角交換狙い★星野良生vs阿部光瑠(第74期順位戦C級2組3回戦)【△7四飛急戦】
2015年7月30日に対局された星野良生vs阿部光瑠(第74期順位戦C級2組3回戦)より取材しました。
「将棋世界付録-新手年鑑2015」で勝又教授が解説されています。
「(中飛車)左穴熊の歴史をたどると、▲5六飛と浮く→△3三銀〜△4四銀の歩越し銀で飛車にプレッシャーをかける→飛車は浮かずに対応し、△3六歩には▲3八銀と受ける、という流れがあった。
それをふまえて、飛車を浮かないならと△7四飛のタテ歩取りが面白い手、▲5六飛で簡単に受かりそうだが、そこで△5四歩の地獄突きが狙いの一着。▲同歩は△7七角成▲同桂△4五角がある。以下▲5九飛は△6七角成、▲5七飛は△2七角成(金取り)から△5四馬がある。実戦は▲7八金△7六飛▲4八銀△7四飛▲5六飛△2四飛▲3八金△3四飛と進んで一歩得に成功した。」
開始日時:2015/07/30 10:00
棋戦:第74期順位戦C級2組3回戦
先手:星野良生
後手:阿部光瑠
持ち時間:6時間
場所:関西将棋会館
▲5六歩 △3四歩 ▲5八飛 △3二飛 ▲5五歩 △3五歩
▲6八玉 △6二玉 ▲7八玉 △7二玉 ▲7六歩 △3四飛
▲7七角 △8二玉 ▲8八玉 △4二銀 ▲9八香 △7二銀
▲9九玉 △7四飛 ▲7八金 △7六飛 ▲4八銀 △7四飛
▲5六飛 △2四飛 ▲3八金 △3四飛 ▲5七銀 △3三桂
▲1六歩 △1四歩 ▲2六歩 △5二金左 ▲2七金 △1三角
▲1五歩 △同 歩 ▲2五歩 △3一角 ▲4六銀 △1六歩
▲6八角 △2五桂 ▲1六香 △1五歩 ▲同 香 △同 香
▲1六歩 △2二角 ▲1五歩 △5四歩 ▲7七香 △5五歩
▲同 銀 △5四歩 ▲6六銀 △4四飛 ▲2六飛 △2四歩
▲4六角 △6四香 ▲7五銀 △4五飛 ▲8六銀 △5五角
▲5六歩 △4六角 ▲同 歩 △6五飛 ▲7六角 △5八角
▲6五角 △同 香 ▲6八飛 △4七角打 ▲6六歩 △6九角成
▲6五歩 △6八馬 ▲同 銀 △2九角成 ▲4五歩 △4七馬
▲5五歩 △6九馬 ▲6七角 △4八飛 ▲7九銀 △6二金寄
▲4四歩 △4七飛成 ▲6八香 △5五歩 ▲7六香 △4四歩
▲7七銀 △4五歩 ▲1六飛 △1七歩 ▲1四歩 △1八歩成
▲5七歩 △3八龍 ▲2六飛 △5三銀 ▲1三歩成 △3九龍
▲8八銀引 △1七と
まで110手で後手の勝ち
★橋本崇載vs佐藤天彦(第73期順位戦B級1組9回戦)【△4四銀からの急戦】
開始日時:2014-11-27
棋戦:順位戦
先手:橋本崇載
後手:佐藤天彦
場所:東京・将棋会館
▲5六歩 △3四歩 ▲5八飛 △3二飛 ▲7六歩 △3五歩
▲5五歩 △6二玉 ▲6八玉 △3四飛 ▲7八玉 △7二玉
▲7七角 △8二玉 ▲8八玉 △7二銀 ▲7八金 △4二銀
▲9八香 △3六歩 ▲3八銀 △3三銀 ▲9九玉 △4四銀
▲3六歩 △同 飛 ▲3七銀 △7六飛 ▲4六銀 △7四飛
▲8八銀 △3三銀 ▲5九金 △2四飛 ▲2八飛 △4四銀
▲6九金 △3四飛 ▲6六角 △5二金左 ▲2六歩 △6四歩
▲2五歩 △6五歩 ▲7五角 △5五銀 ▲2四歩 △6六歩
▲2三歩成 △3九飛成 ▲2二と △4六銀 ▲6八飛 △5七銀不成
▲2一と △2九龍 ▲6四桂 △7六桂 ▲7九歩 △6二金寄
▲1八角 △6八銀不成 ▲同金上 △5九龍 ▲7二桂成 △同金上
▲7七銀打 △8八桂成 ▲同 銀 △7六桂 ▲6四桂 △7一金
▲6三銀 △6一金引 ▲5二銀不成 △5四歩 ▲6一銀成 △同 金
▲5八金打 △8八桂成 ▲同 金 △7九龍 ▲7八金右 △4九龍
▲5九歩 △7四銀 ▲6六角 △6三銀打 ▲7五歩 △6五銀
▲1一角成 △1九龍 ▲5五馬 △1八龍 ▲6五馬 △1五飛
▲6六香 △6二歩 ▲5三桂 △5一金 ▲3一と △6五飛
▲同 香 △7六香 ▲4一と △7八香成 ▲同 金 △4四角
▲6六香 △9四歩 ▲5一と △6九銀 ▲7二桂成 △同 銀
▲6二香成 △7七角 ▲8八銀 △7八銀成 ▲7二成香 △9三玉
▲8二銀 △8四玉 ▲8五飛
まで123手で先手の勝ち
真の狙いは、△4四銀から▲5五歩を【△2四歩持久戦】
図の▲9九玉では、△7四飛からの角交換に備えて▲7八金が正解です。
そこで後手は△2四歩ですが、△7四飛の狙いが消えたわけではないので注意が必要です。
例えば△2四歩に▲2六歩と受けるのは、△7四飛▲5六飛△3三銀とされ、以下△3四銀▲4六歩△2五歩と2筋を破られます。
しかし、△2四歩〜△2五歩を許すと、以下△2四飛と2筋を狙われます。
それを▲5六飛と受けるのは、△5四歩からの角交換から△4五角が厳しく、また▲2八飛と受けるのは、△3三銀〜△4四銀と5筋の歩が受かりません。
そこで早く中央に備えるのはどうかと、上図まで遡って▲4八銀とするのは、△2四飛▲3八金△5四歩と角交換から△4九角を7狙われて痺れます。
▲3八銀〜▲4六歩とするのが有力でしょうか?
図の▲6八角が久保九段の工夫で、△7四飛に対する備えと△5四歩からの角交換を避けたもの。
反面、5五への角の利きがなくなったので、△2四飛の揺さぶりに▲3八銀などと受けるしかありません。(▲2八飛だと5五の歩を取られます。
後手は、敢えて動かずにダイヤモンド美濃を完成しました。
以下△5一角〜△8四角と角を要所に転換し、苦しい将棋ながら終盤ついに逆転に成功しました。
開始日時:2017-01-29
終了日時:2017-01-29
棋戦:NHK杯
先手:久保利明 九段
後手:橋本崇載 八段
場所:NHK放送センター
▲5六歩 △3四歩 ▲5八飛 △3二飛 ▲7六歩 △4二銀
▲5五歩 △3五歩 ▲6八玉 △3四飛 ▲7八玉 △9四歩
▲3八銀 △9五歩 ▲4六歩 △6二玉 ▲4七銀 △7二銀
▲7七角 △7一玉 ▲8八玉 △1四歩 ▲7八金 △8二玉
▲9八香 △5一銀 ▲9九玉 △6二銀 ▲8八銀 △5二金左
▲6八角 △6四歩 ▲5九金 △6三銀直 ▲2六歩 △3三角
▲6九金 △7四歩 ▲7九金寄 △1五歩 ▲2五歩 △5一角
▲3八飛 △8四角 ▲4五歩 △4四歩 ▲4六銀 △4五歩
▲3五銀 △3二飛 ▲2四歩 △同 歩 ▲2八飛 △2二飛
▲2三歩 △同 飛 ▲2四銀 △3九角成 ▲2六飛 △4三飛
▲3五銀 △4一飛 ▲2三歩 △4六歩 ▲同 銀 △2五歩
▲同 飛 △1三桂 ▲2四飛 △2一歩 ▲4四歩 △4七歩
▲2二歩成 △同 歩 ▲4五銀 △4八歩成 ▲2二飛成 △5八と
▲2四角 △4二歩 ▲3三角成 △6二金上 ▲2四歩 △5七馬
▲2三歩成 △7九馬 ▲同 金 △2一金 ▲3二馬 △2二金
▲4一馬 △2三金 ▲2一飛 △4九飛 ▲2三馬 △2九飛成
▲7一角 △7三玉 ▲8二金 △7五歩 ▲8一金 △7六歩
▲9一金 △7七歩成 ▲7五香 △8四玉 ▲7七銀 △7九龍
▲7六桂 △7五玉 ▲6二角成 △同 金 ▲8六金 △7四玉
▲1一飛成 △7五歩 ▲1三馬 △6八角 ▲同 馬 △同 と
▲7五金 △同 玉 ▲5七角 △6六桂 ▲同 角 △6五玉
▲5七桂 △7四玉 ▲7五歩 △8五玉 ▲8六香 △9四玉
▲6八銀 △7六龍 ▲7七銀 △6七龍 ▲9六歩 △同 歩
▲9五歩 △同 玉 ▲7九桂 △7八龍 ▲8三香成 △9七桂
▲8六銀 △9四玉 ▲9七銀 △同歩成 ▲同 香 △9六歩
▲同 香 △9五歩 ▲同 香 △同 玉 ▲7七角 △9四玉
▲9八歩 △9七歩
まで158手で後手の勝ち
2016年5月4日に対局された近藤正和vs瀬川晶司(第29期竜王戦6組)からの取材です。
図の△5一銀が、少し形は違いますが、2015年10月28日に対局された今泉健司vs斎藤慎太郎(王位戦)で見せた後手の工夫で、「将棋世界付録新手年鑑2015」に取り上げられています。
後手の目指す駒組はダイヤモンド美濃ですが、△3二金の備えも含みにしています。
先手の攻めが途切れたと見えた図の局面。ここで先手に鮮烈な一手がありました。
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