|
本日午前11時より「ひまわり8号」の正式運用が始まりました。
さっそくですが、「ひまわり7号」と「ひまわり8号」の画像(ともに可視画像)を 比較してみましょう。
(上:ひまわり7号7日午前10時 下:ひまわり8号7日13時30分) 全く別物ですね。 パッと見て分かる最大の違いは色。 これまでもカラー画像というのは存在していましたが、これは白黒画像を陸地は緑、 海は青というように分かりやすく着色したものにすぎません。
ところが、「ひまわり8号」は赤と青と緑の光をそれぞれ認識できる最新鋭のセンサーを 搭載しているため、カラー(自然に近い色)で表示します。
これによって今までは見分けにくかった雲と黄砂を容易に判別することができるようになります。 また、分解能がこれまでより2倍に増えたことで、 雲自体もより鮮明にとらえることができるようになりました。
そして今回一番期待されているのは予報精度の向上です。 8号はデータの処理能力が大幅に向上し、日本域では2分に1回、 他でも10分に1回の頻度で撮影することができます(これまでは30分に1回)。
画像が増える分、雲の動きが詳細に分かり、急速に発達する積乱雲もとらえることができる可能性も。 また、台風の進路の誤差の範囲は24時間後の予報で約10キロ、 72時間後の予報では約20キロ改善される可能性があり、台風予報の精度向上にも
つながるかもしれません。
とここまで色々書いてきましたが、良いこと尽くしというわけでもありません。 これから問題となるのは「ひまわり8号」から送られてくる膨大な数のデータをどう処理するか。 これにつまずいてしまうと、思うように良い結果が得られないことになるかもしれません。 ちなみに、気象衛星は7号と8号ですが、台風は9号と10号と11号です。 台風9号は10日頃に先島諸島に、11号は12日頃に小笠原諸島に接近する恐れが出てきました。 最新の台風情報にご注意ください。 http://www.jma.go.jp/jp/typh/ |
気象(その他)
[ リスト | 詳細 ]
|
きょう正午過ぎ、、気象庁は「神奈川県箱根山(大涌谷)がごく小規模な噴火を起こしたとみられる」と 発表し、噴火警戒レベルを「2」(火口周辺規制)から「3」(入山規制)に引き上げて、 規制範囲内の住人には避難指示が出されました。 ライブ映像を見ても、見通しが悪くなるくらい蒸気が勢いよく噴出していて、 活動が活発化していることがうかがえます。 活動が穏やかになりつつある矢先での噴火で驚かれた方も多いと思います。 しかし、実はきのうの段階から噴火の予兆と思しき現象が見受けられていたのです。 朝は地下のマグマや熱水の移動によって発生する火山性微動を5分間観測、 そして昼には大涌谷周辺で謎の降下物が観測され、明らかにいつもと違う状況でした。 この謎の降下物は後の調査で、噴気孔から吹き上げられた土砂であり、火山灰ではないと判明しました。 でも、それはたとえ火山灰でなくても、火山内部の圧力が相当高まっていることを意味していて とても危険な状態だったのです。 にもかかわらず、なぜまだこの段階では噴火警戒レベルを引き上げなかったのか? おそらく観光への影響を懸念したためでしょう。 火山灰が確認され噴火したと確証が得られるまではレベルを上げるつもりはなかったと思われます。 今後、大涌谷周辺の想定火口域から700メートル程度の範囲では小規模な噴火に伴う 弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。 また、風下側では火山灰や小さな噴石が流されて降る恐れがあるため注意が必要です。 なお、中規模・大規模な噴火の恐れは今のところなくて、規制区域内に立ち入らなければ安全です。 レベル引き上げに伴い宿泊のキャンセルをしようとしている人などにはこう言いたいですね。 「過度な心配をする必要はないですよ」と。 さて、火山だけでなく天気も荒々しくなっています。 今朝は鹿児島県十島村の諏訪之瀬島で 1時間に92ミリの猛烈な雨が降り、50年に一度の記録的大雨となりました。 この時間は西から梅雨前線が北上していて、西日本では広い範囲で雨が降り出しています。 あすにかけて前線に向かって南から暖かく湿った空気が流れ込むため、前線の活動が活発化して 西〜東日本の広い範囲で大雨となる見込み。 特に南西風が吹き付ける山の南西側斜面では1時間に50ミリの非常に激しい雨が降る恐れがあります。 あす夕方までに予想される雨量(いずれも多い所) 九州北部 200ミリ 九州南部・近畿・東海地方 180ミリ 四国地方 160ミリ 関東甲信 120ミリ 中国地方 100ミリ 土砂災害や低地の浸水、河川の増水・氾濫に警戒・注意が必要です。 また、低気圧が発達し高気圧との間で気圧の傾きが大きくなるので、 沿岸部では強風や高波にも注意してください。 |
|
きょう、気象庁からエルニーニョ監視速報が発表されました。
それによると・・・ ・エルニーニョ現象が続いていて、強まりつつある ・今後、冬にかけてエルニーニョ現象が続く可能性が高い とのこと。 エルニーニョ監視海域の海面水温は今年3月以降右肩上がりで、 5月には基準値の差は+1.2℃となっています。 これはエルニーニョ現象がかなり顕著になっているということを意味します。 今後は、さらに上昇する見込みで、夏から秋にかけて70%以上の確率で +2.0℃以上を維持する予想になっています。 一方で、西太平洋熱帯域の海面水温はどんどん低下する予想に。 海面水温が低いということは対流活動が不活発ということで、上昇気流に対応する下降気流も弱いです。 長期予報で示唆されている通り太平洋高気圧が強まらず、本州の梅雨明けは遅くなる可能性があります。 また、少し先になりますが、エルニーニョ現象は冬の天候にも影響を及ぼすかもしれません。 熱帯域で対流活動が不活発だと、中緯度帯を流れる偏西風が日本付近で南に蛇行せず、 その結果、寒気が南下しづらくなり、暖冬となるのです。 さて、きょう日中は関東から西も束の間の晴れとなりましたが、再び西から梅雨前線が北上してきました。 あすは雨の降り出す所が多く、四国や九州では1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨となる恐れがあります。 これまでまとまった雨が降った地域では土砂災害に注意が必要です。 |
|
(英虞湾を望む) 来年の首脳サミット開催地が三重県志摩市の賢島に決まりました。 私としては特に地元というわけではありませんが、 去年夏と今年冬に行ったばかりなだけに喜ばしいです。
伊勢志摩といえば観光スポットがめじろ押し。 日本人なら一度は訪れておきたい伊勢神宮がありますし、 その他子供が楽しめそうな志摩スペイン村や鳥羽水族館、
さらには夫婦円満のシンボルとされる夫婦岩などもあります。
また、賢島を有する英虞湾は穏やかな入江で真珠の養殖が盛んです。 三重県は日本一海女さんの数が多くて、全国の約半数が在住しているんだとか。 NHK連続テレビ小説「あまちゃん」の影響もあって海女さんと言えば 岩手県の印象が強いですが、実は日本一ではないんですね。
さて、私が去年夏行ったのは、台風11号が南から接近していて、 三重県に大雨特別警報が発令される1日前のことでした。
三重県というのはとても雨が多く、南部の尾鷲ほどではないものの 志摩半島でも年間2000ミリ近くの雨が降ります。
特に降水量が多いのは夏から秋にかけて。 このように南から台風が接近すると、台風からの湿った空気が 紀伊山地にぶつかって雨雲が発達し、たびたび大雨に見舞われます。
まだ具体的な日程は決まっていませんが、過去日本で開催されたサミットは夏であることが多いです。 大雨とは無縁のサミットになることを祈るばかりです。 |
|
口永良部島の爆発的噴火からきょうで3日。
午前中は、屋久島に避難している島民の代表者らが一時帰島し、 住宅の安全確認などを行いました。
今のところ噴火は停止している状態が続いていますが、 今後また噴火する恐れも残されていて、避難の長期化が懸念されるところです。
ところで、南西諸島の地図を見てみると奄美大島の南に沖永良部島という島があることに気付きます。 口永良部島と名前は似ていますが、位置は全く違います。 この島、実は気象の世界ではわりと有名な島なのです。 1977年9月9日、沖永良部島を猛烈な台風9号が直撃しました。 当時は島に測候所があって、907hPaという日本における 陸上(気象官署)の最低気圧を記録し、最大瞬間風速は推定で80メートルに達したとみられています。
この台風の特徴はその進路にあります。 当初は沖縄に接近した後は九州に上陸すると予想されていたのですが、 実際はその予想に反して西へ逸れました。
この予期せぬ方向転換により東シナ海では多くの船が遭難寸前になったそうです。 以後、気象庁は台風9号を「沖永良部台風」と命名しました。 さて、きょう6月1日は気象記念日です。 1875(明治8)年6月1日に気象庁の前身となる東京気象台が設立され、 気象記念日はこれを記念したものになります。
140年が経って、現在では豊富な国内の観測データに加え、 世界各地からの気象データや衛星画像を入手できるようになり予報精度は飛躍的に向上しました。
そして来月7日からは気象衛星「ひまわり8号」の運用が正式に始まり、 集中豪雨の発生予測や台風の進路予報精度のさらなる向上などが期待されます。
ただ、いくら予報の精度がいくら向上しても受け取る側の意識が変わらなければ意味がありません。 これからの時代は国民一人一人が如何にして予報を受け取るのかということも重要になってきそうです。 |



