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本記事は、ミサイル防衛に関連するため、あるいはミサイル防衛が必要かどうかを考える上で重要な背景を含む資料と私が認定したので「ミサイル防衛アーカイブ」に保存します。皆様がミサイル防衛の意見をまとめる際、参考資料となれば、嬉しく思います。 JEALOUS GAYの戦争関連アーカイブ記事より http://homepage.mac.com/ehara_gen/jealous_gay/tmd.html SDI 迎撃実験成功はウソ? 米紙が報道 事実調査へ【ワシントン20日関口宏】スターウォーズ計画の別名で知られた米国の壮大なミサイル迎撃システム、戦略防衛構想(SDI)は今年5月にアスピン国防長官が開発打ち切りを宣言して、忘れられた存在となりつつあったが、「開発の行方に大きな影響を与えた1984年の迎撃実験成功の報告には虚偽の内容が含まれていた」とするニューヨーク・タイムズ紙の報道が米マスコミにSDIという文字をよみがえらせた。アスピン国防長官は「重大な問題」と受け止め、事実関係の調査を命じている。 SDIは旧ソ連の大陸間弾道ミサイル(ICBM)が米本土へ向けて発射された場合、これを宇宙空間で迎撃、撃破するシステムで、レーガン政権時代の83年に開発計画が打ち出された。ニューヨーク・タイムズ紙が取り上げたSDI実験は84年6月に行われている。 この時の実験の目的は、赤外線センサーを搭載した迎撃ミサイルを地上から打ち上げ、その赤外線センサーが宇宙空間を飛来する弾道ミサイルの弾頭追尾に有効かどうか確かめることにあった。 迎撃ミサイルは2段ロケットを使って西太平洋クエゼリン島の米陸軍ミサイル発射実験場から打ち上げられた。一方、模擬弾頭を装備した標的用のミサイルはカリフォルニア州バンデンバーグ空軍基地から発射された。 迎撃ミサイルは標的ミサイルに命中、実験は成功した。過去3回にわたる失敗を経て4回目にようやく実験成功にこぎつけたもので、迎撃ミサイルが飛行中の長距離弾道ミサイルの弾頭を撃破したのは、ミサイル開発史上、これが最初のケースだっただけに、SDIの前途を明るく照らす材料となった。 しかし、ニューヨーク・タイムズ紙(18日付)が匿名を条件とするレーガン政権時代の4人の実験関係者の話として報じたところによると、この時の実験成功は、実際は「成功を装った」ものであり、「他のデータも改ざんした」ものだったという。 同紙は「SDIの前途を保証するため、実験をごまかした」という関係者の話も紹介した。その方法は、標的ミサイルに特定の周波数を発信するビーコンを搭載し、迎撃ミサイルにはそれをキャッチする受信装置を取り付けた。これによって、迎撃ミサイルは確実に標的ミサイルを撃破できたというわけである。 偽装の上に成り立つ実験成功は、当時のワインバーガー国防長官も了承し、結果的に旧ソ連に米国が真剣にSDI開発と取り組んでいることを印象づけ、同時に米議会にSDI予算を認めさせる効果をもたらしたと同紙は報じた。 4人の関係者のうちの1人は「偽装工作は冷戦時代の文脈の中でとらえるべきで、だまし合いは米ソ双方の武器だった」と同紙に語っている。 こうした報道に対してワインバーガー元国防長官は「全くナンセンスだ」と述べ、「議会をだます理由なんて何もないし、旧ソ連はわれわれが何をやっているのかちゃんと知っていた」と反論した。 また当時、陸軍弾道ミサイル防衛システム司令部の司令官だったユージン・フォックス退役少将は「迎撃ミサイルには何の受信装置も搭載していなかった。だから迎撃ミサイルは標的ミサイルと直接、通信する方法はなかった」とニューヨーク・タイムズ紙の報道内容を否定した。(中日新聞 1993/08/22) 撃破率9% パトリオット神話“落下” 米会計検査院報告スカッドミサイルを次々に空中で撃破するパトリオット――。湾岸戦争で生まれた対空ミサイル“パトリオット神話”だが、実際のスカッド撃破率は9%にすぎないと、米国会計検査院が報告書に記載していたことが27日、防衛庁関係筋の話で分かった。両ミサイルの残がいが落下し、むしろ被害が広がった事実も確認されている。訪米中の中西啓介防衛庁長官は27日、米国のアスピン国防長官と会談するが、パトリオットを組み込んだ戦域ミサイル防衛(TMD)構想の日米協議に重大な影響を与えそうだ。
湾岸戦争ではスカッドと呼ばれていたが、正式にはイラクの技術で手を加えたスカッド改良型中距離弾道ミサイル「アル・フセイン」。これに対して、米軍は地対空ミサイル「パトリオット(PAC2)」で迎撃した。その光景は全世界にテレビ中継され、パトリオットが「夢のハイテク兵器」であるかのような印象を与えた。 イラクが発射した「アル・フセイン」は88発。これに対し、米軍は158発のパトリオットを発射した。米軍は当初、96%を破壊したと発表していたが、1992年4月の議会への最終報告ではイスラエルで40%、サウジで70%の成功率だったと下方修正した。 米会計検査院の報告書によると、スカッドは落下途中で爆薬の詰まった弾頭と推進部に分かれるため、弾頭部分の破壊が必要。だが、弾頭破壊が確実に行われたのは9%にすぎず、16%はパトリオットがスカッドの近くを通ったものの弾頭破壊の証拠がない、という。 また、この報告より前、米国の専門家が「市街地に落ちたスカッドやパトリオットの残がいで、負傷者は50%、アパート損壊は3倍に増えた」と発表した。 米国では“神話”はすっかり地に落ちている。(中日新聞 1993/09/27) 「パトリオット 迎撃率低い」 湾岸戦争時「ほぼゼロ」 イスラエル元国防省発言記録【ワシントン20日=坂口智】湾岸戦争でイラクのスカッド・ミサイル迎撃に効果を上げたとされる対空ミサイル「パトリオット」について、戦争当時のイスラエル国防相モシェ・アレンス氏が「ほとんど役に立たなかった」と判断していることが、朝日新聞が入手した同氏の発言記録で明らかになった。米国が日本に対し開発協力を提案している戦域ミサイル防衛(TMD)構想では、パトリオットの改良型が迎撃ミサイルシステムの有力候補となっている。
アレンス氏は今年9月上旬、マサチューセッツ工科大のセオドア・ポストル教授らから成る研究チームのインタビューに対し、「正確な統計はないが、迎撃成功率は極めて少ない。実際無意味(なほどの数)だ」と発言。改良計画にも強い疑念を表明していた。 戦争直後、米国は100%に近い迎撃成功率を主張していたが、その後サウジアラビアでの迎撃成功率は約70%、イスラエルでは40%と下方修正した。また、米会計検査院は、「迎撃成功の証拠があるのは9%」との報告を出すなど、諸説が流れているが、イスラエルの軍事情報を掌握していた人物がパトリオットの「無能性」を公にしたのは初めて。 アレンス氏は、パトリオットが本来、対航空機用に開発されたシステムであり、「スカッドのようなミサイルを迎撃できる可能性は非常に低いことを知っていた」と発言。同氏は「(戦争開始後)最初の数日で、迎撃効果はゼロに近いことがはっきりした」と断言した。(朝日新聞 1993/11/21) SDI実験の成功、「まやかしだった」 米議会当局が報告書【ワシントン22日=ニューヨーク・タイムズ特約】米レーガン政権時代の戦略防衛構想(SDI)の「スターウォーズ計画」で、ミサイル迎撃実験が3回失敗した後、4回目の実験を成功させるために、担当官がこっそりと命中率を倍加させる「補強措置」をとっていたことが、米議会調査当局の報告書で明らかになった。報告書は「ミサイル防衛計画の技術が実際よりも進んでいると、当時のソ連に思わせるために、まやかしの計画を行っていた」と述べている。
4回目の実験は1984年に行われ、標的のミサイルに命中した。報告書によると、標的のミサイルに熱を加えることによって、迎撃ミサイルのセンサーが感知しやすくなる措置が取られた。さらに、正面からの衝突を狙っていた過去3回の実験方法を改め、標的ミサイルの側面が見えるように飛行させて、標的の範囲を広げた。これで迎撃に成功する確率は2倍以上になったという。 初めの2回の実験では、標的のミサイルに爆弾を埋め込み、迎撃に失敗しても爆発させる計画を立てた。しかし、「他人をだますには、あまりにも2つのミサイルが離れ離れだった」と、ニアミスにさえできなかったために、この方法を断念したとしている。(朝日新聞 1994/07/24) |
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