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本記事は、ミサイル防衛に関連するため、あるいはミサイル防衛が必要かどうかを考える上で重要な背景を含む資料と私が認定したので「ミサイル防衛アーカイブ」に保存します。皆様がミサイル防衛の意見をまとめる際、参考資料となれば、嬉しく思います。
http://homepage.mac.com/ehara_gen/jealous_gay/md.html MD導入、防衛庁独断専行 日米同盟強化狙う精度不明、費用莫大 1423億円来年度予算計上へ防衛庁は弾道ミサイル防衛システム(MD)の導入費1423億円を来年度予算の概算要求に盛り込んだ。初期配備に5年を要し、最低7000億円の巨費が必要。国防政策の大転換にもかかわらず、防衛庁だけでほぼ決めてしまった。背景にはMD構想をリードする米国に追従する姿勢が浮かぶ。「国民的な論議が必要」との声は当の庁内からも上がっている。(東京社会部・半田 滋)
■かつては消極的 かつて防衛庁は米政府の度重なる参加要請にもかかわらず、弾道ミサイル防衛にむしろ消極的だった。命中精度に疑問があるうえ、莫大(ばくだい)な費用が見込まれたからだ。それが突然、様変わりした。 防衛庁幹部は「昨年12月の(石破茂)長官訪米がすべてだった」と打ち明ける。「開発にまだ数年かかると思っていたが、『(北朝鮮の弾道ミサイル)ノドン対処は可能になった』と説明を受けた。現に北朝鮮の脅威があるのだから、導入するのは当然」という。 そうなら決断は9カ月も前だったことになる。 米国は1980年代、ソ連の核兵器を積んだ長距離弾道ミサイルを迎撃する目的で戦略防衛構想(SDI)と呼ばれる弾道ミサイル防衛に着手した。 ソ連は崩壊したが、計画は名前を変えて生き続けた。 ■国防長官が推進 MDに慎重だったクリントン政権下で、弾道ミサイルの脅威をまとめた報告書を米議会に提出したのがMD推進派で、現国防長官のラムズフェルド氏だ。 昨年12月17日、米国防総省は米本土を守るため、2004年からMDを配備すると発表した。同じ日、ラムズフェルド氏と会った石破長官は「開発、配備を視野に検討する」と表明した。このときは、続行中だった迎撃ミサイルの共同技術研究に触れたものと受けとめられたが、実際には米国に歩調を合わせてMD導入のハラを固めていたのだ。 防衛庁のMD導入費には、米国が開発経費を上乗せした金額が含まれており、防衛庁幹部は「SDI以降、10兆円を投資した米国の負担軽減につながる」という。米国からのMD参加の誘いを渋る国も目立つ中で、防衛庁の決断が米国の追い風になるのは間違いない。弾道ミサイル防衛システムを導入する最大の狙いは、日米同盟の強化にこそあったといえる。 だが、その裏にあるのは前代未聞といえるほどの高額な費用だ。しかもシステム全体が開発途中のため、命中精度の証明は不可能。費用対効果は不明ということになる。 ■中期防不可能に 自衛隊の任務や装備の大幅変更になるにもかかわらず、ともに閣議決定された防衛計画大綱と中期防衛力整備計画(中期防)の見直しが行われていない点にも問題がある。MDが割り込んだ結果、中期防で予定した戦車や戦闘機は目標とした数を購入するのは不可能になった。 弾道ミサイル防衛に詳しい防衛庁関係者はこういう。 「弾道ミサイルを100%迎撃するのは不可能だ。日本に向けて発射するのを思いとどまらせるだけの『抑止力』、発射しそうな場合に発射基地をたたく『攻撃力』、それに弾道ミサイルが落下した場合に国民が自らを守る『民間防衛』が組み合わされて、はじめてミサイル防衛が有効になる」 日本は抑止と攻撃を米国に依存しているが、北朝鮮がノドンを発射する時、米軍が日本を守るのか否か検証されていい。民間防衛に至っては、まったく浸透していない。この関係者は「防衛庁の議論には多角的な視点が欠けている」と指摘する。 これに対し、防衛庁幹部は「予算案はあくまで防衛庁の希望。内閣の安全保障会議でさまざまな観点から議論してもらう」という。だが、これほどの装備が頭から否定された例はなく、MD導入は既成事実化したとみられている。 【防衛庁の計画する弾道ミサイル防衛システム】 某国から発射された弾道ミサイルを日本海に配備したイージス護衛艦のスタンダードミサイル(SM3)で狙い撃ち、撃ち漏らした場合、本土に配備した弾道ミサイル対処専用パトリオットミサイル(PAC3)で撃ち落とす2段階の迎撃システム。保有するイージス護衛艦4隻を毎年1隻ずつ改修し、パトリオットは6個高射群のうち4個高射群を改修する。 (中日新聞 20003/9/3) NMD:開発中の迎撃システムは役に立たず 米の科学者11人【ワシントン11日布施広】米政府が巨額の費用をつぎ込んで開発している米本土ミサイル防衛(NMD)について、米国の著名な科学者11人が11日、開発中の迎撃システムは役に立たないと結論付けた報告書をまとめ、クリントン大統領にミサイル防衛構想の根本的な見直しを求めた。大統領は7月をめどに、NMDを配備するか否かを決断するが、米政府諮問機関の元メンバーを含む科学者団体が、技術的な問題点を指摘したことで、大統領はさらに難しい対応を迫られそうだ。
『対抗措置』と題した約200ページの報告書はマサチューセッツ工科大、ペンシルベニア大、コーネル大などの教授、有力研究所の研究員らがまとめた。11人中には、国防総省の諮問機関や米議会委嘱の「弾道ミサイル脅威評価委員会」の元メンバー、米防衛産業の元研究者も含まれる。 敵の弾道ミサイルを迎撃ミサイルで破壊するNMDについて報告書は、敵がおとりとして多数の金属製風船をばらまいたり、直径10メートルの風船の中に弾頭を入れた場合など、迎撃システムが正確に標的を捕捉できるかどうか疑問と指摘。敵が弾頭を金属で覆って冷却した場合は、熱線追尾も難しくなるとしている。 さらに、NMDが核兵器の多弾頭化に対応できたとしても、化学・生物兵器の場合は弾頭のユニットをさらに細分化できる。報告書によると、中国はNMDを無力化する対抗策を取ると明言しており、米国がNMD配備を決断した場合、ロシア、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)などが、NMDの防御網を突破するミサイル技術の向上に努める可能性が高いという。 国防総省は6月にもNMD迎撃実験を行い、配備するか否かをクリントン大統領に進言する方針だが、NMDの開発・維持費として300億ドル近くかかるとの見方もある。半面、過去の実験では手の込んだおとりは使われていないため、報告書は「現在の実験では実際のミサイル攻撃に対する有効性を評価できない」と指摘。 見切り発車の形でNMDを配備すれば「米国の安全保障は低下する」と警告している。(毎日新聞 2000/04/12) |
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2005年05月11日
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