ジョイント・モデル

1970年代を中心に男児向けキャラクター玩具を取り上げます。 INDEXからご覧下さい。

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ブルゲイターの謎

ブルゲイターの謎
 
 
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平凡出版の雑誌POPEYE1978年3月10号(発売は2月25日)。
表紙の下部に「SuperMetal こんなスゴイ物を子供に独占させるな!」との表記があります。
 
 
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SuperMetalとは超合金を意味しており、この号では5ページにわたって合金玩具の特集記事が掲載されています。
1978年2月という時期を考えると、児童向け以外の出版物で合金玩具に注目した記事としては最初期のものと思われます。
超合金は発売から4年が経過して変型合体ギミックや完成度が急上昇していたころで、最新・最先端の合金玩具としてボルテスVのボルトインボックスが紹介されています。
 
 
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特集ではポピーへの取材も行われており、貴重なデザイン画や図面が掲載されています。
 
本文には「ニューヨークに出来た日本の合金トイ専門店が大人にも人気」との記述があり、この現象を先端的でかっこいいものと捉え、逆輸入的に紹介するのがこの記事の狙いのようです。
 
欧米圏にはミニカーコレクションなどの文化が根付いているため、輸出された超合金やポピニカに一部のマニアが反応していたのではないかと思われます。
こうした状況を受け、マーベルコミックスで「ショーグンウォリアーズ」というライディーン・コンバトラーV・ダンガードAのオリジナル漫画が展開され、超合金やジャンボマシンダー、プラモデルなど多くの商品が「ショーグン〜」のブランドで発売されました。 
 
 
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ずらりと並んだ合金たちが圧巻の見開き写真。印刷精度が低いのが残念です。
「絶版品も多いので集めるなら急げ」というあおり文が付されており、ポピー、タカラ、タカトク、タケミの電話番号が記載されています。
 
ジンクロンメカゴジラはブルマァクのメーカー表記はあるものの電話番号不詳とされています。
ブルマァクは前年12月に倒産しており、流通在庫の商品は残っていてもメーカーは存在しないという微妙な時期だったことがうかがわれます。
 

 
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この写真には超合体魔術ロボ ギンガイザーの3体のロボットが含まれているのが注目されます。
これらはタケミのビッガー合金シリーズで、グランファイター2300円、ブルゲイター2500円、スピンランサー2100円との価格も記載されています。
 
タケミのビッガー合金ギンガイザーシリーズは、価格帯の低い順に以下のようなラインナップでした。
POPEYEの写真に写っているのは価格からしてデラックス合金のようです。
 
  ミニ合体合金      グランファイター、ブルゲイター、スピンランサー
  スタンダード合金    グランファイター、ブルゲイター、スピンランサー
  デラックス合体合金  グランファイターブルゲイタースピンランサー
  超デラックス合体合金 グランファイター
 
これらのうちで示した3体を合体させるとギンガイザーの超常スマッシュ形態が再現できる仕様でした。
また、で示したグランファイターとスピンランサーはスタンダードとデラックスでロボット本体は共用されており、違いは変型用パーツの付属の有無だけです。
 
現在ウェブや書籍で確認できる情報では、ブルゲイターのデラックス合金とグランファイターの超デラックス合金は予告止まりで発売には至らず、放送当時の合金玩具では超常スマッシュは再現できなかったとされているようです。
ブルゲイターについては、他の2体の関節構造などが変型を前提としているのに対し、スタンダード合金ブルゲイターにはそうした要素がまったく無いことが「デラックスは未発売」の傍証とされているようです。
 
 
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ここで問題になるのが写真のブルゲイターです。
このブルゲイターはスタンダード合金(ウェブで画像確認できます)とはまったく異なる形状で、他の2体と比較するとひとまわりほど大きいことがわかります。
記事に書かれた2500円という価格からも、デラックス合金と考えられると思います。
 
ブルゲイターは変型時に胴体が左右に分離しますが、上の画像の腰パーツにはそれをうかがわせる分割ラインが見えます。
胸部のオレンジパーツには分割線がないようですが、頭部と胸部をはずして変型させる構造だとすれば、胸部パーツで左右の胴体を固定しているのかもしれません。
 
当時のカタログなどに掲載されたデラックス合金ブルゲイターの試作品を見ると、超常スマッシュ形態では頭部・胸部パーツが付いていないのがわかります。
また、頭部の造形や、胴体が小さく腕部が大きいスタイルも画像のものと試作品はよく似ています。
 

 
この見開き写真に並べられている玩具は、ブルゲイター以外はどれも実際に店頭に並んだ市販品のように見えます。
POPEYEの特集自体、児童誌などの懸賞がらみの企画とは性質の異なるものなので、この企画のためにわざわざ放映終了作品の試作品が提供されたとは考えにくいのではないでしょうか(ギンガイザーの放映は1977年4月から10月まで)。
 
以上のように考えると、POPEYE掲載のブルゲイターは実際に市販されたデラックス合金である可能性があるのですが、当ブログでは真相を確認する術はありません。
 
 
はたしてデラックス合金ブルゲイターは本当に未発売だったのでしょうか。
そして、超デラックス合金グランファイターは……?
 

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閉じる コメント(6)

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DXブルゲイターの発売の謎… 大変興味深く読ませていただきました。確かに、値段やタケミの連絡先まで掲載されているので発売されていたのではと惑わされますよね。当時、問い合わせた人がいても、「もう在庫ありません」と対応すればいいと開き直って(汗)試作品
を、撮影時に提供したとも考えられないでしょうか…??

2011/5/31(火) 午前 1:31 [ sp7*90 ] 返信する

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sp7590 様

おっしゃるようなケースも含め、さまざまな可能性が考えられると思います。
どこかの玩具屋の倉庫で、あるいはどこかの押入れの片隅に、タケミ版の超常スマッシュが眠っている可能性もゼロではないかもしれません。

2011/5/31(火) 午前 2:41 [ pazulumo ] 返信する

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非常に興味深い記事で楽しめました!
78年でこのような記事が紹介されているのは驚きです。
89年ぐらいから、アメリカでアメコミやTOY、アンティーク屋など回っていましたが、超合金っぽい臭いは全然感じられませんでしたので、コレクター商品としては残らなかったような気がしていました。
ショーグンシリーズはアメコミなどでは見かけましたので、それらは、合金というよりも、ミックスアニメやアメコミ展開のみと勝手に思いこみ、気に止めいませんでした。
海外での合金コレクターブームは、「クール」だけではなく、当時手にとった子供たちのアンティークコレクションという面もあるのかもしれませんね。
少しジャパニメーション的な背景に興味がある私にとって、衝撃な内容でありました(^^;)

2011/6/1(水) 午前 0:55 [ tag*m*dai ] 返信する

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アメリカン妖怪コミックス、、、気になります(^^;)

2011/6/1(水) 午前 0:57 [ tag*m*dai ] 返信する

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tagamedai 様

ショーグンの玩具展開はムックなどで何度か取り上げられているので、よく知られたことだと思います。
オークションやyoutubeでもいろいろ目にすることができますよ。

アメリカン妖怪コミックスはEERIEやCREEPYといったアメコミの表紙が掲載されています。
正直ちんぷんかんぷんで、わかるのはフラゼッタくらいです(^^

2011/6/1(水) 午後 11:07 [ pazulumo ] 返信する

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EERIEやCREEPYですね。了解です。妖怪と言うよりもゾンビ系ですね(^^;)
時間あるとき、ショーグン探ってみます。いままで、あまり気にとめたことありませんでしたので楽しみです(^^)

2011/6/1(水) 午後 11:15 [ tag*m*dai ] 返信する

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