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岸谷露半邸
呼び鈴が岸谷露半邸に響く。
「はい、どなた?」
岸谷はのぞき穴から外をうかがった。
「こんにちは、お電話いただきました建築設計の乙枯です」
先日岸谷邸では軽いぼやが熾(おこ)り、著名な作家、岸谷は修理と改修工事の見積もりのため、建築士を呼んでいた。
「ああ、そうだった、今日でしたね。一応念のため名刺か身分証明書をみせてもらえないか」
建築士は言われるまま名刺を差し出した。そこには
一級建築士 乙枯雅史
と書かれていた。
岸谷は名刺を確認し、乙枯を家に招きいれた。なぜかブツブツ言っている少女が後ろから付いてきている。
「・・・あの・・・後ろの少女は一体・・・?」
乙枯は
「ああ、なんか付いてくるんですよ」
とだけ答えた。こういう場合、後ろを振り向き、その少女の姿を確認しないか・・・?っとも思ったが、この時は気にもしなかった。
「わたしメリー。今、乙枯の後ろにいるの・・・」
見りゃわかるっとだけ岸谷は思って、そのまま二人を招きいれた。
そのままざっと家を見てもらって、おおよその値段を出してもらい、お茶でもと、乙枯をキッチンのテーブルに座ってもらった。玄関から今まで、メリーはずっと乙枯に後ろを振り向かせようと試みていたが、乙枯はあくまで無視を決め込んでいた。気になって、つい岸谷は乙枯に尋ねた。
「好奇心から尋ねたいんだが、後ろを振り返ると・・・どうなるんだい?」
「さあ、振り返ったことありませんから」
振り返らせたい!刺激される・・・好奇心がツンツン刺激される・・・どうしても振り返らせてみたくなるじゃないか!
なにかないかなぁ、振り返らせる方法が・・・。
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はじめまして、僕のホームページでもみてリフレッシュしてくださ〜い。
お手本になる男たちがたくさんいま〜す。
2008/5/9(金) 午後 2:32 [ 熱血くん ]