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出演 りょう 松永玲子 木野花ほか 会場 下北沢本多劇場 ・・・・・・・・・・ 新婦が嫁いできた山奥の集落の揚げ麩を作る家は どう見ても変わった家だった。 義母が野鳥園を作り、毎日野鳥を一羽づつ食べるいっぽう、 家の周りに有刺鉄線を張り巡らせていたのだから。 嫁いでひとつきで、新郎は妻を置いて(身代わりにして)を出て行く。 義母はますますおかしくなり、新婦の義兄に当り散らし、 それが元で、義兄はその妻に家庭内暴力を繰り返し、 その鬱憤を、義姉は新婦に晴らす為いじめを行うという悪循環の構図になっていった。 揚げ麩をその家につくりに来ている、近所の主婦や 野鳥園に唯一来る女子学生は 新婦に逃げるように伝えるが、新婦はそれを聞き入れない。 「自分は何か問題があったとき、乗り越えていくのが好きなのだ」 といって、新郎が戻るまで家からは離れないことを伝える。 義母は新婦が深々と接するその態度を見て 少しだけ心を開く。自分の人生は何かがうまくいっていないと。 そんな中、悲劇が起きる。 夫の暴力に耐ええかねた義姉が、夕食の場で 義母の夫が昔、逃げ出したこと。 その理由は義母が義父に振り向いてもらう為に野鳥を大事にし その行為が度を越していたためであったこと。 旦那が逃げ出した結果、ますます義母の野鳥熱は上がり、 義母が新郎を溺愛し、義兄を愛情に飢えたこと。 でも結果、新郎も逃げ出したことを言い放つ。 そして、家族全員が錯乱状態となった中で 義母が大事にしていた孔雀を義姉は 揚げ麩の油につけて殺してしまったのだ。 狂乱した義姉は自らも油の中に入り足に大やけどを負い歩けなくなり 義母は発狂する。 自由に生きることを決めた義姉は、自分の下の世話から 義兄のセックスの相手までを新婦に要求する。 新婦は自分を成長させる為と言い聞かせて、 それを行っていることに便乗したのだ あるとき、野鳥小屋の中で女子学生が、近所の主婦の義父に襲われる。 その義父は、近所の主婦からアプローチをかけられていたが それを拒否した後、女子学生を襲ったのだ、 それを目撃した、義母はその近所の主婦の義父を射殺する。 (というのは、実は違い、銃は空砲で心臓麻痺で死んだのだが) ますます混沌が深まる中で、新婦は二つのことを言われる。 女子学生からは、 「結局、あなた自身には信念とかそういうものが何もなくて ぐらぐらしているから、人を頼ってなんでも言いなりになるのだ」ということ 義姉からは 「新婦は自ら望んで、きついことをやっているのだから 自分はハッピーになる権利だけを行使すればよいのだ」ということを。 その二つのことを聞いた、新婦は義姉に怒る。 そのとき、義母が無意識ながらも新婦の頭をなでたことに 新婦は生まれてはじめて褒められたと感激し、 女子学生からもらった薬で、法事の場の人々を殺すいっぽうで 自分は義母と逃げ出すことを誓い、実行に移すのだった。 ・・・・・・・・・ 最後まで救われているんだか、いないんだかよく分からないけれど 本谷さんらしく、どんどん堕ちていく、そんな芝居。 いろんな人間関係の形というか、愛情表現の形があって、 それを肯定的に捕らえていきましょうって。 それよりもなによりも、びみょうに台本中の解説文を映写していて それがなんとなくケラさんっぽい演出なのかどうなのか よく分からないけれど、なんとなく本多劇場来るとみんな、 そういうのやりたくなっちゃうのかななんて思ったり、思わなかったり。 ストーリーの動きという面では前回のほうが動きがあったけれど 今回の方は出演者は少ない割りに多層的で、その上で だんだん本谷ワールドが深化していっているようで そういう見方をするとなかなか深みも増すって言うもので。 |
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