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元気でいたら母は101歳の誕生日である。
母と旅行中で列車に乗ろうとした途端、ドアーが閉った。私の左手だけが挟まったまま
発車した。乗務員さんが気づいて停車すると思ったがいない。ホームにも駅員さんが
いない。挟まった手は手は抜けたものの、私は一人取り残されてしまった。先に
乗り込んだ母に向かって「後を追いかけるから、待ってて」と叫んだところで目が覚めた。
どこへ行くところだったのか。母がどこかで待っていてくれたのか。次の列車は来たの
だろうか。目が覚めても、ぼう然と遠ざかる母の顔を追いかけているようだった。
母が亡くなって、2日目にも夢を見た。公園の池の前のベンチに腰掛けている母が・・
「早くここへおいで!他の人が掛けちゃうよ」と荷物を置いて、私の場所取りをしてくれて
いる夢だった。8年前、母は倒れ、救急車で運ばれた。「外で待ってて下さい」診察室から
追い出され、待つこと4時間余り。招き入れられた時には、すでに息を引き取った後だった
命あるうちに「ありがとう」を言いたかったし、私達の呼びかけに、きっと母は笑顔を・・
残してくれたに違いない。そんなお別れをしなかったから、寂しいから、こんな夢を
見るのかも知れない。夢の中の母はいつも無表情だ。
嬉しい時の母の癖は、顔をグッと私に近寄せる満面の微笑みだったと懐かしく思う。
「女の気持ち>コラムより」
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