|
2014年も残すところあと8時間弱。 思えば、今年も災害が相次ぎ自然の恐ろしさを突き付けられましたね。 災害は何も気象関連のみならず、地震、そして火山まで・・・。 というわけで、私の中で特に印象に残っている出来事を 記事を参照にしながら振り返ることにしていきましょう(もはや毎年年末恒例ですね)。 第10位 長野県北部で震度6弱 連休明けの雨に警戒(11月23日) 第7位 北海道に「大雨特別警報」(9月11日) 第5位 究極の爆弾低気圧(12月16日) 第2位 御嶽山噴火(9月28日) さて、3が日にかけては冬型の気圧配置が強まって 日本海側を中心に大雪や猛ふぶきとなる恐れがあります。 特に北陸や東北で雪の量が多くなる見込みです。 お出かけの際には移動先の天気をチェックすることをぜひ忘れないでください。 今年1年ありがとうございました。
皆様、良いお年をお迎えください。 |
気象(その他)
[ リスト | 詳細 ]
|
いよいよ50年の歴史に幕を下ろしました。
皆様ご存知かとは思いますが、「東京」の気象観測地点は きょうで大手町から北の丸公園へ完全移転しました。 気象庁のある大手町での気象観測が始まったのは1964年のこと。 半世紀の間、休むことなくせっせと観測を続け、我々に様々な情報を提供してくれていたのです。 感謝するしかありません。ありがとう! さて、新たな移転先の北の丸公園とはいったいどのような所なのでしょうか。 大手町から西に900メートルほど離れた所に北の丸公園はあります。 この900メートルの違いが大きいか小さいかと言われれば、やはり大きいでしょうね。 大手町と北の丸公園とでは周辺の環境が全く異なります。 大手町はビルが林立していますし、高速道路が観測所の真横を通るという 気象観測にとっては最悪な環境です。 それに対し、北の丸公園はどうなのか、先日視察に行ってまいりました。 周囲は木々に囲まれて大変静かな場所です。 これなら大手町のようにビルや車などからの人工排熱の影響を受けづらく、 気温も低めに出るであろうということは容易に想像がつきます。 事実、そのことはデータにもしっかりと表れているんです。 最高気温はそれほど変わりませんが、 最低気温の平均値は1.4℃低い11.6℃となります。 この1.4℃の差はかなりのもので、熱帯夜(最低気温25℃以上)や 冬日(最低気温0℃未満)の日数にも変化が出てきます。 ◆平成25年度における熱帯夜と冬日の日数比較 大手町 熱帯夜:39日 冬日:6日 北の丸公園 熱帯夜:22日 冬日:21日 冬日は3倍も増えています。 まるでそこまで都市化の影響が如実ではなかった1980年代以前の大手町のようです。 ところで、北の丸アメダスには大きな特徴が2つほどあります。 ①高い柵 周囲の柵が他のアメダスと比べると、とても高いです(おかげで撮影にひと苦労・・・)。 やはりこれは一般人が簡単に立ち入ることができないようにするためのものでしょう。 公園という誰もが気軽に行ける場所に設置されているだけあって、 誰かが柵の中に入って機器を破壊しようものなら大変です。 露場に勝手に立ち入るのは立派な犯罪です。 気象業務法37条によって3年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金に 処されるので、要注意です。 ②盛り土 露場を遠くから見るとこんもりと小高くなっているのが分かります。 露場設置前の調査で気象庁新露場を含む皇居周辺は冷たい空気が 溜まりやすい地形であることが分かっており、大手町と気温が大きく剥離する 可能性が考えられたため、このような策をとっているそうです。 露場を少しでも高い所に設置して最も冷えやすい地面付近を避けることで 最低気温の底上げが見込めるわけです。 もし、盛り土がなければ、ますます最低気温は低く出るでしょう。 ちなみに、観測地点は変わっても、初霜、初氷、初雪の発表は これまで通り気象庁の敷地内で行うそうです。 気温は0℃なのに初霜・初氷はまだなの?という展開が目に浮かびます。 最後に・・・ 公園内の紅葉です。 きょうの強風で落葉し始めているかもしれませんが、私が行った時には見頃でした。 緑と赤のコントラストが美しい・・・ |
|
今年も残すところあと40日となりました。 毎年この時期の定番といえば、今年話題となった言葉に贈られる 「ユーキャン新語・流行語大賞」の候補50語の発表。
今年も様々な言葉がノミネートしました。 http://singo.jiyu.co.jp そのなかには個人的にとても気になるものもあります。 それは・・・・ 「バックビルディング」 そうは思えないかもしれませんが、実はこれは立派な気象用語なんです。 バックビルディングとは、暖かく湿った空気が集中的に流れ込み続けることで、 次々と積乱雲が発達する現象のこと。
一直線に並ぶ積乱雲の様が、まるでビルが林立しているように見えることからこう呼ばれています。 バックビルディング現象の恐ろしいところは、とにかく豪雨が長続きすること。 通常なら積乱雲は単体で発生するもので、その寿命はせいぜい1時間程度ですが、 この現象が起こると積乱雲は絶え間なく世代交代を行なうため、
寿命は数時間にも及び、その間は時間雨量100ミリ超えの猛烈な雨が降り続くことだってあります。
8月20日未明に広島市北部を襲った集中豪雨は、まさにこのバックビルディング現象が原因でした。 この豪雨では、安佐北区三入でわずか3時間の間に217.5ミリという 8月ひと月分(143ミリ)以上の量の雨が降ってしまいました。
そしてもう一つ、広島豪雨関連の言葉として「まさ土」も候補に入っています。 まさ土とは、花崗岩が雨や風などによって風化してサラサラの土へと変化したものを言います。 この脆くて崩れやすいまさ土は中国山地に多く分布し、 このこともまた今回被害が拡大した要因の一つとされています。 ただ、正直なところこれら2つの言葉がノミネートしたのは意外です。 ニュースに度々登場したのかというと、そうでもなさそうですし… あまり聞きなれない言葉かと思います。 なのに、なぜノミネートされたのか?? そもそもノミネート候補ってどうやって選ばれてるの?? 様々な疑問が浮かんできます。 さて、きょうは本州付近、どかっと高気圧に覆われて日本海側を含めほぼ全国的によく晴れています。 ただし、例外も・・・ 関東の南海上には気圧の谷があって、それに伴う雲が関東にまで拡大しています。 この後も関東では雲の多い天気が続き、南部沿岸を中心に雨の降るところもあるでしょう。 雨に濡れて風邪を引いてしまわないように折り畳みの傘があると良さそうですね。 |
|
(09日9時アジア実況天気図) ベーリング海で猛発達し、一時中心気圧が920hPaまで下がった 低気圧は、少し気圧は浅まって、9時解析で936hPa。 前線が低気圧と分離しており、これは衰弱期に入っていることを意味します。 今後は停滞しながら、気圧はどんどん浅まって、やがては消滅するでしょう。 きのうも書いた通り、このプロセスこそ「低気圧の墓場」と言われる所以なのです。 ところで、ベーリング海と言われても我々日本人には あまりピンと来ないかもしれません。 それもそのはず... 日本からそこそこ距離がありますし、ベーリング海自体 太平洋や大西洋に比べるとはるかに小さいです。 しかし、実は誰もが一度は食したことがあるアレの世界屈指の好漁場となっています。 アレとは何かというと、タラバガニです。 日本へはアラスカ産として輸出されています。 アラスカ産のカニは、冷たい極寒の海の中で育つので、身がプリプリにしまり、 味、大きさ、値段ともに国産を上回る場合もあります。 そんな美味しいカニが食べられるのは、 過酷な環境下で働くカニ漁師たちのおかげです。 真冬のベーリング海は、天候が安定しません。 漁師にとっての脅威は3つあるそうです。 ・高波 これは最大の脅威かと思われます。 時には10メートル超の高波に何日もさらされ、転覆の危機に瀕することも・・・。 10メートルと言うと、だいたいビルの4階くらいに匹敵します。 例えると、ビルの4階に急上昇したかと思えば、すとーんと1階まで落とされる 状況が延々と続くような感じでしょうか。 もし船の甲板から投げ出されれば、そこは極寒の海... 命の保証はありません。 ・着氷 気温が大変低いので、波しぶきがかかると、船のあちらこちらが 凍ってしまい、やがては巨大な氷が形成されます。 できた氷はそのままにしておくと、船が氷の重みで沈んでしまうので、 打ち砕く必要があります。 ・流氷 時には船の周りを流氷に囲まれます。 こうなると、操縦不能に陥り、海流によって思わぬ方向に進むことも・・・。 船には氷を砕く機器が取り付けられていないので、とにかく無事を 祈りながらその場をやり過ごすしかありません。 さらに労働条件もけっして良いものではありません。 漁師たちは何日も眠らずに漁を行います。 だから、精神が崩壊して、仲間同士の争いごとが後を絶えません。 また、集中力が欠けて、事故につながることも多いそうです。 よくあるのが、鋼鉄でできたカニ籠(かご)にあたるケース。 怪我をしたところで、港に戻ることはできませんし、 船内では医療設備が不十分で必要最低限の治療しか受けることができません。 とにかくベーリング海のカニ漁は命懸けなわけです。 でも、そのかわりとっても儲かります。 2か月ほどの漁で1500万円くらい稼げるそうで、 サラリーマンの平均年収を軽く突破します。 体力と精神力に自信のある人にとっては夢のようなお仕事なのです。 ちなみに、『ベーリング海の一攫千金』という
ベーリング海のカニ漁を追ったアメリカのドキュメンタリー番組が 2005年から放送されています。 その総集編がyoutubeにもありました(字幕付き)。 ぜひご覧ください。 如何に過酷なのかが分かりますよ。 カニ漁総集編パート1 カニ漁総集編パート2 カニ漁総集編パート3 カニ漁総集編パート4 |
|
強い台風20号は父島の西北西の海上を北北東へ進んでいます。 夕方頃には八丈島と父島の間、ちょうど鳥島付近を通過していきそうです。 鳥島と言えば、数日前に中国の漁船が大量に現れてサンゴの密漁を 行っていた場所。 現在、中国船は小笠原諸島の南東沖に避難しているとのことですが、 高波という影響は風や雨に比べるとはるかに広範囲に出ますから、 仮に暴風雨は免れたとしても、大しけから免れることはできないでしょう。 (『蒙古襲来絵詞』 筆者不明)
ところで今回の件、鎌倉時代の元寇とどこか似たようなところが あると感じるのは私だけでしょうか。 元寇については、皆様学生時代に一度くらいは歴史の授業で学んだことがあるでしょうから、 今さら説明するまでもないと思います。 簡単に言ってしまえば、元寇とは鎌倉時代中期に元および高麗が二度にわたり 日本に侵略した事件のこと。 一度目・・・1274年10月21日 文永の役 二度目・・・1281年閏7月1日 弘安の役 皆様ご存知のとおり、2回とも暴風雨が襲来したことにより失敗に終わりました。 しかし、最近の研究ではどうも文永の役で暴風雨は襲来していないということが分かってきたようです。 元軍が撤退した本当の理由、それは暴風雨ではなく矢が尽きてしまったからというのです。 一種の威力偵察が目的で、最初から本気で戦う気はなかったんだとか。 確かに旧暦の10月21日は今の暦では11月26日頃にあたり台風シーズンから外れています。 ただ、個人的には暴風雨説も有力なのではと考えています。 『高麗史』には「夜、大風雨にあい、戦艦岩崖に触れ多く敗る」という記述があり、 元軍が暴風雨に苦戦していたことがうかがえます。 現に過去60年間を見ても1990年11月30日に台風28号が紀伊半島に上陸しており、 11月末に日本本土に上陸した台風はあるんですね。 元軍が台風の襲来にあうには東シナ海を北上する夏台風に近いコースをとる 必要がありますが、過去800年の歴史の中だったらそういった台風が一つくらいは あってもおかしくない気がします。 また、暴風雨をもたらすのはなにも台風だけではありません。 発達した低気圧だって時に台風並みの暴風を吹かすことがあります。 撤退の原因が何であれ、元軍が侵略に成功したという事実はどこにもありません。 もし、成功していたら日本の歴史が変わっていたかもしれませんね。 ちなみに、この二度にわたる暴風雨は、神がおこした風、すなわち「神風」と 呼ばれており、その後、日本に敵が攻めて来たら神様が守ってくれるという 考えが定着するようになりました。 台風20号が中国船を日本から遠ざけてくれています。 「神風」的な存在かも・・・ これを機にさっさと中国に帰ってもらいたいものですが、そう甘くはないでしょうか。 |


