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<『晩春』ー雑感 >
さて、紀子の嫁いだ日の帰り道、行きつけの料理家のカウンターにおさまった父親と
娘の女友達、綾。この場面がとても良い。出戻りの綾のピチピチと跳ね返るような心が、
紀子の父親には楽しくてたまらないように見える。ましてや、娘を嫁がせた直後。
ケミストリーはむしろ、娘の紀子とよりも合いそうだ。
娘を嫁がせる為に言ったウソを白状した時、パッと、彼の額に接吻する綾の動きは目覚ましい。
また、度肝を抜かれたような父親の顔は忘れる事ができない。
大学教授の彼は56才。綾は一度恋愛結婚で失敗している、つまり紀子よりも遥かに大人。
つい、この綾ちゃんとおじさまを結びつけてしまいたくなる。
実は、この場面の続編を私は知っている。
後年、アン・リー監督作品『恋人たちの食卓』を見た時に吃驚仰天。
時代も場所も顔も言葉も違っていたけれども、結婚を誓ったおじさまと綾ちゃんが、そこにいた。
これが私だけの妄想かどうか、リー監督に聞いてみたいものだ、と思う。
例えば、オースティンの『センス・アンド・センシビリテイ』の映画化作品には、
エンマ・トンプソンの秀逸な脚本とともに、アン・リー監督の核心を突く目が光る。
人間生活、時代も場所も超えて存在するものの中にある、とりとめもないもの、微々たるもの、
日常、そのアンティクライマックスの連続に、時々起こる変化を増幅するアン・リー監督の目は、
逆光に光るマリアンの頬の産毛のように、ゾクッとする程美しいものを捉え、きめ細やかである。
案外、『晩春』のあの場面に触発されたということはないかしら?
、、はい、まあ、ないですね。
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恋愛感情は難しいです
5月5日生まれのわたしには^^
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2009/4/1(水) 午後 7:21 [ - ]
一連の記事の「アフター」もしくは「サイド」ストーリーとして素敵です。
ただ、前半の「日本人の矜持」にかかわる問題提起を考えると、ゆったりした気分にはなれませんでした。でも、適度な緊張でした。
2009/4/1(水) 午後 11:47
ゆうぜんさま、
端午の節句にお生まれでしたか。
いつか拝見した娘さんの赤ちゃんポートレイト。
可愛い品の良い日本人形のようなお顔でしたね。
*ありがとうございます。
2009/4/2(木) 午後 2:34 [ pasturedogs ]
cavan さま、
ありがとうございます。日本人の矜持ですか、、
小津さんの全作品に行き渡るもの、筋の通ったものを追いかけています。
皆それぞれに個人的な感想があってよろしいのではないでしょうか。
小津さんが、後世の種々雑多な批評感想をお読みになったら、
さぞかし、びっくりすることでしょうね。想像すると可笑しくなります。
2009/4/2(木) 午後 2:41 [ pasturedogs ]
今日昼過ぎに、今年初めてのウグイスの鳴き声を二声聞きました。
上空を見ますと、最初に出ていた七里ケ浜上空を通過してきた
飛行機が左後方に真っ黒い煙を吐きながら厚木飛行場方面に
超低空で向かっていました。
藤沢と言う市街地を、そして住宅地を火災と思われる煙を
吐きながら飛んでいる飛行機の存在に、気がつかない人も多い。
小津の時代とさして変わらぬ情感の湘南ながら、危険な事も
起こっている事は時代の流れでしょうか
2009/4/2(木) 午後 3:40 [ - ]
jinjin さま、
ありがとうございます。もうウグイスの声を聞かれたのですね、、
こちらはウグイスは未だ。昨日スターリンの群れが戻ってきました。
さて、当然のことながら小津さんは戦中の湘南も見ていることでしょう。
故意にその悲惨の後を感じさせない作風、この意味を考えてしまいます。
人に拠って、考えや感情の表現方法は様々でおもしろいものですね。
2009/4/2(木) 午後 4:37 [ pasturedogs ]
春先のウグイスは、三歳の少女がままごと遊びをしているような、
又2才の坊やがいたずらの限りを尽くしているような可愛いものです。
最初は、あれ何の鳥だろうと感じ、やっとウグイスだと解っても
もう鳴いてくれません。
もうすこし、もう少し時間の立つのを待つしかないと
諦めて立ち去るしかない、菜の花畑の爽やかな冷たい風が
慰めてくれるだけの優しい鳴き声なのです。
2009/4/3(金) 午前 9:09 [ - ]
jinjinさま、
お返事遅れてすみません。何故かコメ欄への書き込みが不可能でした。
さて、こちらではワーブラーと呼んでいますよ。声の良さは一緒です。
澄み切った高い声、何種類か啼き方があるようですね。それぞれに
「めし〜」「てき〜」「ラブ〜」とか。時には、ただ気持ちよく歌う、、
jinjnさんのお聞きになったのは、「あっ、見つかっちゃった!」と
急いで隠れた、いたずらベビーのウグイスだったのでしょうね。
2009/4/5(日) 午後 3:54 [ pasturedogs ]
そういう展開もあり得るわけですね。笠智衆の顔を見ている限り 思いつきませんでした。
2009/5/10(日) 午前 8:22
随分とオセッカイな個人的思い入れでしたけれども。ねえ、笠氏の表情は絶品でしたね。
2009/5/12(火) 午前 4:21 [ pasturedogs ]