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英作文の本ではなく、英語らしい論理の流れに従った文章の書き方について具体的に検討する本。日本語としては、まあ、おかしくないんじゃないの?と思うような例文と、その修正文を見比べるだけでも十分参考になる。そこから英文訳を勉強する、しないはともかくとして、日本語でも論理的な文章は書けるのだから、普段から意識して書きましょうよ、ということに気づくべき。よく考えたら、英文だって、もとから論理的なわけではなく、論理的な書き方とはどうあるべきか、を検討した上で今のような書き方の手法にたどり着いたわけだから。
面白かったのは、第15章、紋切り型のスピーチ。
仮説として言えば、日本人にとっての公的な言語活動は、社会的行事としての儀式性が高く、定まった内容の無味乾燥さに顧慮することなく、一種の演目として演じることを期待されていて、およそ、アドリブとか、己の個性を前面に出すことなどはほとんど考えられないようである。このような儀式性は、日本文化特有の“横並び意識”、他と異なったことをしない傾向の現れ、ともとれる。 卒業式に関する記述も、なかなか厳しい。
たとえば、卒業式における卒業生代表のスピーチ(答辞)、学校や会社の送別会でのその場を去っていく者のスピーチには、多かれ少なかれ、歌舞伎の型のような語彙、文章構造の面での固定したパターンが見られることが多い。 スピーチだけではなく、歌う合唱曲も、ほぼ決まっていたりして。大切な節目の行事だからこそ、その場その時の雰囲気に流されることなく、予め決められたことを整然と実行することが大切かもしれないと思うのは、自分が年とったせいかなあ。
富岡龍明/論理思考を鍛える英文ライティング(研究社)
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