|
『風紋(上・下)』乃南アサ著、双葉文庫
以前、お薦めしてもらった本です なかなか手に取らなかった理由は、結構古いこともあって書店に状態の良いものがなくて…ね (新刊ですら、傷痛みのないものを選ぶ人ですから) さて、感想です 一つの殺人事件に翻弄され、人生・境遇が変わってしまった被害者と加害者の家族の物語です 重いテーマを扱いながら、息切れすることなく描ききった感あり…惹き込まれましたね 凄い作品だと思います 被害者の次女真裕子と加害者の妻香織の描写・対比が秀逸で、この筆致は女性ならではのものでしょう 事件における裁判の役割においても、男性読者たる私の受け捉えとは明確にことなり考えさせられますね 事件が周りに残した傷痕 それは風紋のように明らかに残され、いつまでたっても残る澱となるのでしょうか 殺人を犯した者が檻に捕われるのは当然ですが、切なく哀しいものです 特に真裕子は何だか…怖い感じがしました 体温が10度くらい下がってしまったかのような心象です そして、最後の真裕子と香織の邂逅、私からすると若干納得しかねる問題もあるのですが… 晩鐘という続編もあるとのことですので、ここは気持ちの棚に置いときますかね 星は★★★★☆(4.5点) ※満点は5点です あと、疑問が一つ 物語序盤、真裕子の姉さんは、何であんなに荒れてたの? 母の行動を知っていたんですかね ちょっと重い話ですので、元気な時に読むことお薦めします |
読書日記
[ リスト | 詳細 ]
|
『海の底』有川浩著、角川文庫
前の感想記事で触れたとおり、この頃、読む本に不倫を題材にしたものが多かったので… ちっとは爽やかなモノを読みたく、甘ったるい可能性はあるものの、不健全・背徳の心配がない有川作品を手にとりました さて、感想… これ、ひょっとして図書館戦争のプロトタイプ品じゃない? 主要人物の自衛官2人の関係、掛け合いが、あのコンビを彷彿させます まあ、本作品も面白かったと感じたから良いんですけど… 巨大エビの大群が横須賀を襲う展開も、突拍子もなくて楽しいしね 社会性がある変異種というのも、ハンター×ハンターのキメラ蟻みたいで、展開いろいろ想像したりして一興でした ただ、これで有川さんの初期作品である自衛隊三部作を制覇したわけですが…( ̄▽ ̄;) 本作、主役級は確かに自衛官だが、エビちゃんと闘う大半は貧弱な武装しかない警察官 大変そうで大変そうで、にもかかわらずの、ぞんざいな扱いに泣けます 有川さん… 日本という国とは、警官にしても自衛官にしても、理不尽で不条理な場面に立たしちゃう国なんですよ!と言いたいんですよね 作中の「俺たちはそういう国の役人だ」という台詞が印象に残りました 武力を嫌う人は現実にも居ますが、考え処だと思います (憲法9条が平和の源だと思っている人は、一度くらい海外の紛争でも、国内の暴動や犯罪行為も無武力状態で9条唱えて止めてみせれば良いのに…) 星は★★★☆(3.5点) ※満点は5点です 陰鬱な作品の読書が続いた後の御口直しにお薦めです…\(^-^*) |
|
『夜の果てまで』盛田隆二著、角川文庫
ひたむきだけど、エゴや優柔不断、背徳を含む…、そんな不倫・恋愛小説でした 正直、恋愛小説は苦手な上に、更に更に嫌いな不倫話… しかも、男は大学生で、逃避行の挙げ句、犯罪行為にまで手を染めるし… なんたる成り行きでしょう 面白くない…(-_-;) まあ、これも人の姿であり、愛のカタチなんですかね 子どもには解りませんわ 十年くらい未読なまま積んでいたのですが、なぜ購入したのか、まったく不思議です 小説全体を見渡せば、上手い構成と感じさせるし、賛否が別れそうな結末を堂々提示した清々しさは良しかも… とは思いましたがね ちょっと、筆力の問題か、相性の問題か、場面や台詞に読みにくさもあって疲れましたわ 星は★★☆(2.5点) ※満点は5点です なぜか、最近読む本に不倫がキーワードとして絡んできます しばらく不倫物は結構です |
|
『いつまでもショパン』中山七里著、宝島社文庫
一作目から「ミステリーにするより、純然とした音楽スポ根で展開した方が良い」 と評してきた岬洋介シリーズですが、今回の内容は良い塩梅なんじゃないでしょうか…(^-^*) 熱の入った音楽描写、岬先生の挑戦、紛争や爆弾テロ、そしてショパン・コンクール… 音楽とは、かくも人間の葛藤や苦悩から願いや祈りまで、様々な想いを内包するものなのでしょうか 考えさせられますね 人生そのものです そして願わずにはいられませんね 紛争がなくなる世界を 私には、紛争もクラシック音楽も身近ではありませんが… そっと、近づけてくれる書籍やネットに感謝です (勿論、紛争には物理的に近づきたくありません) 星は★★★★(4.0点) ※満点は5点です 私のショパンに関する知識は専らマンガ「ピアノの森」から得たものしかありませんが… ショパン・コンクールは萌えますね |
|
久しぶりに…
ほんま久しぶりにBOOK・OFFへ行って書籍を売却しました (計34冊、約2千円) あまり肌に合わなかった本でも基本は売らず…が私の姿勢なんですが (いつか読み手と波長が合うかもしれないしね) 本棚の増設につぐ増設で凌いできたけど流石に限界で、泣く泣く要らない子を選抜… 今度は私より良い読み手に買われてください はぁ… しかし、もっともっと売らないとスペース足りないや まだまだ選抜に苦しみそうです |


