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『幸運な医者』・・・・松田 道雄著 岩波書店
私は医者として、ふたつの幸運にめぐり合えた。ひとつは開業医の家にそだったこと。
もうひとつは、育児書をかいたことだ・・・・
結核、そして小児科の医療にたずさわりながら市井人の視点を貫き通した著者が、みずからの老いを意識
しながらつづった晩年の随筆集。大好きな映画の話や友人との交遊録などには、八十九年の人生と思想の
エッセンスが滲みこんでいる。
帯より
――私は自由診療しかやらなかった。とうとう保険医にならなかった。三分では医者はできない。――
注射をしないでも、薬をのまないでも子どもの病気は治ることをかいた。それをよんで私のやり方をわか
ってくださる人が、遠い所からもやってきてくれた。彼らは私を信頼し、私は私を理解してくれる人を信
頼した。医療でいちばん大事なのは相互信頼だ。「幸運な医者」より
哀悼―――――――
優しいまなざしと語り口で育児の原点を教えてくれた名医は
権力と対峙する迫力と創意に満ちた思想家でもあった
松田道雄先生の素顔にふれる晩年のエッセイ
この先生を知ったのは、確か雑誌(暮しの手帖社)に書いてらっしゃるのを読んでからです。
いろんな本を書いてらっしゃいます。
「わが生活 わが思想」・・・弱者とともにあった、著者の生き方を伝える
「安楽にしにたい」・・・・・高齢者への延命治療を痛烈に批判した問題作
「私は赤ちゃん」・・・・・・赤ちゃん自身が語りかけるユニークな育児書
「私は二歳」・・・・・・・・子どもの立場から新しい育児のあり方を説く
「母親のための人生論」・・・多彩なテーマで主婦に語りかけるエッセイ集
「おやじ対こども」・・・・・父子の関係のあrべき姿を説いた家庭教育論
「私は女性にしか期待しない」・新しい女性の時代へむけて展望と希望を語る
「明治大正 京都追憶」・・・・庶民の風俗を生き生きと描いた異色の回想記
「われらはいかに死すべきか」「人生ってなんだろう」他多数
人として、すごい人が居るんだなあって嬉しくなったことを覚えています^^
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