気象部屋

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霧と碓氷峠

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(奥に見えるのが碓氷峠鉄道文化むら)
1週間以上前の話となりますが、群馬県安中市にある横川駅に行ってきました。
ここは現在は高崎始発の信越本線の終点となっています。
現在はということは・・・
そう、昔はここが終点ではなく、長野県は軽井沢まで続いていました。
その証拠に、車止めの向こうに古びた架線柱が立っており、
かつてはさらに先まで線路がのびていたということがうかがえるかと思います。

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(廃線区間、軽井沢方を臨む)
横川〜軽井沢間が廃線となったのは今から17年前のこと。
長野新幹線の開業に伴い、惜しまれつつも廃止されました。
その当時、たいへん話題となったのが長野と群馬の県境にある碓氷峠。

碓氷峠についてはあまりにも有名なので改めて説明する必要もないかと
思ったりもしますが、一応念のために書いておくと、この峠の特徴はとにかく急勾配であること。
横川駅の海抜が387メートルなのに対して、軽井沢駅の海抜が939メートル。
この550メートルの高低差をわずか11キロという短距離で登りきらなければならなかったのです。
当然、特急列車や貨物列車にこれほどの勾配を登る馬力はありません。
そこで列車の横川側に補助機関車を2両繋いで、列車を引っ張るようなかたちで峠を越えていました。
こうした珍しい光景にお目にかかれるのは、全国でもここ碓氷峠くらいだったので、
廃止と聞いて、とても残念に感じた方も少なくなかったのではないでしょうか。


ところで、碓氷峠にはもうひとつ有名なものがあります。
それは霧です。
いわば階段のような地形をしている碓氷峠では、関東平野で暖められた空気が
上昇して冷やされることにより、霧が多く発生するんですね。
軽井沢の年間霧日数は130日以上にも及ぶほどです。
碓氷という地名の由来については、霧が多く「陽」が薄くしか見えないことから
「薄陽(ウスヒ)」と呼ばれ、それがいつしか現在の「碓氷」になったのではないか、
という説もあります。

実は日本神話の英雄として有名な
かの日本武尊(やまとたけるのみこと)もここで霧に見舞われていました。
安中市にある熊野神社の縁起によれば、日本武尊は東国を平定し、武蔵、上野を経て
この碓氷峠に差し掛かった時、濃い霧が立ち込めて道に迷に迷われました。
その時、一羽の大きな鳥が朴(ほう)の葉をくわえて尊の前に落としながら道案内を
してくれたことで、尊は無事に峠の頂上に着くことができたそうです。


とてつもない急勾配+霧。
日本一の難所と言えそうです。
そんな峠も、今でこそ鉄道や道路が整備されて楽々越えることが
できるようになりましたが、昔は違いました。
『万葉集』には以下の2首が収められています。

日の暮れに 碓氷の山を 越ゆる日は 背なのが袖も さやに振らしつ
ひなくもり 碓氷の坂を 超えしだに 妹が恋しく 忘らえぬかも

見送る者と旅行く者の心情がよく表されています。
きっとお互い辛かったことでしょう。
こう考えると、私たち現代人は、どこへでも楽々移動ができるようになった
この便利な世の中に改めて感謝せねばなりませんね。



さて、きょうは南西諸島を除いては、広く高気圧に覆われているため、
気持ちよく晴れて絶好の行楽日和。
空気が乾いているため、碓氷峠周辺で霧が発生することはないでしょう。
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ゴールデンウイーク真っ只中の4日、
新潟県上越市の海岸で小学生3人と大人2人が溺れて全員が死亡するという
痛ましい事故がありました。

事故当時、上越市に波浪注意報は出ておらず、海はわりと穏やかであったようです。
にもかかわらず、なぜ事故は起きてしまったのか?
原因は2つ考えられそうです。

◆突然の高波
天気予報で予報される波の高さというのは有義波高といって、
不規則な波の波の高さを大きいほうから並べて上位三分の一の平均をとったものになります。
ここで注意したいのは、このように天気予報の波の高さはあくまで平均にすぎないということです。
つまり、ごく稀には予報の波の高さを上回る波が押し寄せることもありまして、
1000回に1回という割合で予報の数倍の波の高さになると言われています。
5人は、こうした突然の高波、いわゆる「一発大波」にのまれてしまったと考えられます。



◆恐ろしい離岸流
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離岸流…なかなか聞き慣れないかもしれませんが、
これは読んで字の如く海岸から沖へ向かう強い海水の流れのことです。
海岸に波となって打ち付けた海水は、どんどんと岸にたまって行くので、沖へ戻ろうとします。
このとき発生する岸から沖への強い流れを離岸流と呼ぶのです。

海岸の地形などにもよりますが、離岸流の長さ(岸から沖へ)は
数十メートル〜数百メートルにも及ぶことがあり、速さは速くて毎秒2メートルを超えます。
この流れに逆らって岸に戻ることは、たとえ水泳のオリンピック選手であっても非常に困難を極めます。
ましてや普通の人なんて…
離岸流に巻き込まれたら、きちんとした対処をしないと、
岸に戻るのはまず不可能と考えてください…。

その対処法とは、
1、とにかく慌てない。落ち着くこと
2、岸と直角ではなく平行に泳ぐ。離岸流は縦に長くても横幅は大変短いです。
3、離岸流から抜け出せたら、岸に向かって泳ぐ

この3つのステップを踏まえれば、ほぼ確実に助かります。
いかに冷静でいられるかがポイント。
そのためには、常日頃から…と言いたいところですが、
災害とは違い残念ながら日頃からできるようなことはありません。
訓練センターみたいなものがあるわけでもありませんしね…。
こういうのは、知っているか知らないかだけでも、だいぶ違うと思いますよ。

あと2ヶ月もすれば、各地で本格的な海水浴シーズンを迎えますが、
どんなに穏やかな海でも一発大波や離岸流には注意してください。

なお、この時期の海水浴はオススメできるものではありません。
なぜなら、海水はまだかなり冷たくて、離岸流に巻き込まれた場合など、
体力が著しく奪われる可能性があるためです。
だんだんと暑くなってきて海に入りたくなる気持ちも分かりますが、もう少し待ってみましょう。


注)写真は一昨年の9月に沖縄で撮影したもので、今回の事故とは一切関係がありません。
今年に入って日本海では、ある異変が起きています。
その異変とはリュウグウノツカイやダイオウイカといった
深海に生息する生物の捕獲が相次いでいること。
今月26日朝には新潟県佐渡市
でダイオウイカが二度も水揚げされました。
佐渡市でダイオウイカが発見させるのは、
今年に入って6例目とのことです。

なぜ、今年はこのように深海魚の捕獲が
日本海沿岸で相次いでいるのか?
原因は、やはり海の状態にあると考えられています。
今年は、黒潮が大蛇行しており、その流れが速くなっています。
それにより、深海魚は流されて、日本海へ向かう
対馬海流に乗ってしまっているのです。
静岡県の駿河湾は深海魚がよく獲れる場所として
知られていますが、そこではリュウグウノツカイ等の捕獲はこのところありません。

そして対馬海流に乗った深海魚は東シナ海に辿りつくことになります。
ただ、そこは遠浅の海のため、深い所を泳ぐことはできず、
その後日本海に到達しても水深200メートルより浅い所しか泳げなくなってしまいます。

ここまでを整理すると、
太平洋を泳ぎたい・・・⇒けど、辿り着けない・・・
⇒仕方なく東シナ海へ・・・⇒浅すぎて深い所を泳げない・・・⇒そのまま日本海へ・・・
というような流れです。

さらに、ここに「海水温の低さ」という要因が加わります。
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この冬の水深200メートル付近の海水温は
平年より3℃程度低くなっています。
ちょっと深海魚にとっては居心地が悪いわけですね。

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しかし、それに対し海面付近の水温は
平年並みかむしろちょっと高いくらい。

こうなると、深海魚は少しでも温かい海水を求めて
浅い所まで移動してくるのです。
方向が分からなくなり、海岸や港付近に迷い込んで
しまうものも少なくないのでしょう。


なお、実際のところ、なぜこれほどまでに
今年は深海魚が多いのか詳しいことは分かっていません。
ただ、ひとつ言えるのは、これは地震の前兆等ではないということです。
深海魚の迷い込み自体は毎年のように必ずあるわけですからね。

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さて、きょうは高気圧に覆われて、全国的に穏やかに晴れています。
北海道の一部では夜になって雨の降る所がありますが、
その他の地域ではきょういっぱい大きな天気の崩れはないでしょう。
日中の最高気温は、きのう肌寒かった関東を含め
東・西日本では20℃を超える所が多く、鹿児島は25℃、夏日になる見込みです。
この暖かさで桜の開花はさらに進むかもしれないので、
近所の桜の様子をぶらっと見に行ってみるというのも良いかもしれませんね。
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きょう3月23日は世界気象デーです。
世界気象機関(WMO)は、1950年3月23日に
世界気象機関条約が発効したことを記念してこの日を
世界気象デーとし、毎年キャンペーンテーマを設けて
気象知識の普及や国際的な気象業務への理解の促進に
つとめています。

そのキャンペーンテーマは
3年前が「気候、あなたのために。」
一昨年が「未来を動かす―天気・気候・水」
昨年が「人と国土を守るため―世界気象監視計画50年―」
でした。
そして今年は「若者の未来に関わる天気と気候」です。



先日、環境省の研究班が、このまま温暖化が
進行すると、今世紀末の日本は平均気温が20世紀末に比べ
6.4℃上昇し、大半の地域が亜熱帯化する恐れがあるという
見方を発表しました。
それにより、様々なことが懸念されます。

・災害
空気中の水蒸気が増えるため、雨の降り方が激しくなり、
集中豪雨や土砂災害、洪水といった甚大な被害の出る恐れも。
被害額は、洪水被害だけでも年間で6800億円、
高潮被害なども合わせると1兆円を上回るという予測が出ています。
また、海面上昇に伴い、砂浜も減るとみられており、
現在の85%ほどが消滅する恐れがあります。
白い砂浜とその先に広がる大海原・・・というような
あのおなじみの風景は残念ながら見られなくなってしまうかもしれません。

・農作物の変化
亜熱帯化により、もともと亜熱帯原産の作物が
あらゆる所で収穫できてしまうということも。
たとえば、タンカンという奄美諸島名産の果物が
今世紀末には北海道と東北を除く広い範囲で
収穫できてしまったりするそうです。
逆に収穫量がぐっと減ってしまうものもあって、
たとえば気温上昇の影響を受けやすいウンシュウミカン。
これは、西日本で生産できる地域が半減してしまうそうです。
なお、日本人の食卓には欠かせない存在となっているコメ、
この収穫量がぐっと減ってしまう心配は今のところないようですが、
品質が低下してしまう恐れはあるようです。

・健康被害
夏の暑さが厳しくなり、熱中症のリスクは
現在の2倍になるとされています。
また、これまで日本に馴染みのなかった病気が蔓延する恐れも。
ヒトスジシマカという熱帯の感染症「デング熱」を媒介する
蚊の一種が急速に増えることによって、デング熱の感染のリスクが
高まることも考えられます。



このように恐ろしい未来が待っているわけです。
今年のテーマは「若者の未来に関わる天気と気候」。
特に若い方たちにはぜひ地球環境について
関心をもっていただければと思っています。
温暖化対策に貢献するには何をしたらよいのだろう、
そんなことをちょっと考えてみるだけでも構いません。
一人一人が関心を高めることによって、
最悪の事態は免れるかもしれませんよ。



私事ながら19日は世界一の豪華客船とも言われる
「クリーン・エリザベス」を見るために、
神戸港へ行ってまいりました!


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とにかくでかい、でかすぎる!!
テレビで見るのと、近づいて自分の目で見るのとでは
やはり迫力が全然違います。
船の全長は294メートルと横浜ランドマークタワーを
横に寝かせたくらいの大きさ。
また、高さも56.6メートルと18階建てビルに相当します。
まるでうごくマンションですね。

この大きさゆえに、あるものが障害となりました。
それは横浜が誇る観光名所「横浜ベイブリッジ」。
先にも書いた通りクイーン・エリザベス号の高さは56.6メートルで、
それに対し、横浜ベイブリッジの航路限界は55メートル。
船のほうが2メートル弱高くなってしまっているのです。
これではベイブリッジにつっかえてしまい、くぐることはできません。
そこで海面が下がる干潮時を狙って通過することにしました。
これですと、海面から橋までの高さは約57メートルとなり、
数十センチの差でギリギリ通過することができます。
同船は16日23時20分に入港し、再び干潮となる
翌17日23時に次の神戸へ向けて出港していきました。


このように近年、客船の大型化に伴い一部の客船が
入港できないという問題を、横浜港は抱えています。
5年前にも今回と同じ船会社であるキュナード社の豪華客船
「クイーン・メリー2」が、ベイブリッジをくぐれないという理由で
大黒ふ頭に着岸したことがありました。
しかし、ここは普段、倉庫として利用されているような場所で、
乗客からはやはり「移動がめんどくさい」「殺風景だ」などという
不満の声が上がったそうです。
確かに、美しい港町が目の前に広がっていると
思いきやただの殺風景な倉庫群だったら、
誰だってガッカリしてしまいますよね...

シンガポールや香港、上海などアジア各国が、
大型船が入れるよう橋や港全体の工事を進めているように、
横浜も改善していく必要があるかもしれません。
ただ、横浜市民の私からすると、
ベイブリッジの架け替えは避けてほしいなぁ
というのが本音です。
あの今の姿にたいへん馴染み深いわけですから。


ちなみに・・・
なぜ横浜港ではなく神戸港だったのかというと、
たまたまその時神戸を旅行中だったから。

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かなり霞んでしまっていますが、山の上から見渡した神戸市内。
神戸は横浜と違って山も近いんです。
うらやましい...


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