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●●先生
先生、新年明けましておめでとうございます。早速のメールの賀状をありがとうございました。
それにつけても時の流れは毎年毎年勢いを増しているものだと、実感しています。
加えて先生のおられる土地は、さらに加速度が加わり目まぐるしいほどの変化、変化の連続なのだと、先生のお手紙を拝見して感じました。
日本の政治情勢も、この1年間はまさに激流のごときものでした。つくづく実感したのは、この国も米英並みにマスコミが政治のプロパガンダの走狗となっていることでした。
戦前の「大本営発表」と同様に。しかし、さらに悪いのは、その方向がより狡猾となっていることです。ある意味、戦前のそれは事実を知ってしまえば、悪は非常に単純に顕現化されてしまうのに対して、現在のそれは真実がどこにあるのか見極めるのがとても難しくなっています。
所謂テレビ局や報道機関のお抱え文化人(評論家や学者、ジャーナリストまで!)たちが、したり顔で語るステレオタイプの陳腐なコメントに大多数の人が簡単にくみしてしまうといった世論誘導が行われています。その中で、多くの国民たちは自らの思考力や判断力を奪われ、真実の見極めることをあえて避けるようになり、ワイドショーや報道番組の体裁をしたニュースショーに登場するエセ・インテリたちの幼稚な言葉を愚直なまでに受け入れてしまい、人々はまるで言論統制に飲み込まれてしまったような有り様です。
逆説的な言い方が許されるなら、むしろ国家による言論統制が既成事実として認識されている国々の人々には、新聞やテレビで流されるニュースの中から必死で真実を見いだす感性が自然に培われるのではないかと思うほど。民主主義や自由主義を掲げる国であるからこそ、ここで行われる言論は巧妙な意図とそのやり口で見事に統制されているように見えます。商業広告業がCMやキャンペーンだけでなく、新しいタレントを世に送り出したり、口コミ(今ではネット)を用いたブームを作り出すように、政治(戦争さえ!)は、つくられていくようです。
支持政党や選挙動向も、そんなメディアへの依存心を通して、お茶の間や井戸端、居酒屋で拡大再生産され続けています。その国の政治レベルと人々のレベルは同値であることは疑いありませんが、ジャーナリズムや教育・研究機関がマスメディアとともにその無自覚な横暴さで民衆を愚弄し続ける姿は目を覆うばかりです。
これらの無責任な権力(マスコミや研究機関)による衆愚化への転落を食い止めるものは、国民の一人ひとりが政治的に覚醒し、自らの判断力を磨く以外にありません。権力闘争や制度改変は政治の最重要なタスクですが、単に既成政党レベル(先進国といわれる国々の政治同様)の民衆愚弄のイタチ「ごっこ」にから果たして脱することができるでしょうか。
既成政党間の闘争と同時進行で、つぶされようとしている人々の目を守り見開かせる運動が表裏一体で展開されなければ、民衆のための政治も生活者に軸足を置いた政治実現といっても、単なるアリバイ的スローガンとなってしまいます。政治はどこまでも一部の特権階級や、選挙民を手段化するだけの卑しい政治家たちの物にしてはならないからです。
新年早々、めんどくさい話を長々と申し訳ありません。先生の温かなお心遣いに接して思わず日頃の鬱憤をはき出してしまい恥ずかしい限りです。
どうぞ先生の開かれた目と心で、この国を見守り続けてください。今年は勝負の年。まさに自分の外も内も大勝利の報告ができるようしっかりと闘ってまいります。本年もご指導のほど、何卒宜しくお願い申し上げます。
あいご〜拝
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