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出演 北村一輝 仲村トオル ともさかりえ 岡田義徳 犬山イヌコ みのすけ 生瀬勝久 ほか 会場 bunkamuraシアターコクーン ・・・・・・・・・ 終戦直前日本。 日々悪化する戦況を尻目に兵器製造を手掛ける 五斜池家は裕福な生活を謳歌していた。 それとは裏腹に五斜池家の当主と息子たちは 三男が精神病患者に殺される事故が起きて以後 30年来顔を合わせておらず、 当主の妾が当主の動向を伝えるだけであった。 長男・次男は三男の死の責任を感じ、生き、 四男は長男・次男を恨み借金まみれの、 しかしその借金で施しを行う放蕩まみれの生活を送る。 そんな長男も精神科医として人体実験を繰り返し 戦火を逃れ五斜池家に転がり込んだ夫婦に対し 愛するへの興味を失わせる薬を投与したりして 人々の中を切り裂き、人を不幸にしている。 そう、頭の中の「黴菌」を増殖させていたのだ 二男は、本職の売れない作家の傍ら 軍幹部の影武者として、暗躍していた。 そんな五斜池家にも斜陽が訪れる。 当主の寿命は近づき、また当主の会社も不渡りを出し ついに家を抵当に取られる時が来ていた。 当主は30年ぶりに息子たちと話し 土下座して現状を詫びる。 息子たちが最後の晩餐に出かけようとしていた時 三男の死の真相が明らかになる。 それは四男が探していた犬が迷い込んだ犬を追って 精神病棟に入り殺されたのだった。 つまり、長男・次男を恨んでいた四男にも 責任があったのだ。 いままで泣いたことがない四男が 長男・次男の前で泣いた瞬間だった。 ・・・・・・・・・ 密室群像劇であるけれど、それぞれがそれぞれに 言えないことにある、そしてそれが誤解も招く日々。 ある外的要因で、その関係がブレイクすることもあるけれど 結局、関係者間でしか共有されない恋愛のような話もあり。 たまたま、千秋楽がとれたので千秋楽に 今年最後の観劇は、年末の定番となりつつある KERAさんの芝居。 相変わらず長い三時間以上の上演時間で 腰が痛くてしょうがないのだけれど 各役者が濃密な芝居を見せるので飽きはせず。 仲村トオルの無駄な熱血っぷりも面白ければ 山崎一の淡々とした芝居もまたよくて。 最後は観客全員のスタンディングオベーションと
KERAさんのあいさつで今年も終わり。 |
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出演 阿部サダヲ 宮藤官九郎
皆川猿時 荒川良々ほか
会場 下北沢本多劇場・・・・・・・・・・・・ 外界から隔離されたクマギリ第三農楽天 ときどき来襲する外敵以外に世界とつながるものは 街頭テレビと「頭目」にかけられた保険金を徴収する一本さんのみ。 その頭目のほか、このクマギリにいるのは 修学旅行中に迷子になった蝶子や医療事故を起こした赤痢先生などといった 世間から外れた人たち。 この街では、一見おかしなでも切実な世界が繰り広げられる。 蝶子は頭目の子供を身ごもったとして頭目と婚約するが それは、わざと便秘を起こしていたためであり、 女警備長と頭目の腹違いの娘リクはレズビアンとして夜な夜な交わり 童貞同士の労働者階級の豚吉とタチ政は、結婚し 街の娘トビラを養女として迎え、 トビラに初潮が来たら、セックスをする約束をする。 経理主任と付き合う一本さんは頭目が殺されないよう お目付けをしていて、収監されていた頭目の兄を釈放させ、 頭目の兄派をあぶりだし、 街に頭目を殺す人間がいないか調べていた。 そんなクマギリに隣町のシカノバルから 葉蔵と万蔵が流れ着く。 彼らは、友達となった頭目から頭目の母を クマギリから逃がしてやってほしいと頼まれ、しぶしぶ了承する。 母を逃がすその日、母は約束の場所に来たが 葉蔵と万蔵はこないで、蝶子がくる。 母は自分の荷物を蝶子に渡し、蝶子を逃がす。 そのとき街で起きていたのは、頭目と蝶子の結婚が破談となり 初潮の来たトビラは頭目に抱かれ、 そして、男に目覚めたリクは葉蔵を誘惑したが逆に殺されるという 救いようのない修羅場だった。 その後蝶子も街に戻り、街の生活が続いていく。 変わったのは、頭目と蝶子の結婚式のときに現れた オオカミ中年が街に加わったことぐらい。 ・・・・・・・・・・・・・・ 異常な世界の中で、異常なことが繰り広げられても その中にいれば、結局その人の生活でしかない。 自分の地平は、自分の見えるところでしかない。 そんな虚しいけれど、ソリッドな現実。 それを40歳前後の役者が必死に演じているという またなんてゆーか、現実。 しかし、ひざびさ大人計画全員集合。 サダヲさんの演技力を中心にみんな個性が立っていて安心感。 なにもしてない松尾さんが目立つこれもまた面白い。 カーテンコールには、平岩紙と宮崎吐夢が下手な司会を務めつつ (どちらかってゆーと宮崎さん噛み過ぎ・・) 出演者全員の紹介と、松尾さんの誕生祝。 仕事帰りに見なければ、もっと楽しめたのにって思いつつ、
井の頭線に乗る。 |
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出演 阿部サダヲ 風間杜夫 江口洋介 伊藤蘭 小出恵介 ほか 会場 BUNKAMURAシアターコクーン ・・・・・・・・・・・ 出所したやくざが戻ってきた組は 組長は病臥に伏し、組には組長が正妻との間に作った若頭と 番頭、チンピラ二人と組長の愛人、若頭の女がいた。 出所したやくざは組長の愛人の息子だった。 組には抗争があり、出所後すぐに銃撃が起きる。 銃撃自体は組の使えないチンピラのミスで起きてしまう。 このチンピラは、子供の送り向かいも できないほど使えず、組に向かないとずっと言われてきたのだった。 そこでまたひとりのチンピラを組は捕まえる。 いっぽう、出所したやくざは抗争相手の組に逃げた 昔の女に対して忘れられない気持ちがあるらしい。 いや、正確には、本人は忘れているのかもしれないが 周りがそう言っているだけなのかもしれない。 母親は出所したやくざを次の組長にしようとしていたが 組長の死後、次の組長に座ったのは正妻の息子の若頭だった。 彼は、組の結束のためにも、腹違いの兄である 出所したやくざを粛清しようと考える。 そして、抗争相手の組の話し合いに丸腰で向かわせる。 しかも、捕まえたチンピラに銃を持たせ、運転手にして。 やくざは自分の運命を悟って出かけるが 使えないチンピラは悲しみ騒ぐ。 「自分はきれいにしよう、理解しようとし続けるのに 散らかし続けるひとがいる」と。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 阿部サダヲのやくざってどんなかんじだろう? という単純な思いもあって見に行った芝居。 サダヲさん、やっぱり個性的(笑) だけれど、江口さんや風間さんを差し置いて 一番目立ってしまうんだよね、これが。 あんなのはいないと思うけれども、 でも人を殺すときのシリアスさは、また迫真。 いっぽうで、江口さんの出している落ち着きもまたよくて。 そんなに早いストーリー展開で見せているわけではないので 役者さんたちの芝居を楽しむ芝居だったのかな。 一番後ろの席だったので、せめてもう少し近くで見れたら
っていう気もしなくもないけれど。 |
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下北沢はとりわけ猫が多い街とか |
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出演 高橋一生 野波麻帆 小林高鹿 ぼくもとさきこ 河原雅彦 ほか 会場 下北沢本多劇場 ・・・・・・・・・・・ 田舎町の別荘地。 医者の家に生まれて、医学部に行く自分に嫌気が差して 親戚の家に身を寄せている青年は、 不倫騒動で東京を追われた女優が身を寄せている 隣の別荘の騒動に巻き込まれる。 隣の別荘では女優とそのかばん持ちの俳優 裏切った相手から追われるやくざとその弟分、 妙なロマンチストや家族の療養でこの町を訪れた男と さまざまが集まっていた。 このさまざまな人間が集まる理由は みんな、帰るところがあると思っている人間が ただただ何もなければ本当に何もないこの生活を 少しでも充実した楽しいものにしようとすること。 けれども、近くで遺体が発見され、 女優が東京の事務所から解雇を告げられたときから だんだん暗転する。 白骨化した遺体なら見たいという女優のため 遺体を洗い髑髏を持ってくるやくざの弟分。 その遺体自体も、やくざを殺しにきた人間を 弟分が殺したもので、住民に一度見つかってしまったので 埋めていたものなのだ。 弟分のすべてを拒否する女優とそれにショックを受ける弟分。 弟分は自殺を図り、それを救えない医学部生。 数年後、同じ場所を訪れた医学部生が 窓から女優の家を覗き込んだとき、そこに見えたのは 家族のために療養に来た男と女優の 普通ではない愛の姿だった。 ・・・・・・・・・・・ 日曜日の昼に見るにはとてつもなーくわかりにくい。 チューホフだかツルゲーネフだかよくわからないけれども ロシア文学から着想を得ると、 なぜだか話がわかりづらくなると思うのは僕だけなんだろうか? 最後の瞬間にいろいろなものが重なってくるんだけれども。 ただ、こういう壊れたピースを見せておいて 最後には組みあがっているのを見せるのが 倉持さんの芝居だと思えば、ぴったりくるよなあと思ったり。 なんだかんだでここにきて本多劇場で本公演を打つようになった
ペンギンプルペイルパイルスが1年半のお休みに入ってしまうのが とても残念だけれども、1年半後には復活するみたいだし 一年半後のペンギンプルペイルパイルスにも期待して。 |


