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米国におけるクレームの文言解釈

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Bass Pro v. Cabela's 事件(Fed. Cir. 2007)

この事件では、出願人が、おいて書き(プレアンブル)の文言の補正(vestという文言をgarmentという文言に補正)し、その後、vestを従来技術のbackpack-chair combosと比較する主張を繰り返し行っていることから、CAFCは、問題のクレームはvestに限定解釈されるとの判断を下しました。

通常、おいて書きの文言は、おいて書き以下で参照しない限り(本文で意味を与えなければ)、クレームの限定解釈の根拠とはなりませんが、この判決では、おいて書き以下でその文言を参照していなくとも、おいて書きの文言にもプロセキューションヒストリーエストッペルが働き文言解釈されえることを示したものです。

何かご質問がございましたら、patentblog@yahoo.co.jpにご遠慮なくご質問ください。

今泉

CAFCで少し問題のある判例がでましたので、判例の趣旨のみご紹介いたします。判例の詳細につきましては、割愛させていただきます。

判例は以下のURLで入手できます。

http://fedcir.gov/opinions/06-1156.pdf

この事件では、クレームの文言解釈で、そのクレームが明細書に開示されていない物をもカバーしていると判断され、その開示されていない物は明細書から実施化できないので、クレームは無効であると判断した事件です。

この判例によると、記載されていない実施例を含む広いクレームを作成できなくなるということになります。

CAFCは、Enablingでクレームを無効と判断するのではなく、クレームの文言解釈で、実施例に限定解釈することができなかったのかという疑問も残ります。(クレームの文言解釈の段階での誤りがあったのでは?)。

ただし、CAFCは、実施例に開示されていないものは、「発明の後の改良(additional follow-on innovation)」であると述べています。そこがKeyとなるものと思われます。すなわち、実施されていないものが発明の後にできたInnovationであれば、この判例が適用され、無効となると解釈すべきかもしれません。

このような微妙な判例は、その事実関係に限定される可能性があり、後の判例で差別化されたり覆される可能性がありますので、新たな判例がでましたら、ご紹介いたします。

今泉

Hakim v. Canon Avent Group, PLCにおいて、継続出願で特許弁護士のなした「クレームの文言をひろげるものである」とする記述は、クレームを拡大解釈するのには十分ではなく、以前に放棄した点、及び引用例を再度検討(re-visit)する必要がある点を審査官に明確に伝えなければならないと判事しました。

この事件では、継続出願で“slit”を“opening” と変更いたしました。また、特許弁護士の「請求項を拡大するものである」とするレターが提出されていました。CAFCは、審査中に放棄した点を撤回することができるが、審査経過において明確になっていなければならないとし、審査官のレターだけでは不十分であると判示しました。

Newman said, “Although a disclaimer made during prosecution can be rescinded, permitting recapture of the disclaimed scope, the prosecution history must be sufficiently clear to inform the examiner that the previous disclaimer, and the prior art . . . may need to be re-visited.”

このように、クレームの文言の拡大のための継続出願を行う際、補正書あるいは意見書において、拡大した箇所を特定し、従来技術についても検討する必要がある旨、審査官に主張することが必要となります。

http://www.ipo.org/AM/Template.cfm?Section=Content_Folders&CONTENTID=14074&TEMPLATE=/CM/ContentDisplay.cfm

今泉

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