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6月8日、インクジェットカートリッジの再生業者であるInkCycleは、HPとの訴訟で和解したと発表しました。その和解金は、HPの言い値のようです。
HPが、InkCycleの製品が侵害していると主張したのは、即乾燥性のインクおよびカラーが滲むのを防止する方法に関する、5,165,968; 5,428,383および 5,488,402の特許です。
インクジェットカートリッジをリフィルする場合、特許の消尽論が問題となります。消尽論において、特許された製品を購入し、それを修理をすることは特許侵害に相当しませんが、特許された製品を新たに作り直すような行為は特許侵害になりえます。リフィルが修理か再生かといった問題があります。
この当たりの話は、また次回お話いたしますが、このような、消尽論の問題を避け確実に特許侵害を主張するには、リフィル業者が必ず使うような基本的なインク自体の特許を取得することです(そのような基本特許を取得するのは、なかなか難しいとは思いますが)。
リフィルの際、インクは全く新しいものを入れるわけですから、インクの修理には相当致しません。もし、インクカートリッジ自体の特許で権利行使したならば、消尽論の問題が生じます。
今回の場合は、HPが、インク自体の特許を使い、理想的に和解に持ち込んだようです。訴訟費用を削減し、さらに損害賠償を獲得したHPにとって、今回の和解は大成功といったところでしょう。
米国特許弁護士
今泉俊克
Toshikatsu Imaizumi, Esq.
Rader, Fishman & Grauer PLLC
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