中川輝光の眼

美術家の眼で日常を記録しています(paraparaart.com_ArtDirector)

絵本・童話

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福音館書店から多くの絵本を購入していました
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以前、金沢美大旧校舎(赤煉瓦の現歴史博物館)が兼六園そばに在り、そこから5分ばかり歩く(坂を下る)と、福音館書店(片町)に行ける近さでした。この福音館書店は、他の書店と趣が違っていた、学生相手の専門書と絵本が所狭しと(当時は1・2階に)置かれていました。わたしの若い頃(50年以上も昔)は、美術書にしても絵本にしても洋書が優れて美しく、美術書の多くは丸善書店から、絵本は福音館書店から購入していました。それだけに、この記事には驚きました。1階が閉鎖され、2階に「児童書専門」書店として営業していたことも、わたしは知らなかった。「個性的な書店が全国から消えている」、そのことを嘆いていたわたしが、以前通っていた「福音館書店」を忘れていたことに、驚いたのです。絵本を購入することも、ここしばらくは無い・・・。
 
久里洋二さんの「猫と風船」
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北陸は、これから雪に閉ざされる、以前はそう思ったものです、憂鬱でした。わたしたちは、鉛色の空と水をたっぷり含んだ雪に、故郷のイメージを重ねたものです。福井県鯖江に生まれた久里洋二さんも、そのイメージをよく口にしていたという。久里洋二さんはイラスト作家ですが、アニメーション作家としても有名です。いずれもユニークで、どちらかというと「芸術的」ですらある。色彩は際立って明るく、奇妙に裏腹なところがあります。北陸には時折居るのです、こういった「奇才」が、陰鬱さを払いのけるのです。「猫と風船」、いいですね、飄々としていて、何の変哲もない。
藤田三歩さんのイラスト
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どこにでもいる女の子の絵と、わたしは思っていました。わたしたち美術系は、漠然とですが、ヨーロッパ派とアメリカ派に分かれていました。音楽の好みも、見る映画も微妙に違っていたように思います、むろん若い頃のことですが。藤田三歩さんは、わたしより3歳若い、この人のイラストはそれより「はるかに若い」、少女の情感そのものです。丁寧に隅々まで、雰囲気を大切にしながら描いています。絵から受ける風はさわやかで楽しい、元気そのものです。なんとなく、そういう印象で見ていたのです。わたしもヨーロッパ派ですが、だからというわけではありませんが、いつしか気づいたのです。カラーインクで描くと、どうしても表現が制約されるのですが、それは技法だけの問題ではありません。描いている人の気持ち(翳り)をふと見せてしまうことがあります、タッチやにじみ痕のせいかもしれない。イラスト(絵)が見せる「鏡」、これから先の「不安」を見ていたのかもしれません。藤田三歩さんのイラストをここ数年見ていない、神戸にいた折に「もうずいぶん以前に亡くなっている」ことを・・・聞きました。

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アーサー・ラッカム(Arthur Rackham)の挿絵から

これは「マザー・グース」「不思議の国のアリス」の挿絵ですが、子供向けの本(童話)にしては少々暗い雰囲気が漂っています。アーサー・ラッカムの挿絵には、どこか物語の奥深くに入り込んでしまうような「仕掛け」がこらしてある(物語の森を彷徨う)ように思えます。画面を横切る老木の陰影が細部に至るまで描かれている、老婆の囁きを遮るかのように・・・。ヨーロッパの昔語りには、教養的要素がそれとなく加えられていますが、もともと「怖ろしい謎」を含んだものも多いのです。童話や絵本に、そういった「謎めいたもの」が残ったとしても不思議はないのです。とりわけアーサー・ラッカムの挿絵にはそれが色濃く残っているのかもしれません。わたしは、それを「セピア色の恐怖」と名づけています。おそらく、アーサー・ラッカムの生い立ちとそれは無関係ではありません。アーサー・ラッカムは虚弱な体質で、幾度となく病気・手術を経験していますし、その都度、死ぬことへの恐怖を味わっています。兄弟5人が幼くして亡くなったことも遠因だったと思いますが、生涯「死の影」につきまとわれていたと想われます。いずれにしても、この挿絵の魅力は、そういった画家の不安が物語の奥深くに「謎めいたもの」を忍び込ませた(増幅させた)ことにあるのかもしれません。

     あけましておめでとうございます。

  本年も、わたしのブログをよろしくおねがいいたします。

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絵本「The Wishing Balloons」の紹介

この絵本「The Wishing Balloons」も、絵本「The Little Mermaid」と同時期・同じ所(ロンドンの古書店)で購入したものです。美術書もそうでしたが、良質の本の多くは古書店に眠っていました。70年前後に、印刷(色彩)のきれいな画集や絵本を求めるとすれば、それは『洋書』以外に無かった時代です。わたしたち(絵描きたち)は、独自の情報網から「特定の古書店」によく通っていたものです。その頃に、イギリスの古書店に行けたことは「夢のような出来事」なのです。むろん「本物志向」のわたしたちにとって、展覧会場で「実物」を見ることが即勉強になるのですが、画集には「画集独自の香り」があります。そういった時代から見れば・・・印刷技術も進化したこと(日本の画集もきれいになり)もあり、さらにインターネットもあります・・・今やこれらの画集は、マニアコレクション化したと言えなくもないのです。この絵本「The Wishing Balloons」も美しい画集です、絵を担当したのはアドリー(Adrie)です。

 今年もたくさんの方に「ブログ訪問」していただき、ありがとうございます。

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