が亡くなって207棟の家屋が
焼失しました。
そして、同年9月15日にも3回目の大火砕流が発生し、218棟の家屋が焼失しました。
6月3日の大火砕流以降、島原市などに地方自治体は強制力を伴う警戒区域を設定したため、
最大1万1000人が避難生活を余儀なくされ、犠牲者は1人に抑えられています。

降り積もった火山灰は雨が降るたびに土石流となって、ふもとの家々に襲い掛かりました。
なかでも、1993年(平成5年)4月から8月にかけてはたびたび大きな土石流が発生し、
500棟以上の家屋が被害を受けました。

雲仙普賢岳の噴火活動は1995年(平成7年)に終息しました。

火砕流とは、火山の噴火に伴い、高温の火山灰やガス、岩石などが一団となって高速で斜面を
流れ下りる現象のことです。
その様子が雲のように見えるため、別名「熱雲」とも呼ばれています。
温度は摂氏数百度〜1000度、流れ下りる速さは時速100km以上に達します。
とても逃げきれるような速さでありませんね。

火砕流は高温高速で斜面を流れ落ちるので、破壊力が極めて高く、通過した地域のほとんどすべてを
焼き尽くします。
また、発生してから逃げるのは大変困難なため、火砕流は火山現象の中では最も危険なものの
ひとつとされています。
火砕流に巻き込まれないために火山活動の状況によって火山災害予測図(ハザードマップ)を参考にして災害予測区域警戒区域や避難勧告地域に設定し、予め避難しておく必要があります。

雲仙普賢岳で起きた大火砕流は「大」という言葉が含まれていることから大規模な火砕流に思えますが、
実は火砕流の規模そのものでは、小規模な部類に含まれます。
数万年に1度発生するような極めて大規模な火砕流になると、その到達距離は火口から100km以上に
及ぶことも。
1902年にカリブ海に浮かぶ西インド諸島マルチニーク島のモンプレー火山で起きた噴火では火口から8kmある町が火砕流襲われ、逃げる間もなく市民2万8000人が全滅したという記録があります。
それは、わずか数分の出来事でした。

火砕流には・・・
・火口から垂直に上がった噴煙の一部が降下したスフリエール型
・溶岩ドームの爆発に伴うプレー型
・溶岩の崩落過程で生ずるメラピ型
があります。
雲仙普賢岳の場合はメラピ型の火砕流が発生し、今年1月から活発な火山活動が続く霧島山・新燃岳
ではプレー型の火砕流が懸念されていました。

ところで、世界的に有名な火山学者クラフト夫妻がこの雲仙普賢岳の大火砕流に巻き込まれ、
亡くなっています。
世界中の火山を巡ってたくさんの映像を撮って、火山学の発展に大いに貢献してきました。
噴火の現場はあまりに危険すぎるので、学者でも近寄ることはできないのです。
だからこそ、クラフト夫妻が撮影した画像は今でも大変貴重な資料です。
雲仙普賢岳が噴火を起こした際にも駆けつけてきて報道陣と一緒に映像を撮影していたそうです。
そして、突然の火砕流に巻き込まれてしまいました。
彼らは生前「火山と一緒に死ねたら最高だ」とおっしゃっていたそうです。
クラフト夫妻が撮影した映像↓(一部異なるものも含まれています。)
http://www.youtube.com/watch?v=0CC-4LsUXuI

阿蘇山の異変

イメージ 1

           (写真は阿蘇山の火口のようす。噴火時のものではありません。)
霧島連山・新燃岳の大規模な噴火から3ヶ月半が経ちました。
火山活動は落ち着いてきているものの、マグマの供給は続いており再びいつ大規模な噴火を起こしても
不思議ではありません。
火砕流が発生する恐れもあります。

新燃岳の次は阿蘇山・中岳が昨日(15日)にごく小規模な噴火を起こしました。
これを受けて、今日(16日)気象庁は噴火警戒レベルを「1」(平常)から「2」(火口周辺規制)に
引き上げました。
中岳第一火口から概ね1kmの範囲では噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒が必要です。
また、風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石に注意が必要です。
もし、雨が降った場合は土石流に注意が必要ですが、今後1週間程度は雨の降ることはなさそうです。

なお、現時点では火山性微動に変化は見られないため、大規模な噴火を起こす可能性は低いです。
気象庁や九州大学が常時監視体制をとっているので、もしも大規模な噴火につながるような現象が
みられれば何らかの情報を流すはずです。

実は中岳では噴火前からいくつかの異変が起きていました。

・3月11日の東日本大震災直後から阿蘇山で地震活動が活発化していました。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
http://blogs.yahoo.co.jp/panthanwatch/2661579.html

・3月31日に中岳第一火口が黄色に染まりました。
火口に沈殿していた硫黄酸化物が火山ガスの噴出の勢いで飛ばされて、壁面を覆いました。
これはとても珍しい現象です。
高温の湯だまりは少雨で湯量が1割に減っており、底が露出した状態でした。

・噴火数日前には阿蘇高岳から中岳北側中腹と麓で樹木の葉が枯れたり花が変色して落ちたりしました。
また、中腹のヤマキリシマの葉が変色したり花がつぼみのまま落下したりした株もありました。
近年はあまり見ない被害とのこと。
この時から中岳の異変に気づき始めていた方もいるとか。
阿蘇山では噴火数日前は南風が強く吹いおり、中岳からの噴煙が北側斜面を覆う日が続いていました。
10日以降、硫黄酸化物を含む汚泥が火山ガスの勢いで吹き上げられる現象がみられました。
硫黄酸化物と水が化合して霧状となった硫黄ミストが強風にあおられて飛び、植物に付着した可能性が
あるとみられています。

上記のすべての現象が中岳噴火と関連があるとは限りませんが、2つ目と3つ目の現象は関連が
ありそうです。

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