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気象(竜巻、突風)

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関東平野は竜巻銀座?

アメリカでは、年間1000個もの竜巻が発生し、
これは実に世界で発生する竜巻の8割にあたります。
なかでも特に竜巻頻発の頻発するのがテキサス州や
オクラホマ州など中部から南部にかけてのエリアで、
「竜巻銀座」とも呼ばれています。
国立気候データセンターによると、
1950年から2009年7月31日までの州ごとの竜巻発生数は、
テキサス州 8049個
カンザス州 3809個
オクラホマ州 3443個
なのだそうで、年間の数ではテキサス州で100個を超え、
カンザス州やオクラホマ州でも50〜60個という計算になります。

また、この地域で発生する竜巻は非常に巨大で、
まだ日本国内で観測されたことのない藤田スケール「F4」や
日本国内最大級の「F3」はけっして珍しくないそう。
藤田スケール最大の「F5」も時々発生しています。

ここまで竜巻が多発かつ巨大化する大きな要因と
なっているのは独特の地形でしょう。
アメリカ中南部は、ロッキー山脈からの冷たく乾いた空気と、
メキシコ湾からの暖かく湿った空気という
2つの全く性質のことなる空気がぶつかり合う場所。
そのため、上昇気流が強化され巨大積乱雲、
いわゆるスーパーセルが発生しやすいのです。
また、広大な平原が広がっており障害となるものがないため、
竜巻は衰えるどころがどんどんと成長していきます。

そして実は日本でも、アメリカ中南部と
よく似た地形のエリアがあるのです。
それは、どこかと言いますと、関東平野。
大陸からは冷たく比較的乾いた空気がやって来て、
一方で相模湾からは暖かく湿った空気がダイレクトに流れ込みます。
さらに日本一の広い平野と言われるほど広大な土地。
となると、やはり竜巻は頻発する傾向があります。

イメージ 1


越谷市に続いて、きのう午後1時頃、
栃木県矢板市や鹿沼市で突風が発生しました。
矢板市の突風は竜巻の可能性が高く、
規模は越谷市のものよりも小さいようにも思えますが、
それでも建物の屋根が飛ばされるなどの被害が出ました。

◆突風の原因は風の変化?
きのうの場合、地上と上空の気温差は30℃程度で
そこまで大きくはありませんでしたが、
下層には非常に湿った空気が流れ込んでおり、
また矢板市付近では風が急に弱まっていました。
その結果、湿った空気は行き場を失い強制的に上昇させられて、
スーパーセルが誕生したわけです。
要は湿った空気が上昇すれば雲は発達するわけであって、
必ずしも上空との気温差が大きいとは限らないのです。
今年はこういった風の収束や風向き・風速の変化による
雷雨が特に多いように感じます。
風にもしっかり注目する必要がありそうです。

イメージ 2


上の竜巻分布図をご覧ください。
これは、「竜巻」および「竜巻またはダウンバースト」のうち、
発生時の緯度経度が把握できているものの分布図です。
日本でも沿岸部ではかなりの地域で発生していますね。
ただ、これは水上で発生して上陸しなかった、
いわゆる海上竜巻を含んでこの多さなのだと思います。
海上竜巻を除いて被害をもたらした竜巻のみをカウントすれば、
相当少なくなるはずです。

その一方で内陸部では、あまり発生していません。
山や建物などが障害となって竜巻に至らないケースが多いのでしょう。

ただし、関東のみは内陸部まで分布していることが分かります。
1961年以降、藤田スケール「F3」の竜巻は3個、
また「F2」の竜巻は31個(「F1〜F2」「F2〜F3」含む)発生しています。

☆「F3」の事例
1990年7月7日 埼玉県浦和市にて
1990年12月10日 千葉県茂原市にて
2012年5月6日 茨城県常総市にて

特に栃木県南部や群馬県南部、埼玉県東部、
茨城県南部、千葉県北西部に集中しており、
これらは「魔のエリア」と言えるかもしれません。


イメージ 3



きょうは関東を中心に大気の状態が非常に不安定となっています。
朝から所々で雨脚が強まっており、
きょうの夕方にかけていつどこで非常に激しい雨が降っても
おかしくない状況が続きます。
竜巻などの激しい突風の可能性もあります(その可能性はきのう以上の高さ)。
空模様の変化には十分に気を配るようにしてください。
一方、きのう豪雨に見舞われた西日本は台風の持ち込んだ
熱帯の空気により上空が暖められ大気の状態は安定しています。
にわか雨はほとんどないでしょう。
イメージ 1
 
今年ほど極端な現象が相次いだのは
過去に例がないのではないでしょうか。
 
きのう開催された異常気象分析研究会において
この夏の天候は「異常気象」であると
結論づけられました。
高温、大雨、少雨...何を見ても異常に感じます。
 
<高温>
・夏の平均気温は・・・※統計開始は1946年
西日本で+1.2℃(統計開始以降第1位)
東日本で+1.1℃(同第2位)
沖縄・奄美で0.7℃(同第2位タイ)
となり、西ほど厳しい暑さであったことが
うかがえます。
なお、北日本はオホーツク海高気圧の影響を
受けることもあったため、顕著な高温とは
なっていません。
 
・日最高気温記録更新:高知県四万十市江川崎では
8月10日〜13日にかけて4日連続で40℃を超えて
12日には6年前の40.9℃という記録を0.1℃上回る
41.0℃を記録。
 
・今夏に日最高気温の高い記録を更新した地点は
タイ記録を含んで143地点に。
 
◇なぜ記録的な高温に?
☆ダブル高気圧
インドネシアやフィリピン近海は対流活動が
大変活発で、これにより中国大陸と太平洋で
下降流が強まりました。
その結果、中国大陸ではチベット高気圧が、
太平洋では太平洋高気圧がそれぞれ発達し、
そしてそれらはともに日本付近まで張り出してきたのです。
日本列島にはチベット高気圧と太平洋高気圧の
2つの高気圧が存在...
こうなると、熱の逃げ場はなくなり、
蓄積されるだけになってしまいます。
 
☆海風入らない
暖かい空気は、
東シナ海や中国大陸を通過→
東・西日本には北から流入、
というような流路をとることが多くなりました。
つまり、太平洋側は海風の入りづらい状況が
続いていたわけです。
 
☆ヒートアイランド現象
海風が入りづらいとか日照時間が長いなどが
原因で太平洋側の都市部ではヒートアイランド現象といった
都市化の影響が強まりました。
それにより、夜間の気温があまり下がらなかったのです。
 
<大雨>
・日本海側の地方を中心とした多雨:
東北地方では7月の降水量平年比が182%(統計開始以来第1位)、
北陸地方では夏の降水量平年比が151%(同第4位)となりました。
また、山口県、島根県、秋田県、岩手県の一部地域では
特別警報に相当するような豪雨に見舞われました。
 
◇なぜ多雨傾向に?
☆太平洋高気圧のアンカバー
高気圧の勢力が強かったのは本州の南海上から
沖縄・奄美にかけて、逆に言えば東北地方などの
日本海側の地域は弱かったということになります。
こういったアンカバー地域には、高気圧の縁をまわる
暖かく湿った空気が大量に流れ込みます。
 
☆寒気
偏西風が南に蛇行して上空には寒気の
流れ込むことがあり、大気の状態は一層不安定になりました。
 
☆海水温の上昇
東シナ海だけでなく日本海もかなり高い状態で、
大量の水蒸気を含んだ空気が
水蒸気をほとんど失うことなく北上しました。
 
<少雨>
東・西日本太平洋側と沖縄・奄美の一部地域の少雨:
九州南部・奄美地方の7月降水量平年比は11%(統計開始以来第1位)、
東海地方の夏の降水量平年比は64%(同第3位)となりました。
 
◇なぜ少雨傾向に?
太平洋高気圧の支配下になったためです。
各地で山沿いを中心に局地的な雷雨はあったものの、
水がめを潤すほどでもなく、水不足も相次ぎました。
 
 
 
以上3つ、何かに気がつきませんか?
いずれも「太平洋高気圧」というワードが
要因に含まれているのです。
高気圧1つでこれほど極端な天候が生み出されてしまうとは・・・
なんと偉大なのでしょう。
夏の主役と言われるだけありますね。
 
 
 
 
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きょう午後2時すぎ、
埼玉県越谷市と千葉県野田市で突風被害が発生。
突風発生時は越谷・野田市上空を活動度4という
大変活発な積乱雲が通過していました。

◆非常に危険な気象条件
・上空5500メートル付近の気温は−6℃であったのに対して、
地上は34℃と気温差は40℃もあった

・雲の原料となる湿り気が下層にも上層にも多かった

・南風と北風がぶつかっていた

以上の3つの条件が揃って積乱雲が急速に発達したとみられます。

◆竜巻か?ダウンバーストか?
一言で突風と言っても、空気の渦巻である竜巻と、
激しい下降気流によるダウンバーストに分けることができます。
はたして今回はどちらなのか、
それは現地調査を行わないと確定できません。
一般的に顕著な被害の範囲は、竜巻ならライン状に分布し、
ダウンバーストなら散在します。

◆竜巻なら「F2」?
今回は、自動車が横倒しになったり
住家の屋根が剥ぎ取られるなどの被害があったそう。
こういった被害は、藤田スケール「F2」クラスの竜巻によくみられます。
さらに自動車が飛ばされるなどの被害があれば、
国内最大級の「F3」となりますが、どうでしょうか。

このように不安定なのは関東だけではありません。
北日本から西日本にかけての広い範囲で4日にかけ不安定で、
竜巻などの激しい突風が起こる可能性も。
活発な積乱雲の近づく兆しがあれば、直ちに屋内へ避難、
そして竜巻やその前兆となる漏斗雲を見かけたら
窓ガラスから離れるようにしてください。
トイレなど完全に密閉される場所に隠れると助かる可能性が高いそうです。

竜巻と塵旋風

7日〜8日の2日にわたり
関東地方では突風被害が発生しました。

イメージ 1

                                                (7日15時42分雷雲)

7日は群馬県伊勢崎市で突風被害。
前橋地方気象台の現地調査で
・発生当時強い雷雲が通過していた
・漏斗雲の目撃証言あり
・被害が帯状に分布している
などという点から竜巻であると判断しました。
ただ、強さは藤田スケール「F0」と最も低いクラス。
そのため、甚大な被害は出ていません。

イメージ 2

(8日13時36分雷雲)

そして8日は茨城県古河市の小学校のグランドで突風被害。
ちょうど運動会が開催されており、数名が怪我をしたとのこと。
発生当時の天候は快晴で大気の状態も安定していたことから、
突風の正体は竜巻ではなく塵旋風とみられます。

竜巻と塵旋風。
両者とも形状が似ていることもあり、
大変誤認されやすいんですが、
発生メカニズムがかなり異なります。

竜巻とは発達した積乱雲の中で
上昇気流を伴った低気圧性の回転が出来て、
それが地上にまで達したもの。

一方、塵旋風とは強い日射により
地表付近が暖められることで発生する
強い上昇気流のこと。

竜巻の場合は、まだまだ精度が低いとか
きちんと伝わっていないなどの様々な課題があるものの、
「竜巻注意情報」で警戒を促すことができます。
しかし、塵旋風の場合は全く予測がてきず、
事前に発生の可能性を呼びかけることができません。
そもそも雲一つない穏やかな快晴のもとで
突風が発生するなど誰も予想がつかないでしょう。

こう考えてみると、
塵旋風は竜巻並みに恐ろしいと
言えるかもしれませんね。

これからの時期は積乱雲の下で起こる竜巻やダウンバースト、
そして今回のように快晴のもとで起こる塵旋風など
様々な種類の突風が発生しやすくなるので、注意が必要です。

スーパーセルの恐怖

イメージ 1



20日午後、アメリカ・オクラホマ州で巨大竜巻が発生。
竜巻の幅はおよそ3kmで最大風速は秒速90メートルにも及び、
40分間にわたって家屋など次々と破壊していきました。

この巨大竜巻をもたらしたのは「スーパーセル」という
巨大積乱雲である可能性が高いとみられます。
スーパーセルは普通の積乱雲とは違い、単一の巨大なセルで形成されたもの。
雲の中では上昇流と下降流、
さらには収束と発散がうまく噛み合っているので、
凄まじい発達を遂げます。

こうしたスーパーセルが、
アメリカではたびたび発生するのです。
その大きな原因としては・・・
メキシコ湾からの暖かく湿った空気と
ロッキー山脈からの冷たい空気がぶつかり合いやすい
ということがあげられます。

このことが特に顕著なのはオクラホマ州を含むアメリカ中南部。
竜巻の発生数はアメリカ国内でも群を抜く多さで、
「竜巻銀座」とも呼ばれています。
昨年の今頃もオクラホマ州のお隣ミズーリ州で
死者116人を出す巨大竜巻が発生しました。

ただ、ここでこんな疑問が生まれてくるかもしれません。
「暖気と寒気がぶつかり合うだけなら日本だってよくあること。
なのに、なぜ日本はアメリカに比べて竜巻が少ないの?」

そもそも竜巻というのは周囲の風を巻き込んで集めることで発達するもの。
日本の場合は山などが障害となり竜巻の発達が抑制されます。
一方、アメリカはだだっ広い平原が広がっており、
障害となるものがありません。
よって、アメリカは日本よりも
はるかに竜巻が発生しやすいのです。
年間竜巻発生数は日本が約20個なのに対して、
アメリカは約1000個とも言われています。
ここまで竜巻発生数が多いのはアメリカ特有の地勢にあるようです。

データや被害から判断すると、
今回の竜巻の規模は藤田スケール「F4」とみられます。
ここまで大きな規模の竜巻はまだ日本国内で確認されていませんが、
温暖化が進行すれば、発生しないとも限りません。
これから秋にかけては竜巻シーズンであることをどうか忘れないでください。

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