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悲鳴が聞こえる。 心の深遠に押し込められ、怨霊と決め付けられた数々の念達。 元々魑魅魍魎らの巣窟である万魔殿『パンデモニウム』たる、 この国の潜在的な霊力は深い。 理想高く自己犠牲の精神溢れる英霊達は悪霊として地に貶められ、 その意を癒し供養される事すら悪であると断ぜられた。 地の底からこの地に生きる者達の魂を地界へと引きずりすがるような、 彼らの悲鳴があるが故に、明かりを消して安眠することあたわず。 霊的な念の存在の感じ方は人により異なる。 姿かたちとして見える者。 恐怖心があるが故に見たくは無いと思いつつも、 声が聞こえる、感触を感じるという者。 それは一種の読心術の様なもので、 他者への心の共感力から人の心や動物の心、果ては亡き者である念にすらシンクロする。 感受性と想像力豊かであり、心の深層にて他者の心への興味が深いこと。 それらを持って、五感の何れかにビジョンとして形を拾う。 彼らの経験を参考に超直感力として、 未来予知や読心術のような感知を行える。 しかし睡眠障害が起こり、 自分は生きているか死んでいるのか夢か現実かを迷いもする。 過去は過去で在っても消せない思いは残る。 如何様に改竄されようとも地界から訴えかける念があるが故に、 安眠は出来ぬ。 この地が受けた悲劇と怨念を、今生きる者達が真摯に受け取ることなければ、 悲鳴はやまない。 各国に同様の怨念。先祖への供養。 民族のプライドと真実を掛けた天秤がある。 公平性と意思の強さと謙虚さ。 さらに博愛や敬愛の愛を機軸とした想いを抱く事出来れば、 霊達は悪霊としても聖霊としても形を変え力を貸す所存でいる。 その心意気を持ち易い性質を持っている。 この国民性の持つポテンシャルの恐ろしさの深遠は深い。 それが解っているからこそ戦争に勝利してもなお恐れる。 その魂を劣化させる為の術を講じる。 しかし策を巡らせば巡らすほど思いのままに逝かぬ。 統べての魂胆は見抜かれ、今生きている者達以外の、 見えない意思と戦っているかの様な恐ろしささえ与える。 この国の心が解らぬ者にこの国は攻略は出来ぬ。 解す為にはこの国の悲鳴に共鳴する以外に無い。 しのばざるをえぬ悲劇と絶望をその心に喰らうざるをえぬ。
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